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2016年12月18日 (日)

民進党に望むこと

最近の当ブログのコメント欄では民進党に対する批判意見が目立っていました。そのため、私自身がどのように考えているのか、記事本文を通してお伝えすることを約束してきました。前回記事「SNSが普及した結果… Part2」の中では「必ず近いうちに」と記していましたが、あまり先送りせず、今回、その機会に位置付けさせていただきます。

民主党から民進党に変わった際、「民進党、中味に期待」という記事を投稿していました。看板の付け替えやイメージの刷新が大事なのではなく、政党としての理念や具体的な政策の中味が肝心であるという私なりの問題意識を綴っていました。基本的な考え方は当時と今も大きく変わっていません。このように書くと、また「支持ありき」で民進党と運命共同体であるような誤解を受けてしまうのかも知れません。

その記事のコメント欄では、いまさらですがさんから『まだ「中味」が入っていないことを知りながらすでに「支持」「応援」する意思を示している。つまり、労働組合のメリットが民進党の政策にあるかどうかがわかっていないのに支持する訳ですから、それは完全なる政治団体ですね』と指摘し、『過去のブログを拝見させていただき そうか、労組の「いかがわしさ」が民主党の失墜に追い打ちをかけたのか!としみじみ思いました」という意見が寄せられていました。

いまさらですがさんが上記のような印象を抱いたことは事実ですので、たいへん残念な見られ方や言われ方も率直に受けとめていかなければなりません。民進党の評判が落ちれば落ちるほど民進党を少しでも期待するような主張が奇異な目で見られていく構図となっています。雨の日に傘を取り上げるような関係に至らない点について、このあたりは昨年11月に投稿した「なぜ、民主党なのか?」という記事の中で説明しています。

その説明も基本的な立場や考え方の異なる方々を充分納得させられるものではないようですが、組合員のために労働組合も一定の政治活動が必要という認識などを綴っていました。いずれにしても「完全なる政治団体」という見方は大きな誤解であり、この機会に連合の神津里季生会長が『サンデー毎日』に連載している「暮らしの底上げ」というコラムに寄せた言葉を紹介させていただきます。

ちょっと勘違いされている向きもあるが、私たち連合は、はなから無条件で民進党を応援しているわけではない。あくまでも自分たちの持っている政策が民進党の考え方と最も近いから応援しているにすぎない。そもそも686万人の連合組合員は基本的に普通の国民・市民の感覚の人たちであり、特定のイデオロギーや宗教を背景とした組織のような、強固なしばりを持つ姿とは全く異なる。

神津会長の言葉はその通りだと思っています。だからこそ普通の感覚の組合員との意識が乖離しないような丁寧な情報発信に努めていかなければなりません。その一助として当ブログでは意識的に政治に関わる内容を取り上げている傾向があります。さらに民進党との支持協力関係を踏まえ、多くの国民から改めて信頼されるような政党に脱皮して欲しいという願いを込め、このブログを通し、あるいは民進党の政治家の皆さんと直接お会いした際に意見や要望を示させていただいていました。

このような連合関係者からの意見や要望が、もしかしたら民進党側には圧力やしがらみに感じられる場面があるのかも知れません。当たり前なことですが、それぞれが自立した組織ですので最終的な判断や責任は個々に帰結するものとなります。野党共闘の問題も連合は連合としての立場があり、率直な注文や要望を示していますが、最終的な判断は民進党に委ねる関係性だろうと見ています。

大事な点は信頼関係を土台にし、言うべきことは言い合い、約束したことは守る、約束できないことは安易に約束しない、このような基本を思い浮かべています。紹介した上記のコラムの中で神津会長は「ネズミを取る猫は別に白くても黒くても構わない」という言葉も発していました。このような言葉の趣旨を踏まえ、下記のような連合と自民党との政策協議の場に繋がっているのだろうと思っています。

実に5年ぶりの政策協議となった。自民党の茂木政調会長は「おそらく、現段階において、連合の政策に最も近いのは、わが自民党ではないかな。このように、自負をひそかにいたしておるところであります」と述べた。連合の逢見事務局長は「方向性がそんなに違っているものだとは思っていません」と述べた。連合の逢見事務局長らは30日、自民党本部を訪れ、茂木政調会長らと会談した。

自民党の政調会長が、民進党の最大の支持母体である連合の幹部と会談するのは、5年ぶりで、連合から、2017年度の予算編成に向けた要望書が手渡された。会談後、逢見事務局長は、選挙の話は出なかったと話しつつも、民進党と共産党の連携について、「われわれは、共産主義社会を作ろうという運動をやっているわけではないので、そういった政党との関係を応援できない」とけん制した。【FNNニュース2016年12月1日

組合員のための政治活動であり、決して特定の政党のために連合が存在している訳ではありませんので、それほど驚くようなニュースではないのかも知れません。労働政策の研究者である濱口桂一郎さんのブログ「hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)」をブックマークし、よく訪問しています。このニュースを濱口さんは少し前の記事「そりゃそうなるよな」の中で取り上げ、「労働組合とは政治団体でもなければ宗教団体でもなく、況んや思想団体でもないのですから」と記していました。

自治体で言えば推薦非推薦に関わらず、毎年、各地域の連合が首長あてに政策要請書を提出しています。その延長線上でとらえた場合、政権与党である自民党と政策協議の場を持ったことも自然な流れなのだろうと見ています。ただ逢見事務局長の自民党との「方向性がそんなに違っているものだとは思っていません」や共産党との連携に絡む発言は少し言葉が先走りしすぎているように感じていました。

民進党の蓮舫代表(49)は11日、来年夏の都議選で自身の政治塾から候補者を擁立する意向を示した小池百合子東京都知事(64)と連携を模索する考えを示した。「小池氏の頑張っている点を最大限評価し、古い政治と闘う姿に共鳴もしている。何か協力できることがないか探ってみたい」と新潟市で記者団に述べた。これに関し、野田佳彦幹事長(59)は滋賀県草津市で「連携できるかどうかはこれからの展開次第だ。動向を注視したい」と語った。【産経ニュース2016年12月11日

それまで対立してきた相手との距離感を縮めるという意味で、上記の蓮舫代表の言葉は逢見事務局長の発言以上に違和感を抱きました。自らの基本的な立ち位置や軸が定まっていないような印象を受け、変わり身の早さが気になっていました。個人的な印象なのかも知れませんが、小池都知事と民進党の立ち位置が近いとは思えません。今回の記事タイトルにした「民進党に望むこと」は基本的な立ち位置や軸をしっかり押さえて欲しいという要望に行き着きます。

カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案への対応も、政党としての基本的な立ち位置や軸が定まっていないため、参院民進党と党執行部との連携不足が露呈してしまったように見ています。TPPや年金制度に関しても与党だった時の政治的な判断を必ず念頭に置きながら整合性の取れた主張や反論を加えなければ、国民からの信頼は取り戻せないものと思っています。

与野党が対立する法案だった場合、最後は委員長の職権での採決に付さなければならない局面があることも否めません。実際、民主党政権時代も強行採決を行なっています。大事な点はそれぞれの法案の成否が国民にとってどうなのか、中味のある国会審議と国民への情報発信を尽くしていくことではないでしょうか。採決の時、委員長席に押しかけたり、反対のプラカードを掲げるパフォーマンスに力を注ぐ必要はありません。

国民にとって問題ある法案を数の力で押し切り続けた場合、次の選挙で議席を激減させるという政治的な構図が欠かせないはずです。それでも選挙で負けない場合、結局のところ国民にとって必要な法案だったということなのかも知れません。絶対避けたい点として、国民が問題性を的確に把握しないまま一票を投じるケースであり、もっと最悪なのは問題がある政党だと認識していても「他に選択肢がないため、仕方なく与党に入れてしまう」というケースです。

以前の記事「民主党に期待したいこと」の中で述べた話ですが、労使交渉を通して体感してきた思いがあります。立場や視点が異なる者同士、対等な立場で率直な議論を重ねていくことの重要性です。協議事項を多面的に検証することで、問題点を改められる機会に繋がります。経営者側の目線だけでは見落としがちとなる点、もしくは働く側にとってアンフェアな提案に対し、労使交渉という手順を踏むことで、より望ましい修正や改善がはかれるようになります。このような仕組みは政治の場でも同様に求められています。

例えば労働法制の見直しの問題では、あまりにも経営者側の視点に偏ったまま進められていくことを危惧しています。他にも具体例をあげれば切りがないほど政府与党が示す法案等に対し、視点を変えれば問題が大きい場合もあります。見方を変えれば、民主党政権の時も同様な問題があったろうと思います。物事の是非に対して絶対的な「正解」は簡単に見出せません。だからこそチェック機能を効果的に働かせる仕組みが重要であり、より国会審議の場などで発揮して欲しいものと願っています。

「決められない政治」が批判されていましたが、与党多数の結果、問題点が修正されないまま「決められていく政治」のほうが余程批判を受けるべき話だと思っています。現在の巨大与党に対し、チェック機能を充分働かせられない政治的な構図は非常に問題です。国民にとって問題ある法案の強行採決を繰り返した場合、政権交代に繋がるという緊張感が絶対必要です。そのような緊張感を与党に持たせるためにも、政権を担った経験のある民進党が奮起していくことを期待しています。

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コメント

こんばんは。
IR法案に反対する民進党は
パチンコがギャンブル依存者を増やしているのに
こちらにはまったく触れないですね、何故ですかねぇ?
こんなチグハグな事するから支持されないのですよ。

投稿: す33 | 2016年12月21日 (水) 00時44分

私の暴言を取り上げて頂き、複雑な心境ですが。

>立場や視点が異なる者同士、対等な立場で率直な議論を重ねていくことの重要性です。

私は(も)これを叫んでいるにも関わらず
「認め合うことの重要性」という言葉を使って
結果として、何も議論せずに終わらせてしまう。
その矛盾した姿勢に対する
不信感を拭いきれないのです。

このブログで提示した議題に対し
真摯に向き合おうと努めた人でさへ
京都式のやり方で
門前払いされている印象すら抱きます。

もう、私は登場しても意味がないと
判断すべき時なのかもしれませんね。

投稿: いまさらですが | 2016年12月23日 (金) 18時28分

す33さん、いまさらですがさん、コメントありがとうございました。

いまさらですがさんの不信感を拭えない関係性は非常に残念なことですが、たびたび例示している容易に分かり合えない大きな「溝」を感じ取る機会にも繋がっています。

立場や視点が異なる者同士、率直な議論を重ねていくことの重要性は当ブログの場でも同様だと思っています。しかし、団体交渉や政治の場面とは異なり、このブログの場では一つの結論を見出す場だと考えていません。このことは前回記事を通して改めて説明させていただきました。

いまさらですがさんからすれば、ご自身の主張や意見が正しく、誤った言動を繰り返している相手に対して是正を求めているという立場だろうと思います。それにも関わらず、過ちを改めようとしない回答が続き、徒労感や不信感を高めている現状に至っているものと見ています。さらにシロクロをはっきりさせないことを「是」とするお互いの「答え」を認め合った場にしたいという当ブログの方針に対しても不信感を招いているようです。

一方で当たり前なことですが、このブログを通して私自身の責任で主張している「答え」は、私自身が正しいと信じている「答え」の数々です。ブログを開設した当初、数年間は私自身の「答え」を不特定多数の方々にご理解や賛同を少しでも増やしたいと願いながら毎日欠かさずコメント欄に寄せられた多くの問いかけに対応していました。

ただ残念ながら基本的な視点や立場が異なる方々に対し、私自身の「答え」は容易にご理解や賛同をいただけない「溝」を痛感してきました。もちろん【主張を修正】する必要があると認めた場合は即座に改めています。しかしながら基本的な方向性の問題の多くは当方からすれば「なぜ、分かってもらえないのだろう」という関係性に至りがちでした。

具体的な問いかけや指摘に対し、言葉を選びながらも「そこは違います」と反論しなければならない場面が数多くありました。誹謗中傷のような辛辣なコメントに対しては少し感情が表に出たレスを行なう時もありました。そのような場合、議論は平行線をたどりながら殺伐とした雰囲気のコメント欄になりがちでした。

このようなコメント欄でのやり取りが繰り返される中、基本的な視点や立場が異なる方々との「溝」を埋めることの難しさを痛感してきました。公務員やその組合の主張を不特定多数の方々に広く発信するという試みは無意味で、ある面では逆効果だったのかも知れないという迷いが生じた時もありました。

そのため、ブログそのものをやめるという選択肢、コメント欄は閉じるという選択肢、いろいろ考えた結果が現在のスタイルに至っています。ニッチな公務員組合の主張や情報を発信していく場は貴重なことだと考え、ブログの継続を決めていました。また、その内容の反応を伺える場として、やはりコメント欄は大切であり、迅速なレスに至らなくても記事本文を通して、ある程度お答えしていく関係性にも繋げられるため、コメント欄のみ閉鎖という選択肢はブログ存続を決めた瞬間に打ち消していました。

このような経緯があり、コメント欄から徐々に距離を置き始め、現在のように週末に限りながら記事本文を中心にした対応に至っています。その結果として、分かり合えなくても、いろいろな「答え」を認め合うことの大切さに思いを巡らすようになっています。

いまさらですがさんに対し、これまで言葉を選んだ私からの説明は少し分かりづらくしていたのかも知れません。そのため、少し踏み込んだ説明を加えさせていただきます。例えば「このブログで提示した議題に対し真摯に向き合おうと努めた人でさへ京都式のやり方で門前払いされている印象すら抱きます」という指摘は、逆に私自身が徒労感を招きかねない言葉だとご理解ください。

「民進党、中味に期待」に関しても、新しい党への出発にあたって中味が問題であれば従来通りの支持協力関係に至らないという主旨の記事だったつもりです。それが「労働組合のメリットが民進党の政策にあるかどうかがわかっていないのに支持する訳ですから」という批判に繋げられたこともその一つでした。私の綴っている文章を本当にお読みいただいているのだろうか、流し読みされたまま思い込みで批判をされているのではないか、実はこのような不信感も芽生えがちでした。

思ったよりも相当長いレスとなり、過去に反省点とした余計な言葉を加えがちで申し訳ありません。このように記していくと、いまさらですがさんにたいへん不愉快な思いを与えてしまっているのではないでしょうか。これまで個人的な時間を費やし、このブログに多くのコメントをお寄せいただいている方に不愉快な思いをさせることは決して本意ではありません。

簡単にシロクロを付けられない問題であればあるほど、お互いの「答え」の正しさを押し付けるような言葉は避けるべきものと思っています。そのことが分かり合えなくても、あえて不愉快にさせないことも大切な心得であるように考えています。その点についても、あくまでも一つの結論を見出す場ではない当ブログを通した心得だと言えます。

いずれにしても異なる「答え」に苛立つことよりも、異なる「答え」の相手を「なるほど、そのような見方もあったのか」とうならせるような「言葉の競い合い」が高まることを切望しています。そのような試みによって、自分自身が正しいと信じている「答え」に対し、一人でも多くの方からの支持を広げていけるのかどうかの勝負だろうと思っています。

久しぶりに記事本文に相当する長いコメントになってしまいました。最後に一言、強調しなければらない反論として「門前払い」という言葉は当ブログにおいて存在しません。以上のような場であることを踏まえた上、コメント投稿するかどうかは、いまさらですがさんご自身の判断となります。

念のため、管理人である私自身にとって、幅広い意見を伺えることの貴重さを重視しているため、いまさらですがさんのような立場の方から引き続きコメントをいただけることを願っています。たいへん不愉快に思わせる書き込みも含め、長々とした私からのコメントに対し、ご理解ご容赦くださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2016年12月24日 (土) 08時49分

旧民主党の最大の功罪は、良くも悪くも政治家の言葉を
懐疑的に聞くようになったことだと今は思います。

自民党の長期政権が日本を停滞させているとなんとなく
思っていた国民に、子供手当を支給する。高速道路は
無料にする。ガソリンの暫定税率は廃止する。後期高齢者
医療制度も廃案する。それ以外にもバラ色の提案をしました。
国を良く知る国会議員。政権を奪取しようとする政党が
提案するのだからきっと実現するのだろうと期待した。

結果はごらんのとおりです。その反省もほどほどに
実現できたこともあると強弁する。公約なのだから
できて当然と世論は考えるのではないのか。できない
ことを反省すべきだろうと。

いわゆる民主党詐欺によって受けた衝撃で国民は
政治家の提案に懐疑的に見るようになった。これを巧み
利用してるのが現政権なのでしょう。
政府の政策に対して、じゃあ民進党はどうするの?
いわゆるカジノ法案を反対しても、あなた方も推進して
たでしょ?依存症もすでにあるギャンブルはいいの?
と言われてしまう。年金も同様ですよね。

政権のやり口はダーティーだと思うのですが、上手い
切替しだと思うし、さらに期待と懐疑的な気持ちを
民進党に対してもっているので、そこで批判に終始する
のではなく、自民党を凌駕する提言をして、驚かせて
ほしい。再び期待を持たせてほしいと思ってるのでは
ないでしょうか。

民進党の支持率の低さは、いまだに期待をもてないことの
表れでしょう。サラリーマンが民進党はいいこと言うねえ
とならないと今の状態から脱却できないでしょうね。

投稿: nagi | 2016年12月27日 (火) 10時34分

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