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2025年6月28日 (土)

都議選が終わり、参院選に向けて思うこと

先週日曜、東京都議会議員選挙の投票日でした。都議選は、7月20日が投票日となった参議院議員選挙の前哨戦と目されていました。この前哨戦という表現に対し、NHKの選挙特番に中継出演した地域政党「再生の道」の石丸伸二代表は「国政は国政、地方の議会とはまったく別物だ」と強い違和感を示していました。

「参院選の前哨戦」に「すさまじく違和感」 大失速の「再生」石丸伸二氏がNHK批判...アナウンサーの「スルー力」に脚光』という記事が伝えるようなやり取りがあった訳ですが、石丸代表としては「都議選に42人の候補者を擁立できたことで目標を達成できた」と強弁しています。全員落選という結果に対し、下記の記事のとおり負けを認めず、党代表としての責任を微塵も感じられていないようです。

「メディアが悪い」“言い訳”に読売記者もヒートアップ 石丸伸二氏の「絶対に自分の非を認めない敗戦の弁」実況中継』『「華麗にスルーされてる」石丸伸二氏 NHKに“噛みつき”も相手にされず呆れ声続出…都議選も全員落選で「旋風の終焉」』『「ファンからのバッシング」「サポートなし」『再生の道』候補者が苦言、石丸伸二旋風も終焉か

このような総括を受け「再生の党」から出馬した候補者の多くが石丸代表と訣別する動きを見せています。前回記事「公選法違反容疑でも書類送検された斎藤知事」の冒頭に「政党の看板頼みで、政治家としての資質を疑われるような候補者には票が集まらないことを願っています」と記していました。

その一つとして「再生の道」も思い浮かべていた訳ですが、1128人の応募者の中から3次の選考を経て選ばれた候補者個々人の資質は疑う必要のないものだったのかも知れません。「◯◯チルドレン」「魔の◯回生」と呼ばれるような懸念は薄かった方々だったようです。

しかし、政党自体が未熟だった場合、政治家としての能力を養成していくバックアップ体制が不充分となりがちです。候補者擁立までの過程が粗製濫造気味で、当選後に党として支えながら育成していく仕組みが脆弱であれば、不祥事を引き起こす問題議員が続出しかねません。

このような問題意識を託した記事が「一票の重みの大切さと怖さ」でした。今回の新規記事のタイトルは「都議選が終わり、参院選に向けて思うこと」としています。上記のように時事の話題を紹介しながら、このブログのサブタイトルに掲げているとおり「雑談放談」的な内容を引き続き書き進めていきます。

国会会期末に石破内閣に対する不信任決議案が提出されるかどうか取り沙汰されました。結局、提出は見送られ、参院選とのダブル選挙が回避できました。選挙管理委員会事務局の皆さんは本当に安堵されているものと思っています。個人的には衆院を解散するかどうか総理大臣の専権事項という扱いに違和感を覚えています。

衆院議員が4年間の任期を数年残しながら、これまで政権与党の都合の良い時期に解散を繰り返されてきたように受けとめています。野党が国会会期末の不信任決議案提出を慣例化してきたこと自体おかしな話であり、不信任決議等を巡る判断は地方議会における取扱いに近付くことが望ましいように思っています。

参院選の投票日が「3連休の中日」に決まり、自民党は批判されています。国民民主党の玉木雄一郎代表は「若い人はね。3連休で遊びに行くから投票に行かなくなって、高齢者層に強い政党が有利なんだという、なめたことをもし考えているとしたら、大きなしっぺ返しを受けると思います」と辛辣な見方を示しています。

自民党側にそのような思惑があったとしても期日前投票の利用者は増えていますので、3連休の中日だからと言って投票率に大きな影響を及ぼすようには考えていません。今回の都議選の期日前投票に行った時、投票入場券の理由欄にチェックが不要になっていたことを知りました。期日前投票が特別なものではなく、公示日の翌日から毎日が投票日であることをもっと強調しても良いのではないでしょうか。

それよりも「騙された」の声…「無所属」謳って当選後に「自民公認」の都議3人に問われる“公選法違反の可能性”』という記事が伝えるような自民党の対応のほうこそ批判を受けるべき問題だろうと思っています。一方の玉木代表におかれましては『国民民主・玉木代表の失言は「英語喋れる俺、をチラ見せ」が原因?「身内」からも苦言』という記事のような軽率発言には注意願いたいものです。

気になった最近の話題を取り上げていくと際限なく続きそうです。都議選の結果から参院選を展望した《自民・れいわ・維新の票を食った》都議選で大躍進「参政党現象」の実態 「流れたのは“無党派層”ではなく“無関心層”」で、単なる「極右勢力の台頭」と言い切れない本質』という記事も興味深い内容でした。

いろいろ個人的な見方を付け加えていくこともできますが、別な機会があれば改めて掘り下げさせていただきます。もう一つだけ数日前にネット上で見かけた山本ジョージ氏がれいわから参院選東京選挙区に出馬「ふつふつと怒りが…命がけで日本変えたい」』という記事を紹介します。

民主党の衆院議員だった山本譲司さんが参院選東京選挙区に出馬する予定だと知り、たいへん驚いていました。以前の記事「塀の中から見た福祉」の中で、私どもの組合が山本さんと支持協力関係のあったことを伝えていました。ご縁のあった方だったため国会議員に再び挑戦するという報道に接し、驚きながら健闘を祈る気持ちも募らせていました。

ちなみに3年前の参院選の前には「市議選と参院選に向けて 「間近に迫った市議選と参院選」という記事を投稿していました。6年前の参院選の公示前には「自治労の組織内候補は岸まきこさん」という記事を投稿しています。

不特定多数の方々に発信しているブログですので過去に「再び、地公法第36条と政治活動」という記事などを通し、選挙に絡む話は細心の注意を払いながら取り上げていることを伝えています。当たり前なこととして、このタイミングで、このような言葉を発してしまえばNGというラインを常に念頭に置いています。

最後に、現職の組合執行部役員という立場ではありませんが、立憲民主党参院議員の岸まきこさんを私どもの組合が推薦していることを書き添えさせていただきます。新しい政党が増え、今後の政治の行方も混沌としています。そのような中ですが、自治労の声を国会の場に届けていくためには引き続き岸さんの力が必要だろうと思っています。

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2025年6月21日 (土)

公選法違反容疑でも書類送検された斎藤知事

参院選挙の前哨戦と目されている東京都議会議員選挙は明日投票日を迎えます。どのような選挙結果に至るのか分かりませんが、政党の看板頼みで、政治家としての資質を疑われるような候補者には票が集まらないことを願っています。

国会最終盤での与野党の動きをはじめ、イスラエルとイランの対立など関心を強めるべき話題が立て続いています。それでも今回の記事タイトルは「公選法違反容疑でも書類送検された斎藤知事」とし、昨年7月政治家の好感度、その危うさ」以降、このブログで頻繁に取り上げている兵庫県政に関わる話を書き進めています。

兵庫県政の動きは自治体職員という立場から注視し続けています。加えて、同じ事象に接していながら評価が大きく分かれがちな事例としても関心を寄せています。このような問題意識を抱える中、ほぼ毎週、新たな動きに接しているため、おのずから兵庫県政を扱った新規記事が多くなっています。

前回記事「砂川闘争は終わっていない、70周年のつどい」の冒頭では斎藤元彦知事の給与50%カット案、兵庫県議会「説明責任を果たしていない」と採決見送り』『兵庫県警、斎藤知事を背任容疑で書類送検  プロ野球優勝パレード疑惑』という兵庫県政に関わる新たな報道を紹介していました。

前々回記事「斎藤知事、給与50%カットの条例案提出」で取り上げたとおり真相が解明されない中での条例案提出に対し、県議会は反発し「待った」をかけています。優勝パレードの背任容疑は自死された元県民局長の告発内容の一つで、第三者委員会の調査では「クロ」とまで断定できていませんでした。

書類送検された後、検察が起訴しないケースも多く、この段階で「クロ」と決め付けた批判は避けなければなりません。しかし、根も葉もない噂話であれば書類送検そのものが見送られていたはずであり、やはり「火のない所に煙は立たぬ」という疑いがあったことは否めません。

ちなみに書類送検は法律用語で送致と呼ばれ、メディアによっては書類送付と表現しています。書類送検と書類送付、事件の重大さや悪質さを印象操作するため、メディアは意図的に使い分けていると批判される場合もあるようです。

前置きが長くなっていますが、今回の記事タイトルに掲げたとおり昨日、兵庫県の斎藤元彦知事が公職選挙法違反の容疑でも書類送検されました。産経新聞の記事兵庫知事選「SNS活動の報酬」斎藤知事とPR会社女性代表を書類送検  公選法違反疑い』では次のように伝えています。

昨年11月の兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事が、交流サイト(SNS)戦略などに携わったPR会社に支払った報酬が選挙運動の対価に当たるとして、公職選挙法違反(買収、被買収)の罪で斎藤氏とPR会社の女性代表が刑事告発された問題で、兵庫県警は20日、同法違反容疑で2人を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。県警は処分意見を明らかにしていない。地検が県警の捜査結果などを踏まえ慎重に判断するとみられる。

元検事の郷原信郎弁護士と上脇博之神戸学院大教授が昨年12月に県警などに告発し、受理されていた。告訴・告発を受理した警察は、書類を検察に送らなければならないと定められている。PR会社は同県西宮市の「merchu(メルチュ)」。知事選後に女性代表が斎藤氏陣営の広報全般を担ったとする記事をインターネット上に公開し、選挙用プロフィル写真の撮影やSNSの公式応援アカウントの運用などについて同社が手がけたと紹介していた。

斎藤氏はこれまでの取材に、メルチュに支払ったのは公選法で認められたポスター制作費などだったと説明。代理人弁護士も、「選挙活動の広報戦略の監修を担ってもらった認識はない」などとし、女性代表のSNS活動はボランティアで報酬支払いの約束もないなどとして買収を否定していた。告発状では、メルチュは斎藤氏から戦略的広報業務を受託し、斎藤氏が71万5千円を選挙運動への報酬として支払ったとしている。県警と地検が今年2月、メルチュの関係先を家宅捜索していた。【産経新聞2025年6月21日

書類送検後、斎藤知事は県庁で記者団に対して「詳細はまだ承知していない状況だ。選挙については公職選挙法を含めて適法に対応してきたという認識に変わりはない。捜査にどのように対応してきたかはコメントは控えたいが、今後、捜査に協力を求められれば全面的に協力していきたい」と語っています。

もし有罪が確定した場合、昨年11月の知事選の結果は無効となります。このPR会社を巡る問題は昨年11月「兵庫県知事選、いろいろ思うこと Part2」、今年2月「混乱と分断が続く兵庫県政」という記事の中で取り上げ、次ような私自身の問題意識を書き添えていました。

この問題を受け、斎藤知事は「公職選挙法に違反するようなことはないと認識している」と繰り返し答えています。既視感のある光景でした。公益通報者保護法の問題でも、一貫して違法性を否定する認識を示していました。パワハラについても同様です。とりわけパワハラに関しては加害側の認識の問題よりも、受け手側がどのように感じていたかが大きなポイントとなります。

最終的に白黒がはっきりするまで疑惑のままであることも確かです。しかし、疑惑を招く問題が斎藤知事には立て続いています。様々な法律に対する理解不足や認識の甘さがあるように思えてなりません。加えて、そのあたりの不充分さをフォローしていく人材が周囲にいないのか、進言できる関係性を築けないのか、省みる点が多々あるのではないでしょうか。

逆に斎藤知事の周囲には、斎藤知事の振る舞いの「正しさ」を強調しながら後押しする支援者ばかりなのだろうと推測しています。意に沿わない進言には耳を傾けず、自分にとって都合の良い意見のみ取り入れているように思えてなりません。

身近にいない場合でも、YouTubeの斉藤知事  遂にメルチュ公選法違反で書類送検  捜査のプロだけが分かる、不起訴決定の理由を徹底解説  告発芸人の教授は残念でした』という動画などに触れていれば、ご自身の「正しさ」に確信を強めていけるはずです。

今回の問題は重大な影響を及ぼす案件であり、より慎重な対応や判断を検察は求められています。そのため、上記の動画の中で結論付けているとおり最終的には不起訴になる可能性が高いのかも知れません。それでも知事という重責を担う人物が、立て続けに法律違反を問われている事態は異常なことだと言えます。

最後に『「厚かましすぎる」兵庫・斎藤知事  大ヒット映画『国宝』の“意味深な感想”に寄せられる厳しい声』という記事を紹介します。Xに投稿した「どれほど険しい道であろうとも、“己の道”を歩み続ける姿に、私自身、ぐっと感情移入しました」という斎藤知事の言葉が反発を招いていました。ただ斎藤知事を支持されている皆さんであれば、その言葉を肯定的に感情移入されるのではないでしょうか。

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2025年6月14日 (土)

砂川闘争は終わっていない、70周年のつどい

前回記事は「斎藤知事、給与50%カットの条例案提出」でしたが、その後『斎藤元彦知事の給与50%カット案、兵庫県議会「説明責任を果たしていない」と採決見送り』という経緯をたどっています。『斎藤知事・片山元副知事を背任疑いで書類送検  阪神・オリ優勝パレード還流疑惑めぐり刑事告発』という新たな動きもありましたが、今回の記事は兵庫県政から離れます。

先週の土曜夜に参加した「砂川闘争70周年のつどい」について取り上げます。このブログでは10年前に「砂川闘争から60年」という記事を投稿していました。70年という節目の年、今回の集会についても当ブログで取り上げようと考えていました。

すると集会の前日、私どもの組合の委員長から原稿の執筆を依頼されました。A4の組合ニュースの裏面半分に今回の集会報告を掲載したいとのことでした。昨年末の記事「『戦雲』から平和を願う2024年末 」で触れた映画の時と同様、書くことを苦手としていませんので協力委員という立場でもあり、今回も引き受けることにしました。

ただ今回は事前に注文を付けました。前回の440字以内という字数の制約は厳しかったため、ある程度融通を持たせて欲しいと要望しました。了解を得て臨んだ訳ですが、たいへん中味の濃い集会であり、砂川闘争について今の組合員の皆さんにしっかり伝えたいという思いが募りました。

「ある程度」の幅が想定以上に膨らむことは確実となり、週明け、委員長と相談しています。参加報告自体、A4両面の分量まで使わせてもらい、全員配布の組合ニユースではなく、別途回覧資料とすることを提案しています。文章中心の参加報告だけでは手に取ってもらえないだろうと見越し、青年婦人部の機関誌「いぶき」に掲載したフォトストーリーを添付することも提案しました。

砂川闘争を背景にした1985年の『明日の風に…』という作品です。委員長と話し合う中で、その回覧資料すべて私自身が責任を持って作成することになりました。このようなやり取りについて、現執行部の情宣担当に逐次伝え切れていなかったことを反省しています。たいへん申し訳ありませんでした。

いずれにしても今週水曜夜の執行委員会で確認を得られた後、各職場の回覧資料として印刷する運びとなっています。ちなみに今回は記名原稿とし、組合員の皆さん全体に個人的な思いを伝える機会を得られたことに感謝しています。

その回覧資料は『砂川闘争は終わっていない―「砂川闘争70周年のつどい」参加報告―』という見出しを付けています。昨年末の記事のようにブログを通して補足する内容はないため、A4両面にまとめた参加報告の全文を紹介し、今回の記事は終わらせていただきます。

         ◇            ◇

今年、砂川闘争が始まった日から70年という節目の年を迎えています。6月7日土曜の夜に「わたしたちに基地も戦争もいらない! 砂川闘争70周年のつどい」が、たましんRISURUホールで開かれました。

市と市教育委員会も後援している催しであり、実行委員会を代表した開会挨拶の後、来賓として市長も挨拶されています。全体で約620名、私どもの組合からは6名が参加しています。

司会を私どもの組合の委員長が務め、組曲「砂川」と「桑畑」の合唱から始まっています。基調報告として、大学生の時に砂川闘争に駆けつけた元立川市議の島田清作さんが自らの経験を語られました。

記念講演では、砂川闘争の調査を続けている成城大グローカル研究センター研究員の高原太一さんが自身の研究成果を報告されています。最後に、高原さんをコーディネーターとしたパネルディスカッションがあり、パネラー3名はそれぞれ砂川闘争のリーダーだった方々の子や孫でした。

今回の集会を通し、改めて砂川闘争の意義や成果を知ることができます。70年前、1955年5月、米軍は日米安全保障条約の附属行政協定に基づき、立川基地の滑走路を拡張するための土地収用について東京調達庁を通じて砂川町に通告しました。

それに対し、砂川町議会は全会一致で拡張反対を決議し、町長をはじめ各種民主団体の老若男女が一丸となって町ぐるみで反対運動を展開することになりました。その背景として、「土地は百姓の命」とされていながら戦前から数えて15回も日本政府や米軍に土地を接収されてきました。今までは泣き寝入りのかたちでしたが、これ以上は自分たちの生活権を脅かすことになるという危機感が高まっていたからです。

さらに今回の計画では町の動脈である五日市街道が分断されることになり、行政的にも経済的にも被る打撃がはかり知れませんでした。わずかな補償では到底補い切れない深刻な計画内容だったと言えます。加えて、この拡張がB52などの原子爆弾搭載のジェット機の発着のためであるという理由が重なり、町中で反対闘争の機運が高まっていきました。

9月14日、地元住民らの必死の抵抗も警官隊の出動で破られ、拡張予定地の第一次測量を許してしまいました。その日の報告大会の中で行動隊長だった青木市五郎さんが「土地に杭は打たれても心に杭は打たれない」という有名な言葉を発しています。

翌1956年10月、無抵抗の抵抗でスクラムを組む地元住民に対し、全国から労働組合員や学生らが支援に駆けつけました。武装警官は狂暴化し、スクラムを組むピケ隊に襲いかかりました。鉄カブトとコン棒に身を固めた警官隊が一方的に無抵抗のピケ隊に暴行を加える姿はマスコミを通して全国に伝えられました。警官の暴状に憤怒した世論は地元支持、政府批判の声につながっていきました。

10月14日の夕方、政府は「諸般の状況を考慮して残余の部分についてはこれを後日に期することとし、測量はこれにて打ち切る」と発表しました。砂川闘争が勝利に向かう歴史的な瞬間でした。

それ以降も闘争は断続的に続き、1963年には砂川町と立川市が合併しています。1969年、ついに政府と米軍は立川基地の拡張を断念します。このように私どもの自治体では地元住民を中心とした反対運動で基地拡張を阻止するという画期的な歴史を刻んでいました。

さらに1977年、米軍は横田基地に移り、580万平方メートルに及ぶ立川基地は日本政府に全面返還されています。砂川闘争がなければ、現在の私どもの市の姿は間違いなく変わっていたはずです。市役所の庁舎が泉町に移転することもなく、三多摩地域の中でもトップクラスと目されている発展も遂げられなかったかも知れません。

砂川闘争が始まった時、基地拡張予定地の地権者は120軒ほどでした。測量を阻止できた以降、10年数年に及ぶ年月によって地権者は一軒また一軒と砂川の地から去り、最後は23軒となりました。基地拡張反対同盟の方々の多くは2世、3世に変わっています。

基地拡張予定地に散在する国有地を含め、どう活用していくべきか協議する場として、1998年に砂川中央地区まちづくり推進協議会が発足しています。青木市五郎さんの孫である元市職員の青木英司さんが、まちづくり推進協議会の事務局長を務められています。

この集会の代表委員である青木さんは閉会挨拶の中で、砂川闘争の成果として立川駅北口を中心に発展してきましたが、基地拡張予定地だった土地の「平和のまちづくりがなされなければ砂川闘争は終わりません」と訴えられています。私自身、砂川闘争を歴史としてとらえていたため、たいへん印象深い言葉でした。

立場は違っても誰もが戦争はなくしたいと思っているはずです。しかし、ウクライナやパレスチナでは戦火が上がり続けています。残念ながら願っているだけで戦争はなくせません。それでも願うことすらやめてしまえば、望ましい明日を絶対築くことはできません。今回の集会名のとおり「基地も戦争もいらない」社会が訪れることを心から願っています。

集会の締めくくりとして、コーラスグループと参加者全員で「赤とんぼ」を合唱しています。70年前の砂川の地を思い浮かべ、なつかしい歌詞を口ずさみながら、そのような願いを新たにしていました。

★3年前に回覧した「平和や人権にかかわる組合方針の確立に向けて(参考資料)」の中で、砂川闘争を題材にしたフォトストーリー『明日の風に…』を紹介しました。70周年の節目の年、改めて今回の回覧資料にも添付します。今から40年前、砂川闘争に関心を持ってもらうため、小説仕立てに制作したものです。現職の組合員の若かりし頃の姿を拝見できます。ぜひ、ご覧になってください。当時の機関誌から転写しているため、文字が不鮮明な点はご容赦願います。

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2025年6月 7日 (土)

斎藤知事、給与50%カットの条例案提出

前回記事「兵庫県の元総務部長、停職3か月」で閲覧履歴が分析され、個人の好みにあった情報を表示するというアルゴリズムと呼ばれる機能について触れています。その機能はYouTubeのトップ画面に表われていますが、Yahoo!のトップ画面も同様です。いつも兵庫県政に関わるニュースが上位に並びます。

私自身が兵庫県政の動きを注視し続けているからです。とは言え、新たな動き自体がなければニュース画面に並ぶことはありません。それほど兵庫県の斎藤元彦知事を巡るニュースが連日報道されている証しだと言えます。この1週間も兵庫県政の動きを伝えるメディア記事を立て続けに目にしていました。

最新の記事はFNNの『「幹部3人が『指示あった』と認識するような状況を作った責任は知事にある」と藤井教授 斎藤知事給与50%カットで幕引きは「納得できなくて当然」』という見出しのものです。兵庫県の情報漏洩問題を受け、斎藤知事は自身の給与を50%カットする条例案を提出しました。

兵庫県知事の給料は月額134万円です。斎藤知事は2021年の就任後から「行財政の見直しに率先して取り組む」として30%の削減を続けています。今回の改正案は、知事の給料の削減率を7月から9月まで50%に引き上げ、月額67万円とする内容です。

30%カットは維新系の首長に目立つ「身を切る改革」の一つであるようです。したがって、今回の責任の処し方としては「20%カット3か月」というレベルのものであり、元総務部長の停職3か月に比べれば極めて軽微な処分内容だと言えます。

斎藤知事は「指示をしたことはございませんが、情報漏洩が生じたことは重く受けとめております」とし、管理監督的な責任を取る立場からの条例案提出であることを説明しています。しかしながら「知事の指示はあったのか、なかったのか」、真相が解明されない中での条例案提出に県議会は紛糾していました。

京都大学大学院の藤井聡教授は「県議会の皆さんの『反対』『辞職すべき』『幕引きはいけない』という反応は、極めて当たり前の反応だと思います。何があったのか明らかではないとしても、幹部3人が『指示があった』と認識するような状況を作った責任は、知事にあることは確実です。漏洩されたという事実だけの責任で給与カットというのでは、当然誰も納得できないのではないか」と語っています。

集英社オンラインの『「給料50%カット」を表明も漏えい指示の疑惑はスルーの斎藤知事、“切られた“元ナンバー3は「パワハラの一番の被害者は俺や」と怒り心頭か』という記事では、処分を受けた元総務部長が「知事が俺を売るなら、表に出てへんことをぶちまけたる」と言っているという噂があることも伝えています。

いつもYouTubeのトップ画面で確認できる増山誠県議の動画を視聴すると、紹介した集英社オンラインの記事内容は噂話を集めただけであり、裏取りの不充分さを指摘しています。既視感のある言葉ですが、本当に根も葉もない噂話なのでしょうか。火のない所に煙は立たぬ、このような諺があることも頭に浮かんでいます。

昨年3月の元県民局長の告発文書の内容は、第三者委員会の調査の結果、7件の事項に対して明確に事実認定したのはパワハラのみでした。しかし、パワハラ以外の事項を明確に「シロ」と断定している訳ではなく、あくまでも第三者委員会の調査では「クロ」とまで断定できなかったというものです。

通常、直接的な当事者であれば自らに害が及ぶような証言は避けたいはずです。事実関係や本音の発言も、聞かれる相手によって使い分けてしまうことも多々あるはずです。だからこそ内部告発は匿名であることが専らであり、告発者探しを厳禁としています。

兵庫県の問題を受け、今国会で公益通報者保護法に罰則規定を設ける法改正につながっていました。「犯罪なんですよ」斎藤知事  公益通報者保護法の改正案審議で議員らが怒りの訴え…大臣も「選挙で勝ったから免罪符という話ではない」』という記事が、斎藤知事の不充分な対応ぶりを巡る国会での質疑の模様を伝えています。

"超合金メンタル" 斎藤元彦知事 ついに万事休すか!?…情報漏洩問題で「刑事告発しない」考え』という記事は、斎藤知事のメンタルの強さを取り上げています。確かに人並み以上の強靱なメンタルをはじめ、ストレスをため込まない資質を備えられているのだろうと推察しています。

同時に斎藤知事の言動を常に擁護する方々が決して少数ではないことも、ブレずに反対意見や痛烈な批判を右から左に受け流せていける背景につながっているように思っています。元総務部長による情報漏洩問題に関しても、斎藤知事の最側近だった片山安孝元副知事は根本的な視点を異にした解釈での発言を行なっています。

MBSは『片山元副知事がコメント「元総務部長の行為は適正」「懲戒処分はおかしい」私的情報漏えいで第三者委の報告書に「文書内容の共有は相当」』という記事で、片山元副知事の「必要かつ相当な範囲の議会根回しであり、適正な業務である」という見方を伝えています。

片山元副知事は「当時告発文書問題が過熱する様相を呈していたことから、文書の内容や背景事情等を一定役職にある県議と必要な範囲で共有しておくことは相当」という考え方を示しています。しかしながら公益通報者保護法の一般的な解釈は、告発者の属性は問わず、告発内容そのものを検証すべきというものです。

クーデターや陰謀論を示唆し、告発者の品位を貶めることで告発内容そのものの信頼性を失墜させる目的があった「根回し」を正当化する姿勢に落胆せざるを得ません。斎藤知事や片山元副知事が公益通報者保護法に対する認識を誤らず、元県民局長の私的情報の取扱いも誤らなければ、これまでの悲劇や混乱は避けられたように思えてなりません。

元県民局長が公用パソコンを私的に利用していたという問題などを軽視できないと言うのであれば、告発内容の事案の検証とは切り分け、相応の処分につなげるべきだったものと考えています。斎藤知事が「嘘八百」「公務員失格」と言い切り、3月末に予定していた元県民局長の退職を認めず、停職3か月という懲戒処分を下した判断は典型的な告発者潰しだったように受けとめています。

片山元副知事の発言に対し、紀藤正樹弁護士は「公務員としての資質に欠ける」と批判しています。「公務員の守秘義務に理解がない人」と指摘し、その記事のYahoo!のコメント欄では概ね同調する声が多数を占めています。ただYouTubeでは片山元副知事の発言を絶賛する動画が数多くあることも把握しています。

個々人のそれぞれ正しいと信じる「答え」があります。自分の「答え」とかけ離れた意見や考え方に違和感を持つことは仕方ありませんが、そのことをもって相手を侮蔑し、罵詈雑言をぶつけるような振る舞いは絶対慎まなければなりません。斎藤知事批判派の中で、暴言や威嚇的な行動を取られる方を動画で見かけますが、そのような言動は擁護派との溝が深まるだけだろうと危惧しています。

今回も長い記事内容となっています。まだまだ紹介したかったニュースや論点提起がありましたが、ここで一区切り付けさせていただきます。兵庫県政の動きは今後も注視し続け、ファクトチェックやNHK党の立花孝志党首に関わる話などは改めて次回以降の記事で取り上げていく予定です。

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