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2022年8月13日 (土)

平和への思い、2022年夏

8月8日、今年度の人事院勧告が示されました。国会と内閣に対して国家公務員の月例給引き上げと年間一時金0.1月分引き上げて年間4.4月分とする勧告です。3年ぶりの引き上げ勧告ですが、月例給は初任給と30歳半ばまでの若年層に限り、一時金は勤勉手当に限った配分を勧告しています。

勤勉手当が支給されない会計年度任用職員にとって、そのまま容認できない勧告であり、自治労全体で今後の取り組みを強めていく必要があります。前回記事「会計年度任用職員の雇用継続に向けて」でしたが、ますます会計年度任用職員制度の理不尽さが顕著になりかねない勧告の中味だと言えます。

さて、広島と長崎への原爆投下、敗戦が伝えられた8月15日、私たち日本人にとって様々な思いを巡らす季節を迎えています。戦争体験者が少なくなる中、この時期だけでもメディアが力を注ぐことを肯定的にとらえています。この季節、このブログでも平和への思いを託した記事を数多く投稿してきました。

5年前の夏には「平和への思い、自分史」「平和への思い、自分史 Part2」という切り口で、4年前は「平和の話、インデックスⅢ」「平和の話、サマリー」「平和の話、サマリー Part2」という総まとめ的な記事を連続して投稿していました。

3年前は「平和の築き方、それぞれの思い」「平和の築き方、それぞれの思い Part2」、2年前は「平和を考える夏、いろいろ思うこと」「平和を考える夏、Part2」というタイトルの記事を重ねています。昨年は東京五輪の開催中であり、平和というキーワードを直接的な題材にした記事の投稿はありませんでした。

それぞれの記事を通し、私自身の問題意識を訴え続けています。強調してきた点の一つとして、誰もが戦争は避けたいと願っているはずです。しかしながら戦争を防ぐため、平和を築くための考え方に相違が生じがちな現状について訴えてきました。

そして今年、誰もが願う平和への思いを踏みにじる事態が勃発していました。2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、戦争のもたらす非道さや悲惨さを目の当たりにしています。たいへん悲しむべきことに戦火は未だ消える兆しさえ見られません。

ウクライナでの戦争は現実的な脅威として、どうすれば戦争を防ぐことができるのか、改めて考えを深める機会に至っています。このような問題意識のもとに3月以降「問われている平和の築き方」「ウクライナでの戦争から思うこと」「憲法9条があるから平和を保てるのか?」という記事などを通し、私自身の思いをまとめていました。

また「平和や人権問題の組合方針」「平和や人権問題の議論提起」という記事で伝えているとおり昨年11月の定期大会での質疑応答を受け、平和や人権に関わる私どもの組合方針について議論を重ねています。5月に「議論のたたき台」を職場回覧し、9月7日には組合員全体に呼びかけた意見交換会を開きます。

「議論のたたき台」に対し、定期大会で質問された方とやり取りを続けていました。質問者に回答する内容は執行委員会で確認しています。このやり取りも含め、意見交換会前の8月下旬に論点等を整理した参考資料を職場回覧することを予定しています。参考資料の取りまとめは私が引き受けています。

今週末に投稿するブログの新規記事は、その参考資料の内容を意識しながら向き合っていました。すると考えが広がり始め、いつもより数段進み具合が遅くなっています。参考資料に転載できるような文章を意識したことで、パソコンのキーボード上で手が止まりがちとなっていました。

3月に発行した機関誌の特集記事の見出しに【Will】という言葉を付けていました。【Will】という言葉には「遺言」という意味もありますが、そのことの説明は適切でないものと考え、機関誌には「未来形としての願いであり、バトンを託す皆さんに向けた言葉」という説明を加えていました。

ストレートな表現を控えたため、この言葉からは今年11月の定期大会で執行委員長を退くという表明であることを充分伝えられなかったようです。昨年11月の記事定期大会を終えて、2021年秋」の中でも伝えているとおり今年度はバトンを着実に渡すための一年であるという意識を強めながら臨んでいます。

たいへん長く担ってきていますので定期大会を間近にしての退任の判断では迷惑をかけるものと思い、一年前に予告した上で引き継ぎのための一年という猶予期間に位置付けていました。このことは組合役員をはじめ、周囲の皆さんにはお伝えしている話であり、3月に発行した機関誌の中で婉曲な言い方で触れていました。

今回の参考資料のタイトルには【卒論】という言葉を添えてみることを考えていました。【卒業論文】という文字通りの言葉であり、ストレートな退任予告のメッセージとなります。この言葉を付けると仰々しく、かつ重々しくなってしまうため、新たに添えるべき文章の内容に迷いが生じていました。

どこまで広げて書くべきか、身構えてしまったようです。結局、このブログでは普段通りに冒頭で公務員にとって重要な時事の話題である人事院勧告の内容から入り、職場回覧する参考資料の文章とは切り離しています。その結果「雑談放談」的な内容だけで長くなってしまい、たいへん恐縮しています。

3月に発行した機関誌には懐かしい写真で振り返った「フォトヒストリー『組合結成75年』」を掲載していました。よく知った顔ぶれの皆さんの若かりし頃の姿が拝見できる古い写真の数々は好評でした。8月下旬に回覧を予定している参考資料には青年婦人部の機関誌に掲載したフォトストーリー3作を添えようと考えています。

原爆について取り上げた1983年の『38年後の落とし物』、砂川闘争を背景にした1985年の『明日の風に…』、石坂啓さんの漫画『戦争ってそういうモンじゃない?』をヒントにした1986年の『白い夏が過ぎる頃』というタイトルの3作です。1988年の『フォトストーリー  メモワール』には次のような解説を残していました。

反戦反核などの教宣活動に際し、様々な工夫を凝らし分かりやすくニュースを書いたとしても、興味のない人は目も通してくれない現実…。その現実を打ち破る一つの手段として、こちらの言いたいことをストーリーに盛り込み伝える。小説を読む感覚、気軽さで固い教宣課題に接してもらう。

さらに文字ばかりでは取っ付きにくいので、さし絵として写真を入れていく。その写真も幅広い人にキャストとして登場してもらって「あれ、あの人が出ているけど何かな?」と興味を持たせ文章を読んでもらう。そのような効果を狙い写真とストーリーを合体させたフォトストーリー『38年後の落とし物』が誕生したのであった。

幸いにも好意的な声で迎えられ、その後、年1回発行する機関誌の恒例企画として続きました。40年近く時が流れ「フォトヒストリー『組合結成75年』」と同様の懐かしさや興味深さとともに回覧する参考資料を手にしてもらえたら幸いだと考えています。

3作とも私が脚本を担当していました。読み返してみると当時と現在で、ある変化に気付きます。現在、誰もが戦争は避けたいと願っている中で、戦争を防ぐための考え方に相違が生じがちな現状であるという認識を強めています。

その上で、具体的な事例等を示しながら「何が正しいのか、どの選択肢が正しいのか」という論点の提起に心がけています。現在に比べて当時は、そのような認識が薄かったことを思い出しています。

参考資料には2015年8月に発行した機関誌の特集記事「戦後七十年、平和憲法の曲がり角」も添えるつもりです。そのため、ますます参考資料に追加する内容の線引きに迷い、資料全体を通した重複は避けるべきかどうか、いろいろ苦慮していました。

加えて、ほぼ全頁、私が寄稿した文章で構成する参考資料になるため、前述したような【卒論】という言葉を思い浮かべていました。ただ現時点で【卒論】という言葉を付けるかどうかは白紙に戻しています。添付する過去の記事は予定通りとしても、新たに追加する文章は簡潔な内容にとどめることも考え始めています。

過去の機関誌からの転載はコピーに頼り、参考資料自体も組合事務所の自前での印刷とし、外注等の経費は一切かけません。それでも【卒論】という位置付けは私的な面が強すぎるという批判を受けるかも知れず、改めて慎重に判断していくつもりです。

記事タイトル「平和への思い、2022年夏」から離れた内容が多くなってしまいましたがご容赦ください。できれば次回「Part2」として、この続きを書き進めたいものと考えています。その際「自分史」的な内容から入る長文となるのか、9月7日の意見交換会を意識した簡潔な内容になるのか分かりませんが、引き続きご注目いただければ幸いです。

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