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2020年5月16日 (土)

時事の話題、いろいろ思うこと

前回記事「人員確保・コロナ関連で統一要求」の冒頭で「新規記事は時事の話題を通し、いろいろ個人的に思うことを綴ることも考えていました」と記していました。ただ私どもの組合員の皆さんに対する速報的な意味合いを踏まえ、ローカルな話題を取り上げていました。

今回の記事では、いろいろな時事の話題を紹介しながら個人的に思うことを書き進めてみます。なお、あくまでも個人的に思うことであり、私自身が直接綴る言葉で「答え」の正しさを押し付けるような書き方には注意を払っていくつもりです。

適切な評価を下していくためには「誰が」に重きを置かず、その言動や判断は正しいのか、色眼鏡を外して物事を見ていくことが必要だろうと考えています。そして、物事を適切に評価していくためには、より正確な情報に触れていくことが欠かせません。誤った情報にしか触れていなかった場合は適切な評価を導き出せません。また、情報そのものに触れることができなかった場合、問題があるのか、ないのか、評価や判断を下す機会さえ与えられません。

これまで何回も掲げてきた私自身の問題意識です。上記のような考え方のもとに当ブログは多面的な情報を提供する一つの場として、率直な主張や政権批判を展開している他のサイトも積極的に紹介しています。そのサイトでの批判の仕方や辛辣な言葉に反発を覚えたとしても、多様な考え方や意見を認め合っていくことの大切さについてご理解くださるようお願いします。

さて、1週間先送りしたことで取り上げたい時事の話題が増えています。真っ先に取り上げるべき話題は「#検察庁法改正案に抗議します」の問題です。3月末に投稿した記事「定年を迎える週に思うこと」の中で、国家公務員の定年が60歳から段階的に65歳まで延びる法案は黒川弘務検事長の定年延長の問題と絡み合って審議に影響を与ていく可能性を予見していました。

審議が本格化し、やはり法案の中に盛り込まれた問題性を指摘する声が高まっています。ツイッターで抗議する投稿が500万件を超え、小泉今日子さんら多くの著名人も強いトーンで批判しています。ロッキード事件の捜査に携わった元検事総長らが法案に反対する意見書を法務省に提出するという異例な事態に至っています。

残念に思うことは普段から安倍首相を支持されている方々の中で、例えば政治評論家の加藤清隆さんは元格闘家の高田延彦さんに対して「プロレスで忙しくて知らないのだろうが、検察庁改正案は65歳定年制導入のため」というような言葉でリプライする姿勢です。LITERAの記事『加藤清隆、竹内久美子、百田尚樹…安倍応援団が「#検察庁法改正案に抗議します」に「中国の陰謀」「テレビ局が黒幕」とトンデモバッシング!』の一節を紹介します。

抗議の意思を表したきゃりーに対して、加藤氏は〈歌手やってて、知らないかも知れないけど、検察庁法改正案は国家公務員の定年を65歳で揃えるため。安倍政権の言いなりになるみたいな陰謀論が幅をきかせているけど、内閣が検察庁を直接指揮することなどできません。デタラメな噂に騙されないようにね。歌、頑張って下さい〉とクソリプ。これにはきゃりーも〈歌手やってて知らないかもしれないけどって相当失礼ですよ、、、、〉と反論していたが、当然だろう。職業や属性など関係なく、誰にでも政治権力を批判できることこそ民主主義の条件だからだ。

現在、国家公務員法改正案などと一本化した「束ね法案」としての検察庁法改正案が審議されています。「法案を読まずに批判するな」と非難する声を耳にしますが、その人たちこそ読んでいないのか、理解不足なのか、条件反射的に安倍政権を擁護してしまうのか、たいへん悩ましく思っています。

嘉悦大学教授の高橋洋一さんは法案の原文を読んでいながら『「定年延長」国家公務員法改正案は、黒川氏人事とは関係ない』と解説しています。しかし、検察官の定年だけ63歳のままとして「年金難民」にする懸念を訴えていることで、今、何が強く批判されているのかどうか理解していないのか、あるいは意図的に論点をずらしているのか疑問に思います。

問題視されているのは内閣や法相が必要と判断すれば、検察官の定年が最長3年延長でき、63歳の役職定年制も例外となるという規定です。このような規定が入る法案に対し、元検事総長らは意見書で「今回の法改正は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺ぐことを意図していると考えられる」と指摘しています。

ちなみに昨年10月の段階ではなかった規定であり、解釈の違法性を問われている黒川検事長の定年延長を後付けで繕ったものと見られています。そのため「黒川氏人事とは関係ない」と言い切ってしまうことも早計だろうと思っています。

黒川検事長を次の検事総長に押し込むための法改正だったかどうか、評論家の八幡和郎さんの『検察定年法、混乱の全真相』という記事が参考になります。そこには黒川検事長の定年延長が森雅子法相の判断であることが記されています。それでも森法相や法務省だけの判断で、官邸の関与があったかどうかは読み取れませんでした。

若狭勝氏、同期の黒川氏は「自ら辞めるのでは…」』という記事も興味深い内容でした。若狭さんは黒川検事長を「出世欲のない、性格的にも愛すべき男」と評し、「小渕さん(小渕優子元経産相。政治資金規正法違反事件で15年不起訴処分)、甘利さん(甘利明元経済財政担当相。URを巡る現金授受疑惑で16年不起訴処分)の事件で『守護神』と書かれたが、いくら力があっても黒川が処分を変えることは絶対ない」と語っています。

5月13日の朝日新聞朝刊には検察OBの「今回の問題でさらし者にされた黒川が犠牲者だ」とかばう声が紹介され、黒川検事長自身が周囲に「私の知らないところで物事が動き、名前ばかり出ている」と困惑気味に話していることも伝えていました。

いずれにしても政治的な立ち位置にとらわれず、より正確な情報を把握した上で、何が問題なのか、冷静で丁寧な議論が求められているものと思っています。そのような意味で、日本維新の会の参院議員の音喜多駿さんはブログ記事『「#検察庁法改正案に抗議します」何が最大の問題なのか?私の問題意識・ポイントはここだ』の中で淡々と論点を整理されていました。

いろいろな時事の話題を通し、個人的に思うことを書き進めていくつもりでしたが、一つの話題で相当な長さとなっています。簡略化に努めながら、もう少し続けさせていただきます。続いて『現金10万円給付 マイナンバーは余計だ』(東京新聞)『マイナンバーカードが邪魔…一律10万円「電子申請」大失政』(日刊ゲンダイ)という話題です。

第1段階のカードの取得者は14%、第2段階のマイナポータル登録者は1年前で1万8500人で全人口の0.01%を切っていました。リンク先の東京新聞の社説では「なぜ国民の大半が受け入れていない制度を、急を要する生活支援策に組み入れたのか。もし制度を広げるためにコロナ禍に便乗したのだとすれば弁明の余地はない」と指摘しています。

早稲田大学招聘研究員の渡瀬裕哉さんは『「緊急事態宣言延長」は国民のせいなのか。安倍晋三は1カ月何をやってきたのか』という論評の中で「事業活動再開のためのガイドラインが緊急事態宣言解除判断日に揃っていないということは、政府は最初から1カ月で緊急事態宣言を解除するつもりが無かったと言っているに等しい」と安倍首相を批判していました。

466億円予算化した布マスクは、まだ私の家には届いていません。不良品が多く、検品の費用に8億円かかるそうです。新型コロナウイルスの対策に向け、安倍首相らは懸命に力を尽くしているのだろうと思っています。土曜朝の読売新聞には月刊Hanadaの広告が掲げられ、『不眠不休でコロナと闘う安倍総理』という見出しを目にしています。

とは言え、チグハグ感が否めないことも確かです。弁護士の澤藤統一郎さんのブログを訪問し、毎日新聞に掲載された時世ネタの川柳を目にとめていました。コロナ禍を取り上げ、安倍政権をチクリと釘をさす川柳が多い中、『ウイルスは「やってる感」では騙せない(東京 三次)』が最も目をひいていました。最後に下記の話題を紹介し、長くなった記事を終わらせていただきます。

23カ国・地域の人々を対象にそれぞれの指導者の新型コロナウイルス対応の評価を尋ねた国際比較調査で、日本が最下位となった。日本の感染者数、死者数は世界との比較では決して多いわけではないが、安倍晋三首相らの指導力に対する日本国民の厳しい評価が浮き彫りになった。

調査はシンガポールのブラックボックス・リサーチとフランスのトルーナが共同で実施。政治、経済、地域社会、メディアの4分野でそれぞれの指導者の評価を指数化した。日本は全4分野のいずれも最下位で、総合指数も最低だった。

政治分野では、日本で安倍政権の対応を高く評価した人の割合は全体の5%にとどまり、中国(86%)、ベトナム(82%)、ニュージーランド(67%)などに大きく劣った。日本に次いで低かったのは香港(11%)で、フランス(14%)が続いた。世界平均は40%で、感染者・死者ともに世界最多の米国は32%、韓国は21%だった。

ブラックボックスのデービッド・ブラック最高経営責任者(CEO)は「日本の低評価は、緊急事態宣言の遅れなどで安倍政権の対応に批判が続いていることと合致している。間違いなくコロナウイルスの指導力のストレステスト(特別検査)で落第した」と分析した。

総合指数でも日本は16と最低で、次いでフランス(26)が低かった。最高は中国(85)。全体的にはNZを除く先進国の指導者が低い評価にあえいだ。調査は23カ国・地域の1万2592人を対象に、4月3~19日にオンラインで実施した。【時事通信2020年5月8日

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コメント

国家公務員法改正案では、定年直近の給料の7割が保障され、民間ではとても考えられないような好待遇です。地方公務員も同様で人件費が上がって新規採用が減り、役所の効率は下がるでしょう。年功賃金制度を最大限に生かし、非正規職員との待遇・格差がますます拡がります。

この改正案では任命権者の大臣が必要と認めれば、一般公務員の役職定年を延長できます。検察庁法改正に反対ならば、国家公務員法改正にも反対が首尾一貫した議論でしょう。

投稿: yamamoto | 2020年5月20日 (水) 08時31分

「人事院が意見書として提出した国家公務員の定年延長案は絶対に許してはなりません。一見、民間企業で進められつつある65歳雇用延長策に合わせたように見えますが、内容は似て非なるものです。これでは公務員の好待遇だけが膨らみ、『官民格差』がさらに進んでしまう。人事院のやり方は本当にズルい」

・・・と、元経済産業省のキャリア官僚の古賀氏が言われていましたが、
その通りだと思います。

投稿: | 2020年5月23日 (土) 01時59分

追伸:
八幡和郎さんは、財務省のポチで、増税大賛成派です。
保守のフリをしているようですが、要注意人物です。

投稿: | 2020年5月23日 (土) 02時02分

yamamotoさん、2020年5月23日(土)01時59分に投稿された方、2020年5月23日(土)02時02分に投稿された方、コメントありがとうございました。

今週末に投稿する新規記事は今回記事の「Part2」として書き進めてみるつもりです。ぜひ、ご覧いただければ幸いですのでよろしくお願いします。

2020年5月23日(土)01時59分に投稿された方と2020年5月23日(土)02時02分に投稿された方は同じ方だと思われます。意見交換をスムースにするため、できればコメント投稿にあたってお名前(ハンドルネーム)の記入にご協力くださるようお願いします。

投稿: OTSU | 2020年5月23日 (土) 06時52分

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