新入職員の皆さんへ 2020
市役所の前の並木道、桜が満開に咲き誇っていました。東京で観測史上最も早い開花宣言のあった3月14日、その日に雪が降って話題になりました。先週日曜にもノーマルタイヤでの走行を心配するほどの雪が降り積もっていました。それでも新入職員を迎える4月に入ってからも市役所前の桜の花びらは散らずに私たちの目を楽しませてくれました。
前回記事「定年を迎える週に思うこと」の最後のほうで「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、様々な催しが中止されています。定年をお祝いただく会がいくつか3月に予定されていましたが、すべて取りやめていました」と記していました。亡くなられた方や重篤な症状に苦しむ方々が多い中、感染拡大を少しでも防ぐためにも必要な判断だろうと思っています。
この4月に新しく社会人になられた皆さん、いつもであれば歓迎会や同期で会食を重ねながら懇親を深められたはずです。残念なことですが、新型コロナウイルスの脅威が広がる懸念のある中、「密閉」「密集」「密接」という3つの密を避ける心構えをしっかり持ち続けなければなりません。
ブログを開設した翌年の4月に「新入職員の皆さんへ」という記事があり、その後「新入職員の皆さんへ 2014」「新入職員の皆さんへ 2017」「新入職員の皆さんへ 2019」 という記事を投稿しています。昨年同様、今回もタイトルに「2020」を付けて新規記事を書き進めています。
新任研修初日の昼休み、組合として挨拶に伺うのが毎年の恒例となっています。委員長挨拶から組合の簡単な説明、そして、早期の組合加入を呼びかける場です。4月1日に新規採用職員が入所し、いつも1週間ほど新任研修が行なわれます。今年は23名の新入職員を迎えています。
入所日の前日、3月31日に研修担当部署の係長から組合事務所に電話が入りました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年は新任研修を1日のみに短縮して実施することになったという連絡です。必要最低限の研修内容とし、対応する職員の数を絞るという話でした。
そのため、組合からの挨拶時間も見送らせていただきたいという依頼であり、たまたま組合事務所にいた私が対応しました。そもそも昼休み時間に入ってからの設定であり、市側の研修内容とは一線を引いている点を伝えました。とは言え、感染防止に万全を期するという事情は理解できるため、委員長の私と書記長の2人に絞って出向くという調整をはかりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は深刻な事態を招いています。まだまだ広がる懸念がある中、皆さんの研修内容に影響を及ぼし、しばらく歓迎会も見合わせていくことになります。組合の説明会を兼ねた歓迎会も今週末に予定していましたが延期しています。
残念なことですが、この事態を乗り越え、1日も早く、平穏な日常が取り戻せることを願っています。そのためにも私たち自治体職員は率先して感染対策に力を注いでいかなければなりません。この事態を克服できた後、皆さんが入所した時は「たいへんだった」と過去形で語れる時が早く訪れることを願ってやみません。
翌4月1日、新入職員の皆さんを前にし、私からは上記のような話を添えていました。もともと昼休み時間に行なうため、研修初日の挨拶は非常に簡単なものにとどめています。1週間ほどの研修期間中、必ず金曜日の夜に定めて新人歓迎オリエンテーションと呼んでいる本格的な組合説明会を催していました。
その会の中で、いつも10分ほどの持ち時間を割り当ててもらい、新入職員の皆さんに伝えたい私自身の思いを詳述していました。その機会が延びてしまったため、本日配布した機関誌の特集記事「組合は必要、ともに考え、ともに力を出し合いましょう!」などに目を通していただきたいことをお願いしています。
ただ多忙な中、お配りした資料全体に目を通す時間が取れない場合、組合について簡潔に紹介したA4判4頁のカラー刷りのリーフレットだけでもご覧になり、早期に組合加入いただけることをお願いしていました。そのリーフレットの中にも次のような私からの挨拶文を掲げています。
新入職員の皆さん、ご入所おめでとうございます。人生の大きな節目、新たなスタートラインに立たれ、緊張感と期待感を巡らされていることと思われます。これからの市役所生活の中で、皆さんが組合の様々な役割を活用され、組合も皆さんのお力になれればと考えています。
職員数を一人でも減らしたい市の方針がある中で、組合は住民サービスの維持・向上のためにも、職員が健康でいきいきと働き続けていくためにも、必要な部署に必要な人員配置の必要性を市側に訴えてきています。その意味でも今回、多くの新入職員の皆さんを迎えることができたことを先輩職員一同、心から歓迎し、期待しています。
組合について、よく分からない、もしくはネガティブな印象をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。今回、お配りした組合の機関誌の特集記事を通して「組合は必要」という私なりの考えを綴らせていただいています。なぜ、必要なのか、まず労働条件の問題は労使対等な立場で決めるという原則があります。
さらに組合の最も大切な役割として、一人ひとりが働き続ける上で困った時に支え合い、皆で助け合うという役割があるからです。「ワンフォーオール、オールフォーワン」という言葉で表せられる役割だと言えます。ぜひ、そのような大切な役割がある組合に一日も早くご加入いただけますようよろしくお願いします。
いつもであれば研修期間中の昼休み、組合役員が加入届を受け取りに顔を出していました。今回、新入職員の皆さんに対し、加入届を4月10日までに組合事務所へ届けていただくか、最寄りの職場の組合役員にお渡しいただくことをお願いしています。それでも4月10日過ぎに組合役員側からの確認や働きかけが欠かせないものと考えています。
持参される方は「一人もいないのでは」という悲観的な見方を示す組合役員もいましたが、早々に加入届を提出してくださった方がいます。先輩組合員に案内されながら組合事務所を訪れていたそうです。その組合役員の予想が良い意味で外れたことを幸いとしながら来週末までに何人加入いただけるのか、初めての試みに期待と不安が交錯しています。
| 固定リンク
コメント