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2024年4月14日 (日)

残念な与党、されど野党 Part2

勤め先の市役所の周囲には多くの桜の木が植えられています。数日前まで満開の桜並木が目を楽しませてくれました。そのような時期は1年の間で、ほんのわずかであり、散っていく花びらのはかなさを感じています。

組合の委員長を退いてから春闘や新人歓迎という季節感のあるワードが、このブログから消えています。久しぶりに今回、春という季節にちなんだ書き出しとしていました。ただ本題そのものは、春とは無縁の前回記事「残念な与党、されど野党」の続きとして「Part2」を付けたタイトルとしています。

もともと政治的な話を頻繁に取り上げてきたブログですが、ますます時事の話題を紹介しながら今の政党や政治家に対する思いを綴る機会が増えています。あくまでも個人的な思いの吐露であり、受けとめ方や評価は人それぞれだろうと思っています。

ごく最近『まさかの「野合にダブルスコア近く」NHK最新世論調査で判明・与党の支持率に自民関係者も思わず驚愕』という報道を目にしています。自民党の関係者まで驚愕しているという見出しを付け、ある自民党衆院議員秘書が次のように語っていることを伝えています。

自民党があれだけの事件を起こしたにもかかわらず、3割近い支持率があります。支持政党なしは4割ありますが、まあ、いつものこと。自公合わせた支持率が32.4%なのに対し、立憲、維新、共産、国民、れいわ、社民を足しても17.3%しかありません。ダブルスコアに近い数値です。

政党支持率が、そのまま選挙結果として数字に表れるわけではありませんが、与党と野党の政党支持率は接近しているのでは、と予想していました。なので、この数字は想像を超えており、かなり驚きましたね

時事通信の調査では『内閣支持16.9%、最低更新  不支持初の6割台―時事世論調査』でしたが、自民党の支持率は16.3%で前月から1.7ポイント増えています。立憲民主党も前月比0.6ポイント増でしたが、4.1%にとどまり、自民党に大きく水をあけられています。

自民党の裏金事件をはじめ、資質が問われる国会議員の多さなど様々な残念さが目立つ与党ですが、されど野党の支持率も伸び悩んでいます。総選挙戦に突入しても「自民党はそれほど負けなかった」という結果だった場合、真摯に向き合うべきだった数々の問題も禊を済ませたとして不問に付されかねません。

「政権交代を望む」という世論調査での国民の意思とのネジレが起きるようでは問題だろうと思っています。より望ましい政治の実現のためには、国民からの信頼を失えば政権の座から下りることになるという緊張感が欠かせないはずです。そのためにも野党側はどうすべきなのか、興味深い記事を紹介しながら個人的な思いを書き添えていきます。

まず『野田元首相・田﨑史郎氏に問う今後の政局 “矜持なき自民党”とそれでも支持されない野党』という記事です。「なぜ立憲の支持率は上がらないのか」と問われた野田元総理は「政権を取った時にどういう暮らしを保障してくれるのか、安全保障は大丈夫なのかといった安心感も同時に問われている」と答えています。

野党の支持率が上がらない主因は、この一言に尽きてしまうのかも知れません。自民党政権に不満を強めても、実際の政権運営を考えた時、立憲民主党を筆頭にした野党に委ねることを不安視する方々が多いのだろうと思っています。

2009年の政権交代前は、自民党が支持率を下げるたびに民主党は支持率を上げていきました。「一度、民主党に任せてみたい」という未知の期待が大きかったはずです。当時のブログ記事の冒頭で、政権交代を果たした鳩山内閣の支持率は軒並み70%を超えていたことを伝えています。

しかしながら民主党を中心にした政権は3年3か月の短命で終わっています。この3年余りの政権運営が国民からの期待を裏切り、失望感を募らせたという評価につながりがちです。安倍元総理からは「悪夢の民主党政権」と揶揄されていたこともあり、政権交代を望む声がそのまま野党の支持率上昇につながりづらくなっているものと考えています。

それでも『民主党政権はそこまでひどかったのか? 安倍政権と比べてみると…』という論評もあり、民主党政権時に実現した政策等の中で、評価すべき点も多いという見方があることも確かです。「安倍元首相にとっては民主党政権時代は悪夢だったろうが、国民のすべてが悪夢だと思っていた訳ではない」という言葉に首肯しています。

「悪夢の政権」「批判だけ」…自民のレッテル貼りに惑わされるな  リベラルが結集すれば政権交代は可能』という記事は、明確な立ち位置のもとに綴られている内容です。経産官僚だった古賀茂明さんの論評で、少し言葉が走りすぎているようにも見受けられますが、全体を通したトーンは共感を覚えるものです。

「野党は批判だけ」というレッテル貼りに対して立憲民主党は国会に多くの法案を提出している。その内容を見れば、有権者は同党の政策立案能力に驚くはずだ」と指摘しています。このことを大手マスコミは報道せず、ネットなどで人気のある「似非有識者」たちも立憲提出の法案など読むことすらしないまま、平気で「野党は批判ばかりで……」などと無責任なコメントをしていることを古賀さんは憤られています。

野党第一党の立憲民主党に求められることは、第一に、自らの能力に自信を持つこと。第二に、「批判だけ」という批判を恐れぬ勇気を持ち、政治改革について安易な妥協をしないこと。そして、何よりも大事なのは、国民を信じること、である。強い気持ちでこれを貫徹すれば、政権交代は決して夢ではない。

上記は古賀さんの論評の結びの言葉です。より望ましい政治の実現のためには、前述したとおり国民からの信頼を失えば政権の座から下りることになるという緊張感が必要です。しかし、政権交代を果たしたことで政治が混乱し、国民生活に悪影響を及ぼしていくようでは本末転倒です。

政権交代が目的ではなく、国民の暮らしや安全を維持向上させていくための手段につながっていかなければなりません。このような問題意識のもと、まだまだ書き足したい個人的な思いがありますが、毎週末更新しているブログですので、 あまり盛り込みすぎず、この続きは次回以降の新規記事に委ねていきます。

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