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2015年9月13日 (日)

無投票で再選された安倍首相

数十年に一度の大雨に対する特別警報が発せられた東日本の各地で、記録的な豪雨によって甚大な被害が生じています。茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊し、広範囲な浸水被害による深刻な爪痕が残されました。土曜の早朝には首都圏で最大震度5弱の地震があり、その揺れで目を覚ましていました。私自身の居住する市では震度4、豪雨被害を受けた地域でも震度3が観測されていたようです。

いつも思うことですが、自然災害は人間の手でコントロールできません。「災害は起こる、災害は避けられない」ということを前提に様々な対策を講じる必要性があります。災害が起きた際、いかにダメージを軽減できるか、できる限り犠牲者を出さず、被害を少なくできるかどうかという視点が欠かせません。そのための対策を立て、日頃から準備することが求められているものと考えています。

さて、国会の会期末9月27日が迫っています。先週の金曜日、これまで野党の反対で2回廃案となっていた改正労働者派遣法が衆院本会議で可決成立しました。原則として最長3年だった派遣社員の受け入れ期間の延長が可能となります。この法改正の問題点は6月に投稿した記事「労働者派遣法の曲がり角」の中で綴っていました。野党の主張を39項目の付帯決議に盛り込んだとは言え、連合が訴えてきた「企業のための規制緩和であり、労働者保護が乏しい欠陥法案」であるという懸念は拭えないままです。

安倍首相は「今回の改正案は、派遣就労への固定化を防ぎ、正社員を希望する派遣労働者についてその道が開けるようにするものであり、生涯派遣を増やそうとするものではありません」という答弁を繰り返していました。しかし、安倍首相の説明の根拠としている法案の「派遣先に対し、派遣期間上限の3年を満了する特定有期雇用派遣労働者に対して労働契約の申し込みをすることを求めること」という規定が正社員化を促していくのかどうか懐疑的に見られています。

このブログでも頻繁に取り上げてきましたが、安倍首相の発する言葉の重さにはいつも疑念が生じがちです。認識が不足しているのか、意図的に誇張しているのか、そのような言い切り方をした場合、誤解を与えてしまう場面が数多くあるように見受けられます。安保関連法案の審議の中でも、安倍首相は「後方支援を行なう場合には、部隊の安全が確保できない場所で活動を行なうことはなく、万が一、危険が生じた場合には業務を中止し、あるいは退避すべきことなど明確な仕組みを設けています」と説明していました。

しかし、参院での審議が進む中で、「存立危機事態」での自衛隊の後方支援を定めた法案に隊員の安全確保規定がないことも明らかになっています。この問題に対し、安倍首相は「安全確保の規定がないのは承知していた」とし、その上で「(法案では後方支援を合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならないと)限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で、必要な支援を行なう趣旨を含むものであると我々は解釈をしている」という説明を加えていました。

2年前のIOC総会、最終プレゼンに出席した安倍首相は「(福島第一原発の)状況はコントロールされている」と強調していました。ここまで言い切ることに私自身は強い違和感を覚えていました。このような傾向が改正労働者派遣法や安保関連法案の審議を通しても顕著になっているように感じています。これまで当ブログを通して安保関連法案に対する問題点を数多く指摘してきていますが、その時々の政府の解釈によって変動可能な「幅」の多さも大きな問題だと考えています。

そのような「できる」規定の多さも意図的な作り方であり、将来的にはアメリカの要請に応じ「いつでも、どこへでも、ともに軍事行動できる」法律をめざしているように危惧しています。安倍首相は「国民の命と幸せな暮らしを守るために法案を成立させていただきたい」と訴えています。安保関連法案を成立させることで抑止力が高まり、戦争を避けるために必要な法整備であるという考え方からの発言であり、固い信念に基づいた訴えだと思っています。

しかし、本当に国民の命と幸せな暮らしを守るための法案であるのかどうか、国民一人ひとりの判断は分かれています。さらに「否」と考えている国民のほうが明らかに多数であり、そのことを安倍首相は真摯に謙虚に受けとめるべきではないでしょうか。最近、安倍首相は国会開会中の平日に大阪まで出向き、読売テレビの『そこまで言って委員会NP』などに出演していました。

金曜夜にはインターネットの『言論テレビ』に生出演していましたが、それぞれ安倍首相を最初から持ち上げる構成の番組でした。もともとの番組の視聴者層を想定した際、安保関連法案に反対している国民を意識した出演ではないことが明らかなようでした。安倍首相の考え方に賛同する出演者に囲まれ、法案の成立に向けて意を強くする機会に繋げていたように見受けられます。

記事タイトルに掲げたとおり自民党の総裁選は無投票で安倍首相が再選されました。詳細は下記のメディア記事のとおりですが、安倍首相の対抗馬に名乗りを上げた野田聖子前総務会長の推薦人が20人集まらなかったことは驚きです。本当に自民党の現役国会議員の圧倒多数は安倍首相の「この道しかない」に賛同しているのでしょうか。幹事長や政調会長などを務めた自民党OBの多くは公然と安保関連法案に反対しています。

同じ政党に所属していながら現役とOBでは物事の見方が大きく違ってくるのでしょうか。現役で安保関連法案に反対しているのは村上誠一郎元国務大臣、ただ一人という現状も含め、国民目線と現在の自民党国会議員の意識が大きく乖離しているように思わざるを得ません。一方で、民主党は個人的な発言を公けにすることが比較的自由な組織です。ただ党内ガバナンスの弱さが課題でもあったため、今の自民党の統制力や結束力を少しだけ見習うことも必要(?)なのかも知れません。

安倍晋三首相(自民党総裁)の任期満了に伴う党総裁選が8日告示され、安倍首相のほかに立候補者はなく、無投票再選が決まった。野田聖子前総務会長もギリギリまで出馬を模索したが、立候補に必要な「党所属国会議員20人」の推薦人を集められなかった。今国会最大の焦点である安全保障関連法案の審議・採決もにらみ、水面下では激しい暗闘が繰り広げられた。「自民党総裁選への立候補を目指してきましたが、力及ばず、本日ただいま、総裁選への挑戦を断念しました」 

野田氏は8日午前8時過ぎ、衆院議員会館で緊急会見を開き、こう語った。その表情には悔しさがにじんでいた。同じころ、安倍首相は官邸近くのホテルで出陣式を開き、「みなさんの支援を力に変えて結果を出すことで、その責任を果たしたい。国民のために全力を尽くす」と語った。無投票で首相が総裁に再選されるのは、2001年の小泉純一郎首相(当時)以来14年ぶり。野田陣営は、各派閥による首相支持の動きを「悪しき自民党への先祖返り」などと批判。安倍政権に批判的な古賀誠元幹事長、山崎拓元副総裁らOBが水面下でバックアップを続けたが、支持は広がらなかった。

政治評論家の浅川博忠氏は「野田氏の弱さは、出馬するための『大義名分』がなかったことだ。『党が活性化するためには無投票はよくない』という抽象的な主張に終始し、何を政策として掲げるかが不明瞭で、パンチ力に欠けた」と分析する。メディアで安保法案への反対姿勢を打ち出していた古賀氏や山崎氏らが動いたことも「マイナスに働いた」(浅川氏)とみられる。民主党の枝野幸男幹事長は否定したが、総裁選が行われた場合、野党が「次期首相が誰になるか分からない状態では審議はできない」として、安保法案の審議を遅らせる可能性があったのだ。

野田氏は「反安保(法案)ではない」と公言していたが、官邸周辺は、古賀、山崎両氏らの動きを「事実上の安保法案潰しだ」「野党と息を合わせているのではないか」と強く警戒していた。このため、激しい切り崩し工作も行われた。首相サイドは今月以降、野田氏の推薦人に浮上した人物と個別に接触して「中国や北朝鮮の軍事的脅威を認識すべきだ」「野党を利する行為になりかねないぞ」などと説得した。数人は野田氏への支援をやめた。

8日朝に開いた安倍首相の出陣式は、野田氏を除く全議員に招待状を送り、支持動向のあぶり出しも行ったという。浅川氏が続ける。「自民党内には初入閣待ちの議員が大勢いるため、総裁選後の内閣改造・党役員人事を見据え、『勝ち馬に乗れ』という流れもできた。古賀氏が名誉会長を務める岸田派でもそれは同じで、派閥内では『同じ派閥でもない野田氏をなぜ推さなくてはならないのか』という声が大勢だった」 安倍首相は再選を踏まえ、安保法案を来週にも参院で採決して成立させる方針だ。【ZAKZAK2015年9月8日

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コメント

派遣法改正は、景気減退の時に特に注意を要することになりそうですので、企業側はもちろん、労働組合においても常に安定雇用にむけての取組がさらに必要でしょうね。
安保法案については、我が国の防衛予算が増大していない、専守防衛の装備しかない現状を熟慮したうえでの議論が必要だと思っています。アメリカにきちんと意見が言える姿勢が(どの政党が与党の政権であっても)あれば国民の理解は高まると考えています。
立川基地がベトナム帰休兵の引受地であったことを、NHKアーカイブス現代の映像「ベトナム帰休兵」で知りました。つかの間の平和な時間を過ごす若いアメリカ兵に密着したドキュメンタリーです。平和の尊さと安全保障などは避けて通れない問題だと考えさせられます。
あれこれとりとめがありませんが、最後にキネマ旬報増刊戦後70年目の戦争映画特集を読みましたが、新藤兼人監督の
戦後60年の記事が再録されていて、とても良い内容でしたのでOTSUさんにもぜひ一読して頂ければと思いました。

投稿: ためいきばかり | 2015年9月13日 (日) 12時53分

ためいきばかりさん、コメントありがとうございました。

今回、この先に書きたいことがありましたが、いつもながら長くなりましたので途中で区切りを付けていました。できれば次回以降、改めて書き進めたいものと考えています。

ご紹介いただいた新藤兼人監督の戦後60年の記事は機会を見て目を通してみたいものと思います。

投稿: OTSU | 2015年9月13日 (日) 21時28分

自宅は被災地です。また、セクハラ疑惑議員で、にわかに知名度が上がってしまった、あのまちです。
金曜日に勝手に手伝いしてきましましたが、災害ゼロ神話があっただけに、行政も市民も動きがにぶかったです。とくに、ウチは水には浸かることがないといった思い込みと、どうしても自宅に入ってしまうと避難所より安心感があるので、わざわざ雨の中で移動するよりマシといった、なんともスローな行動があったと聞いています。
避難所への誘導を説得しても断られることがあり、若年層においても同じようだったとのこと。
東京の地震が、もし被災地でおきていて、堤防が緩んだらどうなっていたかと思うと、ゾッとします。
旬の話題をば。政倫審は続いているようで、ここの市では暴力沙汰で辞職勧告された方もいらっしやるので、あっちは刑法犯の疑いですが、こっちは事件化されておらず、処分内容に差が出るのか注目されていますが…。ご本人の自覚の問題だという声もあります。いずれにせよ、災害もある、石破大臣から創生施策についてせっつかれているなかでは、余計な仕事を議会はしているというのが、私の見方です。

投稿: でりしゃすぱんだ | 2015年9月14日 (月) 01時01分

今日、国会で学生の奥田君が発言していましたが、彼の主張どおり日本中が反対してるなら、なぜ山形市長選挙で自民党推薦候補が当選したのでしょうか。まあ不思議な話ですね。

さらに参議院で自民党議員が、岡田代表や野田元総理が過去に集団的自衛権が必要と発言する記事を暴露してましたが、過去の発言と現在の発現が一致しませんね。

不可能と思いますが、もし民主党が再び政権をとって、米国に安保の片務性解消を求められたらどう対応するのか?集団的自衛権を否定した以上、憲法改正しか方法がなくなるのですがね。もし憲法改正する為に現在の安保法案に反対するとはっきり表明するならば、もう一度、民主党を見直してもいいと思う(w

投稿: nagi | 2015年9月15日 (火) 19時02分

安倍晋三の裸の王様感が極まったな。
童話の王様は子供の声を聞いたけど
安倍は批判は聞かないからどうしようもない。

批判するTV局は呼びつけて脅す。
新聞週刊誌はクレームを付けたり裁判で圧力をかける。
なんか北朝鮮やシンガポールみたいな国にしたいんだろうね。


>なぜ山形市長選挙で自民党推薦候補が当選したのでしょうか
戦争法案も原発再稼働も世論調査で半数以上が反対してる。
佐藤孝弘氏の得票も50%切ってる。


>岡田代表や野田元総理が過去に集団的自衛権が必要と
>発言する記事を暴露してましたが、
>過去の発言と現在の発現が一致しませんね。

矛盾なんかしないよ。
きちんと憲法改正などの手続きを行ってから
集団的自衛権OKとすればよいだけ。

今回の戦争法案の手続きがOKか、と集団的自衛権がOKかは独立した問題だし

戦争法案が成立したら50万人規模の違憲訴訟が起きるだろうね。
最高裁が統治行為論で逃げ切れるかは微妙だと思う。

投稿: ハルチャンド | 2015年9月15日 (火) 22時12分

>ハルチャンド氏

以前から思ってますが、あらゆる言葉尻や揚げ足とりばかりしてますが、何を望んでるのかさっぱり理解できません。

日本の不利益や没落を願ってることだけはよく伝わります。

野党の矛盾する発言は日頃の彼らが与党を攻撃する際の方法と同じですよね。

報道機関を脅す手口は民主党時代のほうがはるかに酷い。また報道機関がその程度に屈するほうがおかしい。

>なんか北朝鮮やシンガポールみたいな国にしたいんだろうね。

自分の願望なのか、あるいは寝言ですかね。失笑しかない(w

投稿: nagi | 2015年9月16日 (水) 09時24分

>総裁選が行われた場合、野党が「次期首相が誰になるか分からない状態では審議はできない」として、安保法案の審議を遅らせる可能性があったのだ。
まあ今回は「時期が悪かった」としか言いようがないってのが率直な感想です。総裁選→圧勝の方が安倍首相側にとってもイメージは良いでしょうからね。

>>なぜ山形市長選挙で自民党推薦候補が当選したのでしょうか
>佐藤孝弘氏の得票も50%切ってる。
非自民系の市長が半世紀近く君臨していた「強固な地盤」で、だからこそ安保を争点にして圧勝し安保法案反対をアピールするのが当初の目論見だった以上、詰め寄られただけでも大事なんだよなあ…
まして負けたとあっては被害甚大なのに、「50%切ってる」て。

>戦争法案が成立したら50万人規模の違憲訴訟が起きるだろうね。
大きい数字好きですよねー。100万人行動とか10万人デモとか。
んで警察発表3万のところ主催者発表12万でしたっけ?盛りますよねー。

受けた被害は矮小化、挙げた成果は虚飾する。そういうのを
「大本営発表」って言うんだよ。

投稿: KEI | 2015年9月17日 (木) 04時53分

>何を望んでるのかさっぱり理解できません。
安倍辞めろ、バカは引込め という主張です。
自民党でも、もっとまともな人が居るんだからさっさとチェンジしろと。


>>なんか北朝鮮やシンガポールみたいな国にしたいんだろうね。
>自分の願望なのか、あるいは寝言ですかね。失笑しかない(w

自由民主党の憲法改正草案を読んだ感想だが。
およそ民主主義先進国の憲法ではないぞ。北朝鮮憲法の翻訳かと思ったよ。


>大きい数字好きですよねー。100万人行動とか10万人デモとか。
>んで警察発表3万のところ主催者発表12万でしたっけ?盛りますよねー。

8/30の国会前デモなら、報道各社の空撮写真やビデオが公開されてるけど
3万人以上いるのは明らかだぞ。
警察の数字は場所と時間を限定して出した数字だろう。
国会正門前の道路部分だけで3万人くらいだったのではないかな。

投稿: ハルチャンド | 2015年9月17日 (木) 12時38分

辞めてもらいたいと主張するのはご自由ですが、表現はマナーがあるかと。

どっかの学生集団も同じような事を言ってますが、少なくともそういう表現をする方の主張が、絶対に正しいなんて言い切れませんし。

南沙諸島では、中国が3本目の滑走路を作り始めたとか。
結局、何が正しかったのかなんて、結果を見なくては誰もわかりませんよ。

日米安保条約がなければ、東シナ海もとっくに侵略されていたかもしれませんしね。

私は安保法案に反対する理由が見つからないので、法案成立に対して何も感じません。
だからといって、絶対に戦争など起こって欲しくないと、国会の外で集まっている人と同じくらい思っていますよ。

そして、何より重要なのは、法案を通した国会議員を選んだのは、私達有権者であるという事実です。

法案ですから、次の選挙で政権が交代すれば、集団的自衛権を認めない法案を通せばいいのでは?
選挙で投票して信任するということは、それだけの重みがあることを忘れていませんか?

投稿: 下っ端 | 2015年9月17日 (木) 21時11分

法理的にいろんなことができてしまう法案作成を政府によって行ったことは政府経験者感覚として変です。
カラ条文になるような、結構、法文に抜けも散見され、完全なものではない。

法律の担保は国民が統治システムを信用されていることでなされていることなのだろうなと思います。

今回の採決によって、なんでもありの、時のリーダーが狂っちまったときの処罰への担保がない。全法令の全条文が、政府によって、ぜんぶ、読み方を変えればなんでもありになるような前例なんて、それは、国民が法に対し信頼するものが失われてしまいます。

この国はどこへいくのか。平和安全法制で崩れた法律そのものへの信用失墜は、どうなってしまうのでしょう。法治国家が壊れてしまうのではないでしょうか。
それは、時代によって、条文の読み方を変えることは今までもありましたが、遵法意識だのコンプライアンスだの、政府がこんなことをやっていたら、国はおかしくなってしまう。

このままでよいとは思いません。これから何かが動き出すのです。これは、以前から申し上げていることであり、いろいろな制度・運用の変革が、勝手に政府によって行われる現在、民衆意識が何も変わらないということにはならないと思います。

投稿: でりしゃすぱんだ | 2015年9月18日 (金) 00時50分

でりしゃすぱんださん、nagiさん、ハルチャンドさん、KEIさん、下っ端さん、以前の記事に投稿くださった方も含め、コメントありがとうございました。

深夜、安保関連法案が可決成立しました。新規記事はそのことに絡んだ内容を予定しています。皆さんから寄せられたコメントの趣旨も受けとめながら、いろいろ個人的に思うことを綴らせていただくつもりです。ぜひ、またご訪問いただけるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2015年9月19日 (土) 07時00分

> 矛盾なんかしないよ。
> きちんと憲法改正などの手続きを行ってから
> 集団的自衛権OKとすればよいだけ。

岡田氏は、今国会では「集団的自衛権はいらない」と仰いましたが、「憲法改正してから、集団的自衛権OKとすればよい」とは仰いませんでした。

当該の発言は、憲法を変えても今のままでも、「集団的自衛権はいらない」という趣旨に文脈からは解釈可能です。

この点、従来の岡田氏の発言とは、明らかに首尾一貫してはいません。「矛盾」という言い方が正しいかどうか?は判りませんが。

投稿: あっしまった! | 2015年9月19日 (土) 15時51分

首相の「言葉の軽さ」というか「上滑り感」への危惧とか、側近と呼ばれる方々の思考様式の危うさとか、今回の法案の穴の大きさとか曖昧さとかへの否定的意見はワタクシも感じます。

ただ、今回の民主党さんの一連の対応には、深く失望したのも事実です。
同党の所属議員さんが、日本における憲政史上初の「現職議員による、(委員会の・しかも”良識”の府の)議場での、委員長に対する致死事案」というテロ行為を引き起こしかけた上に、体を張って介入して何とか事態を未然に防いだ与党議員に対して「与党議員から暴力を受けた」と宣伝する始末。
肉弾で議事の進行を妨害するのも、「憲法(に定められた議会制民主主義)を実力で破壊する行為というか、場合によってはテロ行為の既遂」ですよ。動画を見る限り、あのまま肉弾攻撃が成功していたら、傷害致死行為になってもおかしくなかったです。
与党を批判するその口も乾かないうちに、自分たちが同じように破壊行為(テロ行為)を仕掛けてどうするんですか?その内容の善し悪しはそれとして、政府・与党は手続を踏んでますが、あの肉弾攻撃は、手続無視のテロ行為(議会制民主主義の破壊行為)ですよ。

今の政権・与党に危うさがある故に、野党(とりわけ第一党)には「与党予備党」であって欲しいのに、もう一回政権を執る意思はないんですかね、ポーズだけで。民意とは「民主党さんにとって、優越感に浸れる万能の、持っててうれしい玩具」ではないのですけどね。

ある世論調査で、「法案を今国会で成立させることへの反対が6割」であると同時に、「安全保障法制が必要(現状のままでは不備がある)という意見も6割」というものがありました。
つまり、今の法案に反対している人のすべてが法制を不要としているのでなく、今の法案に反対している人の半数強は民主党さんの有り様にも賛成していないわけです。

民主党さんは、集団的自衛権の是非だけでなく、内閣法制局が憲法の番人とされることへの是非についても、10年前とは正反対の主張をされました。
そのことが、民主党さんに対して「政府・自民党を攻撃して愉悦感にひたるのが目的な反政府団体」という印象を与えたりもするでしょう。

政治課題があるなら、政治的な解決策が要る。「憲法違反・廃案」というだけでは、現実に存在する政治的課題は解決しません。
「対案?そんなことは知らん。それは政権側で考えろ」といわれてしまうと、政権を委ねる政党という選択肢にはならないのですよ。野党第一党としての責任を果たすつもりはないと受け止められかねません。
民主党さんなりに、「そこにある政治課題への、現実的で実効性のある解決策」を呈示して貰わないと、「結局は今の政府・与党の方が、今の民主党さんよりはマシ」ということになりかねません。

今回の反対派の言動は、結果として今の政府・与党を助けたと思います。少なくとも「逆風の緩和」という意味において。

投稿: あっしまった! | 2015年9月19日 (土) 16時21分

連投になり、申し訳ありませんが、急遽追加させてください。

先刻の投稿を為した時点では、与党の女性議員が野党の男性議員に投げ飛ばされて負傷した事案は、不明にして存じませんでした。
例として出したのは、別の議員さんと委員長と与党の理事さんとの兼ね合いでした。

なお、「議会制民主主義を破壊しようとしているのは、むしろ野党第一党の側だろう」というワタクシの評価は、変わりません。

ワタクシが今回の一件で、この国の行く末についてもっとも恐れるのは、「今回の法律そのものではなく、現与党以外に、政権を担う能力のある政治的集団が存在しない」ということです。

今回の法案などはまだ穏便なもので、この先、「もう一つ、政権を担うに足りると認められる政党(政党支持率で現与党と拮抗する政党)が存在せず、当分現れるとも思えないということが今回露呈した結果、今よりも筋の悪い政策案(法律案)に対して歯止めになる(代わりに政権を担うだけの実力があると広く認識される)政治勢力がないことも、また、証明された」ことが、この先もっとも憂慮されるところかと。

そういう意味で、今回の一連の流れの中で、ワタクシが抱いた野党第一党(民主党さん)への失望感は限りなく深いです。
同党には、法案に反対する人と、民主党さんを支持する人との、「率」の違いの多さとその理由を”正確に”認識して欲しいし、その「率」の差を埋めることをして欲しい。

それにしても、デモや集会に集まった反対派のみなさんは、どうして、なぜに、「衆院を解散して信を問え」と言ってはくれなかったのか。
もしかして、有権者に、有権者であること・主権を持つことの責務の重さ・有権者集団の中からしか議員は生まれないということに対する自覚が足りないのかなぁ。

だから、今のような野党しか国会に存在しないのかなぁ。う~ん。

投稿: あっしまった! | 2015年9月19日 (土) 18時51分

あっしまったさんに同感です。

民主党福山議員の言葉も、デモ参加者の言葉も、残念ながら全く心に響きませんでしたね。

「どうするか?」が無い主張には、意味を感じません。

投稿: 下っ端 | 2015年9月19日 (土) 20時50分

この記事ですが、
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150919-OYT1T50065.html?from=ytop_ylist

議会制民主主義ってこういうのを言うのではないかなぁと思います。
他は、期待してはだめだなぁと思います。

また、この法案の衆院通過の際にも、委員会で暴力沙汰がありましたが、
こちらの管理人も、時には必要と言ってましたね。
それってテロ行為も時には必要と同義だと思うし、
極論すれば時には戦争も必要と言っていることと同じではないかと。

私には、これらの違いは分かりませんです。

投稿: | 2015年9月19日 (土) 21時15分

あっしまった!さん、下っ端さん、2015年9月19日(土)21時15分に投稿された方、コメントありがとうございました。

新規記事も安保関連法案に関して投稿する予定です。最近の動きから派生した個人的な思いを綴らせていただくつもりです。ぜひ、またご訪問いただければ幸いですので、よろしくお願いします。

なお、「この法案の衆院通過の際にも、委員会で暴力沙汰がありましたが、こちらの管理人も、時には必要と言ってましたね」という指摘を受けましたが、暴力沙汰を容認した発言は一切していません。強行採決やプラカードの持ち込みに関し、次のようにコメントしていました。

>委員会室へのプラカードの持ち込みは明確に禁止されていなかったようですが、確かにその行動の評価は大きく分かれがちです。たいへん大きな問題がはらむ法案を強引に採決される際、強い反対の意思をアピールする方法の一つとして、私自身は絶対ダメだったという評価ではありません。やはり個々人の法案に対するスタンスの違いによって評価は変わってくるように見ています。

投稿: OTSU | 2015年9月19日 (土) 21時33分

>暴力沙汰を容認した発言は一切していません

>物理的な圧力で結果的に相手を傷付けた場合、
(中略)
>問題点を強くアピールする一つの手段とし
>て騒然とした場面を作り出すこともあり得る
(後略)


私には何が違うのか、ほんと解らないです。

投稿: | 2015年9月20日 (日) 18時00分

2015年9月20日(日)18時00分に投稿された方、コメントありがとうございました。

私自身は大きな峻別を意識していることを改めて強調させていただきます。なお、これからも投稿いただける場合、ぜひ、名前(ハンドルネーム)欄の入力についてご協力くださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2015年9月20日 (日) 21時59分

確かに、実力による議事進行の妨害行為という意味では、変わらないでしょうね。

ワタクシは、裁決に出席して自席でプラカードを掲げるのであれば…という立場で、法案に反対であると言うことや、プラカードを掲げたという行為自体はともかくとして、委員長を取り囲んで議事の進行を妨害する行為は容認できないという立場ですが、そうした立場からは「実力による妨害行為」という意味では変わらないと思います。

一方で、「直接的な暴力行為(狭義・厳密な意味での暴力行為)を容認したわけではない」という管理人様の仰りようも、亦爾リとも思いますけど。

日本の国会でも、ソードラインやそれを巡るルールを導入した方が良いのではなかろうか?とは思います。議院内閣制の先駆者であるイギリスに倣って。

投稿: あっしまった! | 2015年9月20日 (日) 21時59分

あっしまった!さん、コメントありがとうございました。

投稿が同時刻に重ねっていたようです。この問題について短い文章で説明すると言葉が不足しがちになることを心配しています。機会があれば記事本文で掘り下げてみようと考えています。

投稿: OTSU | 2015年9月20日 (日) 22時16分

OTSU氏が暴力を容認しないことは過去の記事やコメントでもはっきりしています。

採決における委員長席での混乱は、まあ見苦しいですが、国会の風物見たいなものでしょう。
しかし、委員長席から離れた場所で起こった暴力事件は看過できませんね。はっきりと映像で残ってます。
この件に関する民主党の言い逃れが酷いし、マスコミのスルーも酷い。だから非難されると理解できないのでしょうか。
早く謝罪すればいいのに、時間が経つにつれ問題が肥大する可能性がありますね。

投稿: nagi | 2015年9月24日 (木) 12時11分

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