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2026年3月21日 (土)

2026年の春闘期、気ままに思うこと

6回目となるWBC、日本は初めて準決勝に進めませんでした。三冠王でベストナインに選出された大谷選手は、優勝したベネズエラとの試合でも先頭打者ホームランを打つなど活躍しています。まさかの準々決勝での敗退、特に決勝の水曜は週休日でリアルタイムで応援できる絶好の日程だったため重ねて残念なことでした。

4月以降も市役所で働き続けられますが、週4日勤務から週5日勤務に変わります。したがって、その日はラス前の水曜週休日でした。前回記事「『自治体は何のためにあるのか』を読み終えて」でお伝えした季刊誌「とうきょうの自治」の原稿をまとめ、昼過ぎにメールで入稿しています。やはり1300字程度に絞りこむ作業には苦労しました

その日のニュース番組は春闘の集中回答日であることを伝えていました。自動車や電機などの大手企業が労働組合の要求に回答を示しています。物価上昇や人手不足を背景に組合側は昨年に続き高い水準の賃上げを求め、企業側からは基本給を底上げするベースアップを含めて満額回答が相次いでいました。この後、中小企業の労使交渉が本格化します。

公務員の賃金交渉は8月に人事院勧告が示された後、秋から年末にかけて本格化していきます。春闘で賃金を決定する交渉はありませんが、私どもの組合では2月から3月にかけて次年度に向けた人員確保交渉の山場を迎えます。自治労や連合関係の春闘集会等も続くため、執行委員長時代「季節は春闘、多忙な日々」という記事があるとおり連日、この時期は組合活動に関わっていました。

当たり前なことですが、その頃に比べれば体力的にも精神的にも穏やかな日々を過ごせています。ただ特別執行委員を引き受けていますので昨年よりも負担が生じています。私が担当した資料の説明もあり、週休日にも関わらず、夕方からは執行委員会に出席していました。

今回の記事に際し、自分自身や私どもの組合に関わるローカルな話題だけでまとめることも考えていました。しかし、やはり前々回記事「イラン攻撃から思う日本の立ち位置」から前回記事の冒頭でも触れている時事の動き、特に高市総理とトランプ大統領との会談について取り上げない訳にはいきません。

朝日新聞の記事『「我々が始めた戦争ではない」ドイツ、ホルムズへの艦船派遣を否定』で、ドイツのメルツ首相が「この戦争のリスクはあまりにも大きい。軍事的な解決はなく、政治的な解決しかない」と強調し、「NATOは防衛同盟であって『介入同盟』ではない。同盟内で互いに敬意を持って接することを願う」と述べていることを伝えています。

EUの外相にあたるカラス外交安全保障上級代表は「欧州の戦争ではない」とし、加盟国海軍の派遣に否定的な考えを示しています。戦闘に巻き込まれる事態への懸念からイギリスやフランスも慎重姿勢を崩していません。それぞれ至極真っ当な立場声明だろうと思っています。

このような中、高市総理はトランプ大統領とどのように相対するのか、内外から注目が高まっていました。高市総理に対し、このブログでは批判的な論調が目立っています。ただ「高市総理のカタログギフトの問題」にも記したとおり決して「批判ありき」ではなく、具体的な言動や事例を指摘した上で、何が問題なのかという論点を示しています。

3年前には「放送法での政治的公平性」という記事を通し、高市総理の虚偽答弁やその後の不誠実な対応ぶりを綴っていました。訪米前の日刊ゲンダイDIGITALの記事『高市早苗首相、外務省のレクには耳を傾けず? トランプ大統領との"口約束"に懸念』では「外務省の熱心なレクに総理は耳を傾けず…」という高市総理の特異さを伝えています。

場合によって「脱官僚」という面でプラスに働くことがあったとしても、より望ましい「答え」を見出すためには多面的な情報等に触れていくことが欠かせないものと考えています。松本洋平文科相の不倫スキャンダルの報道に驚いていましたが、「高市さん、大っ嫌いなんだよ」と発した理由にはうなづける気がします。

高市総理が松本文科相の党務における上司だった時、部下にはパワハラ的なきつさで接し、自分よりも立場が上の人物に対してはガラリと態度を変え、媚びを売る姿を見てきたからでした。そのような振る舞い方が事実だった場合、一般的に言って嫌われる上司の筆頭に上げられる素性ではないでしょうか。

「なんでダメなの?」「私に恥をかかせるな」高市首相の言葉遣いが起こす大きな波紋』という報道のとおり閣僚らに対する言葉遣いは現在も厳しめであるようです。「立場が上の人物に対して」という事例では、真っ先にトランプ大統領との接し方が思い浮かびます。とは言え、たいへん気難しいトランプ大統領に対し、高市総理だからこその良好な付き合い方ができているのだろうと評価しています。

さて、注目を集めていたトランプ大統領との会談は『日米首脳会談、中東情勢安定へ緊密な連携で一致…トランプ氏は日本評価「NATOとは違う」』という読売新聞の見出しのとおり無難に終えることができたようです。会談の冒頭、トランプ大統領は高市総理を「選挙で勝利した偉大な女性」と持ち上げていました。

この言葉の後、高市総理は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと思っています。そのために私は諸外国に働きかけて、しっかりと応援をしたいと思っています。今日、私はそれを伝えに来ました」と伝えています。額面通りであればトランプ大統領を過剰に持ち上げる言葉ですが、なかなか練り上げてきた様子を深読みしています。

国際法に沿って違法の疑いが明らかなイラン攻撃を始めたトランプ大統領への皮肉は込めていないのかも知れませんが、戦争を終わらせられるのは「ドナルドだけ」というメッセージだったとも理解できます。現時点で真意は明らかにされていませんが、そのようなメッセージを込めていたことを信じたいものです。

トランプ大統領からは日本の対応について「非常に素晴らしい支援を受けている。NATOとはまったく違う」と持ち上げられています。高市総理は日本の法律で「できること、できないことを説明した」と述べていますが、その言葉をトランプ大統領がどこまで理解されたか、今後、不当な戦争に荷担させられないことを切に願っています。

会談の最後のほうで台湾問題を巡り、武力による一方的な現状変更の試みに反対することで一致したようですが、ベネズエラやイランへの攻撃との矛盾が照らし合わせられていない点には強い疑念を示さなければなりません。いずれにしてもアメリカとの関係が、この問題を通して極端に悪化しなかったことに関しては安堵しています。

訪米前、高市総理は「したたかな外交を実現する」と意気込みを示していました。厳しい会談になるとの警戒感が強かったため、政府高官が会談終了後「大成功だ。トランプ氏も満足していた」と語った言葉もその通りだろうと思っています。そこで考えてしまうことは、なぜ、中国の習主席との首脳会談でも国益を重視した「したたかな外交」を意識できなかったのか、残念でなりません。

ここまでで随分長い記事になっていますが、トランプ大統領との会談から私どもの組合のローカルな話題につなげます。昨年11月の記事「3年ぶりの団体交渉 Part2」の最後のほうで触れていた組合の定期大会を庁舎内の会議室で開催した問題です。経緯について市側に文書で報告する運びとなっていました。

委員長が文書の案を執行委員会に示した時、出席していた私がいくつか意見を述べていました。結局のところ先週、多忙な委員長から私が依頼され、改めてまとめることになりました。執行委員会で確認した翌日、委員長名で市長あてに提出しています。その文書「組合の定期大会を302会議室で開催した経緯について」の内容の全文は最後に紹介します。

内容を確認した時の執行委員会では「少し謝りすぎではないですか」という意見も出ていました。そのような点も意識しながら、かなり時間をかけて練り上げた文章であることを私から説明していました。そもそも今後の開催について、正式に承認を得るための交渉の仕方があったように思っています。

それでも定期大会以外は今まで通り使用可能と確認できているため、あえて争点化せず、早々に市側の結論を受け入れていました。他に労使で争点化されがちな重要な課題が山積しているため、この使用問題で軋轢を生むような対応は避けるべきものと考えました。文書の提出まで求められたことに違和感がありましたが、約束したからには答えなければなりません。

約束したことは守る、当たり前なことであり、労使の信頼関係の大事な基盤だと思っています。このようなことも考え、たいへん多忙な委員長と相談し、私が文書を仕上げることになりました。せっかく手がけるのであれば、いろいろな思いを込めた内容としています。最も伝えたかったのは「省みることは省みながら労使の信頼関係が損なわれないよう努めていく考えです」という最後の言葉です。

    ◇          ◇

日頃から市政運営に対してご尽力されている貴職に心から敬意を表します。まずもって求められていた本文書の提出が年度末の時期まで遅れてしまったことをお詫びしなければなりません。たいへん申し訳ありません。

組合の第80回定期大会は昨年11月7日、本庁舎302会議室で開催しています。これまで長い間、市民会館大ホールで開いてきました。組合員全員の出席を呼びかけた重要な会議であり、組合員数に見合った相応の会場規模を必要としていました。500人以上集まった時もありましたが、年々出席者数は減少していました。組合予算の負担軽減等も考慮し、2017年11月の第72回定期大会から会場を小ホールに変えていました。

コロナ禍での2020年11月の第75回定期大会は事前予約制とし、出席者を100人以内に制限しました。コロナ禍後も予約制としていますが、100人以内という制限は外しています。しかしながら出席は100人以下で推移し、第79回定期大会の出席者数は73人でした。

このような出席者数の現況を踏まえ、組合執行部は定期大会の開催を本庁舎の101会議室、もしくは302会議室に変更することを検討しました。会場使用料の負担軽減よりも本庁勤務の組合員が出席しやすくなる利便性等を重視した判断でした。

それぞれの会議室の予約状況を確認し、使用予定だった関連部署等と調整をはかりながら昨年9月8日に302会議室を予約しています。予約後、9月30日発行の組合ニュース第23号で定期大会の開催場所等を組合員に周知しました。

この組合ニュースを目にされた総務文書課長から組合に申し入れがあり、10月6日に委員長が直接お話を伺いました。定期大会での会議室利用は初めてのケースであり、庁舎管理規則に沿って使用を認められるかどうか疑義を呈されていました。1か月後に迫った今回についてはそのまま使用を認めていただきましたが、今後の使用については適否を改めて労使で協議するよう申し入れを受けました。

第80回定期大会開催後の11月21日の事務折衝で、庁舎管理規則から外れる定期大会での使用は認められないということを確認しています。その際、定期大会以外の職場委員会、職場懇談会、学習会などは今まで通り使用可能ということも確認しています。この確認を受け、12月2日の執行委員会で第81回定期大会は駅周辺の会場で開催することを決めています。

これまで職場委員会や職場懇談会等は予約状況を実務的に確認し、空いていた場合、会議室の使用を認めていただいてきました。このような労使慣行を前提に組合側は定期大会の開催をとらえていました。しかしながら確かに定期大会での庁舎会議室の使用は初めての試みでした。職員を中心とした会議とは異なり、来賓として他の組合関係者や市議会議員らも訪れるため、事前に担当部局や人事当局と相談する必要がありました。

初めて取扱う事案として、あらかじめ適否について労使協議を通して確認できなかったことを省みています。決して庁舎管理規則等を軽視していた訳ではありません。これまで認められてきた会議室使用の範疇として、定期大会の開催を考えていたことからの行き違いであることをご理解ください。いずれにしても貴職に対し、余計な心配やお手を煩わせてしまったことをお詫び申し上げます。

今後、このようなことが繰り返されないよう注意していきます。もし認識の相違や至らない点があった場合、今回のように率直にご指摘いただければ幸いに存じます。真摯に受けとめ、省みることは省みながら労使の信頼関係が損なわれないよう努めていく考えです。よろしくお願いします。

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