兵庫県知事選、いろいろ思うこと Part2
インターネット上の様々なサイトをスマホから閲覧される方が増え、SNSの中でブログはマイナーになりつつあります。特に文字ばかりの長文ブログは敬遠されがちな現状なのだろうと思っています。前回記事「兵庫県知事選、いろいろ思うこと」は今年7月以降の記事内容の一部を数多く再掲したため、いつも以上に長文ブログとなっていました。
これまで私自身が兵庫県の内部告発問題に対する情報にどのように接し、どのような問題意識を持ってきたのか、その時々に閲覧した関連サイトの見出しも紹介していました。それぞれリンクをはっていましたが、「指定されたURLは存在しませんでした。URLが正しく入力されていないか、このページが削除された可能性があります」という表示に変わっていたサイトが多かったようです。
Yahoo!に掲げられた記事が短期に削除されていますが、コメント欄に寄せられている意見も興味深いため、いつもYahoo!からの紹介を多用しています。削除されていることに前回記事を投稿する前に気付いていましたが、斎藤元彦知事の問題視された言動を把握する際、私自身がどのような情報に接してきたかを主眼にした再掲だったため、たいへん恐縮ながら手を加えず、そのまま掲げさせていただきました。
亡くなられた元県民局長のホームページ上のメッセージ、遺族から百条委員会に提出された陳述書と音声データに残された言葉などは、再掲した記事内容の本文としてお伝えできています。陳述書に残されていた元県民局長の「一死をもって抗議する」という強烈な訴え、このような言葉には胸が締め付けられていました。
自らの命を絶った元県民局長の言葉の重さに対し、あまりにも兵庫県知事選の顛末がかけ離れていたため、個人的には暗然たる思いを強めていました。公益通報者保護法に対する理解をはじめ、斎藤知事が初動対応を誤らなければ元県民局長の命は救えたはず…、このような忸怩たる思いは兵庫県知事選の結果によって、ますます深まっています。
前回記事の中で触れていましたが、斎藤知事陣営の選挙戦でのスローガンである「躍動を止めない!」という言葉を「騒動を止めない!」と見誤ったことがありました。この言葉は最初「躍動する兵庫」だったようですが、提案を受けて「兵庫の躍動を止めない!」に変更されたとのことです。
11月20日、 兵庫県西宮市のPR会社merchuの折田楓代表がブログサイト「note」に『兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に』という記事を投稿していました。斎藤知事が再選を果たした選挙戦での内輪話を明かしながら折田代表の貢献度をアピールしている内容です。
投稿後、一部削除や修正が加えられていますが、この記事の内容が奇しくも兵庫県の新たな混乱と騒動を引き起こしています。折田代表は、県知事選で斎藤知事のSNS運用やPRを担当したと主張しています。公職選挙法では、選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されています。
折田代表の記事内容のとおりに選挙活動を仕事として引き受け、報酬を得ていたとすれば公職選挙法に抵触する疑いがあります。他にも法律違反を問われかねない問題が散見し、政治ジャーナリストの鮫島浩さんの記事『折田楓社長を見捨て、斎藤元彦知事は生き延びる冷徹な防衛策~公選法違反と政治資金規正法違反を否定する反論会見の矛盾を突く!』の中で詳述されています。
この問題を受け、斎藤知事は「公職選挙法に違反するようなことはないと認識している」と繰り返し答えています。既視感のある光景でした。公益通報者保護法の問題でも、一貫して違法性を否定する認識を示していました。パワハラについても同様です。とりわけパワハラに関しては加害側の認識の問題よりも、受け手側がどのように感じていたかが大きなポイントとなります。
最終的に白黒がはっきりするまで疑惑のままであることも確かです。しかし、疑惑を招く問題が斎藤知事には立て続いています。様々な法律に対する理解不足や認識の甘さがあるように思えてなりません。加えて、そのあたりの不充分さをフォローしていく人材が周囲にいないのか、進言できる関係性を築けないのか、省みる点が多々あるのではないでしょうか。
これまで当ブログを通し、多面的な情報に触れていくことの大切さを訴え続けています。ただ誤解を受ける時がありましたが、このブログの記事内容自体で、多面的で幅広い情報を発信している訳ではありません。つまり賛否両論を併記した内容ではなく、私自身の考えを前面に出し、立場を明確化した記事内容となっています。
しかし、ブログのタイトルが「公務員のためいき」であるため、地方公務員法第36条については常に念頭に置いて情報発信しています。このあたりの関係性は以前の記事「再び、地公法第36条と政治活動」などで説明してきています。このラインを踏み外すと問題である、このようなことを把握しているかどうかは絶対必要です。
今回の斎藤知事陣営の内情を『〈兵庫県政大混乱〉斎藤陣営スタッフ告白「脇が甘いPR会社が脇が甘い陣営に入ってきた」「折田社長は斎藤さんと仲がいいマスコミの人だと思ってた」』という記事が伝えています。このような情報に接すると折田代表が最初に投稿した内容は、ほぼ事実関係をそのまま明らかにしたのだろうと思わざるを得ません。
最後に『「風向きを変えたい」斎藤知事発言に橋下徹氏「権力の乱用そのもの…知事として一番欠けているところ』という記事を紹介します。大阪府の橋下元知事の「確かに兵庫県民の皆さんは、110万票を持って斎藤さんを当選させました。これは非常に重い結果です。民意です。ただ法律の分野においては、民意で決めてはいけません。あくまで法に従って考えなきゃいけない」「疑われることを避けなければいけない部分で問題になっていて、斎藤知事は権力者としての自覚が欠けているのではないか」という言葉に首肯しています。
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