« 野党共闘のあり方 | トップページ | 何が正しいのか、どの選択肢が正しいのか »

2017年2月 4日 (土)

改めて平和フォーラムについて

前々回記事「配偶者控除や扶養手当の見直し」の冒頭に「このブログは週に1回、土曜か日曜に更新しています。コメント欄も土曜と日曜に限って対応し、難しい問いかけは記事本文を通してお答えするように努めています」と記していました。ただ時間をかけ、長文の記事本文を投稿したとしても、基本的な考え方や立場が異なる方々から理解を得ることの難しさを痛感しています。

それでも言葉を継ぎ足さなければ理解し合える可能性はゼロであり、今回の記事は前回記事「野党共闘のあり方」のコメント欄に寄せられたnagiさん、す33さんからの問いかけを念頭に置いた内容を書き進めてみるつもりです。記事タイトルを「改めて平和フォーラムについて」としていますが、す33さんからは昨年10月に投稿した記事「持続可能な組合組織に向け」のコメント欄で、次のような問いかけがあったことも忘れていません。

OTSUさん、労働組合はどれだけ中国、北朝鮮他、共産・社会主義国の野蛮な行為に抗議しましたか?中国の侵略に対して、中国大使館・朝鮮総連に対してシュプレヒコールを唱和しましたか?はっきり言って左寄りの人たちは自民党政府、米には抗議するが、共産・社会主義国の行為に対してほとんど無反応ではないですか。平和フォーラムだって単なる国内向けのポーズだけ、中国、北朝鮮にはデモすら行わない。だから左翼集会なんですよ。

私からは「す33さんからの問いかけに対しては紹介した以前の記事の焼き直しになるのかも知れませんが、じっくり腰を落ち着けて臨める記事本文で機会があれば対応させていただくつもりです」とお答えしていました。前述したとおり決して忘れていた訳ではありませんが、容易に理解し合えない論点であり、正直なところ腰が重かったことも確かです。加えて「平和フォーラムについて」「もう少し平和フォーラムについて」「再び、平和フォーラムについて」「平和フォーラム批判から思うこと」という記事などを通し、これまで繰り返し説明してきた論点であり、たいへん恐縮ながら優先順位が低くなりやすい題材だったと言えます。

ちなみに「持続可能な組合組織に向け」のコメント欄では、オブ参さんから「す33さんのコメントを読んで要は、俺はリンゴが好きだが、お前がミカンが好きだというのが気に入らん、としか言っていないように思われますね。誰も、中国の人権侵害やら拉致問題が良いことだなんて言ってないですよ」というコメントも寄せられていました。平和フォーラムに絡む一連の記事の中で、私からも同様な主旨の説明を加えていますが、オブ参さんのような端的な説明のほうが理解を得られやすいのかも知れません。

そのため、以前の記事内容を改めて紹介すべきかどうか少し迷いました。それでもリンク先を参照される方は少ないものと思われますので、やはり以前の記事の中からポイントとなる箇所を抜粋し、す33さんらに改めてご理解を求めていくことにしました。なお、私自身は「平和フォーラム>自治労>職員労働組合」という系列の中での一構成員の立場であり、平和フォーラムを代表した説明ではないことをあらかじめ申し添えさせていただきます。

よく揶揄されがちな問題の背景として、かつては社会主義の優位性を信じていた活動家が全国的に多かったことは否定できません。そのような時代には「ソ連や中国、北朝鮮は正しく、アメリカは敵視すべき国」という見方のもとに平和運動に関わっていた方々も多かったはずです。しかしながら現在、そのような思想性を残しながら平和運動に関わる方は皆無に近いものと信じています。

騒音や墜落の危険性が伴う米軍基地に反対する活動は全国各地に広がっています。それらの運動と平和フォーラムは連携し、その中でも沖縄の運動との関係性は深いものとなっています。そのため、米軍基地やオスプレイの配備に反対する具体的な活動が必然的に注目を浴びることになります。だからと言って「反米」が目的ではなく、そこに存在する軍事基地に反対する抗議活動の一つ一つだと認識しています。(以上は「平和フォーラムについて」からの抜粋)

nagiさんの目からすれば、平和フォーラムがめざす「平和」には偏った選別があり、「反米反日」であり、中国、韓国、北朝鮮には親和性が高いように映っているようです。平和フォーラムのホームページから確認できる具体的な運動内容から、そのように判断されてしまうのだろうと理解しています。しかし、平和フォーラムがめざしている「核も戦争もない21世紀」は、ある特定の国の「核の保持は正しい」などという偏った理念ではありません。

日常的な騒音や墜落の危険性の伴う米軍基地に反対する運動が全国各地にあり、確かにオスプレイの配備や原子力空母の母港化に抗議する平和フォーラムの具体的な活動に注目が集まりがちです。一方で、平和フォーラムは尖閣諸島や竹島の問題で、各大使館への抗議行動などを提起していません。この問題で、ことさらナショナリズムを鼓舞するような行動が得策だとは考えていないため、私自身にとっては違和感のない対応でした。

以前、nagiさんにお伝えしていましたが、平和フォーラムという組織の運動方針は構成員による諸手続きによって定められています。今後、構成員の意識の変化によっては、具体的な活動内容が変わることもあり得ます。いずれにしても「反日」や「親中」を目的とした組織ではないことを私自身は確信しています。(以上は「もう少し平和フォーラムについて」からの抜粋)

以上の抜粋で新規記事を終わらせてしまっては言葉を継ぎ足したことになりません。ここからは、よりいっそう個人的な見解や問題意識が強まった内容となるはずです。記事タイトルを「改めて平和フォーラムについて」としましたが、平和フォーラムからは離れ、あくまでも私自身の言葉と責任での文章になることをご容赦ください。結局のところ過去の記事を通して綴ってきた要旨なのかも知れませんが、自分自身の頭の中を整理する意味で《小見出し》を付けながら、なるべく分かりやすい言葉を見つけていければと考えています。

《侵略、虐殺、拉致、人権蹂躙、ダメなものはダメ、言うまでもありません》 具体的な抗議活動をしないから容認している、反対していない、もしくは問題性を軽視しているという見方は論外です。それぞれの組織や個人が、それぞれの優先順位や力を注げる範囲で活動すれば良いのではないでしょうか。なお、このブログでは「避けて通れない拉致問題」「拉致問題を考える」「チベット問題とオリンピック」「ルワンダの悲しみ」という記事なども投稿しています。

《左右それぞれレッテルを貼った見方は慎むべき》 いわゆる左と右、それぞれの側からのレッテルを貼った見方が巷にあふれています。中国を敵視し、韓国を蔑視する方々が増えていますが、そのような立場の方を一括りに「ネトウヨ」と揶揄し、「レイシスト」と決め付けることを慎まなければなりません。同様に憲法の平和主義を重視する方々を一括りに「ブサヨ」と揶揄し、「反日」「親中」と決め付けることも慎まなければなりません。

《事実や史実を多面的な視点で検証していく心構えが重要》 同じモノを見ていても、見る角度や位置によって得られる内容が極端に違ってきます。より望ましい「答え」を見出すためには多面的な情報をもとに検証していくことが欠かせません。マスメディアやSNSの特性や難点を的確に理解した上、一つの経路からの情報だけを鵜呑みせず、意識的に幅広い情報に触れていくことが求められています。さらに「願望」という調味料集団心理のデメリットについて留意していくことも大切です。

《誰もが自分の「答え」の正しさを信じています》 誰もが平和を願っているはずです。ただ平和を築くための考え方や具体的な選択肢は人によって大きく分かれがちです。す33さんやnagiさんらが正しいと信じている「答え」に対し、平和フォーラムや私自身が正しいと信じている「答え」は大きく隔たっているのだろうと思っています。大事な点は、それぞれの「答え」の正しさを主張し合い、相手方の心に響く言葉で競い合っていくことだろうと受けとめています。

《分かり合えなくても、それぞれの「答え」を認め合い、いがみ合わないことが最も重要》 このブログを長く続ける中で、分かり合えなくてもいろいろな「答え」を認め合いいがみ合わないことの大切さに思いを巡らすようになっています。価値観が大きく異なる他者に対し、蔑みや敵視する感情が生まれがちです。他者の「答え」や人格そのものを全否定し、いがみ合うことは絶対避けるべき関係性だろうと考えています。極端な結末として、このような関係性が暴力や殺人、果ては戦争やテロにまで行き着いてしまうものと懸念しています。

《誰が正しいのかではなく、何が正しいのか》 上記の見方は、いろいろ誤解を与えがちです。決して激しい議論を否定する考え方ではなく、すべて話し合いで解決できるという理想論を語っている訳でもありません。さらに問答無用の攻撃にさらされる場合もあり得るため、抑止力一切を否定するものではありません。いずれにしても平和を築くため、誰が正しいのかではなく、何が正しいのか、どの選択肢が正しいのかという判断を積み重ねていくことの大切さに思いをはせています。

最後に、後半の内容は記事タイトル「改めて平和フォーラムについて」から程遠いものとなってしまいました。記事タイトルの差し替えも考えましたが、前半の内容はタイトル通りであり、結局、そのまま更新させていただきました。ちなみに当初、《小見出し》の記述の後、具体的な選択肢となり得る事例を紹介していくつもりでした。ここまでで相当長い記事になっていますので、最近注目していた事例や時事の話題などを取り上げた記事は次回以降に投稿させていただくつもりです。

|

« 野党共闘のあり方 | トップページ | 何が正しいのか、どの選択肢が正しいのか »

コメント

>OTSU氏

申し訳ありません。私の投稿はOTSU氏に対する問いかけでは
なく。あくまでも私のような考えをもつ者からの視点、ある
いは考えを提示しているつもりです。

またくだんのフォーラムに関しては、HPで発表してること
がらを参照し、活動してること活動してないことを明示し
それについてなぜこのような内容になるのか推論を投稿して
います。

少なくとも、活動してないことを活動してる。活動してる
ことを活動してないと言っていません。
設立趣旨や目的が発表されているので、このような事例に
対してどうなるのか?あるいは活動するしないの事実に基づ
いて意見を表明しています。

あくまでも私の個人見解の表明です。多様な意見を投稿して
もかまわないと理解していたので続けています。

OTSU氏が今回の記事で説明されたことはすでに私はよく
理解しております。その上で、誹謗中傷やレッテル貼り
などはしないように注意もしています。

投稿: nagi | 2017年2月 6日 (月) 11時24分

こんばんは。
>>平和フォーラムは尖閣諸島や竹島の問題で、各大使館への抗議行動などを提起していません。この問題で、ことさらナショナリズムを鼓舞するような行動が得策だとは考えていないため、私自身にとっては違和感のない対応でした。

単なる詭弁ですよね。
日米同盟があるから今の平和がある。
尖閣諸島への侵略を抗議することがナショナリズムを鼓舞する?
自国の領土が危険に晒されているのに悠長ですね。
一度占領されたら二度と戻らないのに。

投稿: す33 | 2017年2月 6日 (月) 20時26分

確認させてください。

尖閣や竹島で平和的解決を求めるため、沖縄から米軍を撤退させ、領海や領土に侵入されても抗議せず、黙っているのが得策ということでよいのでしょうか?

もし、中国が尖閣諸島を不法占拠しても、その時に、沖縄に基地がないために間に合わなくても、それは仕方ないということでよろしいでしょうか?

その結果、二度と日本の手に戻らなくても、さらに、沖縄にまで進攻してきても、米軍が撤退していたがために簡単に占領されても、それは仕方ないということでよろしいでしょうか?

そういった危険性があり得る状況でも、そういう地域でも、沖縄に基地があることの方が住民の負担になるので、手遅れ覚悟で撤退や移転すべきということでよろしいでしょうか?

中国に占領されて、主権も何もなくなっても、その方が基地があるよりは住民は幸せということでよろしいでしょうか?

私は、そんなことは絶対に認められないので、沖縄から基地を撤退させることは、主権に関わる問題として認めるわけにはいきません。
そう考えているので、質問します。

投稿: 下っ端 | 2017年2月 6日 (月) 21時41分

ニュース女子の報道に関してのりこえねっとの方が
色々と言われていましたが、こんな動画が存在してますね

>http://ksl-live.com/blog7551

動画を見てかなり驚いたのですが、この内容を見ると
ニュース女子の内容はデマではなく真実なんですね。

堂々と偏向した報道をする。老人は嫌がらせをして
捕まれと発言している。

これが平和活動と言う人たちの正体なんでしょうか。

>抗議活動をしないから容認している、反対していない、もしくは問題性を軽視しているという見方は論外です。それぞれの組織や個人が、それぞれの優先順位や力を注げる範囲で活動すれば良いのではないでしょうか。

OTSU氏の言葉は理解できます。
先日、在日中国人の方々が反アパホテルデモをしてました。
もし中国国内でウイグル族やチベットの方がデモをしたら
間違いなく悲惨なことになるでしょう。
日本の平和団体は全く力を貸しませんね。見方は論外と
言われますが、そうとしか見えないのは普通の感覚では
ないでしょうか。
人は言葉や行動で評価します。言葉や行動が存在しないと
それは「ない」と評価します。
OTSU氏が日頃の組合活動で正職員の為だけでなく、非正規
職員のためにも活動してることはわかります。
それは言葉や行動で評価できるからです。

仮に、組合が正職員のために運動を展開し、非正規職員の方々
のことが放置された状況があったとしたら。非正規の方が、
我々の為に運動してくれないのかと言われた場合、言葉や
行動がなくてもそのようなことはないそのような見方は論外
と言われるのでしょうか。やはり言葉や行動が証明すると
私は思います。

あくまでもOTSU氏は単なる関係者の立場であることは理解の上
自分の考えを言ったしだいです。

投稿: nagi | 2017年2月 7日 (火) 14時33分

nagiさん、す33さん、下っ端さん、コメントありがとうございました。

ご指摘の通り前回記事のコメント欄ではnagiさんから直接的な問いかけがあった訳ではなく、す33さんやnagiさんらのような見方をされる方々が多いことを念頭に置いた内容を綴っていました。

今週末に投稿する記事も、このコメント欄に寄せられたような見方が多いことを念頭に置き、私なりの切り口や言葉で書き進めてみるつもりです。ぜひ、引き続きご覧いただければ幸いですのでよろしくお願いします。

なお、下っ端さんのコメントは私自身への直接的な問いかけであるようですので一言だけ取り急ぎレスさせていただきます。下っ端さんが危惧しているような事態を招かないため、どうすべきかが大事な論点だと考えています。

下っ端さんの「答え」は中国の脅威に対し、武力を整えて対抗すべきものという考え方だろうと理解しています。それに対し、私自身の考えは今回の記事本文や過去の記事に綴ってきた通り抑止力一切を否定しているものではありません。しかしながら中国を仮想敵国とし、際限のない防衛力強化に走ることの問題性や限界性を危惧しています。

したがって、このような問題意識を踏まえ、新規記事をまとめてみるつもりです。下っ端さんから充分理解を得られる内容に至るのかどうか分かりませんが、肝心な点は記事本文に委ねることをご理解ご容赦ください。

投稿: OTSU | 2017年2月11日 (土) 07時42分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130697/64849206

この記事へのトラックバック一覧です: 改めて平和フォーラムについて:

« 野党共闘のあり方 | トップページ | 何が正しいのか、どの選択肢が正しいのか »