« 2016年、三猿の真逆な心構えで | トップページ | イライラ答弁が目立つ安倍首相 »

2016年1月10日 (日)

給与法改正案を巡る動き

年頭からサウジアラビアとイランの対立北朝鮮の水爆実験中国株急落の影響から日本株も5日間続落など暗澹たるニュースが続いています。注視すべき時事の話題に追い立てられている中ですが、やはり当ブログでは「公務員」に関わる話を取り上げることにしました。ようやく年明け4日に国家公務員の給与法改正案が閣議決定されました。月給を平均0.36%、一時金の年間支給月数を0.1か月引き上げる内容です。

公務員の労働基本権が制約されているため、その代償措置として人事院による勧告制度があります。毎年、人事院は民間企業と公務員の賃金水準の格差を調査し、例年8月上旬に内閣と国会に対して勧告を行なっています。今年度の人事院勧告は8月6日に示されていました。勧告に基づく給与法改正案は、ほぼ毎年秋から年末にかけて開かれていた臨時国会で可決され、引き上げ分の差額は早期に支給されていました。しかし、今年度は次のような事情から改正案の年内の提出が見送られていました。

政府・与党は15日、例年秋に召集する臨時国会の年内の召集を見送る方針を固めた。安倍晋三首相の外遊日程が立て込んでいることや、大筋合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の国会承認が来年となる事情を考慮した。この時期に臨時国会を召集しないのは平成17年以来10年ぶりで、早期召集を求めている野党の反発は必至だ。

首相は15日、臨時国会をめぐり、自民党の谷垣禎一幹事長と官邸で会談。谷垣氏は会談後、記者団に「(臨時国会が)ないんじゃないかという議論があるが、決め打ちでいいのか精査したい」と述べ、召集見送りに傾いているとの認識を示した。一方、政府高官は「外遊を縫うように国会日程を組んでも審議時間は限られる。年内はやらない」と断言した。

首相は11月下旬までに日中韓首脳会談やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議など外交日程が続く。これ以降に臨時国会を召集しても、28年度予算案の編成作業が本格化する12月中旬までに十分な審議時間を確保できない。秋の臨時国会では例年、国家公務員の給与法改正案が審議される。しかし、自民党国対幹部は「成立が来年にずれ込んでも、調整分を事後支給すれば問題ない」とも語る。

野党は、今月の内閣改造やTPPなどへの説明を求め早期召集を要求。「衆参いずれかの4分の1の議員の要求があった場合、内閣は召集を決定しなければならない」とする憲法53条に基づき、国会に召集要求書を提出する構えもみせる。ただこの条文には召集期限が書かれておらず、15年と17年には召集が見送られている。15年11月には民主など野党3党が53条に基づく臨時国会召集要求書を提出したが、当時の小泉純一郎政権は召集を見送った。【産経新聞2015年10月16日

確かに小泉政権の時、2003年と2005年、野党の要求にも関わらず臨時国会の召集が見送られていました。しかし、それぞれの年に衆院選挙があり、選挙後に特別国会が開かれていました。国会が年3回になるという理由から見送られていたため、日本国憲法制定後、臨時国会も特別国会も召集されなかった年は今回の安倍政権が初めてだったようです。

野党側は10月21日、憲法53条「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」に基づき4分の1以上の議員の要求を正式に行なっていました。憲法の文章を普通に理解すれば要求があった後、遅くとも1か月ぐらいの間に臨時国会を召集しなければならないはずです。

そもそも自民党の改憲草案の中では「要求があった日から20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と具体的な期限を加筆しています。このような点を考えると憲法を都合よく解釈しがちな政権だと批判されても強く反論できないのではないでしょうか。いずれにしても臨時国会が見送られた事態は地方公務員の賃金改定にも大きな影響を与えていました。

国家公務員の2015年度の賃金が年内に決められない見通しが強まっていたため、総務省は「地方公共団体における職員給与改定の実施については、国の給与法改正案の閣議決定に先行して給与改正条例を議会に提出しない、国の給与改正法施行前に給与条例を施行したりするようなことは厳に行なうべきではない」とし、地方自治体に圧力をかけていました。

そのため、現時点までに今年度の賃金改定を決着できていない自治体が多数を占めています。労使合意に至っていても条例案の改正が3月議会に延ばされているため、差額精算の支給が年度末にずれ込んでいる自治体も少なくありません。私どもの市は後者となっています。人事院や人事委員会の勧告内容の範囲内での話にも関わらず、余計な圧力を加える国の姿勢には疑問であり、地方分権や地方主権という言葉が空疎なものであることに気付かされています。

このような巨大与党の横暴に対し、適切なチェック機能が働かせられる役割を野党に期待しています。しかしながら野党間で基本的な立場や理念で足並みを揃えることの難しさが散見しています。昨年末の記事「なぜ、民主党なのか?」に託したとおり「働くことを軸として、安心できる社会を作っていく」という立ち位置を重視した結集を願っていますが、たいへん残念ながら国家公務員の給与法改正案を巡る動きの中で民主党と維新の党での不協和音が聞こえてきています。

18日に衆院の統一会派を組んだ民主党と維新の党の間で、来年の通常国会に政府が提出する国家公務員給与引き上げの給与法改正案をめぐり、早くも足並みの乱れが露呈している。行政改革を党是とする維新では同法案への反対論が根強いが、民主は賛成する方針だ。維新は22日、同法案に関する勉強会を開催したが「厳しい財政状況で給与を引き上げ続ける制度がおかしい」などと批判が相次いだ。維新は大阪側との分裂で存在感が低下しており、反対姿勢を示すことで「次の国会の最大の見せ場」(幹部)としたい狙いもある。

民維両党は統一会派結成時に法案対応を一致させる方針を確認している。官公労から支援を受ける民主は維新にも賛成を求める構えだが、維新の今井雅人幹事長は22日の記者会見で「今結論を出しているわけではない」と明言を避けた。給与法改正案は8月の人事院勧告に基づき、国家公務員一般職の平均年間給与を5万9000円引き上げる内容。【毎日新聞2015年12月23日

維新側には「社民党に憲法改正に賛成しろと迫るのと同じくらいの内容だ」という反対意見がある一方、民主党幹部の一人からは「嫌なら統一会派を出ていけということだ」という強気の発言が示されたことも報道されています。民主党の細野政調会長は「人事院勧告制度を尊重するのが一致事項だ」と述べていますので、維新側に譲歩することはないものと思っています。遡れば昨年10月、民主と維新の共通政策の中に「国家公務員給与の2割減」が明記されるという報道も流れていました。

その報道の数日後に自治労の川本委員長は民主党の長妻代表代行の事務所を訪ね、報道の真偽を確かめていました。長妻代行は「そんな事実はない」と即座に否定し、川本委員長からは「民主党政権時代、公約に数字を入れ過ぎて失敗した。あまり数字を入れ過ぎないほうがいい」と申し入れたことが読売新聞の記事に掲げられていました。12月7日に合意した民主党と維新の党の「基本的政策」の中では、国家公務員の賃金について「労働基本権回復まで人事院勧告制度を尊重」と記されています。

その上で、身を切る改革として「議員定数削減を断行。企業団体献金禁止と個人献金促進の法律を制定。職員団体との合意を前提に国家公務員総人件費の2割を目標に削減」と書き込まれていました。このような経緯を踏まえた際、給与法改正案に反対する維新の党の対応は問題があるように見ています。ただ維新の党のような発想の方々が決して少数ではなく、人事院勧告を尊重できないような政党が野党結集のための重要な相手になっている点は非常に残念で悩ましい話だと思っています。

|

« 2016年、三猿の真逆な心構えで | トップページ | イライラ答弁が目立つ安倍首相 »

コメント

取り急ぎ。

管理人は臨時国会の召集見送りを批判していますが、

そもそもの前提として、当該期間中は議事堂の改修工事が行われており
その日程については、事前に野党側も同意していた事項でした。
もちろん、その同意の中には民主党もあったと聞いていますが・・。

それを抜きにして批判だけが取り上げられるのは、如何なものかと。

自分に対しては木を見て森を批判するななどと言いつつ、
他者への批判は都合のいいところだけピックアップでは
あまりにもご都合主義ではないでしょうか。

投稿: s | 2016年1月10日 (日) 22時42分

sさん、コメントありがとうございました。

そのような話、初耳でした。sさんの指摘が正しいのかどうかも今一つ分かりませんが、「他者への批判は都合のいいところだけピックアップではあまりにもご都合主義ではないでしょうか」とまで言われてしまうことには違和感があります。ちなみに下記のような11月18日の報道もあり、sさんの論法も少し先走っているように感じています。

>臨時国会の見送りを見越して、年末まで改修工事が行われています。野党側は、臨時国会見送りに強く反発しています。民主党・枝野幹事長「まさに憲法の規定に反し、法の支配を自ら、政府自らが無視をする。軽視をするという行為であると」 野党側は、幹事長会談などでこれまで繰り返し臨時国会の開催を要求してきました。しかし、国会開催は内閣の専権事項だとして、押し切られる形となりました。ただ、野党側も先日の予算委員会で高木復興大臣の香典問題などの追及が甘く、政府が臨時国会を開かざるを得ない状況に持ち込むことはできませんでした。

http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000062733.html

投稿: OTSU | 2016年1月10日 (日) 23時05分

先走りも何も・・、議事堂の改修工事は何処が主体となっていますか? 当然な話として、政府が関与しているわけではありません。

そう考えれば簡単な話でありますが、これらの日程調整が議員の先生方の同意なしに決めることは出来ないのですよ。まして「臨時国会の見送りを見越して」などと予定を組み込むことなど不可能です。

参院側は詳細を知らないですが、衆院側には10月下旬までには議員の先生方に伝えられて、意見のヒアリングは行われています。その上で決定されている日程です。恐らく参院側も同様に行われているでしょう。

つまり議会を開けないことを承知・承認しておいて、そのうえで臨時会の召集を要求したという、明らかにパフォーマンス以外の何ものでもない行為だったということです。

投稿: s | 2016年1月10日 (日) 23時39分

そもそも、なぜ労働基本権が制約されているかというと、その趣旨は行政の継続の保障にあると考えています。また、なぜ人事院勧告制度が有るのかというと、為政者に過度に影響されず、公務員が中立性を保つためにあると考えています。

このことについては、法的解釈や判例などを積み重ねて抜け道の議論をすれば、管理人に分があると私も思いますが、今回の記事では管理人自身が「憲法の文章を普通に理解すれば・・」とも言われていますので、これらの根拠法の趣旨を、文章から普通に理解すれば、私の考え方が方向性としては概ね合っていることを、多くの人が理解されるであろうと考えているところです。


しかしならが、自分勝手な解釈を繰り広げて、好き勝手に政治的主張を積み重ねているのが、現在の公務員労組(自称)のありようである事は、多くの国民の共通した認識ともなっています。少なくも私の周囲で、公務員は厳に政治的中立性を守っていると感じている人は見たことがありません。

つまり、義務を果たさずに都合よく権利ばかり主張する公務員に対して、人事院勧告などは要らない、または制度疲労を起こしているので抜本的な改革が必要との意見が多く出てくるのは、ある意味で公務員の自業自得だと考えています。


要点としては、今回の記事で管理人は「都合よく解釈しがちな政権だと批判されても強く反論できないのではないでしょうか」と言われていますが、この言葉は、ご自身に思いっきりブーメランになって突き刺さっている言葉であり、そもそも批判できる立場ではないのではありませんか、という事になると思います。

投稿: s | 2016年1月10日 (日) 23時57分

最後になりますが、人事院の代償措置としての「民間企業と公務員の賃金水準の格差を調査し・・」とありますが、このことには私もそう思いますし、統計自体は非常に良くできたものだと感じています。
ただ、多くの人にとって「民間企業との賃金水準比較」が、同規模の職場における同種の職務との比較ではなく、単純に賃金労働者平均との比較だと考えられているところが、双方の不幸な点だろうと思います。

ただ、それよりも私は、この国におけるラスパイレス指数の有り方の方が問題だと思っており、ライスパイレス指数で、国と地方における「同等の職種と経歴での比較」とされる部分が、概ね「国の係長職=都道府県の課長職=市町村の部長職」として扱われており、国家公務員では管理職が平均賃金からも除外(※)されるという部分が、統計にまで色濃く出てしまっているところに、大きな問題があると感じています。

そういう部分も含めて、現在の公務員の給与制度には大きな問題点があり、公務員に対する制限事項も含めたトータルパッケージとして、大きな見直しが必要な時期に来ているのだろうと思います。


※そもそも国家公務員は棒給表が一般職と管理職で違っており、例えば本庁課長級では、今年のボーナス額は軽く300万円を超えているとのことでしたので、大きくは発表できないのだろうと思いますけれども・・・・。

投稿: s | 2016年1月11日 (月) 00時18分

改修工事について(修正)

連投申し訳ないですが、再確認したところ上のコメントで「10月下旬までには・・」という部分は、改修工事の中の特定の工程についてでした。

全体概略や工事日程について、時期は手元に資料がないので書けないのですが、別途同様です。

投稿: s | 2016年1月11日 (月) 01時30分

ライスパイレス指数に基礎自治体は縛られすぎているのだろうと思います。
「自治」である限り、統治機構である国家と、住民自ら治めるという理念のもと基本的な制度設計がされている「はず」の法人格を持った基礎自治体において、給与水準を国と一緒にする道理はありません。

地方公務員の給与が高いか低いかは、基礎自治体域内の事業所の給与水準に対し、高いか低いかで決められるべきです。なぜなら、自治であるかぎり、行政経営体であるかぎり、域内の共通事務=公務サービスの提供主体の事務所(役所・役場)の事務員さんたちの給与というわけですから、域内住民が納得しないような、ライスパイレスなどというわけのわからない尺度や人事院勧告待ちでプラスになったからほくそ笑んで安心しているほうがおかしいと思いませんか。

地域住民も議員先生こき使って、もっと、質の良いサービスを受けたいのなら、超優秀な人材を集めたいのなら、役所の給与をどんどんあげてもよい。あるいは、域内が経済状況などの影響で沈鬱なムードになれば、住民のフトコロ具合にあわせて下げてもよいわけです。その辺は域内住民の代表者たる議員先生の胸三寸のところだと、「本来は」思います。
実際は、人事・財務担当と労組で決めてきた数字を議員先生は賛成・反対するだけですけれどもね。

そういうデキレースなことも住民は嫌っている。地方の役所はぜんぶいろんなところでデキている。投票率も上がらない。役所への信頼度もまったく上がらない。住民に無理を言う。脅して金をむしり取る。マイナンバーというちゃちな数字で管理されている。こずかいをたまにちょっとだけくれる。その程度しか思ってない。全部、思い違いですけれども。

OTSUさんと、「その立場のみなさま」に申し上げます。公務員がどういう仕事をしていて、なぜ給与がもらえるのか。労働対価としてどういう理由でお給与というものが支払われているのか。そもそも、役所も労組も、ここのところを説明してはいません。
民間会社では分からないことばかり。単一簿記現金主義会計が、結構、大きな組織でやっている。民間では複式簿記なら税率低いんですよ。事業者は。役所はいまだに現金主義だから。できない理由もわかるんですよ。
債権も債務もあったもんじゃない。会計方式で努力されている自治体はあります。しかしながら、本来、公務サービスとは何なのか、それに対する対価は域内税金だけで賄われていない(地方債や交付税交付金など)のはなぜなのか、よく理解されていないし、対価としての労働賃金の決定システムなんて自治労さんがアピールしてこられましたか?猛烈に。新聞全面広告とかで。見たことはないですね。

ですから、住民が、うちの役所はサイコーだぜ!って聞いたことないです。自治なのに。自治会なら今年の役員さんたちはきちっとやってくれたというのは聞きますね。自治だから。役所が見えなくなっている。なのに、労働三権がどうのとか、うまいこと言ったって、民間じゃ、かなり労働三権も怪しくなっていることもあって、何言ってんだ!公務員なんだから公務サービスを切れ目なくやるのは当然だろ!と思われているのは当然のことだと思います。一般の地方公務員に対する感情はそんなもんです。

投稿: でりしゃすぱんだ | 2016年1月11日 (月) 17時24分

そう言えば、時々記事に名前のでてくる江崎参議院議員ですが、8日の本会議に出席せず、福岡市内の会合に出席していたと記事を読みました。

今年たしか改選ですよね。じゃあしかたないですねえ。国会開いても出席しないのなら、開けと騒いでもしかたないと思うのですがね。

OTSU氏が応援されてるので、無事に選挙を乗り切ってほしいですね。

投稿: nagi | 2016年1月12日 (火) 12時17分

間違いが多いですね。
1、国家公務員は地方公務員と違い一切交渉はない。
 >賃金改定を決着できていない・・・
  いわいる地方公務員では交渉の余地があるわけです。
  国家公務員はなにも交渉はありません。
  法によってのみ決められます。
2、ラスパイレス比較のまやかし
  国家公務員は級別定数も徹底的に管理されていて
  昇格基準を満たしていても級別定数が全く
  足りず最高号俸に多くの職員がおきとどめられています。
  国家公務員と地方公務員の級別割合を見れば
  わかりますが地方公務員は高位の級に大きな山があります。
  地方は5級、4級に大きな山がありますが国家は3級です。
  国家公務員は級別定数が労働条件として重要な意味を持ちます。
  級別定数を意識しない地方公務員とは違うのです。
3、管理職という間違い。
  >概ね「国の係長職=都道府県の課長職=市町村の部長職」
   として扱われており
   完全に間違っていますね。級別定数をみればすぐにわかります。
   実際に国と地方の職員の交流が進まないのは同等の職務職責
   で比較した場合にひどい場合には2割以上国家公務員が
   低くなります。なので交流が進みません。
  >国家公務員では管理職が平均賃金からも除外(※)されるという部分
   これは官僚の指定職などでしょう。
   国家公務員は圧倒的に一般職が多いです。
   あまりにひどい間違いです。

国家公務員特に地方出先と比較した場合には地方公務員の賃金は生涯比較で
数千万は違います。仕事は地方出先は比較にならないくらいに繁忙です。
国家公務員と地方公務員の削減は国家公務員が20年以上削減が早かったわけですから。

なぜ、言えるかと言えば私は地方公務員から国家公務員に転職したからです。
福利厚生も段違いですね。国家公務員は健康診断にも自己負担を求められる場合
がありますし、通勤手当も自己負担、広域異動による負担、共済組合の制度
をみると国家公務員は最低限の医療費負担でさえ厳しくなっています。
協会健保の方が圧倒的に有利です。まして地方公務員とは雲泥の差です。

投稿: | 2016年1月16日 (土) 00時48分

> 国の係長職=都道府県の課長職=市町村の部長職

これは、事実誤認だとワタクシも思います。少くとも、==給与水準について==は、この図式は当りません。

> 国家公務員は棒給表が一般職と管理職

これも、事実義認だと私も思います。
ここでいう、一般職というのは「特別職と一般職」ではなく、「管理職とその他の職員(所謂平社員)」という意味での一般職だと思います。

確かに、国家公務員には 指定職 という特別の俸給表があるのは事実です。
しかしながら、管理職=指定職ではなく、「国家公務員の事務職系の管理職のほとんどは、所謂平社員の俸給表が使わる」ようになっています。
指定職というのは、「特別職と一般職という枠組みの中で、一般職の中でも特別職に近い極少数の高位者」であって、民間でいうなら管理職と下位の役員のグレーゾーンですね。

> 議事堂の改修

議事堂は、「立法府の營繕物」です。
改修工事等は、行政府(内閣や中央省庁)が口を出す問題ではありません。というか、口出をしたら三権分立が崩れます。

実務は議院事務局が行いますが、「議院運営委員会(の構成員である国会議員さんたち)の決定」がなければできません。
ただ、立法府の營繕物とはいえども国有財産であり、国有財産の營繕ですので、国土交通省の営繕担当部局が入札等の窓口に絡んできて、議院(立法府))の意向により、議院と国土交通省の連名で入札・発注が行われます。
しかし、企画立案については、あくまでも「議院(立法府)」の仕事です。立法府の指示で、国土交通省が契約の窓口になっているに過ぎません。

議員会館や議員宿舎や国会図書館についても同じです。
これら立法府の營繕物については「所管する中央省庁はありません。議院(のなかの、議院運営委員会という国会議員の合議体)の所管」です。
立法府の營繕物について、行政府(中央省庁や内閣)を責めるのは筋違いです。って、報道を視ていつも思うんだよなぁ…トホホ;;

> 協会けんぽと国公共済(の短期給付)

協会けんぽ(健保組合ではなく)は、法定給付onlyですので、国公共済(の短期給付・保健給付)と比べると、後者には附加給付が若干でも必ず1つはあるので、「国公共済(の短期給付)の方がマシ」ですね。
ですので「協会けんぽ(健保組合でなく) < 国公共済(の短期給付・保健給付)」という構図が普遍に成立すると思います。
したがって、国公共済(の短期給付・保健給付)が協会けんぽ(健保組合でなく)に劣るという論旨には、賛成出来ません。

健保組合(協会けんぽではなく)と比べると、国公共済(の短期給付・保健給付)の方が弱いと言えば弱いのですが、健保組合の中にも協会けんぽと同一(法定給付only)なところもあったりして一概には言えません。
しかし、「健保組合(協会けんぽではなく) > 国公共済(の短期給付・保健給付)」という図式は当らずとも遠からず(ただし、普遍ではない)と考えます。

地方共済(の短期給付・保健給付)と国公共済(の短期給付・保健給付)を比べると、確かに
地方共済(の短期給付・保健給付)の方が恵まれている傾向があると思いますが、地方共済にも国公共済にも、各共済組合によって程度の差があるのも事実ですので、傾向としては「地方共済 > 国公共済」と言えると思います。

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 18時20分

誤解があるといけないので、補足。
直近のワタクシの投稿中、
「国公共済」とは、国家公務員共済組合法に基づく共済組合
「地方共済」とは、地方公務員等共済組合法に基づく共済組合
をそれぞれ意図しており、
特に「地方共済」とは「地方職員共済組合(という地方公務員法等共済組合法に基づく共済組合の一つ)」を意図したものではありません。
※同共済組合は結構手厚い類なので、地方公務員の共済組合を代表させるのは躊躇があります。

また、
「協会けんぽ」とは、健康保険法に基く「全国健康保険協会管掌健康保険を運営する全国健康保険協会が行う健康保険」を、
「健康組合」とは、健康保険法に基く「健康保険組合管掌保険を運営する各健康保険組合が行う健康保険」を、
それぞれ意図しています。

※「協会けんぽ」について、船員保険法に基く「全国健康保険協会が行う船員保険」については、除外して述べています。
船員保険を含めると話がややこしくて…、というか、今回の論述の範囲からは逸脱すると思うので。

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 18時42分

あっしまった!さんこんにちは
>協会けんぽ(健保組合ではなく)は、法定給付onlyですので
ここはちがうと思います。健康診断がありますので。
国の共済は家族は自治体の健康診断しかありません。自分はお金を出して自治体とほかの健康診断を受けさせています。自分の職場の健康診断は自治体の健康診断より検査項目が少ないので自分は別途全額自己負担でドックをうけています。

>後者には附加給付が若干でも必ず1つはあるので
うちはなくなりました。すべて協会けんぽと同じになりました。掛け金は協会けんぽより高くなりました。


あと、追加します。
霞ヶ関の官僚が自治体からの要請で出向した事例があります。霞ヶ関でのクラスは課長補佐級、その官僚が政令市での役職は副市長でした
政令市の副市長は霞ヶ関の官僚でいうと課長補佐級と同等の職務・職責ということになります。
霞ヶ関での課長補佐級は5級
その政令市の副市長の報酬は80万強


国家公務員は霞ヶ関、地方管区機関、都道府県機関、各出先があります。どこも転勤、転居の連続で家族に大きな負担もあり、また自己負担も非常に多い。

ラスパイレス指数はでたらめで実際の負担や職務職責などが非常に重いが給与水準は大幅に低いのが事実です。おおむね2割低いです。

投稿: | 2016年1月16日 (土) 19時48分

協会けんぽの健康診断って、
「健康保険法による保険給付としての健康診断」でしたっけ?
「保険給付でなくて、保健福祉事業(保険者への努力規定)のひとつ(=法定給付でも附加給付でもない)」だったような気がしているのですが。

この健康診断も、かつては、年齢制限や人数制限(予算の制限)があったのですが、今は違うかもしれません。ワタクシの情報が古すぎる可能性があります。

国公共済の件、「○○附加金」という附加給付は別として、「○○手当金っていう一つの附加給付がどの組合も必ずあっただろう」という思い込みに基く発言でしたが、同手当金は平成26年度で廃止されているらしき情報を入手しました。
この点は、まさしくワタクシの思い込みに基く錯誤であり、関係各位に深くお詫びと訂正を押し上げる次第です。

共済組合の短期給付の掛金率は、各共済組合の数理の問題になるのと、協会けんぽが都道府県別保険料率を採用している関係で、(介護保険納付金を除いたとしても)比較も色々とありそうで、念頭に置いておりませんでしたが、そういう観点からの重たさの違いはあると思います。

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 20時27分

ところで、これから先は、「実現可能性を無視した空論」なのですが。

国会というのは、「議事堂が使えなくても招集はできる」のではないでしょうか?

国会の招集は、天皇の国事行為であり、現実には「招集の詔書が官報に掲載される」という方法になっている訳です。
で、この詔書には「期日と招集の場所が明記される」のですが、言い換えれば「招集の場所をどうするかは、内閣の助言と承認次第で、どこにでもできる」のではないか?と思ったりしまして。

現状は、「期日には、東京に参集してください」という主旨の詔書が発せられるのですが、この「○○に参集してください」の○○の部分を書き換えれば良いのではないか?という主旨でして。
例えば、「東京」を別の道府県にするとか、もっと詳しく地番を指定するとか。

この前例というのは、帝国憲法下で日清戦争中に「帝国議会を廣島に招集して、廣島の仮設議事堂で帝国議会を開いたという一例」くらいで、日本国憲法下ではないわけですが。

現実問題として、ムリだろうなとは思いますし、現職の関係者の方の耳に入ったら怒られそうだとは思うのですが、「頭の体操」ってことでお願いします。

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 20時42分

2つ前のワタクシの投稿の補足ですが、
そもそもワタクシは、
あくまでも「保険給付(法定給付&附加給付)」を比較の対象にしていたわけで、「保健福祉事業」は論の外に置いていました。

とはいえ、健康診断(≠特定健康診査)の話をはじめ、保健福祉事業の水準の違いは、保険者ごとに確かにあるわけで、そうした点を含めると話は変わってくるなぁという印象です。

ワタクシが昔被保険者だった健康保険組合は、保健福祉事業(健診にしても、保養所にしても)は何も無かったりして、「なんだかなぁ、もう健康保険組合を解散して、協会けんぽの被保険者になった方が良いんでないかい?」とか思ってましたし。(汗;;

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 20時55分

連投で恐縮ながら、お詫びと訂正をさせてください。

国会は、「招集」ではなくて「召集」でした。m(__)m
本エントリ中のワタクシの投稿中「招集」とあるのは、「召集」と読み替えてください。ペコリ。

なお、本日現在で直近の臨時国会の召集詔書には、
「日本国憲法第7条及び国会法第1条によって、平成26年9月29日に、国会の臨時会を東京に召集する。」
とありました。

投稿: あっしまった! | 2016年1月16日 (土) 21時55分

sさん、でりしゃすぱんださん、nagiさん、2016年1月16日(土)00時48分及び2016年1月16日(土)19時48分に投稿された方、あっしまった!さん、コメントありがとうございました。

幅広い考え方や情報に触れられる機会を本当に貴重なことだと考えています。私自身が綴る記事本文は幅広い情報の中の一つに過ぎないため、コメント欄で皆さんから多様な意見や情報に接することができ、いつも感謝しています。ぜひ、これからもお時間等が許される際、このブログをご注目いただければ幸いです。

2016年1月16日(土)00時48分及び2016年1月16日(土)19時48分に投稿された方へ、たいへん恐縮ながら意見交換をスムースに行なうためにも、名前欄の記入についてはご協力くださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2016年1月17日 (日) 07時25分

先日、国家公務員共済組合連合会(国共済:KKR)の長期給付(共済年金)と厚生年金の統合が行われましたが、結局は、現在、国家公務員共済年金をもらっている方々にはあまり影響はなかったのです。
影響があったのは、これから退職される方々で、今後は厚生年金が適用されます。
私は若いながら、障害年金をKKRと基礎(国民)年金から併給されている関係上、旧法で出るのか、新法でなにか変更があるのか、よくわからなかった(法を読んでいなかった)ので、焦っていましたが、旧法適用で共済と基礎で支給されています。
いわゆる、「3階建」部分については、KKRの中でも職域加算算定が各省庁・現業によっても違っていまして、旧・郵政省などはかなり高めの率で徴収されていたことを思いだします。
国鉄→JRが厚生年金に移行した際、だいぶ郵政から上納金を出したことがあり、現在でも郵政とJRグループはいざこざがあると聞いています。
余談ながら、国営ゆうちょは累黒分のうち1兆円を国鉄の赤字穴埋めのために、無理やり拠出したこともあります。私に1兆円使え!予算化しろ!とのたまった方がおられましたが、使うにも限度というものがあります。
民営化しても、たびたび、返還を求めているようですが、実現不可能のようです。あのお金は、ゆうちょのお客さまの利払いや設備改修のためのお金であり、国鉄の放漫経営のツケに使う性格ものではありません。
そんなこんなで、共済年金と厚生年金の統合はすったもんだしたあげく、タマムシ色で決着したようです。既得権益って怖いのですが、自分自身が制度上、既得権益の部分になってしまうと、いろいろ考えることもあります。

投稿: でりしゃすぱんだ | 2016年1月18日 (月) 00時26分

所謂「3共済」と「農林共済」が『厚生年金との統合』だったのに対し、今回のは『被用者年金の一元化』ですから、一応。

投稿: あっしまった! | 2016年1月19日 (火) 14時38分

でりしゃすぱんださん、あっしまった!さん、コメントありがとうございました。

年金の問題は難しく、このブログではあまり取り上げてきていません。自分自身の勉強の場として、機会を見て記事本文で扱えればとも考えています。その際、また貴重な意見や情報提供いただければ幸いですので、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2016年1月23日 (土) 21時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130697/63001213

この記事へのトラックバック一覧です: 給与法改正案を巡る動き:

« 2016年、三猿の真逆な心構えで | トップページ | イライラ答弁が目立つ安倍首相 »