平和の話、インデックスⅣ
前回記事「ベーシックサービスと財源論」の最後に「次回は季節柄、平和を考える題材を考えている…」と記していました。8月6日は広島、9日は長崎の原爆忌でした。15日には終戦記念日を迎えます。
毎年、8月に入ると戦争について取り上げるメディアが増えています。戦争を体験された方が少なくなる中、この時期だけでもメディアが力を注ぐことは意義深いものと受けとめています。このブログでも戦争を顧みる機会とし、8月に平和への思いを託した記事を投稿しています。
終戦直後、GHQによって原爆被害の実態を報じることが禁止されました。水曜の夜に放映されたNHKの『歴史探偵 消えた原爆ニュース』で、そのような時代があったことを改めて認識していました。
この話を取り上げるだけで、ブログの新規記事としてまとめられる問題の奥深さを提起した番組でした。興味を持たれた方はリンク先のNHKのサイトをご参照ください。今回の記事は「平和の話、インデックスⅣ」というタイトルを付けています。
これまでカテゴリー別に検索できる機能を使いこなせなかったため「自治労の話、2012年夏」のように記事本文の中にインデックス(索引)代わりに関連した内容のバックナンバーを並べていました。その発展形として「○○の話、インデックス」を始めています。
その記事の冒頭、インデックス記事のバックナンバーを並べることで「インデックス記事のインデックス」の役割を持たせています。カテゴリー別のバックナンバーを探す際、自分自身にとっても役に立つ整理の仕方であり、時々、そのような構成で新規記事をまとめていました。
これまで投稿したインデックス記事は「職務の話、インデックス」「原発の話、インデックス」「定期大会の話、インデックスⅡ」「年末の話、インデックスⅡ」「春闘の話、インデックスⅡ」「人事評価の話、インデックス」「図書館の話、インデックス」「旗びらきの話、インデックスⅡ」「人事院勧告の話、インデックス」「非正規雇用の話、インデックスⅡ」「いがみ合わないことの大切さ、インデックス」「憲法の話、インデックスⅡ」「平和の話、インデックスⅢ」」「原発の話、インデックスⅡ」「コメント欄の話、インデックスⅡ」「会計年度任用職員制度、インデックス」「組合役員の改選期、インデックスⅢ」「自治労大会の話、インデックス」 のとおりです。
「Ⅱ」以降がある場合は最新のインデックス記事のみを紹介しています。そのようなインデックス記事が右サイドバーの「最近の記事」から消えていたタイミングであり、久しぶりに「平和の話」のインデックス記事を投稿してみようと考えました。
直近のインデックス記事を確認してみたところ「平和の話、インデックスⅢ」を投稿したのは2018年8月5日でした。あれから5年が過ぎ、その間にはロシアのウクライナ侵略があり、未だ戦火の消える兆しが見られません。必然的に「平和の話」として加えるべき直接的な題材の投稿は数多くありました。
ブログ開設当初の記事から並べると下記のような長さの一覧となっています。新たに加える記事以外は「平和の話、インデックス」「Ⅱ」 「Ⅲ」のみを掲げて少し集約することも考えましたが、自分自身の使い勝手を優先させていただき今回も「組合の平和運動」から始まるすべての記事を掲げています。
- 2005年 9月18日 組合の平和運動
- 2005年 9月20日 個別的自衛権と集団的自衛権
- 2005年10月 1日 避けて通れない拉致問題
- 2005年11月19日 拉致問題を考える
- 2006年 3月14日 在日米軍再編問題
- 2006年 3月25日 平和な社会を築くために組合も
- 2006年 5月 3日 憲法記念日に思うこと
- 2006年 5月14日 思い起こすのが「国旗」「国歌」法
- 2006年 7月17日 対北朝鮮決議と中東情勢
- 2006年 8月19日 ブログ開設から1年、されど靖国神社
- 2007年 4月29日 従軍慰安婦問題
- 2007年 5月 5日 従軍慰安婦問題 Part2
- 2007年12月 2日 平和憲法と防衛利権問題
- 2007年12月 8日 平和憲法と防衛利権問題 Part2
- 2008年 7月27日 ルワンダの悲しみ
- 2008年 8月 3日 原子力空母が横須賀へ
- 2008年 8月10日 チベット問題とオリンピック
- 2008年12月27日 剣を売りて牛を買う
- 2009年 5月 3日 憲法記念日に思うこと 2009
- 2009年 5月10日 もう少し平和の話
- 2009年11月15日 アフガンの大地から
- 2010年 5月 2日 普天間基地の移設問題
- 2010年 6月 6日 沖縄に揚がる自治労の旗
- 2011年 1月30日 チュニジアの政変
- 2012年 8月26日 平和の話、インデックス
- 2012年10月14日 荒地よりもお花畑
- 2012年10月21日 荒地よりもお花畑 Part2
- 2012年10月28日 現実の場面での選択肢として
- 2013年 4月 7日 平和フォーラムについて
- 2013年 4月21日 改憲の動きに一言二言
- 2013年 5月 5日 もう少し平和フォーラムについて
- 2013年 5月18日 橋下市長の発言の波紋
- 2013年 7月20日 宮崎駿監督の『風立ちぬ』
- 2013年 8月 3日 麻生財務相のナチス発言
- 2013年 8月10日 長崎市の平和宣言
- 2013年 8月24日 漫画が語る戦争
- 2013年 9月14日 シリアの問題から思うこと
- 2013年 9月22日 汝、隣人を愛せよ
- 2013年11月17日 特定秘密保護法案
- 2013年11月23日 外交・安全保障のリアリズム
- 2013年12月 8日 再び、平和フォーラムについて
- 2014年 2月 2日 平和フォーラム批判から思うこと
- 2014年 3月 8日 ウクライナの問題から思うこと
- 2014年 3月23日 平和の話、インデックスⅡ
- 2014年 5月11日 もう少し集団的自衛権の話
- 2014年 5月18日 もう少し集団的自衛権の話 Part2
- 2014年 6月22日 普通に戦争ができる国について
- 2014年 7月 6日 集団的自衛権を閣議決定
- 2014年 8月16日 69回目の終戦記念日
- 2015年 3月22日 戦後70年談話について
- 2015年 4月12日 南京虐殺の問題から思うこと
- 2015年 4月25日 再び、戦後70年談話について
- 2015年 5月31日 横田基地にオスプレイ
- 2015年 6月 7日 問題が多い安保関連法案
- 2015年 7月18日 安保関連法案が衆院通過
- 2015年 8月 9日 安保関連法案の論点
- 2015年 8月15日 戦後70年、終戦記念日に思うこと
- 2015年 8月29日 安保関連法案に絡む問題意識
- 2015年 9月 5日 砂川闘争から60年
- 2015年 9月20日 安保関連法案が可決成立
- 2015年11月 1日 憲法の平和主義と安保法制
- 2016年 1月31日 北朝鮮の核実験
- 2016年 2月 7日 北朝鮮の核実験 Part2
- 2016年 2月27日 セトモノとセトモノ、そして、D案
- 2016年 4月17日 『カエルの楽園』から思うこと
- 2016年 4月24日 『カエルの楽園』から思うこと Part2
- 2016年 4月30日 改めて安保関連法に対する問題意識
- 2016年 5月 8日 憲法9条についての補足
- 2016年 5月14日 憲法9条についての補足 Par2
- 2016年 5月29日 サミット、広島、そして沖縄
- 2016年 6月25日 『ロンドン狂瀾』を読み終えて
- 2016年 7月 9日 平和主義の効用
- 2016年 8月20日 核先制不使用、安倍首相が反対
- 2016年11月 6日 沖縄で起きていること
- 2016年11月20日 自衛隊の新たな任務、駆けつけ警護
- 2016年12月24日 国連の南スーダン制裁決議
- 2017年 2月 4日 改めて平和フォーラムについて
- 2017年 5月 6日 憲法施行70年、安倍首相の改憲発言
- 2017年 5月13日 北朝鮮情勢から思うこと
- 2017年 7月 9日 改憲の動きに思うこと
- 2017年 7月16日 改憲の動きに思うこと Part2
- 2017年 8月20日 平和への思い、自分史
- 2017年 8月27日 平和への思い、自分史 Part2
- 2017年 9月 2日 再び、北朝鮮情勢から思うこと
- 2017年 9月 9日 再び、北朝鮮情勢から思うこと Part2
- 2017年 9月23日 安全保障を強い言葉で語ることの是非
- 2017年10月14日 広義の国防、安心供与の専守防衛
- 2017年12月 9日 平和への思い、2017年冬
- 2018年 1月14日 憲法を生かす全国統一署名
- 2018年 1月21日 憲法を生かす全国統一署名 Part2
- 2018年 2月11日 平昌オリンピック、強まる政治色
- 2018年 2月17日 『八月十五日に吹く風』から思うこと
- 2018年 3月11日 反核座り込み行動で訴えたこと
- 2018年 4月 7日 突然、横田基地にオフプレイ
- 2018年 5月 5日 日本国憲法が大きな岐路に
- 2018年 6月16日 米朝首脳会談に対する評価
- 2018年 8月 5日 平和の話、インデックスⅢ
- 2018年 8月11日 平和の話、サマリー
- 2018年 8月18日 平和の話、サマリー Part2
- 2018年 9月22日 横田基地にオスプレイが正式配備
- 2019年 1月20日 レーダー照射事件から思うこと
- 2019年 2月10日 沖縄の県民投票
- 2019年 5月 4日 憲法記念日に思うこと 2019
- 2019年 5月18日 戦争を知らない私たち
- 2019年 8月10日 平和の築き方、それぞれの思い
- 2019年 8月18日 平和の築き方、それぞれの思い Part2
- 2019年12月 7日 不戦を誓う三多摩集会
- 2019年12月15日 不戦を誓う三多摩集会 Part2
- 2020年 1月11日 反核座り込み行動で訴えたこと、2020年冬
- 2020年 8月 8日 平和を考える夏、いろいろ思うこと
- 2020年 8月16日 平和を考える夏、いろいろ思うこと Part2
- 2020年 8月29日 憲法9条の論点について
- 2020年11月22日 『ゴー・ホーム・クイックリー』を読み終えて
- 2020年11月28日 憲法論議に願うこと
- 2020年12月 5日 不戦を誓う三多摩集会、2020年冬
- 2021年 4月17日 今、ミャンマーで…
- 2021年11月20日 新疆ウイグルの問題から思うこと
- 2022年 2月19日 平和や人権問題の組合方針
- 2022年 2月26日 ロシアがウクライナに軍事侵攻
- 2022年 3月 5日 ロシア大使館あてに抗議文
- 2022年 3月13日 問われている平和の築き方
- 2022年 3月20日 問われている平和の築き方 Part2
- 2022年 4月 2日 砲撃が続くの中での停戦交渉
- 2022年 4月16日 ウクライナでの戦争から思うこと
- 2022年 4月24日 憲法9条があるから平和を保てるのか?
- 2022年 4月30日 憲法9条があるから平和を保てるのか? Part2
- 2022年 5月 7日 日本国憲法施行から75年
- 2022年 5月14日 駅頭で訴えた平和への思い
- 2022年 5月28日 平和や人権問題の議論提起
- 2022年 6月 4日 『同志少女よ、敵を撃て』を読み終えて
- 2022年 8月13日 平和への思い、2022年夏
- 2022年 8月20日 平和への思い、2022年夏 Part2
- 2022年 8月27日 平和への思い、2022年夏 Part3
- 2022年 9月17日 平和や人権の新たな組合方針
- 2022年12月 3日 『ウクライナにいたら戦争が始まった』から思うこと
- 2022年12月17日 『標的の島』と安保関連3文書
- 2022年12月24日 2022年末に『ウクライナ戦争論』
- 2023年 1月22日 抑止力と安心供与のバランス
- 2023年 1月28日 ウクライナでの戦争を受け
- 2023年 6月 3日 平和運動センター総会で発言
- 2023年 7月23日 『大本営参謀の情報戦記』から思うこと
- 2023年 7月29日 『大本営参謀の情報戦記』から思うこと Part2
これまで当ブログに投稿した戦争や平和のあり方を題材にした記事を並べています。それぞれの記事に私自身の平和への思いを託し、安全保障に対する考え方などを綴っています。お時間等が許され、少しでも興味を持たれた記事があった場合、ご覧いただければ誠に幸いです。
今回、5年間の記事を振り返る作業を通し、その時々の世相を反映していることを再認識しています。2021年の記事は2タイトルにとどまっています。その年の8月には直接的な題材の投稿がなかったことを思い出す機会となっていました。
コロナ禍による緊急事態宣言が繰り返されていた年であり、8月には東京オリンピックとパラリンピックが開催されていました。一転して2022年2月、ウクライナ戦争が始まった以降、平和を願う題材の記事は急増しています。
これまで「○○の話、インデックス」という記事を投稿した際、バックナンバーの紹介だけにとどめず、関連した内容も書き添えています。「平和の話、インデックスⅢ」の時も、なぜ、このブログでは「平和の話」の投稿が多いのか、そのような点について説明を加えていました。
さすがに今回は、これ以上、長々とした記事にすることは控えます。それでも当ブログの投稿を通し、最も訴えたい問題意識であり、多用している次のような言葉だけは今回のインデックス記事にも付け加えさせていただきます。
* *
大地震や感染症など自然界の脅威は人間の「意思」で抑え込めません。しかし、戦争は権力者の「意思」や国民の熱狂によって引き起こされるため、人間の「意思」によって抑えることができるはずです。
脅威とは「能力」と「意思」の掛け算で決まると言われています。したがって、安全保障は抑止と安心供与の両輪によって成立させることが重要です。戦争を未然に防ぐためには「攻めたら反撃される」という抑止効果とともに「先に攻めるつもりがない」という相手方を安心させるメッセージとのバランスが求められています。
ロシアのように軍事力で「自国の正義」を押し通そうとした場合、国際社会で孤立し、甚大な不利益を被るという関係性を築いていかなければなりません。国際社会の定められたルールは絶対守らなければならない、このことを刻み付けるためにもウクライナでの戦争の帰趨は極めて重大だと考えています。
いずれにしても安全保障のジレンマという言葉があるとおり武力一辺倒によって平和は築けないことを普遍的な教訓としなければなりません。さらに軍拡路線は国家財政を逼迫させ、国民生活にも影響を及ぼしていくことになります。
しかしながら憲法9条さえ守れば平和が続くという考えではありません。守るべきものは日本国憲法の平和主義の効用です。攻められない限り戦争はしないという専守防衛の原則のもと安心供与という広義の国防を重視し、外交関係や経済交流を活発化させるソフトパワーに力を注ぐべきという考えです。
そして、誰もが戦争は避けたいと願っている中で、戦争を防ぐため、平和を築くための考え方に相違が生じがちな現状について認識しています。戦争のもたらす非道さや悲惨さを受けとめ、ウクライナでの戦争を現実的な脅威として、どうすれば戦争を防ぐことができるのか、このブログを通して自問自答しています。
このような考えに至っている経緯や背景について、上記に掲げた膨大な記事の一つ一つに綴っています。あくまでも自分自身が正しいと信じている「答え」の数々であり、異論や反論を持たれる方々も多いのだろうと思っています。多面的な情報を提供する場として、ご理解くださるようお願いします。
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