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2013年12月 8日 (日)

再び、平和フォーラムについて

金曜の深夜、特定秘密保護法案が参議院本会議で可決し、成立しました。インターネット上のいくつかのサイトを閲覧すると、この法案の内容や与党の進め方に対する評価も枝分かれしているようです。私自身の問題意識は最近の記事に綴ったとおりですが、付け加えたい点もあります。ただ論点が広がりそうですので、また機会があれば補足させていただくつもりです。この新規記事では前々回記事「外交・安全保障のリアリズム」のコメント欄に寄せられたnagiさんの問いかけに対し、お答えしていくような内容を考えています。

まずnagiさんが繰り返し疑問視している問題として、右サイドバーの「用語解説リンク」にも掲げている平和フォーラムの運動が偏っているという点です。最近の事例で言えば、中国の防空識別圏の問題に対して抗議を行なわないことに「平和・人権問題のつまみ食い」という批判をされています。同じような趣旨での批判や問いかけがnagiさんから数多く寄せられ、「平和フォーラムについて」「もう少し平和フォーラムについて」という記事本文を通し、私なりの言葉でお答えしています。

ただ残念ながら下っ端さんから「明確な回答をしていないのも事実」と指摘され、はぐれ猫さんからは「昔から肝心なこと一切答えない無視する」というコメントも寄せられています。自分自身、その二つの記事を改めて読み返しましたが、あえて回りくどい表現に努めている箇所があることも確かですが、nagiさんの疑問に対する私なりの「答え」を示させていただいているつもりです。わざわざリンク先を参照される方も少ないと思われますので、手っ取り早く二つの記事の中からポイントとなる箇所を抜粋させていただきます。

よく揶揄されがちな問題の背景として、かつては社会主義の優位性を信じていた活動家が全国的に多かったことは否定できません。そのような時代には「ソ連や中国、北朝鮮は正しく、アメリカは敵視すべき国」という見方のもとに平和運動に関わっていた方々も多かったはずです。しかしながら現在、そのような思想性を残しながら平和運動に関わる方は皆無に近いものと信じています。

騒音や墜落の危険性が伴う米軍基地に反対する活動は全国各地に広がっています。それらの運動と平和フォーラムは連携し、その中でも沖縄の運動との関係性は深いものとなっています。そのため、米軍基地やオスプレイの配備に反対する具体的な活動が必然的に注目を浴びることになります。だからと言って「反米」が目的ではなく、そこに存在する軍事基地に反対する抗議活動の一つ一つだと認識しています。

したがって、仮に普天間基地や横田基地が中国軍の基地だったとしても、同じような反対運動に取り組んでいるはずです。なお、平和フォーラムの関係者すべての声を代弁できるものではありませんので、あくまでも私自身の見方や問題意識の表明に過ぎません。そのため、中には社会主義の優位性を根強く信奉されている方も少なくないのかも知れません。しかし、特に私の知り得る組合役員の皆さんは、ごくごく常識的な発想のもとに平和運動にかかわっている方ばかりです。(以上は「平和フォーラムについて」からの抜粋)

nagiさんの目からすれば、平和フォーラムがめざす「平和」には偏った選別があり、「反米反日」であり、中国、韓国、北朝鮮には親和性が高いように映っているようです。平和フォーラムのホームページから確認できる具体的な運動内容から、そのように判断されてしまうのだろうと理解しています。しかし、平和フォーラムがめざしている「核も戦争もない21世紀」は、ある特定の国の「核の保持は正しい」などという偏った理念ではありません。日常的な騒音や墜落の危険性の伴う米軍基地に反対する運動が全国各地にあり、確かにオスプレイの配備や原子力空母の母港化に抗議する平和フォーラムの具体的な活動に注目が集まりがちです。

一方で、平和フォーラムは尖閣諸島や竹島の問題で、各大使館への抗議行動などを提起していません。この問題で、ことさらナショナリズムを鼓舞するような行動が得策だとは考えていないため、私自身にとっては違和感のない対応でした。以前、nagiさんにお伝えしていましたが、平和フォーラムという組織の運動方針は構成員による諸手続きによって定められています。今後、構成員の意識の変化によっては、具体的な活動内容が変わることもあり得ます。いずれにしても「反日」や「親中」を目的とした組織ではないことを私自身は確信しています。(以上は「もう少し平和フォーラムについて」からの抜粋)

上記の抜粋の中でも少し触れていますが、私自身の「平和フォーラム>自治労>職員労働組合」という立場についても改めて説明していました。一構成員の立場であるため、発言の内容に制約があるという点を強調した訳ではありません。要するに平和フォーラムを代表した説明には至らず、あくまでも私自身の見方や問題意識の表明に過ぎないという点でした。したがって、○か×か、即答できる問いかけであれば、○か×で答えています。即答できなければ、私自身の答えられる範囲内の言葉で対応しています。

このような対応が「論点をそらす」という批判にも繋がるため、場合によっては「答えられません」、もしくはノーコメントのほうが適切なのかも知れません。なお、立脚している基本的な視点が個々人で大きく異なるため、それぞれの記事のコメント欄では幅広い反応が寄せられていました。その中には「中国船(軍艦?)の日本寄港に反対しない=中国を応援していることになる」という見方に疑問を持たれた意見もありました。

以前の記事の抜粋が中心となった内容で、nagiさんの根強い疑問が氷解するとは到底考えていません。いずれにしてもnagiさんが平和フォーラムに対して不信感を抱き、このブログのコメント欄に批判意見を頻繁に投稿すること自体に「不愉快さ」を感じたことはありません。逆にそのような意見を直接伺える機会は貴重なことだと思っています。ただ何回も繰り返している「お願い」ですが、本来の名称以外で個人や団体を呼ぶ行為は慎むべきことだと考えています。

当初、nagiさんは平和フォーラムを「売国反日フォーラム」と呼んでいましたが、私からの「お願い」に応え、改めていただきました。しかし、「親朝鮮フォーラム」という呼び方を続けていたため、「言葉の難しさ、言葉の大切さ」という記事を通し、看板に偽りがあると思うのであれば、なぜ、そのように思うのか、言葉を駆使しながら批判すべき点は批判していく、ぜひ、このような点について改めてご理解ご協力を求めていました。

直近のnagiさんのコメントでは「平和・人権問題のつまみ食いをする団体を自称する名称で呼ぶことはできません。詐欺に加担するのと変わりないからです」という説明を加えた上、平和フォーラムを「親朝鮮フォーラム」と呼ばれていました。この呼称に関しては所属組織の関係者の一人として、正直な話、不愉快です。わざわざ勝手な呼称を使わなくても、ご自身の主張は展開できるのではないでしょうか。

最近、コメントの数は減っていますが、「コメント欄の話、インデックス」に記したとおり不特定多数の方々との接点を大事にしたいため、コメント欄における制約が極力少ないブログであることを強調できます。その上で、守っていただきたい「お願い」がいくつかありますが、決してコメント投稿の敷居を高くすることを望んでいる訳ではありません。日常生活の中では当たり前な言葉での意見交換を願っているだけです。平和フォーラムの関係者を実際に前にした時、nagiさんが「親朝鮮フォーラムの方ですね」と呼ぶとは考えられないため、繰り返しお願いしています。

今回の記事で平和フォーラムの具体的な取り組みや防空識別圏の問題に直接切り込まず、最後は呼称の問題に至っているため、また「論点をそらしている」という印象を与えてしまうのかも知れません。個々人それぞれのとらえ方があり、仕方ないことですが、「リベラルの人特有の不都合なことは見えないし聞こえない人なんですよ」というような批判は素直に耳を傾けられるものではありません。そもそも「リベラルの人特有」という見方そのものが「特有の色眼鏡」をかけられているように感じています。

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コメント

>したがって、仮に普天間基地や横田基地が中国軍の基地だったとしても、同じような反対運動に取り組んでいるはずです。
「平和フォーラムについて」の記事を久々に見て、詭弁のガイドラインを持ち出して「この言い分は全く信用ならねぇ」と速攻でぶっこんでみたのに完全にスルーされて悲しかったことを思いだしたKEIです。
…でも結局この疑問は今日まで来ても全く解決されていない気がします。だからこそnagiさんは「親朝鮮フォーラム」を改めていないわけで。

ところで、最近コメント返しに直言を避けて過去記事へのリンクで済ますことが増えていますね。しかもその過去記事は冒頭で挙げたような解決済みでもなんでもない状況になっているモノだったりする。
解決済みでない過去記事を持ち出してさも「この話は解決済みですよ」と装おうとしているのだとしたら、それはウソつきの所業なのではないかと思うのですが、どうなんでしょう?

投稿: KEI | 2013年12月 8日 (日) 02時57分

>nagiさんの問いかけに対し、お答えしていくような内容を考えています。
>nagiさんの根強い疑問が氷解するとは到底考えていません。

今回の記事は誰に何を伝えたかったのでしょうか。
回答したという形を作りたかっただけにしか見えませんが。

失礼ながら日常生活の中では当たり前な言葉での意見交換を
されていないのはOTSU様のほうではないでしょうか。
(それともこれがOTSU様の日常生活の意見交換ですか?)
何年間話しかけても要領を得た答えが得られないようであれば
話しかける人が減ってくるのは自然なことだと思いますが。


一つ質問させて頂いてもよろしいでしょうか?
OTSU様は尖閣諸島や竹島の問題で、ナショナリズムを鼓舞する行動は
得策でないと述べられていますが、それは何故ですか?
反軍事基地に対する姿勢との本質的な違いを理解したく、反軍事基地
運動と比較して教えていただけると助かります。
(日常生活の中では当たり前な言葉での意見交換を期待しています。)

投稿: たろう | 2013年12月 8日 (日) 06時58分

管理人さん、こんにちは。

色々とお答えいただき、ありがとうございます。
ただ、まだ少し釈然としない点があります。
過去にnagiさんや、今回たろうさんが書かれていることに、同じような疑問を持っています。

「尖閣諸島や竹島の問題で、ナショナリズムを鼓舞する行動は 得策でないと」

無用な「あおり」は不必要であるのは当然であります。
しかし、先方があれだけ色々と仕掛けてくる中で、だんまりを決め込むことはどうなのでしょう。

尖閣も竹島も沖縄も、同じ我が国の領土であり、その意味では差を付けることなのでしょうか。

別に平和フォーラムが左向きで、親中韓であることは問題としません。
個別の思考は保証されておりますから。

そうであるならば、そのことはちゃんと伝えた方が誤解も無いと思います。
そういう思考故に、中韓には行動を控えるのだと。

日米安保が必要と思う人がいれば、日中安保が理想と考える人もいるかもしれない。

そのこと自体は、自由であり、問題ではないのです。

投稿: 下っ端 | 2013年12月 8日 (日) 08時03分

KEIさん、たろうさん、下っ端さん、おはようございます。さっそくコメントありがとうございました。

以前の二つの記事に関しても、大半の方から理解を得られたとは認識していません。したがって、当然「この話は解決済みですよ」という思いで今回の記事を投稿した訳でもありません。平和フォーラムのことを当ブログのコメント欄で私自身に問われれば、このような「答え」になるため、以前の記事の抜粋を中心とした内容となっています。

私自身の考え、私自身の一つの「答え」となる思いは以前の記事「平和の話、インデックス」「荒地よりもお花畑」「外交・安全保障のリアリズム」を通して訴えさせていただいています。「ナショナリズムを鼓舞」の問題は外交交渉の場面で選択肢を狭めるような世論の後押しに繋がる懸念を抱いています。参考までにその一例となるような話を下記の記事の最後に紹介しています。

2012年10月28日(日) 現実の場面での選択肢として
http://otsu.cocolog-nifty.com/tameiki/2012/10/post-3ea8.html

さらに付け加えなければなりませんが、このブログを通して「答え」を一つに絞ることを目的にしていません。この点は常連の皆さんに対し、繰り返しご理解を求めてきている点です。私自身の記事本文やコメント欄に寄せられるご意見の数々を不特定多数の方々が目にして、どのように感じ取るのか、そのような関係性を重視しています。その中で一人でも多くの方が「なるほど」と共感し、その方々の実生活での行動に変化を与えられれば何よりなことだろうと思っています。

ご自身の「答え」から他者の意見がかけ離れているため、苛立ち、厳しい言葉を投げかける関係性よりも「自分自身はこのように考える」というコメント投稿が多くなることを強く望んでいます。その際のマナーの問題として平和フォーラムを「親朝鮮フォーラム」と呼ぶことについて、nagiさんに対して改めてくださるようお願いしています。通りすがりの方であれば逐一お願いしていませんが、このコメント欄の一番の常連で、呼称の問題以外、普段は理性的で常識的なnagiさんに対してだからこそ繰り返し協力を求めていました。

日曜日の朝であり、久しぶりに長々としたコメントを書き込みました。それでも皆さんからの疑問に対し、的確なレスに至っていないものと思います。しかし、決してはぐらかしたり、回答したという形を作りたかっただけではありませんので、ご理解ご容赦いただければ幸いです。

投稿: OTSU | 2013年12月 8日 (日) 09時00分

追記です。

下っ端さんの問題提起について、少しお答えさせていただきます。平和フォーラムや自治労などの「反戦平和」の運動方針、確かに時代情勢の変化の中で見直しが必要な点もあるように感じています。このブログの中でも報告していますが、私自身、既存の運動方針に対して無批判に従うような立場ではありません。

その際、ブログでの言いっ放しではなく、実際の場面でも指摘すべき点は指摘してきました。一例として「避けて通れない拉致問題」「拉致問題を考える」という記事などがあります。その時と同様、中国との関係性などについても、機会があれば私なりの問題意識を提起してみようと考え始めています。

投稿: OTSU | 2013年12月 8日 (日) 09時22分

OTSU様、ご回答頂きありがとうございました。

残念ながら反軍事基地の活動との違いについて
読解力不足のためか理解できませんでした。

投稿: たろう | 2013年12月 8日 (日) 21時12分

たろうさん、コメントありがとうございます。

このようなテーマは今後も機会を見ながら投稿していくつもりです。その際はもう少し分かりやすく自分自身の問題意識や考え方を伝えられるよう努力します。それでも、たろうさんらから共感を得られるかどうか自信はありませんが、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2013年12月 8日 (日) 22時11分

早いもので12月ですね。世の中はクリスマスネオンとソングで
溢れてますね。宗教に寛容である国民性はまあ好ましいと思います。

もっとも11月からサンタの格好はちょっと早いだろうと思いますね。

以前、名古屋で、鳥の水炊きを、味噌ベースでする鍋を食べたの
ですが、とても美味でした。〆はキシメンを煮込んで食べました。
みなさんももし名古屋に行く機会があれば試して下さい。

やはり冬の味覚は鍋ですよねえ。

投稿: nagi | 2013年12月11日 (水) 10時48分

nagiさん、コメントありがとうございました。

新規記事は「原発ホワイトアウト」です。この問題もnagiさんとは見解が相違しているようですが、また機会があればコメントいただければ幸いですので、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2013年12月14日 (土) 17時53分

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