« 徴用工判決の問題 Part2 | トップページ | 働き方改革への労組の対応 »

2018年12月 1日 (土)

入管法改正案が衆院通過

水曜の夜、連合地区協議会の労働学習会『働き方改革への労組の対応』が催されました。以前の記事「働き方改革の行方」の中で紹介した連合東京の労働政策局長に今回も講師を依頼していました。この学習会の内容もたいへん重要であり、機会を見ながら当ブログの記事本文を通して改めて紹介させていただくつもりです。

この労働学習会に参加する際、以前の記事「働き方改革の行方」に目を通してみました。政府の働き方改革実現会議における検討事項は9項目あり、その9番目が「外国人材の受け入れの問題」だったことに目が留まりました。当たり前な話なのかも知れませんが、そのような流れの中で入管法改正の問題につながっていることを再認識したところです。

直近の記事は「徴用工判決の問題」「徴用工判決の問題 Part2」でした。韓国大法院は三菱重工に対しても賠償を求める判決を下し、ますます日韓関係が混迷化していく様相です。2回にわたって難しい論点が内在した問題を取り上げてきましたが、今回は記事タイトルに掲げたとおり入管法改正案について触れてみます。

入管法の正式名称は出入国管理及び難民認定法です。日本人を含めたすべての人の日本への出入国と日本に在留する外国人の在留資格に関する事項、さらに難民についても記されています。この二つは本来、何の関係もないため、別々の法律になっている国も多いようですが、日本は一つの法律にまとめています。

外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理・難民認定法(入管難民法)改正案は27日夜の衆院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数により可決された。与党は28日に参院で審議入りさせ、今国会の会期延長も辞さない構えだ。同法改正案は12月上旬にも成立する見通しとなった。

同法改正案は、単純労働を含む分野で外国人労働者を受け入れるため、在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」を新設するのが主な内容だ。来年4月1日に施行する。1号資格取得者は、比較的簡単な仕事をすることが想定される。日本語能力や就業分野に関する試験に合格しなければならない。在留期間は最長5年で、家族は帯同できない。農業や建設業など14業種で受け入れを検討している。【読売新聞2018年11月27日l

外国人労働者の雇用拡大の問題も当ブログで取り上げるタイミングを見計らってきましたが、火曜の夜、法案は衆院を通過し、審議の舞台は参院に移されています。より望ましい「答え」を見出すためには異なる視点や立場から多面的なチェックをはかれる関係性が非常に重要なことだと考えています。

具体例として労使交渉があり、国権の最高機関である国会は最もその機能を発揮して欲しい舞台だと言えます。ただ残念ながら法案の不充分さが数多く指摘されたとしても圧倒多数の議席を占める与党側は「成立ありき」で推し進め、対抗する野党側には問題視した法案を押しとどめる力がない現況です。逆に「何でも反対でパフォーマンスが過ぎる」という批判が野党側に浴びせられる場合まであります。

今回の入管法改正案に関しても国民の多数は「拙速に決めるべきではない」と考えています。しかし、そのような声には耳を貸さず、このまま強引に法案を成立させる構えを与党側は崩していません。最近の傾向として、それでも内閣支持率には大きな影響を与えないという構図が顕著になっています。そのため、ますます与党側の強引な国会運営が目立つようになっているのではないでしょうか。

外国人労働者の受け入れを拡大するための出入国管理法改正案が審議入りした。政府は、来年度から5年間の受け入れを最大約34万5千人とし、初年度は最大約4万8千人とする見込みを示した。業種別では介護が累計最大6万人などと説明した。だが、こうした数字は現時点での「入り口」の目安を示したにすぎない。5年ごとに次の5年の見込み数を提示するというのでは、将来的に何人受け入れることになるのかが分からない。

しかも、安倍晋三首相は人手不足が解消された場合について「すでに在住する外国人の在留をただちに打ち切り、帰国させることは考えていない」とも述べた。人手が足りないという理由で入国を認めるのに「該当する仕事」がなくなっても日本に住み続けることになる。日本で別の仕事に就くことを認めるのならば、制度の趣旨そのものが根底から覆る。

そもそも何を基準に人手不足やその解消を判断するのか。産業の盛衰は世の常だ。人口が増えていた時代でも、人材募集に苦戦した業種や企業は存在した。人手が足りないというだけで、外国人を受け入れるのは安易に過ぎる。さらに問題なのが、日本人の雇用への影響だ。産業界が外国人労働者に期待するのは「安い労働力」の確保であり、賃上げをしたくないという経営者の本音が垣間見える。

政府は「日本人と同等以上の報酬を雇用契約の基準とする」としているが、各国をみれば、外国人に合わせる形で自国民の賃金水準が下がっているのが現実だ。安倍政権は経済界に賃上げを求めている。安い労働力を大規模に招き入れることは生産性向上に資するのか。政権全体としての政策にちぐはぐな印象を受ける。

外国人労働者が母国に残した家族について、社会保障サービスを制限するための法改正は、通常国会以降となる。こうした法改正は、外国人労働者の受け入れ拡大とセットにするのが筋だ。首相は国民への丁寧な説明を約束したが、制度上の課題やあいまいさは残ったままだ。なぜ外国人を大規模に受け入れなければならないのか。法案の目的は依然としてはっきりしていない。政府・与党は今国会での法案成立にこだわらず、土台部分をしっかり築き直すよう求めたい。【産経新聞2018年11月15日

安倍政権を擁護することが多い産経新聞も上記のような問題点を伝えています。移民政策に対する向き合い方が異なっていたとしても、今回の入管法改正案の曖昧さの問題点は上記のとおりであり、いわゆる右や左の立場性を超えて批判の声が高まっているように見受けられます。日本社会の将来の姿を左右する可能性のある法案審議の進め方として、このような国民の思いとのネジレがあったままで良いとは到底思えません。

その中でも1点だけ前向きにとらえるべき見方があるように思っています。この法案がクローズアップされたことで、技能実習生という名目で来日している外国人労働者の劣悪な労働環境の問題が注目を集めるようになりました。本来であれば、入管法改正案の動きとは別に切り込まなければならない課題だったはずです。

政治や行政、さらに労働組合がそれぞれの役割を充分果たせていなかった現状を反省しながら、必要な対策を講じていく機会につなげるべきものと考えています。法案の行方に関わらず、安価な労働力の確保のための外国人労働者の受け入れ拡大であるようでは大きな問題です。産経新聞が訴えているとおり将来的には国内の賃金水準の引き下げを招きかねません。

最後に、この問題を取り上げた「hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)」の記事『外国人労働者問題の基本認識』『UAゼンセンの外国人労働方針』を紹介させていただきます。詳しい内容はリンク先のサイトをご参照いただければと考えていますが、専門家の視点から労働組合側のスタンスの難しさを解説されています。

|

« 徴用工判決の問題 Part2 | トップページ | 働き方改革への労組の対応 »

コメント

ここにきて、国民が国会での野党の発言に注意を払わなく
なったのは、モリカケ問題で無駄な時間を使ったことが
全てだと思いますよ。新聞等でモリカケ問題を論じる時に
やたら事実上とか道義的とか推論とか疑惑とか、結局確定
した事象は何もない。
さらに野党の国会対応も稚拙すぎて、多くの人ががっかり
したのでしょう。あれだけマスコミが応援したにもかかわ
らずですね。さらに辻元案件の野田中央公園、関西生コン
や文科省の裏口入学問題など、知見がないと逃げる党首
では、支持率が上がることはありません。
おそらく立憲民主党が頑張るかぎり状況は変化しないと
予測します。

投稿: nagi | 2018年12月 3日 (月) 11時19分

国民は未来については漠然とした不安を覚えても具体的な
ことは予測がつきません。一方今日現在の生活については
非常に関心があります。だから共謀罪がーとか、集団的
自衛権がーとか言ってもあまり響きません。しかし新卒の
就業率とか、賃金とか、株価とかは結構注目します。
そして安倍政権になって、実質賃金は改善されてません
が、経済運営には一定の成功はしています。アホノミクス
は破綻すると言われて既に数年です。
そうである以上、野党のバカ騒ぎなど相手にされず、支持
率がそれなりに維持されるのも当然の帰結です。
某労働運動家のプログで自身周辺の老人に安倍支持など
いないとありましたが、私がしる何百人のサラリーマン
で野党支持などだれもいませんね。
サイレントマジョリティーたるサラリーマンの支持を得る
ことができない政党に政権を担うことは無理です。
少なくとも民主党政権詐欺に騙された多くのサラリーマン
は同じ気持ちと思いますね。

投稿: nagi | 2018年12月 3日 (月) 15時20分

そういえば北朝鮮が平和にむけて行動にでたとか、戦争
回避の為、和平醸成に日本が取り残されると一時騒いで
いたような気がするのですが、予定どおりなんにもすす
んでいませんね。文大統領が北朝鮮に捨てられないか
心配ですね。

投稿: nagi | 2018年12月 6日 (木) 12時15分

このまま入管法改正案が可決成立するということは、ネット右翼の影響力が著しく下がるということに他なりません。

仮に政権与党が旧民主党であり、今回同様の改正案を、詳しい施行内容は成立後に決めていくというスカスカの状態で国会の審議にかけていたとすれば、ネット右翼の方々は大規模なデモを敢行するのではないでしょうか。

今回の入管法改正案が「移民」に繋がっていくのではという懸念は明らかです。
移民を容認するのか否定するのか、条件付きで容認するのか、意見は様々ですし私個人の見解も揺れ動いています。

しかしそれはともかくとして、ネット右翼の言動を振り返り見るに、移民を絶対阻止するというのはネット右翼の思想的根幹の一部です。
入管法改正を目前にして黙って見ている姿は、かつて旧社会党が野党時代は自衛隊を否定してきながら政権獲得後は自衛隊を容認し、党政退潮の要因となったのと重なる光景です。

もはや、ネット右翼が今後、何を言おうと叫ぼうと、所詮は安倍政権を擁護することが目的ということで説明可能になってしまうでしょう。

彼らがどれだけの声を上げようが、行動すべきときに行動しなかった連中なんぞ全く怖くありません。

今後はOTSU様が当ブログを通じてネットで言論を展開されるにあたっても、心理的に随分やり易くなるのではないでしょうか。

投稿: 四国人 | 2018年12月 7日 (金) 01時31分

週末は寒くなりそうですが、

>四国人氏
すみません、ネット右翼ってだれのことですか?どんな
人ですか?定義はなんですか?それと同様でネットスラン
グのパトクってどのような定義ですか?

>ネット右翼の言動を振り返り見るに、移民を絶対阻止するというのはネット右翼の思想的根幹の一部です。

そうなんですか。初めて知りました。各国で移民に反対
する人がいて、それを主張する政治家もいますが、それ
らは全て右翼と定義され、移民に賛成する人は左翼と
定義されるわけでしょうか。

>もはや、ネット右翼が今後、何を言おうと叫ぼうと、所詮は安倍政権を擁護することが目的ということで説明可能になってしまうでしょう。

もはや、パヨクが今後、何を言おうと叫ぼうと、所詮は安倍政権を打倒することが目的ということで説明可能になってしまうでしょう。

何か違いがありますか?理知的な発言をされる四国人氏
とは思えないレッテル貼りですが、よく聞くクレーマー
の話と同じですよね。このような定義では我々のだれも
がネトウヨでありパヨクであります。

>彼らがどれだけの声を上げようが、行動すべきときに行動しなかった連中なんぞ全く怖くありません。

こうして民衆は弾圧されていくのですね。エリートと呼ば
れる人がなぜ共産主義に走り、そして民衆を愚民と呼び
弾圧するのかよくわかる気がします。

投稿: nagi | 2018年12月 7日 (金) 09時48分

nagi様

揚げ足取りなんてするよりは、入管法改正に対するnagi様ご自身の意見をおっしゃられては如何ですか?

この問題に対して貴殿の考え方を聞いてみたくてずっとお待ちしていたので非常に不満を感じています。

「ネット右翼とは何か」
納得する説明はいまだに成されていませんね。私なりの答えのようなはある(ような気がする)ので、遠からずその問いにはお答えいたします。

投稿: 四国人 | 2018年12月 7日 (金) 22時03分

>ネット右翼
いきなりスゲエのぷっこんで来たな、と思わずにはいられないKEIです。

>仮に政権与党が旧民主党であり、今回同様の改正案を、詳しい施行内容は成立後に決めていくというスカスカの状態で国会の審議にかけていたとすれば、ネット右翼の方々は大規模なデモを敢行するのではないでしょうか。
勘違いされているようですが、デモでは政治は変わりません。政治を変えるのは選挙です。
たとえ12万人が参加する大規模なデモを敢行したところで、それが国民の思いと一致していなければただの12万票です。下手したら1議席にもならない。
…ああ、12万は大本営発表で本当は3万ぐらいでしたっけ?それで何か変わりました?

>ネット右翼の言動を振り返り見るに、移民を絶対阻止するというのはネット右翼の思想的根幹の一部です。
そうでもないと思います。入管法改正について「不法入国の取り締まり強化」の面から評価している人は少なくないのではと。
↓のサイトはおそらく「ネット右翼」に分類されそうな方に思えますが、入管法改正に肯定的なスタンスかと思われます。
https://payoku-requiem.blogspot.com/2018/11/nyukanho-1.html

そもそも「ネット右翼」は一枚岩ではない…というか、ただのレッテル張りだから共通性など見い出せないと思うんですが、どうなんでしょう?

投稿: KEI | 2018年12月 8日 (土) 04時38分

nagiさん、四国人さん、KEI さん、コメントありがとうございました。

いつものことで恐縮ですが、コメントをいただいている謝意の一言にとどめさせていただきます。なお、新規記事は働き方改革について取り上げる予定です。ぜひ、これからもご訪問いただければ幸いですのでよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2018年12月 9日 (日) 06時54分

>四国人氏

お返事が遅くなりました。揚げ足をとるつもりなど全く
なかったのですが、そのように見えたならば、ひとえに
私の責任です。謹んでお詫びいたします。

>この問題に対して貴殿の考え方を聞いてみたくてずっとお待ちしていたので非常に不満を感じています。

このコメント欄はOTSU氏の好意で自由な記載を許されて
います。なので自由にコメントさせていただいておりま
す。それで、入管法改正についての私の考えなんですが、
実はほとんど気にしてません。これが25年ほど前ならば
明確に反対していました。しかし現在の社会環境で考え
るとどうでしょう。主要都市では中国人を中心とする
観光客で溢れ、それに対応する中国人店員がホテル、薬
局、コンビニ、土産物屋にいます。私がよく行くコンビニ
も日本人以外の店員のほうが多いですね。そのような
状況を考えると今更、外国人労働者を規制するなど意味
がない行為でしょう。

最近読んだホリエモンとひろゆきの対談でもありましたが
安い労働力を求めて外国人労働者を求めることが間違い
であると、彼らはより高い賃金があれば他の国に行く。
経団連に言われ短期的な視点で外国人労働者を増やしても
極東の影響力がなく、他の国で役にたたない言葉を覚え
る価値がないと、見向きされなくなると。
私もその考えに同意します。

投稿: nagi | 2018年12月10日 (月) 09時02分

「ネット右翼」(ネトウヨ)の定義の話。
最初に、この言葉が四国人さんから出たことは心底意外で、しばらくの間なりすましを疑っていました。
というのも、四国人さんが執行部会で「あまりにもバランスを欠いているのではないかという意見を述べ」たとき、
間違いなく執行部からは「四国人はネトウヨ」と認定されたと思うからです。

ネットスラング「〇〇はネトウヨ」の意味としては、
「我々は絶対的に正しい。そんな我々にたてつく〇〇はネット右翼に違いない」
といったところだと僕は考えています。

「ネット右翼」自体は、「ネット上でだけ右翼的な言動をする人」、つまり「内弁慶」のような意味の蔑称として使われているように思います。
酷いのになると、「学も金もない落ちこぼれが鬱憤を晴らすためにそんな言動をしている」などという偏見までつけられたりします。
(その偏見、悪意を目の当たりにするには、「ネット右翼 画像」で検索するのが手っ取り早いと思います。)
でも本当にその見方は正しいのか?と疑問を持ったほうが良いと思いますけどね。

そもそも一般人が「発言者が特定される状況で右翼的な言動をする」のは難易度が非常に高いです。
社会は人の言動を縛ります。ですが内心までは縛れません。
だから「ネット上でだけ右翼的な言動をする人」がいるのです。
そこを分かっていないと、足元をすくわれることもあるかと思いますよ?

投稿: KEI | 2018年12月12日 (水) 01時47分

>nagi様

私も言い方が乱暴な面がありました。ご不快に感じられておりましたら申し訳ありません。

まず、前々回の私のコメント欄ですが、「ネット右翼」という語彙を選んだのは私の失態だったと思います。

せめて「自称・保守派」という表現をすべきでした。より直接的ないし限定的な表現を求めるならば「愛国心や保守思想を盾にして安倍政権を擁護するような人たち」とすべきだったかもしれません。

ところで、入管法改正に対するnagi様の見解を拝読しましたが、私はあなたの見解に全て同意はできません。しかし、現状認識も含めたnagi様ご自身のご意見はこの問題を検証していくにあたり多くの示唆を含むものであり、十分以上に立派なものだと感じました。やはり、あなたご自身の見解を是非とも書かれるべきでした。

「ネット右翼」の定義については「書く」と言ってしまった以上、何も書かないわけにはいきませんので私個人の見解を連ねさせていただきます。
「ネット右翼」というよりは我が国におけるネット上での言論の動向分析(?)みたいになってしまいますが・・・

2000年代以降のインターネットの匿名空間の発展は、日本が初めて獲得した自由にものが言える空間と言っても過言ではありません。

「普通」を尊び、「出る杭は打たれる」空気のある日本においては殆どの人が周囲と違う考えを持ち、孤立する状況に恐怖を抱いてきました。そんな日本人が初めて得た、言いたいことを言える空間でした。

それまでは「国民的議論」などといっても、不特定多数への発信力を有していたのはテレビや新聞などのメディア媒体に独占されてきており、「様々な意見」は電波か紙で発信する力を有したごく限られた人たちのみでした。それが今やパソコンさえあれば自分の書いたものを全国民が目にする可能性がある。まさに発信力革命というべき状況でもありました。

そして、ネットに集まった人たちに中には大手メディアの報道姿勢に疑問を有していた人たちも大勢いました。
「自分たちと同じ思いの人たち大勢いるじゃん!」
「朝日新聞はおかしいと思っている人たち一杯いるじゃない!」
と共感・同調した結果の、一種の反権威主義活動が発生し、今に続いているのではないでしょうか。

そして既存メディアが批判してきた自民党、神聖視してきた憲法9条、礼賛していた韓国に対してそれぞれ既存メディアの報道姿勢に反発するような動きが広がっていったのでしょう。

「ネット右翼」という言葉はいつ生まれたのか?そもそもメディアの造語なのですが、当初はそのような呼称はありませんでした。現・経済産業大臣の世耕氏が命名したと記憶している「B層」の代表例に2chで妄信的に自民党・小泉政権を支持するような人が含まれているという感じだったでしょうか。

2007年の参議院選挙が一つの契機となったのだと思います。第一次安倍政権だった自民党が旧民主党に惨敗しその後、安倍首相は退陣しました。そして旧民主党による政権交代が現実味を帯びてきました。既存の大手メディアの多くは「民主党期待論」とでも言うべき報道姿勢でした。

ネット世論の一部は、そもそもの大手メディアに対する反発に加え、不安定な社会情勢の中で「日本」に拠り所を求めた者たちが多く、そのような姿勢に彼らの中では「相いれない」というイメージが既に定着していた旧民主党に対する意見は辛辣を極めるものになりました。

未だに政権交代が果たされていない時点でも、一部のネット住民は「国籍法改訂」に対する反対運動を展開し、自民党の国会議員に直接面会を繰り返したグループもいました。
2009年の総選挙の際は「外国人参政権」をめぐり、旧民主党に対する大々的なネガティブキャンペーンを繰り広げました。

政権を奪還した安倍首相は、元より保守思想が強いとされており、既存メディアの受けが極端に芳しくない政治家でした。それがネット上での偏った支持を集める原動力の一つになっているのだと思います。

ネットこそ真実と妄信し、不安定な社会情勢の中で「日本」に拠り所を求めた者たちにとってネットが支持する政治家が政権をとったことで自信過剰となり有力な野党のような反対勢力もいないことから増長している。
既存メディアが「ネット右翼」と命名したのはそのような者たちなのでしょう。

投稿: 四国人 | 2018年12月12日 (水) 02時06分

>「ネット右翼」という語彙を選んだのは私の失態だったと思います。
その言葉に込めた偏見を改めず、ただ言葉だけを変えればいいと思っているのなら、舐めすぎだろうと思いますが。

>せめて「自称・保守派」という表現をすべきでした。
右寄りの人はあまり保守を自称しません。そして「保守を自称する人」で真っ先に浮かんだのは枝野幸男氏でした。
>「愛国心や保守思想を盾にして安倍政権を擁護するような人たち」
籠池ですね、わかります。

>「ネット右翼」という言葉はいつ生まれたのか?そもそもメディアの造語なのですが、
誕生は1990年代で、ネット発だそうですよ先生!
https://blog.goo.ne.jp/ngc2497/e/f341ac715a8268d7948a769de9eaa515
そしてオタクとか引きこもりとかの偏見を持って流行しだしたのは1999~2002あたりだとか。
ゴーマニズム宣言の戦争論が流行ったのもその辺なんですよねー。

>それがネット上での偏った支持を
>ネットこそ真実と妄信し、
これまたずいぶんな偏見ですね。安倍内閣を支持しているのはそんな層だけだとでも思っているのでしょうか?
だとすれば次の選挙も楽勝ですね。こんなのしか支持者がいないような政党が勝てる訳がない。

P.S.
ここのコメント欄で右翼的なコメントをして、左右両方からボッコポコにされてた一例を紹介します。
http://otsu.cocolog-nifty.com/tameiki/2013/12/post-813a.html
この記事において、四国人さんの考える「ネット右翼」か否かの色分けはどうですか?

投稿: KEI | 2018年12月14日 (金) 00時40分

>KEI氏
懐かしい記事の引用ですね。

ついでに私も考えを書きたいと思います。いわゆるネット
上で「ネトウヨ」「パヨク」についてです。これ以外にも
派生して色々あると思うのですが、面倒なのでこれで統一
します。まあいろんな評論家やオールドメディアの記事を
読んだわけですが、どれもこれもピント外れに見えました
特にオールドメディアが酷いですね。右系列に関しては
右翼、保守団体などと表現し、左系列は市民団体や市民
グループと表現し、左翼という表現はしない。また多くの
評論家は右系列ばかりで左系列の論評はしない。逆に
左系列の論評をレッテル貼りすらする。まあ酷いものです

話がそれましたが、以前に管理人のOTSU氏がこのように
コメントしていました。「自身はこのコメント欄では左に
位置すると見られることが多いですが、組合内では右に
見られることが多いと。」 文言が引用ではないので正確
ではないことはご容赦下さい。このコメントを見て自分の
考えがまとまりました。
私は「ネトウヨ」も「パヨク」もまとめてクレーマーだと
考えています。クレーマーが悪い象徴ではなく、企業等に
有益な情報を提供する存在です。顧客からの批評を受け
それをフィードバックし、改善につなげよりよいサービス
を提供することができます。一方でクレーマーは度がすぎ
るとモンスター化し、被害しか生みません。
つまり誰もがクレーマーであり、その行為が改善を生む
原動力にもなれば、行き過ぎて相手を駄目にするモンス
ターにもなる。
だから、ネトウヨ、パヨク等のカテゴリーでまとめようと
する行為はバカバカしい。まあ私もよく使ったりするの
ですが。ww
ただ、カテゴリーにまとめることで、それらの人々の意見
を聞かず取り合わず、排除してしまうことに懸念を感じ
ます。あいつらはネトウヨだから、パヨクだからと排除
することは間違いでしょう。まあ国民の声を聞けと言って
SNSでブロックを繰り返す議員や有名人もいるので、
げんなりしますよね。

投稿: nagi | 2018年12月14日 (金) 10時55分

nagiさん、KEI さん、四国人さん、コメントありがとうございました。

このようなお話について、私自身の考え方も機会を見て記事本文で取り上げてみたいものです。新規記事は別な題材となりますが、できれば土曜のうちに投稿するつもりです。これからもよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2018年12月15日 (土) 08時22分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 入管法改正案が衆院通過:

« 徴用工判決の問題 Part2 | トップページ | 働き方改革への労組の対応 »