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2019年9月21日 (土)

さようなら原発に思うこと

先週の3連休の最終日は代々木公園で開かれた「さようなら原発全国集会」に参加しました。朝のうちは強い雨でしたが、昼前から晴れ間がのぞくようになっていました。7年前に「さようなら原発10万人集会」という記事を投稿したことがあるとおり以前は数万人単位で集まっていましたが、今回の参加者数は主催者発表で8千人にとどまっています。

原発のない暮らしを目指す「さようなら原発全国集会」が16日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。核廃絶を目指して署名活動をしている高校生らも登壇し、老若男女がそれぞれ声を上げた。「さようなら原発」1千万署名市民の会が主催。市民ら約8千人(主催者発表)が集まった。

制服姿で壇上に上がった北豊島高2年の桜井かおりさん(17)は、2001年に始まった核廃絶を訴える「高校生1万人署名」について、国連に提出された署名数が今夏、計200万筆を超えたと報告。「多くの人に訴えても理解が得られず壁にぶつかることもあるが、核廃絶の思いが揺らいだことはない」と語り、来場者の拍手を浴びた。

福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力旧経営陣の判決公判が19日にあるのを前に、訴訟支援団事務局長の地脇美和さん(49)が「無責任体制を許すことは絶対にできない」と訴える場面もあった。

呼びかけ人の一人でルポライター鎌田慧さん(81)は「震災から10年目の2021年には原発がなくなっているよう力を合わせよう」と強調し、締めくくった。集会後は、原宿と渋谷の2コースに分かれてデモ行進した。【東京新聞2019年9月17日

メディアが取り上げることも少なかったようで、ネット上では上記の報道を目にする程度です。集会の参加者数は一つの目安に過ぎませんが、脱原発に向けた機運は後退しているように感じています。私自身の問題意識として8年前に投稿した「さようなら原発5万人集会」という記事の中で下記のような記述を残していました。

近い将来、脱原発社会を実現させるためには拙速に結果を求めず、代替電力の確保などを緻密に計画していくことが欠かせないものと考えています。稼動中の原発の安全対策に万全を期すことは当然ですが、定期点検で停止中の原発の運転再開に向けても地元の意思を尊重しながら慎重に判断しなければなりません。停止中の原発の再稼動を一切認めないという声も上がりがちですが、そのようなスローガンは原発の即時廃止と同じ意味合いとなります。

1年ほど運転した後、原発は必ず停止し、定期点検に入らなければなりません。現実的に対応できるのであれば、来年中に脱原発社会が築けることに反対する立場ではありません。しかし、あまりにも拙速な目標を現時点で立てることは結果的に高いハードルを掲げることに繋がり、脱原発への風向きが変わってしまうような懸念を抱いていました。

原発の話、インデックスⅡ」で示しているとおり私自身は脱原発をめざしている立場です。そのことを表明した上で、2か月ほど前の記事「福島第一原発の現状」の中では「脱原発かどうかという二項対立的な図式ではなく、どのようにすれば原発に依存しない社会を築いていけるのかどうかという視点を大事にすべきだろうと考えています」と記していました。

原発事故後の福島」という記事も綴ってきましたが、連合地区協議会が取り組んだ現地視察は福島第一原発やその周辺自治体の現状を自分の目で確かめられる貴重な機会でした。先週月曜の集会に参加した後、原発に絡む話題が続いていたため、新規記事タイトルは「さようなら原発に思うこと 」とし、個人的な思いをいくつか書き進めてみます。

日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は17日、東京電力福島第1原子力発電所で増え続ける有害放射性物質除去後の処理水に関し、「科学が風評に負けてはだめだ」と述べ、環境被害が生じないという国の確認を条件に、大阪湾での海洋放出に応じる考えを示した。大阪府と市は、東日本大震災の復興支援として、岩手県のがれき処理にも協力している。

松井氏は大阪市内で記者団に「自然界レベルの基準を下回っているのであれば海洋放出すべきだ。政府、環境相が丁寧に説明し、決断すべきだ」と述べた。海洋放出をめぐっては、原田義昭前環境相が「海洋放出しかない」と述べた直後、小泉進次郎環境相が11日の就任会見で“所管外”と前置きした上で「努力してきた方々の苦労をさらに大きくしてしまうことがあったとしたならば、大変申し訳ない」と語っている。

維新の橋下徹元代表はその後、ツイッターで海洋放出について「大阪湾だと兵庫や和歌山からクレームが来るというなら、(大阪の)道頓堀や中之島へ」と発信。小泉氏には「これまでのようにポエムを語るだけでは大臣の仕事は務まらない。吉村洋文大阪府知事と小泉氏のタッグで解決策を捻り出して欲しい」と注文をつけた。

吉村氏もツイッターに「誰かがやらないとこの問題は解決しない。国の小泉氏が腹をくくれば、腹をくくる地方の政治家もでてくるだろう」と記し、国と地方が連携し、被災地の負担を軽減していく必要性を訴えた。【産経新聞2019年9月17日

二項対立の図式で見ることを避け、事実関係を冷静に見定めた上、福島の皆さんや私たち国民にとって望ましい「答え」を探っていく心構えが大切です。そのような心構えで処理水の問題を考えた時、松井市長の「自然界のレベルの基準を下回っているのであれば海洋放出すべきだ」という考え方に同意できます。2か月前の記事「福島第一原発の現状」の中で次のような説明を加えていました。

雨水や水道水、大気中にも存在しているトリチウムは今の技術では水から取り除くことができません。トリチウムだけを残した汚染水は科学的な観点から安全性が保障され、国内外の原発では海洋や大気などの環境に排出することが一般的であるようです。しかしながら事故収束の段階の福島第一原発では新たな風評被害を生んでしまう恐れがあるため、敷地内にタンクを増設しながら貯め続けている現状です。

福島の漁業関係者の方々が最も懸念しているのは新たな風評被害を生じさせるような事態だと考えています。言葉の使い方も重要であり、あくまでも汚染水ではなく、安全性が確認できた処理水の問題として想定しています。そのような処理水であれば、どこの海に放出しても問題はないはずです。そのため、風評被害を払拭する方策として、大阪湾に放出するという松井市長のアピールも肯定的にとらえています。

さらに風評被害を絶ち切り、処理水の海洋放出に向けた理解を求める効果的な方策として一案があります。福島第一原発敷地内に貯蔵されているタンクの水をプールに移し、そのプールに安全性を確信している責任ある立場の関係者が入るというアピールです。この処理水の問題で日本はIAEA総会の中で韓国から強く批判されていますが、このようなアピールができれば韓国に対する説得力も高まっていくのではないでしょうか。

東京電力福島第一原発事故を巡り、検察審査会の起訴議決に基づき業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の勝俣恒久・元会長(79)ら旧経営陣3人について、東京地裁(永渕健一裁判長)は19日、いずれも無罪(求刑・いずれも禁錮5年)とする判決を言い渡した。3人が巨大津波の襲来を予見し、事故対策を取れたかどうかが争点だったが、同地裁は3人の刑事責任は問えないと判断した。

無罪となったのは、勝俣元会長のほか、原発担当役員だった武黒一郎(73)と武藤栄(69)の両元副社長。3人は、10メートルの高さの敷地を超える津波が同原発に押し寄せることを予見できたのに、対策を怠った結果、東日本大震災の津波で事故を招き、同原発近くの「双葉病院」(福島県大熊町)から避難した入院患者ら44人を死亡させたほか、爆発した原発のがれき片などで自衛官ら13人にけがを負わせたとして、検察官役の指定弁護士に強制起訴された。

指定弁護士は、武藤、武黒両被告は震災前の2008年6月~09年5月に、東電の子会社が算出した「福島第一原発に最大15・7メートルの津波が襲来する」との試算結果を把握し、勝俣被告も09年2月の会議で、部下から「14メートル程度の津波が来る可能性があると言う人もいる」と聞かされていた点を重視。これらの情報を基に津波を予見し、防潮堤の設置や原発の運転停止などの対策を講じていれば、事故を回避できたと主張した。

これに対し弁護側は、試算結果の基となった国の「長期評価」について「専門家から『根拠に乏しい』と指摘されており、信頼性がなかった」と主張。その上で「津波は誰も予想できなかった規模で、試算結果とは大きく異なる。試算結果に従って対策を講じていても、事故は防げなかった」などと反論していた。

3人については、東京地検が2度、不起訴としたが、東京第5検察審査会が「起訴すべきだ」と議決し、指定弁護士が16年2月に強制起訴した。初公判は17年6月に開かれ、計21人の証人尋問や被告人質問などを経て今年3月に結審していた。09年に強制起訴制度が導入されて以降、今回を含め、これまでに9件で13人が強制起訴されたが、有罪が確定したのは2件(2人)にとどまっている。【読売新聞2019年9月19日

この1週間、もう一つ原発に絡む大きなニュースに接していました。上記報道のとおり東電の元会長らに無罪判決が言い渡されました。14メートル程度の津波の可能性を深刻に受けとめ、万全な対策を講じて欲しかったという思いは誰もが抱えているはずです。旧経営陣の責任の重さははかり知れませんが、刑事罰まで問えないという見方もその通りなのかも知れません。ただ判決理由の中で、たいへん気になる説明がありました。

NHK NEWS WEBの『原発事故 東電旧経営陣に無罪判決「津波の予測可能性なし」』というサイトで「原発事故の結果は重大で取り返しがつかないことは言うまでもなく、何よりも安全性を最優先し、事故発生の可能性がゼロか限りなくゼロに近くなるように必要な措置を直ちに取ることも社会の選択肢として考えられないわけではない。しかし、当時の法令上の規制や国の審査は、絶対的な安全性の確保までを前提としておらず、3人が東京電力の取締役という責任を伴う立場にあったからといって刑事責任を負うことにはならない」という裁判長の言葉が確認できます。

二つの点で裁判長の認識に違和感があります。一つは事故当時も原発の「安全神話」が唱えられていたという点です。見せかけの「安全神話」だったという話が前提であれば、そのような点で旧経営陣を含めた政治や社会全体での責任を問わなければなりません。二つ目は「当時の法令上の規制や国の審査は」という言葉の裏返しとして、現在は絶対的な安全性が確保されていると認識しているように思える点です。

しかし、絶対的な安全性の確保は容易ではないという現実こそ、しっかり受けとめなければならないはずです。その上で、ありとあらゆる事態に対応できるような検討を絶やさないという姿勢や覚悟の必要性こそ、福島原発事故を通して得られた教訓だったように思っています。いずれにしても原発の「安全神話」が崩れている今、原発事故の深刻さを痛感している私たち日本人は原発に依存しない社会を本気でめざしていくべきものと考えています。

最近、小泉環境相の発言は「ポエムを語るだけ」と揶揄されがちですが、大臣就任記者会見で原発について「どうやったら残せるかではなく、どうやったらなくせるかを考えたい」と述べた明解な言葉は今後も忘れないで欲しいものです。かつて脱原発の考え方を公けにしていた河野防衛相は記者からの「一政治家として」という質問に対しても「所管外です」を繰り返していました。ぜひ、小泉環境相には政治家としての信念や矜持を持ち続けて欲しいものと願っています。

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コメント

日本人はゼロリスクを求めることが好きですが、現実に
ゼロリスクは存在しません。そんなことを求めるがゆえ
により多くの被害を生んでる例も存在しますね。

とりあえずOTSU氏にはこの記事を紹介します。
>http://agora-web.jp/archives/2041687.html

記事にもでてくる子宮頸がんワクチンを当時バッシング
しまくったメディアが今になって厚労省に国民に啓発
すべきとほざいてるらしいですがね。
既に世界中でエビデンスが積みあがってますが、それを
無視してリスクばかり主張したあげく、子宮頸がんで
年間六千人近く死んでるそうです。悲しいことです。

投稿: nagi | 2019年9月24日 (火) 15時53分

科学技術に100%の安全はありえず、安全神話はそれを誤解して、原発災害リスクを目の前から消し去り、原発に対する不感症をまん延させました。その神話が崩れたと感じると全面否定に走ってしまう、自らも含めて反省したいです。
原発に100%の安全を求めるならば、速やかにすべての原発で廃炉手続きを進めるとの主張が説得力をもちます。

投稿: yamamoto | 2019年9月25日 (水) 09時35分

nagi殿

>日本人はゼロリスクを求めることが好きですが、

ゼロリスクを求めているのではなく、より少ないリスクを求めているのだと思います。


>とりあえずOTSU氏にはこの記事を紹介します。
>>http://agora-web.jp/archives/2041687.html

>記事にもでてくる子宮頸がんワクチンを当時バッシングしまくったメディアが今になって厚労省に国民に啓発すべきとほざいてるらしいですがね。

nagi殿は、子宮頸がんワクチンに対してメディアや厚労省はどう対応すべきだとお考えですか?
私は、現状(希望者には無料で接種するが積極的勧奨はしない)の維持で良いと思います。

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/shoubayashi-3
 HPVワクチン 厚労省はいつ積極的勧奨を再開するのですか?

この記事では、ワクチン推奨派の記者が厚労省の当時の担当官に取材をしています。
担当官氏は、以前はワクチンの被害を報道していたメディアが今度は積極的勧奨を要求するのか と不満気でした。これに対して記者氏は、私はワクチンの被害を報道していたメディアとは全く無関係であり、ワクチン接種率を向上させるために、メディアと厚労省は過去のとらわれず協力すべき という意見のようでした。


>既に世界中でエビデンスが積みあがってますが、それを無視してリスクばかり主張したあげく、子宮頸がんで年間六千人近く死んでるそうです。悲しいことです。

子宮頸がんで亡くなる方の半数以上は60歳以上だそうです。ワクチンを接種するのは10代前半ですから、効果があるのは半世紀近く後なのに対し、(極少数ですが重い)副作用が出るのは2年以内という事であれば、ずっと先の大きな効果を捨てても、とりあえず直近のリスクを避けよう と考える人がいても不思議ではないと思います。

投稿: Alberich | 2019年9月27日 (金) 21時32分

nagiさん、yamamotoさん、Alberichさん、コメントありがとうございました。

幅広い考え方や情報に触れられるコメント欄は本当に貴重な場だと受けとめています。ただ最近もココログ側の不具合が散見しています。

そのような点の報告も含め、新規記事に向き合う予定です。ぜひ、これからも当ブログをご注目いただければ幸いですのでよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2019年9月28日 (土) 06時47分

関西電力の幹部20人が原発のある自治体の有力者から7年間で3億2千万円をもらった(受け取った後で返す機会がなかった)ようです。20人で7年間で3億2千万円というと平均すると1人で毎年200万円以上になります。盆と暮れに底にお金が入った贈り物をするというのは時代劇の越後屋とお代官様の世界だと思っていましたが、21世紀になっても実際に行われていたんですね。

投稿: Alberich | 2019年9月28日 (土) 22時24分

Alberichさん、コメントありがとうございました。

昨日も記したココログ側の不具合、そのことの報告も含め、新規記事を書き進めてみます。ぜひ、これからもお時間等が許される際、貴重なご意見等をお寄せいただけますようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2019年9月29日 (日) 08時06分

> Alberich氏

特に反論したいわけではないのですが。子宮頸がんワクチ
ンについてだけは言及します。

日本産婦人科学会より
>http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4

一部の研究者が頑強に副作用を言ってることは知って
いますが、WHOも極めて安全であると発表しています。
これにより救われる命があきらかに多くあり、がんの
発症をふさげるのではあればそれにまさることはありま
せん。
これでも直近のリスクが高いと思われるのはご自由で
すが、まさにゼロリスクを求めてるとしか思えません。
特に反論は不要ですし、スルーしてもらって結構です。
ただ、コメントを見る方にワクチンに関する間違った
知識が伝わるのはよくないと思いコメントしました。

投稿: nagi | 2019年9月30日 (月) 09時11分

子宮頸がんワクチンについては下記が参考になります。

「名古屋市立大学、鈴木貞夫教授の名古屋スタディが、apillomavirus Researchに掲載されました。名古屋スタディは7万例以上の女子を対象としたわが国最初のHPVワクチン副反応に関する大規模調査です。
本論文では、HPVワクチン接種後にみられる副反応症状とHPVワクチンとの因果関係はないと結論づけています。」

被害者の会が名古屋市長に要望し、市長が薬害を心配して調査・分析を委託したものだそうです。論文は英語バージョンのみです。「No association between HPV vaccine and reported post-vaccination symptoms in Japanese young women: Results of the Nagoya study」

投稿: yamamoto | 2019年10月 2日 (水) 11時41分

nagi殿

>一部の研究者が頑強に副作用を言ってることは知って
いますが、WHOも極めて安全であると発表しています。

副作用に言及している研究者や副作用のために接種に慎重になっている人も
 ・副作用が起きるのは接種した人のごく一部である
 ・接種の利益を受ける人のほうが副作用を受ける人より多い
という点は認めていると思います。
副作用に言及している研究者や副作用のために接種に慎重になっている人が問題としているのは、ごく一部であっても副作用のリスクが非常に大きいという事だと思います。
サイコロを振って1~5が出れば10億円もらえるが6が出れば1億円払う というゲームがあったとします。インチキがなければこれは利益を受ける(10億円もらえる)人のほうが副作用を受ける(1億円払う)人より多い有利なゲームです。しかし6が出て(1億円を払えず)破産する事を恐れて参加を躊躇する人もいると思います。
このような人に対して、
 ・参加する事による大きな利益を説明したり
   (そんな事は分かっています)、
 ・破産を恐れるのはゼロリスクを求めている事だと非難したり
   (代わりに1億円を払ってから言って下さい)
しても、躊躇している人が参加する気になるとは思えません。
私は医学は素人で娘もいないので、この問題に関しては部外者ですが、ワクチン接種推進派の方は効果を説明するだけでなく、副作用を憂慮する人に対して(ゼロリスクと非難するのではなく)配慮して頂ければと思います。
ワクチンの副作用を憂慮して接種に慎重になるのは子宮頸がんワクチンだけではありません。ポリオ(小児麻痺)のワクチンには弱らせたポリオウィルスを直接飲む生ワクチンと死んだ(?)ウィルスを使う不活性化ワクチンがあるそうです。生ワクチンのほうが簡単で効果が高く低コストですが、ごく稀に弱ったウィルスが体内で元気になってポリオになる(ポリオワクチンの接種によりポリオになる)事があったそうです。このため生ワクチンを接種しなかったり、自費で不活性化ワクチンを接種する人が話題になった事がありました。nagi殿はこのような人はゼロリスクを求めてると思われますか?


>これでも直近のリスクが高いと思われるのはご自由で
すが、まさにゼロリスクを求めてるとしか思えません。

ワクチンによる効果を求めてリスクだけを拒否するのであればゼロリスクを求めてると言えると思います。しかし副作用を考慮して接種しない人は、接種しなければ子宮頸がんのリスクが高まる事を理解したうえで、がんのリスクより副作用のリスクを重視して接種しないのだと思います。つまり2つのリスクを比較して行動しているのであり、ゼロリスクを求めてるとは言えないと思います(御提示の資料によると1年間で子宮頸がんになる人は約1万人だそうです。昨年に交通事故で重傷を負われたり亡くなった方は男女合わせて約4万人だそうなので、子宮頸がんになるリスクは交通事故で重傷を負ったり死亡するリスクの約半分のようです)
ワクチン推奨派の方によると、ワクチンを接種した場合としない場合で重い副作用になる確率は変わらない(子宮頸がんワクチンは重い副作用に関してはゼロリスクである)という調査結果があるそうです。

投稿: Alberich | 2019年10月 2日 (水) 21時45分

> Alberich氏

極めて低いリスクはあらゆることに存在します。これから
の季節に蔓延するインフルエンザの予防接種においても
同様の副作用があるでしょう。
しかしインフルエンザでこんな騒ぎは存在しませんね。
極めて低いリスクについて過剰に言うことはゼロリスクを
求めるのとなんらかわりありません。
副作用の話で言えば、あらゆる薬で発生することに何ら
かわりないのです。
子宮頸がんワクチンに関しては、異常にリスクのみを
騒ぎたてた、しかもそれが直接因果関係があるかないか
を確認することなくです。
これらの騒動により助かる命が助からなかったとことを
非常に残念に思います。

リスクの問題で他の事例を参照するのは意味のないこと
です。

投稿: nagi | 2019年10月 3日 (木) 15時04分

> Alberich氏

ついでに申し上げますが、

>昨年に交通事故で重傷を負われたり亡くなった方は男女合わせて約4万人だそうなので、子宮頸がんになるリスクは交通事故で重傷を負ったり死亡するリスクの約半分のようです

交通事故で被害にあった方と比べて、子宮頸がんになって
苦しむ方が少ないからと言う話には全く賛同できません。
どのような事故や病であれ苦しみは重く、本人にも家族
にも悲劇と言うしかないからです。

トロッコ問題ならば、私は迷いなく一人が死ぬ選択を
しますが、少しでも被害を減らす方法があるならば全力
で、その方法を行います。何かと比較して少ないから
良いと考えることは私にはできません。
リスクの割合に応じて許容はできますが、リスクを無視
することはしませんし、リスク移転もしません。

投稿: nagi | 2019年10月 3日 (木) 15時19分

nagi殿

>これからの季節に蔓延するインフルエンザの予防接種においても
同様の副作用があるでしょう。
しかしインフルエンザでこんな騒ぎは存在しませんね。

インフルエンザ予防接種が騒ぎにならないのは重い副作用になる人が(ほとんど)いないからだと思います。
インフルエンザでは亡くなる方も(高齢者以外は)少ないので、子宮頸がんワクチンに比べるとインフルエンザワクチンはメリットも副作用も少ないと言えると思います。以前のゲームの例えでいうと、インフルエンザワクチンは1~5が出ると10万円もらえ、6が出ると1万円払うゲームだと思います。これならば6が出ても(1万円なら払えるので)破産する心配がないので、1億円のゲームには参加を躊躇する人も参加する人が多いと思います。子宮頸がんワクチンにもインフルエンザワクチン並みに(効果が減っても)副作用が小さいものがあれば、もっと接種する人が増えると思います。


>副作用の話で言えば、あらゆる薬で発生することに何ら
かわりないのです。

仰る通りだと思います。しかし
  あらゆる薬やワクチンには副作用があり、メリットが副作用を
  上回っているから使うのだ
という事で終わらせずに、副作用を減らす努力をする事は大切だと思います。
ポリオワクチンで、生ワクチンによる(非常に稀な)副作用を憂慮して不活性化ワクチンを求める人に対して、(ゼロリスクを求めていると非難するのではなく)不活性化ワクチンを利用できるようにする事は大切な事だと思います。


>子宮頸がんワクチンに関しては、異常にリスクのみを
騒ぎたてた、しかもそれが直接因果関係があるかないか
を確認することなくです。

nagi殿は子宮頸がんワクチンのリスクについてどのように報道すべきだったとお考えですか?
私は子宮頸がんワクチンの接種後に重い障害が出た方がある程度存在すると分かった時点で(因果関係が不明でも)障害が発生した事実を報道した事は正しかったと思います。因果関係があるかどうかは報道後に専門機関が調査決定すべき事で、マスコミはその決定を報道すればよいと思います。
マスコミは最初から子宮頸がんワクチンのリスクを報道したのではなかったと思います。むしろ当初はワクチンの効果のみを報道していました。当時ワクチンに反対していたのは日本会議系の団体だけだったと思います(子宮頸がんを減らすには、ワクチン接種ではなく女子に対する純潔教育の強化によるべきだという理由だったと思います)反対派の地方議員(慰安婦像を立てたアメリカの自治体に抗議に行った方だったと思います)が重い副作用が出た方を招いた接種反対集会もほとんど報道されなかったと思います。その後、マスコミが副作用を大きく報道したのは、副作用を報道せず賛成一色だった当初の報道の揺り戻しという意味もあったのかもしれません。

投稿: Alberich | 2019年10月 4日 (金) 21時53分

nagi殿

>>昨年に交通事故で重傷を負われたり亡くなった方は男女合わせて約4万人だそうなので、子宮頸がんになるリスクは交通事故で重傷を負ったり死亡するリスクの約半分のようです
>交通事故で被害にあった方と比べて、子宮頸がんになって
苦しむ方が少ないからと言う話には全く賛同できません。

 ”交通事故で被害にあう方と比べて、子宮頸がんになる方が少ない”
という事はnagi殿が賛同される賛同されないに関係なく成立している客観的な事実です。


>どのような事故や病であれ苦しみは重く、本人にも家族
にも悲劇と言うしかないからです。

仰る通りだと思います。ワクチンを接種しないで子宮頸がんになった方も接種して重い障害が出た方も、苦しみは重く、本人にも家族にも悲劇と言うしかないと思います。


>トロッコ問題ならば、私は迷いなく一人が死ぬ選択を
しますが、少しでも被害を減らす方法があるならば全力
で、その方法を行います。

トロッコ問題は5人と1人の選択ですが、これが5人と2人だった場合に2人を1人にする方法を考える(被害を少ないほうを選択するだけでなくさらに被害を減らす方法を全力で考える)事は重要だと思います。


>リスクの割合に応じて許容はできますが、リスクを無視
することはしませんし、リスク移転もしません。

nagi殿がそのように考えておられる事は了解しました。しかしリスクに対して別の考え方をする方もいます。大事な事は、どちらの考え方が正しいかを決める事ではなく、直近のリスクを重視する人に長期的な利益がある行動を取ってもらう事だと思います。
私は子宮頸がんワクチン推奨派は大統領選挙でのヒラリー候補に似ているように思います。選挙中にヒラリー候補は(女性差別や人種差別を否定しない)トランプ候補の支持者をdeplorable(嘆かわしい)と発言しました。子宮頸がんワクチン推奨派にも、どんなに接種のメリットを説明しても副作用を憂慮して接種しない人をdeplorableと思っている人がいるかもしれません。しかし選挙でヒラリー候補がすべきだったのはトランプ候補を支持する事が道徳的に問題である事を示す事ではなく、トランプ候補を支持する人を減らす事のはずです。その意味でヒラリー候補の発言は全く効果がありませんでした。発言後にトランプ候補の集会では、deplorableと書かれたTシャツがバカ売れし、大勢の支持者がそれを着て盛り上がったそうです。

投稿: Alberich | 2019年10月 4日 (金) 22時08分

nagiさん、Alberichさん、コメントありがとうございました。

先週投稿した記事の中で記したとおりクロかシロか、絶対的な正解を容易に見出せないケースも多いのかも知れませんが、より望ましい「答え」に近付くためにも多面的な情報をもとに判断していくことが非常に重要だと考えています。

そのような意味でお二人のやり取りは興味深く、たいへん貴重なことだと思っています。ぜひ、これからもお時間等が許される範囲で当ブログの場をご利用いただければ幸いなことですのでよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2019年10月 5日 (土) 06時26分

リーフレットやQAをみると、厚労省は科学性を無視し、総合的な判断を避けて、まさにゼロリスク症候群におちいってますね。「再開の是非は可能な限り調査を実地し判断」といってますが、「可能な限り」なんて無制限と同義語でしょう。いかにも官僚らしい逃げ口上で、リーフレットにもそれが表れています。
10年以上はこのまま放置し、世間の動向をみながらこっそりと再開するつもりでしょう。

投稿: yamamoto | 2019年10月 5日 (土) 13時14分

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