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2023年9月16日 (土)

時事の話題、国政の話

前回記事は「身近な政治、市長選の話」でした。選挙における一票が政治を変え、行政を変える転換点となります。私の勤める市では52年ぶりに非自民系の候補者が勝利しました。その結果、新市長が掲げた50に及ぶ公約に沿って、様々な検討が庁内の各部署で始まっています。

昨今の投票率の低さを考えた時、自分一人が選挙に行っても「どうせ政治は変わらない」と思われている方も多いようです。しかし、その一票は非常に貴重なものであり、一票一票の積み重ねによって政治が大きく変わることも確かだろうと考えています。

3日前、国政における最も重い責任と役割を負っている岸田総理は内閣を改造しました。19閣僚のうち13人が交代し、11人が初入閣しています。女性閣僚5人は過去最多の人数となっています。

今回の記事は時事の話題を紹介しながら期待したい政治のあり方について、個人的に思うことを気ままに書き進めていくつもりです。なお、リンクをはって紹介していく報道等の内容は幅広いものがあり、あくまでも多面的な情報の一つとしてとらえていただければ幸いです。

まず短期間で大臣が変わることの雑感です。このところ組閣や内閣改造によって、1年ぐらいの間隔で多くの大臣が交代しています。不祥事による辞任があれば、もっと短期間で大臣が変わっている省庁も少なくありません。

私どもの市では16年ぶりに市長が交代し、それに伴うシステム変更や消耗品等の準備に追われました。短期間でこなさなければならない必要な作業でしたが、担当された皆さんの尽力で円滑に変更できています。

国政の場合、前述したとおり多くの省庁のトップが頻繁に交代しています。当たり前なこととして、もう慣れてしまっているのかも知れませんが、その都度の事務作業や大臣レクなど煩わしく、たいへんだろうと思っています。

一般的には官民問わず、ある程度は年功で昇進していきます。それでも役員や部長の椅子は限られ、誰もがなれる訳ではありません。長年、自民党政権下で慣習化してきた大臣適齢期という考え方を改めることも一計とすべき頃合いなのかも知れません。

派閥均衡や大臣適齢期という慣習がある一方で、抜擢や重用が混在しているため、順番を先送りにされた議員らからは不満の声が示されがちです。 大臣になれなくても国会議員という重責を全うすることが「普通」になれば、このような声は減り、適材適所が疑問視される大臣の順送り人事も解消されるはずです。

今のやり方だった場合、結局のところ国民本位の人事につながりません。今回の内閣改造も国民本位とは程遠く、来年の総裁選を見据えた党内事情や支持率回復を狙ったものであることを多くの国民から見透かされ、内閣改造直後の各社の世論調査では「評価しない」という声が多数を占めていました。

軸の見えない人事の表われとして、女性の大臣は過去最多としながら副大臣と政務官に女性を一人も登用していません。「愕然とした」女性不在の副大臣・政務官人事を立憲が批判』『岸田首相「女性ゼロ」の矛盾に「ほんと国民舐めすぎ内閣」の怒りも届かない“富士急ハイランド研修会”で余裕しゃくしゃくの笑顔』という報道のような批判を招いています。

岸田総理は女性が一人もいなかったことについて「どの大臣にどの副大臣・政務官をつけるのが適切か、チームとして人選を行なった結果だ」と答えています。閣僚も含めて「適材適所で老壮青、男女のバランスになった」という説明も加えていますが、苦しい答えだと思っています。

さらに『岸田首相の「女性ならではの感性、共感力」発言  作家・甘糟りり子氏が疑問「本心で『女性活躍』を思っていない昭和的思考」』という報道も目にしています。この発言に関しては『室井佑月氏  岸田首相〝女性ならでは〟発言批判に疑問「バカみたい」「どうして問題になるの?」』と擁護する声もあります。

ここでクオータ制について考えてみます。「クオータ制とは、政治では議員、企業では役員などで、女性の割合が一定になるようにする制度のこと。女性の社会進出や、男女ともに働きやすく、多様性のある社会を実現するものと考えられている」とリンク先のサイトで解説されています。

120以上の国や地域で導入が進み、取り入れていない国が少数派となっています。実力主義に反するという指摘や男性に対する「逆差別」を懸念する声もありますが、国際社会の趨勢を踏まえ、基本的に日本も取り入れようとしている考え方であることに間違いありません。

それにも関わらず、今回の内閣改造で自民党は副大臣・政務官に女性を一人も登用していません。クオータ制への理解が不足しているのではないかと批判されても仕方のない人事だったと言えます。いずれにしても党としての軸が定まっていれば、女性をゼロにすることはあり得なかったはずです。

続いて『新副大臣・政務官、54人のうち26人が旧統一教会側と接点』という報道が気になりました。現在は接点がなく、問題ないという説明を岸田総理は示しています。しかしながら最低限、解散命令請求の問題が山場を迎えていく文科大臣だけでも、これまで一切接点のなかった人物を選んで欲しかったものと思っています。

今回の内閣改造に対し、LITERAは『岸田内閣改造で統一教会癒着政治家が入閣! 文科大臣は統一教会との関係隠し、教科書問題で灘校に圧力の盛山正仁』という記事を通して厳しく岸田総理らを批判しています。ちなみに当ブログでは昨年10月に旧統一教会と自民党」「旧統一教会と自民党 Part2」という記事を投稿しています。

実は今回の記事では首相補佐官に前国民参院議員の矢田稚子氏を任命へ…「自公国」構想実現への布石狙い』という報道を受け、連合と政治に絡む話にもつなげていくつもりでした。いつものことですが、ここまでで相当な長さの記事となっています。そのため、この続きは次回「Part2」とし、書き進めていく予定です。

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