2017年、翼はいらない
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
毎年、元旦に年賀状バージョンの記事を投稿しています。いつも文字ばかりの地味なレイアウトであり、 せめてお正月ぐらいはイラストなどを入れ、少しだけカラフルになるように努めています。2005年8月に「公務員のためいき」を開設してから687タイトル目となりますが、必ず毎週土曜又は日曜に更新し、昨年1年間で52点の記事を投稿していました。
2015年1月にココログのアクセス解析の管理機能が大きく変わり、累計数が分からなくなっています。一時期に比べ、1日あたりのアクセス数は減っています。それでも週に1回の更新にも関わらず、毎日500件以上のアクセスがあります。これまで時々、いきなりアクセス数が急増する場合もありました。Yahoo!のトップページに 掲げられた際のアクセス数23,278件、訪問者数18,393人が1日あたりの最高記録となっています。
ことさらアクセスアップにこだわっている訳ではありませんが、やはり多くの人たちにご訪問いただけることは正直嬉しいものです。特に当ブログは不特定多数の方々に公務員やその組合側の言い分を発信する必要性を意識し、個人の判断と責任でインターネット上に開設してきました。したがって、より多くの人たちに閲覧いただき、多くのコメントを頂戴できることを願っているため、毎日、たくさんの方々にご訪問いただき、ブログを続けていく大きな励みとなっています。
一方で、たいへん恐縮ながら2012年の春頃から私自身はコメント欄から距離を置くようになっています。身の丈に合ったペースとして、週に1回、土曜か日曜のみにブログに関わっている現状です。そのことだけが理由ではないようですが、以前に比べるとお寄せいただくコメントの数も減っています。それでも記事内容によっては、貴重なコメントが多数寄せられる時も少なくありません。いずれにしても当ブログをご注目くださっている皆さんにいつも感謝しています。本当にありがとうございます。
さて、今年は酉(鳥)年です。年賀状には【今年は酉(鳥)年です。鳥と言えば、AKB48の『翼はいらない』という曲が思い浮かびました。最初はメロディにひかれましたが、「空を飛ばなくても 歩いて行けるから 自分が持ってるものだけで 幸せになれるんだ」という歌詞も気に入っています。2017年、そのような思いで過ごせればと考えています。加えて、この曲をカラオケの持ち歌の一つにできればとも考えています。】と書き添えていました。
このブログで主張している内容の硬さからして、いきなりAKB48が出てきて驚かれた方もいらっしゃるかも知れません。それほど熱心なファンという訳ではありませんが、『会いたかった』や『365日の紙飛行機』など好きな歌が少なくありません。ある宴会の2次会の席でカラオケを皆で楽しんでいた時、「AKBなんかは歌えないんですか」と冗談まじりに問いかけられました。
すでに結構酔っていましたので無謀にも『翼はいらない』に挑戦してみました。何とか歌い切ることができたため、無茶ぶりのつもりだった問いかけた方から「本当に歌えちゃいましたね」と驚かれたことを覚えています。それまで私の持ち歌と言えば真っ先に『イムジン河』が上がり、カラオケでも硬いイメージがあったため、『翼はいらない』は皆さんに大きなギャップを感じさせたようです。
取りとめのない話が長くなって恐縮です。記事タイトルにした「2017年、翼はいらない」という本題に入らせていただきますが、「空を飛ばなくても 歩いて行けるから 自分が持ってるものだけで 幸せになれるんだ」という歌詞は仕事や組合活動、プライベートでもその通りだなと思っています。翼があったら自由にどこへでも行けますが、空を飛ばなくても歩いて行けるし、「自分で汗をかいているうちに 幸せは近づくよ」とAKB48は歌っています。
公私にわたって足りないものはなく、心配事が一切ないという方は極めて稀なのではないでしょうか。それぞれの置かれた環境の中で、いきなり背伸びせず、地道に努力することで幸せに近づいていけるというメッセージとして理解しています。また、難しい問題を一気に解決できるような処方箋、つまり翼はなくても、歌詞の通り「自分が持ってるものだけで」ベストを尽くすことの大切さを感じ取っています。
目標を高く持ち、背伸びしなければ成長は止まるという見方もその通りです。それでもできるかどうか分からないことに悩みすぎて、今できることを後回しにしない心構えも欠かせないはずです。仕事始めの翌日、自分自身の職務である市税や保険料の滞納整理に際し、より効率的な事務の進め方を同じ係の皆さんに伝える機会があります。その中でも高額な案件の対応に追われすぎて、今できることを後回しにしないことの必要性を伝えていくつもりです。
組合活動で言えば財政が厳しく、役員の担い手不足が大きな課題となっています。ただ「定期大会を終えて、2016年秋」に綴ったとおり持続可能な組合組織に向け、組合活動全般を見直しながら「ピンチをチャンス」に変えられるように努力しています。それこそ一足飛びで目的地に行けるような翼はないかも知れませんが、よりいっそう組合員の皆さんから信頼される地に足を付けた組合活動に力を注ぐ1年にしたいものと考えています。プライベートでも同様です。いろいろ悩ましいことがあっても、置かれた環境の中で淡々と前向きに対応していくつもりです。
一気に話が広がって恐縮ですが、もう少し付け加えれば安倍首相は「世界一暮らしやすい国、世界一信頼される国」「世界の真ん中で輝く日本」をめざすという言葉をよく使っています。そのような心意気を批判するものではありませんが、あまり背伸びせず、置かれた環境の中で一歩一歩前に進むことが大事な道筋であるように思っています。少子高齢社会を迎え、高い経済成長が期待できず、国家財政もたいへん厳しい中、過分な目標は大きなリスクを伴っていくものと見ています。
世界一まで程遠く、世界の真ん中で輝けなくても、「自分が持ってるものだけで 幸せになれるんだ」という身の丈に合った発想への転換も欠かせないような気がしています。「また安倍首相を批判している」という見られ方は本意でありませんが、『翼はいらない』の歌詞にちなんだ話を書き進める中で思い浮かんでしまったため、いつも感じていた個人的な問題意識まで広げさせていただきました。
最後に、このブログにおいても前述した通り身の丈に合ったペースとして、実生活に過度な負担をかけないよう留意しながら引き続き週に1回、土曜か日曜の更新を基本としていきます。いつもお正月のみ少し変則な日程となっていましたが、次回の更新は普段通り来週の土曜か日曜に予定しています。きめ細かいコメント欄への対応がはかれずに恐縮ですが、一人でも多くの方にご覧いただければ誠に幸いなことだと思っています。ぜひ、これからもよろしくお願いします。それでは末筆ながら当ブログを訪れてくださった皆さんのご健康とご多幸をお祈り申し上げ、新年早々の記事の結びとさせていただきます。
☆新春特別付録☆ 「2016年ブログ記事回想記」
年賀状バージョンの恒例となっていますが、今回も2016年に投稿した記事をインデックス(索引)代わりに12点ほど並べてみました。改めて皆さんに紹介したい内容を中心に選び、いわゆる「ベスト」ではありません。したがって、12点の並びも投稿日順となっています。それぞれ紹介した記事本文へのリンクをはってありますので、のんびりご覧いただければ幸いです。
- 2016年、三猿の真逆の心構えで ⇒ 今回と同じ年賀状バージョンです。申(猿)年の年頭に「見ざる、聞かざる、言わざる」ではなく、いろいろなことを見て、聞いて、多様な考え方や情報に触れることで、より望ましい判断や「答え」に近付けたいという思いを記していました。やはり特別付録として「2015年ブログ記事回想記」も掲げました。
- セトモノとセトモノ、そして、D案 ⇒ ACジャパンのCMに流れていた「やわらかいこころをもちましょう」という言葉が感慨深ったため、この相田みつをさんの詩を紹介しながら読売新聞『編集手帳』も引用した上、専守防衛を厳格化した日本国憲法の平和主義について考えてみました。
- 『カエルの楽園』から思うこと ⇒ 百田尚樹さんの著書を読み、いろいろ思うことを「Part2」にわたって綴っています。なお、この著書名を検索ワードにして当ブログを訪れる方が増えていました。
- 改めて安保関連法に対する問題意識 ⇒ 「戦争法」という呼び方とレッテル貼りについて、憲法9条と朝鮮戦争時の日本特別掃海隊、憲法の平和主義と日米安保条約など久しぶりに小見出しを付けてまとめ、たいへんな長さの記事となっています。
- 『ロンドン狂瀾』を読み終えて ⇒ 86年前のロンドン海軍軍縮会議を舞台にした中路啓太さんの著書の内容を紹介しながら現在の政治状況に絡めた個人的な感想や意見を添えています。今回紹介した12点の記事の中で最もご覧いただきたいバックナンバーだと言えます。
- 参院選が終わり、次は都知事選 ⇒ 7月10日投開票の参院選では自治労組織内候補の江崎孝さんを再び国会へ送り出すことができました。舛添前知事の辞任に伴い、7月31日には都知事選が行なわれ、小池都知事が誕生していました。
- 大分県警が隠しカメラ設置 ⇒ 徴税吏員としての職務から選挙運動に対して一定の制約があり、細心の注意を払ってきています。今回の報道に接し、徴税吏員という職務に課せられた制約の重さや厳しさを改めて実感する機会に繋がっていました。
- 民進党代表選と豊洲移転問題 ⇒ 特に関連性が見当たらない題材を単に時事の話題だからと言って並べた訳ではなく、私なりの見方や感想として語るべき同じような論点を「Part2」にわたって綴っていました。
- 心が折れる職場 ⇒ 政治的な題材が多い当ブログですが、10月に入って労働組合の本務に絡む内容の記事「脱・雇用劣化社会」「パワハラ防止に向けて」「電通社員が過労自殺」を続けて投稿していました。その流れの中で見波利幸さんの著書『心が折れる職場』の内容紹介を中心にした記事に繋げていました。
- 持続可能な組合組織に向け ⇒ 自治労に所属する組合で役員を担われている方々は同じような悩みを抱えられているものと考えています。私どもの組合に関わる地味でローカルな題材でしたが、どのような方向性で対応していけば良いのか、一緒に考える機会に繋がることも期待しながら投稿していました。
- 年金改革関連法案を巡る論点 ⇒ この前の記事「自衛隊の新たな任務、駆けつけ警護」の冒頭で、コンビニの菓子パンの話を紹介していました。「475円と知った上で買った場合、何も問題はありません」とし、物事の是非を判断するためには幅広く、より正確な情報を把握していくことの大切さを提起した題材です。
- 民進党に望むこと ⇒ コメント欄では民進党に対する批判意見が目立っていたため、私自身がどのように考えているのか、記事本文を通してお伝えすることを約束していました。この記事を通し、民進党には基本的な立ち位置や軸をしっかり押さえた上、与党だった時の政治的な判断を必ず念頭に置きながら整合性の取れた主張や反論を加えて欲しいと要望していました。
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コメント
>OTSU氏
新年あけましておめでとうございます。
ところで、またまた某平和団体のおもしろ記事を紹介します。
>http://www.peace-forum.com/navi/170101.html
さんざん吐いた暴言の数々をネットにアップされて、非難が
多く、記事のようなおもしろい言い分になったのでしょう。
まあ、ネットには多くのネガティブな面もありますが、
今回は、良いほうに活躍したと言えます。これからも
ネットの力でこれまで隠蔽されていた真実が暴かれる
ことを期待したいですね。
投稿: nagi | 2017年1月 4日 (水) 11時50分
nagiさんの記事を読んで
機動隊の連中は、まさに権力の手先として唯々諾々と仕事するばかりか、話題になった土民発言にあるように、機動隊員もバリバリの差別意識があるんだから、暴言を受けてもしょうがない、そんなことで被害者ヅラするな、としか言えないですねえ
投稿: オブ参 | 2017年1月 5日 (木) 13時59分
機動隊にしても警察官にしても公務員であり労働者だと私なんかは思うのですが。
>まさに権力の手先として唯々諾々と仕事するばかりか、
よく聞くフレーズなんですが、公務に従事する方は、私のような民間勤めより、よほど公私を峻別してるのではないのでしょうか。仕事中にわたくしごとや感情を持ち出すことは基本的にないでしょう。逆に業務に従事してる方が、私情で判断したり行動するほうがよほど危険なのではないのでしょうか。
今回の土人発言は、不適切であることは間違いないですが、感情を抑えきれなった状況も理解でき、同情するしだいです。
>権力の手先
とは、団体や職種で決まるのか、行為で決まるのか、どのような場合に当てはまるのか教えていただければ幸いです。
投稿: nagi | 2017年1月 6日 (金) 16時36分
nagiさん、オブ参さん(以前の記事も含め)、コメントありがとうございました。
nagiさんが紹介された平和フォーラムの新着記事について、読まれた方それぞれで印象が大きく異なるようです。私自身は決して「おもしろ記事」というような印象はなく、しっかり受けていくべき論点が提起された内容だと考えています。
なお、紹介されたサイトをご覧にならない方のほうが多いものと思われますので全文をそのまま転載し、このブログを訪れてくださった皆さんの参考にさせていただきます。
【参考】
拝啓、高江・辺野古の 機動隊の皆さんへ 2017年1月 1日
高江の米海兵隊ヘリパッド建設の現場では、阻止したい市民と工事を進めようと全国から動員された機動隊とが、連日対峙している。沖縄県民の思いは、圧倒的に基地建設反対だ。最近の国政選挙では、工事を強行する政権与党の候補者は、誰一人として当選していない。工事の強行に抗議する市民の怒りの矛先は、自ずと目の前の機動隊員に向く。そう言っては叱責されるかもしれないが、若い機動隊員も大変だ。全国から呼び集められて安倍政権の手先とされ、様々な罵声を浴びせられる。
若い機動隊の皆さんに呼びかけたい!ぜひ沖縄の歴史を学んで欲しいと。沖縄県民がどのような差別にあってきたか。あの沖縄の地上戦で、一般市民がどのような状況で死んでいったか。そして戦後、米軍基地がある故に多発する事件・事故。1959年の宮森小学校にノースアメリカンF100Dジェット戦闘機が墜落し、小学生11人を含む17人が亡くなった事件、1995年の少女暴行事件、そして、2016年4月の女性暴行・殺人事件。
沖縄の歴史を学ぶ中で、皆さんには理不尽と思えるかもしれない目の前の抗議の声が、いったい何から生まれているのか、辺野古新基地建設に反対する翁長雄志知事の言う「沖縄のアイデンティティー」なるものが何なのかが分かってくると思います。そうすると、高江の現場で命じられた職務が、いかに理不尽なのかが分かると思います。
高江では、自分の意志を明らかにできないあなたでも、家に帰れば普通の市民です。もしかしたら恋人が、連れ合いが、子どもがいてもおかしくはありませんね。警察官として、市民の安全と命をまもる職にあるあなたを、あのような理不尽な現場に追い込んでいくのが安倍政権だと気づいたら、主権者としての権利を行使する際に考えて下さい。市民が明るく楽しく生きていくことのできる社会にするために。そして、高江で、辺野古で、あなたが辛い思いをしなくてもすむように。
追伸 高江や辺野古で、あなた方が浴びせられてきた罵声は、みんなの明るく楽しい社会を作りたい、理不尽な基地建設を止めたいとの思いの表れなのです。私たちの敵は、あなた方ではありません。あなた方を、あのような現場に向かわせる安倍政権なのです。そのことをどうか分かって下さい。(藤本泰成)
投稿: OTSU | 2017年1月 7日 (土) 06時34分