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2018年1月27日 (土)

憲法の話、インデックスⅡ

このブログで取り上げる題材に対し、実際の組合活動の中で占める割合が正比例していないことは機会あるごとにお伝えしています。日常的な組合活動の中で政治的な課題の占める割合はごくわずかで、それも背伸びしない範囲で取り組んでいる現状です。そのような中で組合の運動方針に照らしながら「憲法を生かす全国統一署名」などにも取り組んでいます。

労働組合が、まして公務員の組合が政治的な活動に関わること自体に疑義を示される方々も少なくありません。一方で、もっと力を注くべき、昔に比べて反戦平和の取り組みなどが減っている、そのように見ている方々も決して少数ではありません。私自身、両極端の声があることを受けとめた上で日々の活動に向き合っているつもりです。

その上で、できる限りの範囲内とは言え、自治労に結集している私どもの組合も平和や原発の課題に関わっていくのであれば、このブログを通して「なぜ、取り組むのか」「なぜ、反対しているのか」という趣旨の発信に努めていくことも大切な試みだろうと考えています。さらに不特定多数の方々に「働きかける」という自分なりの一つの運動として位置付けている側面もありました。

そのため、日常の組合活動の中で政治的な課題の占める割合は少ないのですが、このブログでは意識的に政治的な話題を数多く取り上げるようになっています。今回の題材選びも少し迷いましたが、「インデックス」記事が右サイドバーの「最近の記事」から消えている間隔となっていましたので過去の記事を紹介する機会としながら「憲法の話」を3週続けることにしました。

カテゴリー別に検索できる機能を使いこなせず、これまで「自治労の話、2012年夏」のように記事本文の中にインデックス(索引)代わりに関連した内容のバックナンバーを並べています。その発展形として「○○の話、インデックス」を始めていました。その記事の冒頭、インデックス記事のバックナンバーを並べることで「インデックス記事のインデックス」の役割を持たせています。カテゴリー別のバックナンバーを探す際、自分自身にとっても役に立つ整理の仕方であり、時々、そのような構成で新規記事をまとめています。

これまで投稿したインデックス記事は「職務の話、インデックス」「原発の話、インデックス」「春闘の話、インデックス」「コメント欄の話、インデックス」「定期大会の話、インデックスⅡ」「年末の話、インデックスⅡ」「平和の話、インデックスⅡ」「組合役員の改選期、インデックス」「人事評価の話、インデックス」「図書館の話、インデックス」「旗びらきの話、インデックスⅡ」「憲法の話、インデックス」「人事院勧告の話、インデックス」「非正規雇用の話、インデックスⅡ」「いがみ合わないことの大切さ、インデックス」のとおりです。なお、今回から「Ⅱ」 がある場合は最初の記事は外しています。

「憲法の話」に関わるバックナンバーは上記のとおりです。こちらのインデックスとしてのバックナンバーは検索しやすさを考えて、最初の記事からそのまま一覧として残しています。振り返ってみると「Ⅰ」にあたる「憲法の話、インデックス」は一昨年7月に投稿していました。そこから1年半の間に7点の憲法関連の記事を投稿してきた訳ですが、それほど改憲の動きが強まっている証しだと言えます。

言うまでもありませんが、憲法の話は9条に限ったものではありません。ただ当ブログでは結果的に憲法9条の平和主義に絡む話が多くなっています。現在、全国規模で取り組まれている署名の請願事項も9条に絞った論点となっています。これまでの経緯から考え、改憲論議が憲法9条を巡って争点化されていくことは必然的な流れだろうと思っています。

押し付けられた憲法という認識のもとに改めたいと考える側が最も改めたいのは憲法9条であり、護憲と言われる側の死守しようとしている条文が9条であることは衆目の一致するところです。このような流れの中で、憲法9条の3項として自衛隊、もしくは自衛権について付け加えるべきかどうかが論点化されつつあります。

自衛隊に対する認知度が高まっている中、現憲法で曖昧な位置付けである自衛隊を明記したいという選択肢であれば国民の多くは賛意を示すはずです。安保関連法施行前であれば私自身も含め、頭から否定しづらい選択肢だったことは確かです。しかし、限定的とは言え、集団的自衛権の行使を認めた自衛隊をそのまま憲法の中で追認していくことの危うさを感じています。

集団的自衛権のもとに海外での戦争に自衛隊も参加できるようになっています。直接的な戦闘には関わらず、後方支援が自衛隊の任務だと言われています。ただ後方支援も戦争参加であり、敵対する相手国からの標的になります。それにも関わらず、安倍首相は「戦闘が起こった時は、ただちに(後方支援活動を)一時中止、あるいは退避することを明確に定めている」と説明しています。

私自身の誤解なのか杞憂なのか分かりませんが、このような後方支援は「なぜ、日本の軍隊だけ安全な場所にいて、最前線に出てこないのか」「戦闘を前に撤退するのか」という批判の声にさらされてしまうことを危惧しています。加えて、一度改憲に踏み出せば片務性を解消したいアメリカ側からの声や外圧に抗し切れづらくなり、いずれフルスペックの集団的自衛権を行使できる国際標準の軍隊に改めざるを得なくなるものと見ています。

そもそも安倍首相は、そこまでのゴールを見据えた上での「自衛隊加憲」提案を示し、「蟻の一穴」を強く意識した手順を企図しているのではないでしょうか。ネット上の様々なサイトに触れていくと、中国や北朝鮮情勢をどのように見るかどうかという温度差の違いによって安倍政権への評価は分かれていくように感じています。北朝鮮の脅威が取り沙汰されればされるほど安倍政権の支持率は上昇に転じるようです。

安倍首相は「必要なのは対話ではない、圧力を最大限強めることだ」と繰り返します。国際社会の中でルールを破っているのは北朝鮮であり、各国が足並を揃えて一定の圧力を加えていくことは必要です。しかし、圧力は平和的に解決するための手段であり、あくまでも対話のテーブルに着かせるための手段だと言えます。それにも関わらず、安倍首相らは必要以上に強い言葉を発し、わざわざ日本が真っ先に標的になるリスクを高めているように思えてなりません。

ミサイル防衛によって「万全の態勢で国民を守る」と安倍首相は力をこめます。しかし、迎撃能力に100%の保障はありません。追い込まれて自暴自棄になった北朝鮮が東京を狙って核ミサイルを発射し、都心上空で爆発した場合、死傷者は400万人に達する見込みです。この400万人という試算の中に自分自身や家族、知人の姿を想像すれば北朝鮮を追い込みすぎることのリスク回避に全力を尽くす政府や政治家を最大限支持すべきなのではないでしょうか。

読売新聞の調査で、アメリカの北朝鮮に対する軍事力行使を「支持する」日本人が47%もいたことに軍事ジャーナリストの田岡俊次さんは唖然としたそうです。戦争体験が風化し、多くの日本人は72年間の平和に慣れて戦争の悲惨さを想像できないようになっています。アメリカの軍事力行使は甚大な被害をもたらす可能性が高いのにも関わらず、「支持する」日本人が多いことについて田岡さんは「平和ボケのタカ派」と表現しています。

憲法の話が広がり気味で恐縮ですが、とりまく情勢の厳しさから改憲の必要性を説く声も耳にします。ただ9条の見直しは周辺国を刺激する動きであることも押さえなければなりません。あえて他国を刺激しないという「安心供与」や「広義の国防」を重視する道こそ、日本の進むべき道であって欲しいものと強く願っています。決して「カエルの楽園」で揶揄されているような偏った論点ではなく、専守防衛を基軸にした平和主義の効用こそ改めて評価していくべき局面だろうと考えています。

最後に、憲法96条に沿った改正手続きの際、憲法9条の見直しは幅広く正しい情報をもとに判断できる環境を整えていくことが欠かせません。絶対避けるべきことは不誠実で不正確な選択肢のもとに国民投票が実施され、憲法の平和主義が変質していくような事態です。私自身、明解な選択肢は憲法9条の「特別さ」を維持するのか、改めるのかどうかだろうと考えています。そのような明解な選択肢が示された上、国際標準の「普通の国」に踏み出すことを国民が選択するのであれば、それはそれで厳粛な国民投票の結果として受けとめていかなければなりません。

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コメント

改めてご説明いただかなくとも、管理人さんの個人的な考えはすでに示されております。
平和を追求する気持ちについて異論を挟むつもりはありませんし、それを具体化するためのお考えも思想の自由という点からも、何ら問題があるわけではありません。
私が申し上げたのは、なぜそのような「1つ」の考え方を、公務員の組合活動で取り組む必要があるのか?です。
主たる活動か、少しだけの活動か、少しなら問題ないのか?などと、量の話もしていません。
そもそも、扱うべきかどうかについてお伺いしたはずです。

その中で、公務に携わるものとして特定の思想による活動は控えるべきではないか?という点と、そのような活動自体が、組織力低下に悩む組合にとって更に悪影響を及ぼすのではないか?という2点について、特に説明はありませんでした。

「もっと積極的に活動すべきだ」という人も、中にはいらっしゃるでしょう。その一方で、前々回の記事で面白い発言をされている方もいらっしゃいましたが、「無関心、無気力(と主張される)」組合員こそ、今やどの単組でも大多数を占めるのが現実であり、故にイデオロギーに関することは拒否反応しか生まれないのだと思います。
無関心な人ばかりだから、気を使って控えるべきと申しているのではありません。無関心の人でも振り向いてもらえるような、真の組合活動として必要なことに取り組まなくては、無関心の度合いを深めるだけであり、しいては組合離れを加速させることに繋がる可能性についてお考えを聞かせていただきたいのです。

一部の熱心な方は、一部になってしまいました。昔は一部ではなく、一定の数であったのでしょう。でも、もうそういう時代ではなくなりました。その現実が、「組合役員のなり手がいない・・・」という、過去のつぶやきにも表れているのかと。
仕事でもそうですが、時代の変化に私たちも変革していき、時世にマッチした対応を取らなくては、ただただ取り残されてしまい、気が付いて時には取り返しがつかないほど大きなものを失い、そして淘汰されていくでしょう。

投稿: 下っ端 | 2018年1月28日 (日) 07時53分

下っ端さん、コメントありがとうございました。

私も下っ端さんのお考えや問題意識は充分理解しています。今回の記事の冒頭にも記したとおり「公務員の組合が政治的な活動に関わること自体に疑義を示される方々」の筆頭だろうと受けています。

その上でお答えしてきているつもりですが、そもそも自治労のHPにも掲げられているとおり「自治労の4つの目的」の一つに「社会正義を実現すること」、要するに政治的な活動も大きな柱として位置付けられています。

それでも自治労は単位組合の連合体ですので、それぞれの組合独自の運動方針を確立することもできます。場合によって組合員の総意のもとに自治労を脱退するという選択肢もあり得ます。

しかし、私どもの組合の方針として、ご承知のとおり私自身の考え方としても「自治労の4つの目的」を支持しています。その一方で、前回記事に記した次のような立場で日常の取り組みの是非を判断しています。

>自治労からの指令や要請だったとしても、絶対取り組むことができない、もしくは組合員にとってマイナスにつながるものと考えれば拒むつもりです。そのように判断しない限り、取り組む優先順位や濃淡があったとしても自治労という産別に結集している責務は果たしていくべきものと考えています。

だからこそ私自身にとって背伸びせず、主客逆転しないという「量」の問題が大きなポイントとなっています。加えて当たり前なことですが、これまで当ブログの記事で数多く綴ってきているとおり地方公務員として、職員団体として法律的に認められた範囲内で活動しています。

さらに一方で、組合員一人ひとりの政治意識が多様化しているため、個々の意に反する活動に対して批判を受けてしまう場面が増えている現状も重く受けとめています。そのため、このブログや日常の組合ニュースを通して「なぜ、取り組むのか」「なぜ、反対しているのか」という丁寧な説明や情報発信を心がけています。

幸いなことに日常の組合ニュース記事のバランスや内容に対し、下っ端さんと同じような問題意識を持っている組合員の皆さんから及第点をいただいています。「自治労の機関紙と違って、いつも職場課題が前面に出ているので」という率直な一言が添えられたものですので忖度や遠慮した声ではないものと理解しています。

組合役員の担い手の問題ですが、わずかでも政治的な課題に取り組むから新たな立候補者が激減している、そのような見方があることを頭から否定できません。それでも今まで政治的な取り組みや立場から距離を置いた上、職場課題を中心に組合役員を担っていただいた組合員も決して少数ではありません。

時代の変化に対応、そのとおりです。たいへん長く組合役員を務めているため、組合活動が昔に比べて大きく変化していることを体感してきています。その一つに「昔に比べて反戦平和の取り組みなどが減っている」という声もあります。今後、淘汰されない組合組織に向け、長く担ってきた責任者の立場から引き続き日々努力していくつもりです。

このような「答え」も下っ端さんにはご理解いただけないかも知れませんが、ぜひ、これからも率直なご意見やご指摘をいただければ幸いですのでよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2018年1月28日 (日) 11時06分

属性批判は控えるべきと思うのですが、記事にでてくる
田岡俊次氏は、基本的に米国さげ、中国あげ、日本さげ
北朝鮮あげ、の記事が多いですよね。
先日の某番組でも北朝鮮から不審船で、ひたすら北朝鮮の
肩をもつ発言をしてた方です。まあこのような方に平和ボケ
のタカ派と言われても気にならないのが本音ですね。

世界中どこでもテロリストの要求は一切聞かないが
基本です。もし北朝鮮から核攻撃で何百万人も死傷者が
でるということを念頭に考えると、今後、北朝鮮から
どのような理不尽な要求が来ても、断れない事態になって
しまいます。北政権が崩壊しそうになって自暴自棄になる
と核攻撃のリスクがたかまる。ならば、北朝鮮の政権が
崩壊しないように日本が率先して援助すべきなので
しょうか。援助しないと核攻撃すると言われたら日本は
どうしたらいいのでしょうか。北朝鮮を援助する為に
消費税は30%に、公務員の人件費は30%カットにすると
言われたらなっとくできるのでしょうか。

OTSU氏なら何と答えますか? (笑い話レベルなんで
真剣に受け取らないで下さい。)

投稿: nagi | 2018年1月29日 (月) 10時07分

少し補足なんですが、過去何十年において、多くの紛争が
あり、多大な死傷者がでています。平和ボケと言われようが
その程度は知っています。日本国自身が多数の死傷者が
でようとでまいと、軍事手段が最良だと思うことはありま
せん。しかし、過去の現実が物語るように国家間の紛争で
平和的解決に至らなかった事例がたくさん存在するわけです。
国際司法裁判所があっても、判決にしたがわない国は日本を
含めいくらでもあります。
死傷者の多寡で決めるならば、軍事手段をとらずどのような
方法で解決する手段があるのか、だれもが知りたいことで
しょう。わずかでもその現実的な手法を提示せず平和ボケ
のタカ派などと呼ぶ田岡俊次氏のような方を、パヨクの
ご用達評論家と言われるのもしかたありません。

投稿: nagi | 2018年1月29日 (月) 14時33分

ついでにひとつ質問をお許し下さい。自治労の4つの目的の
ひとつである「社会正義を実現すること」。
この「社会」は日本の国内にとどまるのか海外まで範囲に
入るのですか? また自治労が考える「正義」とは具体的
にどのようなことがらでしょうか。
HPを参照すると、「社会正義」の為に原発再稼働反対や
戦争につながる政策の反対とありますが、原発そのものが
悪という仮定ならば、それは他国でも同様ですか。
また、原発が悪ならば、それらを事業として展開する東芝
や日立はどのような位置付になりますか。
単純に素朴な疑問です。時間があれば教えて下さい。

投稿: nagi | 2018年1月29日 (月) 14時42分

nagiさん、コメントありがとうございました。

コメント欄を通して一問一答につながらないことをご容赦ください。それぞれ私自身の「答え」がありますが、不特定対数の皆さんから容易に賛同を得られないかも知れません。それでも当ブログを通して引き続き機会を見ながら、一人でも多くの方から「なるほど」と思っていただけるような内容の発信に努めていければと考えています。

なお、後段の問いかけに関しては、できれば新規記事の中でお答えしていくつもりです。やはり納得いただけるかどうか分かりませんが、久しぶりに「自治労」を直接的な題材にした記事を投稿する予定です。このような対応について、ぜひ、ご理解くださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2018年2月 3日 (土) 06時32分

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