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2016年7月 3日 (日)

憲法の話、インデックス

カテゴリー別に検索できる機能を使いこなせず、これまで「自治労の話、2012年夏」のように記事本文の中にインデックス(索引)代わりに関連した内容のバックナンバーを並べていました。その発展形として「○○の話、インデックス」を始めています。その記事の冒頭、インデックス記事のバックナンバーを並べることで「インデックス記事のインデックス」の役割を持たせています。カテゴリー別のバックナンバーを探す際、自分自身にとっても役に立つ整理の仕方であり、時々、そのような構成で新規記事をまとめています。

これまで投稿したインデックス記事は「平和の話、インデックス」「職務の話、インデックス」「原発の話、インデックス」「定期大会の話、インデックス」「年末の話、インデックス」「旗びらきの話、インデックス」「春闘の話、インデックス」「コメント欄の話、インデックス」「非正規雇用の話、インデックス」「定期大会の話、インデックスⅡ」「年末の話、インデックスⅡ」「平和の話、インデックスⅡ」「組合役員の改選期、インデックス」「人事評価の話、インデックス」「図書館の話、インデックス」「旗びらきの話、インデックスⅡ」となっています。 

今回、「憲法の話、インデックス」とし、関連したバックナンバーを探していきました。記事本文中に憲法の平和主義について触れた記事は数多くあるため、記事タイトルに「憲法」と表記したもの、もしくは憲法そのものを記事の題材にしたバックナンバーに絞って選んでみました。そのような目安のもとに絞り込みながらも下記のとおり思っていた以上に多くの記事を並べることができました。加えて、ここ数年で憲法に絡む記事は急増していました。

ここ数年で急増した理由は安倍首相が再び政権の座に戻り、改憲という動きが現実味を帯び、いろいろな意味で憲法が注目を集めているからでした。上記インデックスの一つとして紹介した今年3月の記事「安倍首相の改憲発言」のとおり国会では特に憲法9条を巡り、与野党間で激しいやり取りが交わされていました。それにもかかわらず、7月10日に投開票される参院選挙において憲法の話は大きな争点とされていません。

毎日新聞は22、23両日、第24回参院選の特別世論調査を行い、取材情報を加味して序盤情勢を探った。憲法改正に前向きな自民、公明両党など4党が、非改選も含めて改憲発議に必要な3分の2(162議席)に達する78議席の獲得をうかがう。自民党の獲得議席は58以上になりそうで、非改選の65議席と合わせると27年ぶりの参院単独過半数となる勢いだ。公明党も議席上積みが見込まれ、安倍晋三首相が掲げる自公で改選過半数(61議席)の「勝敗ライン」に達するのは確実だ。民進党は伸び悩み、改選46議席が半減する可能性もある。【毎日新聞2016年6月24日

公示された直後の調査ですが、このような情勢の見方に今のところ大きな変化はないようです。選挙は民主主義の根幹となる仕組みであり、示された選挙結果は私たちの未来に大きな影響を及ぼしていくことに思いをはせなければなりません。上記の報道のとおりの結果に至るようであれば、安倍首相が「この道しかない、この道を前へ」と訴えている経済政策や安全保障政策は追認されたことになります。

それはそれで国民の選択と判断であり、間違っていると思って一票を投じた方々も厳粛な選挙結果として受けとめていかなければなりません。しかし、安倍首相の宿願であるはずの改憲の問題の扱いが小さく、あえて争点化を避けているような与党側の姿勢が非常に気になっています。争点化を避けることが得策だと考え、上記の報道のとおり改憲勢力が3分の2を占めれば真っ先に国会で改憲発議するようなシナリオを目論んでいるとしたら不誠実な姿勢だと言わざるを得ません。

昨夜7時のNHKニュースで、憲法記念日を前にしての世論調査の結果を発表していた。そこでちょっと意外なほど強く出ていたのが、憲法とくにその9条を「変える必要はない」とする意見が増えている傾向だった。過去5回同じ調査をしているとのことだが、憲法改正は「必要ない」とする回答が、今までの最多になっている。さらに、変える必要はないと考える理由として、「憲法9条を守りたい」が70%を占めていた。今の時点でこのような結果が出てきた理由としては、安倍内閣による「改憲ムード」への警戒感が働いたとしか考えられない。上の表をよく見ると、以前には憲法を変える必要があると考える人の方がずっと多かったのだ。それが、安倍政権になってから「変える必要がある」が目に見えて減って、ついに今回で逆転したことがわかる。これは私にとっても、やや意外な事実だった。【志村建世のブログ2016年5月3日抜粋

NHK以外にも同様な世論調査の結果が示されているようです。この事実について当ブログでも紹介しようと考え、ネット上を調べていたところNHKのテレビディレクターだった志村建世さんの上記のブログ記事を見つけました。リンク先には分かりやすいグラフの画像もあり、このような事実を知った時の印象が志村さんと同じだったため、志村さんのブログ記事の内容の一部をそのまま紹介させていただきました。

このような世論調査の結果を踏まえ、ますます改憲の問題を参院選挙の争点から遠ざけようとしているとは考えたくありませんが、最も大きな関心を寄せなければならない憲法の問題が国政選挙の重要な争点に至っていないことを憂慮しています。国会での改憲発議の後、国民投票という直接的な是非を問う場面があることも承知しています。それでも初めて改憲という重要な局面を迎えるかどうかについては、与野党問わず各政党が真正面から参院選挙での争点にすべきものと思っていました。

そもそも憲法の改正を議論する際には順番があり、どのような必要があって、どのような政治勢力が何をしたいのか、国内的・国際条件のもとで、どこをどう変えたいのか、それによって賛成反対も分かれる、  これが憲法問題の本来あるべき議論の仕方だと言われています。改正に反対か、賛成かという単純な問題ではなく、どのように憲法を改める必要性があるのかどうか、多面的な情報のもとに慎重かつ丁寧な国民全体での議論が欠かせないものと考えています。

例えば憲法9条を改める必要があると考えている方々の中にも、大きく2通りに分けられるのではないでしょうか。自衛隊の位置付けを明確化し、基本的に現状を追認するような条文の整備が必要だと考えている方、その一方で国際的なスタンダードとなる組織や役割を担う自衛隊に改編すべきと考えている方も多いようです。後者の考え方であれば専守防衛という国際社会の中で「特別さ」をアピールできた日本国憲法の平和主義の旗を下ろすという極めて重大な選択肢だと言えます。

自民党の政権公約(マニフェスト)の最後に「憲法改正」の項目があり、次のように記されています。「自民党は新しい憲法草案を提示しています。①国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三つの原理は継承②わが国は、日本国の元首であり、日本国および日本国民統合の象徴である天皇陛下を戴く国家であることを規定③国旗は日章旗、国歌は君が代とする④平和主義は継承しつつ、自衛権の発動を妨げないこと、国防軍を保持することを明記⑤家族の尊重、環境保全の責務、犯罪被害者への配慮を新設⑥武力攻撃や大規模自然災害に対応した緊急事態条項を新設⑦憲法改正の発議要件を衆参それぞれの過半数に緩和」

上記のインデックスに掲げた「改憲の動きに一言二言」などの記事を通し、憲法は国民を縛るものではなく、国家権力を管理するための最高法規であるのにも関わらず、自民党の憲法草案は「権力にやさしい憲法」に繋がる箇所が随所に目立っている点を指摘してきています。最近、ある動画を目にしました。4年前のものですが、安倍首相や稲田政調会長ら自民党の政治家が多数出席した創世日本東京研修会の録画でした。長勢元法務相の「国民主権、基本的人権、平和主義をなくさなければ、本当の自主憲法ではないんですよ」など自民党議員の本音の数々が垣間見れる動画でした。

今回、インデックス記事だった訳ですが、時節柄、いろいろ思うことを書き足してきました。それでもネット上から容易に検索できる事実関係の紹介を中心にしているつもりであり、それぞれの事実や記述に対し、閲覧された皆さん一人ひとりの受けとめ方は枝分かれしていくものと思っています。いずれにしても憲法を改めるのかどうかは私たち国民にとって非常に重要な問題であり、必ず投票所に足を運ばれ、参院選挙の一票、比例区を合わせると二票の投票先を決めるための判断材料にすべきものと考えています。

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コメント

今回の参議院選でも、改憲の話がよく出ているようですが。

1点だけ不思議なのは、憲法は仮に国会で衆参2/3により可決しても、そのあとに国民への提案とその承認の手続を必要とするわけですよね?

ならば、最後に決めるのは国民であり、国民が改憲案に過半数の賛成をしない限り、改憲はされません。

そうであれば、参議院選でこれほど憲法の話をすることに、何か意味があるのでしょうか?

世論調査でも、憲法9条を変えないという人の方が多いとか。
ならば、それこそが民意であり、自民党も共産党も関係ないと思うのでが、いかかがですか?

投稿: 下っ端 | 2016年7月 3日 (日) 15時29分

下っ端さん、コメントありがとうございました。

記事本文に綴ったことの繰り返しになるかも知れませんが、国会での改憲発議の後、国民投票という直接的な是非を問う場面があることも承知しています。それでも初めて改憲という重要な局面を迎えるかどうかについては、与野党問わず各政党が真正面から参院選挙での争点にすべきものと思っていました。

当初、安倍首相も参院選挙の争点とすべきものと考えていたようです。自民党内や公明党との関係か、やはり記事本文で取り上げた世論調査の結果が影響したのか、与党側は大きな争点になることを避けました。国民の未来を左右する憲法の問題について、国民投票という最終関門が控えているとは言え、改憲議論を現実的な政治課題に上げている中で争点にしないほうが不自然だと私自身は感じています。

さらに国政選挙であれば、その政党の理念や憲法観は投票行動の参考にすべき重要な判断材料にならなくてはなりません。自民党の場合、憲法草案や政治家の発言の数々からどのように憲法を改めたいのか明らかになっています。このような点も踏まえ、私自身は参院選挙の前にもっともっと論戦が交わされるべきものと考えています。

投稿: OTSU | 2016年7月 3日 (日) 21時43分

バングラデシュで悲惨で非道なテロが発生しました。そして日本人にも死傷者が多数でました。痛ましい限りです。憲法9条があるにもかかわらず惨事が発生しました。きっと平和フォーラムは安倍政権が悪いとコメントを出すことでしょう。なぜなら平和フォーラムの主張はテロを防ぐのは平和主義だからです。

>下っ端氏

国民投票による直接民主主義は、社民党や共産党のように人民民主主義を信奉する方々には認められない方法なのです。彼らにとって重要なのは憲法ではありません。本当に憲法が重要なら、OTSU氏が言うように国会で徹底した議論が必要です。しかし安保法制の時でもわかるように批判とレッテル貼りを繰り返しまともな議論をしません。

まあイギリスの例もあるので、国民投票は必ずしも良い方法かどうか疑念です。

投稿: nagi | 2016年7月 4日 (月) 09時53分

nagiさん、コメントありがとうございました。

新規記事は平和主義について私自身が思うことを改めて書いてみようと考えています。ぜひ、またご覧いただければ幸いですので、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2016年7月 9日 (土) 07時22分

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