定期大会を終えて、2020年秋
記事タイトルに悩む時がありますが、今回も悩まず「定期大会を終えて、2016年秋」「定期大会を終えて、2017年秋」「定期大会を終えて、2018年秋」「定期大会を終えて、2019年秋」という5年続けた同じパターンでの記事タイトルとしています。
金曜の夜、私どもの組合の定期大会が開かれました。7年前の記事「定期大会の話、インデックスⅡ」の中で詳しく綴っていますが、組合員全員の出席を呼びかけるスタイルで続けています。ただ今年は「コロナ禍での組合活動、2020年秋」に記したとおり感染症対策に留意しながら開催しています。
200人以上入れる会場ですが、出席者が100人を超えないように事前申込制としました。来賓の方もお呼びしていません。マスク着用は必須とし、受付では検温や消毒を行なっています。例年以上に委任状での参加者が中心となるため、今回、委任状を含む定期大会参加者全員を対象に抽選会を企画しました。
この特別企画によって前日までに届いた委任状の数で大会の成立を見通せることができています。大会の成立のためには今後も有効な企画だろうと考えています。とは言え、1人でも多くの方に会場まで足を運んでもらいたいため、来年以降も続けるかどうかは議論が必要だろうと思っています。
最終的な出席者数は90名ほどです。会場内の座席は1席ずつ間を空けて座るように指定していました。途中で退席された方も見当たらず、幸いにも例年に比べて「少なかった」という雰囲気のない大会だったと感じています。
定期大会冒頭の執行委員長挨拶は、これまで以上に簡潔な内容の挨拶に努めました。ちなみに人前で挨拶する機会が多いため、檀上で緊張するようなことはありません。原稿がなくても大丈夫ですが、いろいろ話を広げてしまい、割り当てられた時間をオーバーしてしまう心配がありました。
そのため、毎年、定期大会だけは必ず挨拶する内容の原稿を用意していました。今回、方針案提起の役割も担ったため、このあたりの事情を出席者の皆さんにもお伝えしています。ここ数年、挨拶原稿のほぼ全文をブログで紹介しているため、今回も同様に挨拶した内容をそのまま掲げさせていただきます。
執行部を代表し、一言ご挨拶申し上げます。本日は第75回定期大会への出席ありがとうございます。コロナ禍の中、事前申込制など感染対策に留意した異例な節目の年の大会となっています。
さて、アメリカ大統領選が大きな注目を集めています。議案書の「とりまく情勢」で触れているとおり地球温暖化や感染症対策など自国中心主義では解決できない地球規模の問題に直面しています。自分の国だけ万全を尽くしても、すべての国で足並みが揃わなければ解決には至りません。
そのためにも対立より協調に重きを置く国際的な流れが高まることを強く願っています。アメリカの大統領を選ぶのはアメリカ国民の皆さんですが、国際協調の重要性という観点から大統領選の行方を注視しているところです。
日本国内では臨時国会が開かれています。菅総理は「国民の政権への期待もそこそこにある」と述べられていたようですが、日本学術会議の問題などを見ていると政権発足当初の支持率を今後、超えることはないのかも知れません。
菅総理に要望したいことがあります。ふるさと納税の問題を指摘した官僚が左遷されてしまいました。ふるさと納税には利点もあれば問題点もあり、最後は政治家の判断が優先されたことに異議をはさむものではありません。
しかしながら明らかに間違っている判断だったとしても周囲が政治家を制止できない関係性に至っていた場合、極めて憂慮すべき事態に陥りかねません。多様な意見が耳に入らなくなると、より望ましい「答え」から遠ざかり、結果として私たち国民に不利益が生じることになります。
より望ましい「答え」を見出すためには幅広い視点や立場からの議論が欠かせません。様々な角度からの検証やチェック機能の大切さは労使関係においても当てはまります。使用者の目線だけで労働条件を決められてしまった場合、「ブラック」な職場になりかねません。
そのような事態を防ぐために様々な労働法制が整えられ、労働条件は労使対等な立場で決めていくという原則が確立しています。私どもの労使関係も、そのような原則のもとに幅広い労使課題の解決に向け、真摯な議論を尽くしています。
具体的な内容は議案書に盛り込まれています。今回、方針案を提起する役割も負っていますので、その際、具体的な労使課題について示させていただきます。力不足な点があるかも知れませんが、執行部一同、精一杯努力し、力を出し合いながら労使協議を重ねています。
いずれにしても多岐にわたり、たいへん重要な職場課題に対応していくためには職員の大半が加入しているという結集力が欠かせず、活動を中心になって担う執行部体制の充実が欠かせません。昨年度よりも今年度、さらに新たな年度に向け、よりいっそう執行部の体制は充実することができています。様々な事情を抱えながら立候補を決意された皆さんに心から感謝しています。
私自身、たいへん長く組合役員を務めている中、組合の必要性を人一倍強く感じています。引き続き執行委員長を担うことで、よりいっそう発展し、強固な組織基盤を整えた上、次走者にバトンを渡せるよう精一杯頑張る決意です。
まだまだお話したいことが数多くありますが、皆さんからの発言の時間を充分保障するためにも、挨拶は短めにさせていただきます。コロナ禍の中、早めに終わる大会を心がけていますので、ぜひ、最後まで参加いただきますようよろしくお願いします。
方針案を提起した内容の原稿も用意しています。たいへん多岐にわたる内容で相当な長さになるため、このブログでの紹介は見送ります。委員長挨拶よりも長くはなっていますが、やはり会場からの発言時間を保障するため、簡潔さに心がけながら持ち時間の短縮に努められたものと思っています。
一方で出席者からの質問にお答えした際、当然ながら「ノー原稿」のため、簡潔さからは離れた答弁内容となっていました。ますます割り当てられた時間を厳守するためには原稿が欠かせないものと省みています。
出席者からの発言として、今回も保育士の方から「公立保育園の大切さ」のアピールがありました。この発言を受け、私からは連合三多摩の政策・制度討論集会の講演「子どもの権利を守るために私たちができること」について触れ、「保育園を考える親の会」代表の普光院亜紀さんが「保育の量と質の確保は社会全体の利益にもなる」と述べられていた話を紹介しています。
この講演内容の報告書をまとめていたため、保育園職場から新たに3名の方が加わった第1回執行委員会で確認した上、すべての職場で回覧する予定であることをお伝えしています。公立保育園があることで、その地域の保育の質の確保・向上につながるという普光院さんの問題意識を広く共有化していく機会にできればと考えています。
他に闘争資金積立金予算の活用に向けた意見、下水道事業に携わる職員は地方公営企業職員に当たるのかどうかという質問が示されていました。修正案の提出や反対意見はなく、公平委員会の団体登録に向けて必要な規約改正案等を含め、執行部提案はすべて原案通り承認を得られました。
定期大会を区切りとして、現業評議会議長だった副委員長と執行委員の方が退任されます。たいへんお疲れ様でした。新たな執行部体制は前年度よりも3名増えます。第1回執行委員会の日に団体交渉も予定し、いきなり多忙な時期に突入していきますが、これから一年間よろしくお願いします。
定期大会が終わった後、せっかくの金曜の夜でしたが、打ち上げはなく、現地で解散しています。心置きなく、皆さんと飲み語り合える日が早く訪れることを願っています。最後に、組合員の皆さん、大会運営にご協力いただいた皆さん、新旧の組合役員の皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
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