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2013年11月10日 (日)

定期大会の話、インデックスⅡ

このブログ、ココログでも過去の記事をカテゴリー別に分類整理できる機能があります。ただ機能を充分理解しないまま始めてしまい、相当数のバックナンバーを積み上げていました。投稿済みの記事のカテゴリーを一つ一つ変更するのも非常に手間がかかり、途中から新規記事のみを分類していくのも中途半端に感じ、機能を把握した後もカテゴリー欄は「日記・コラム・つぶやき」に統一していました。

そのため、時々、「自治労の話、2012年夏」のように記事本文の中にインデックス(索引)代わりに関連した内容のバックナンバーを並べていました。その発展形として「○○の話、インデックス」を始め、これまで「平和の話、インデックス」「職務の話、インデックス」「原発の話、インデックス」「定期大会の話、インデックス」「年末の話、インデックス」「旗びらきの話、インデックス」「コメント欄の話、インデックス」「非正規雇用の話、インデックス」という記事が続いていました。

先週金曜夜に私どもの組合の定期大会が無事終了し、今回もローカルで地味な話題となりますが、やはり大会に絡んだ内容を綴ろうと考えました。その際、昨年投稿した「定期大会の話、インデックス」の第二弾とし、安直な発想ながらタイトルに「Ⅱ」を付けることを思い付きました。閲覧されている皆さんにとって、どうでも良い話が長くなり、たいへん恐縮です。いずれにしても過去の記事に関しても、できれば多くの方に目を通していただけることを願っているため、時々、このような「インデックス」記事を投稿していました。

定期大会とは一年間の組合活動を振り返り、新たな一年の運動方針案を議論する場です。68回目の定期大会は組合員1295名のうち300名以上の出席を得て、すべての議案が承認されました。代議員制ではなく、組合員全員に出席を呼びかけた大会の方式は珍しくなっています。そのため、毎年、出席者の数は大きな関心事でした。3年前には500名を超え、用意した資料や出席記念品の数が足りなくなるという「うれしい悲鳴」を上げていました。

今回、ここ数年の出席者数に比べれば少なくなっています。ただ毎年利用してきた市民会館が改修中で、今回は出席者用の椅子が350という規模の会場だったため、適度な盛況感があった大会となりました。執行部席と出席者との距離が近く、演壇も低く、会場内の照明も明るかったため、「会場の雰囲気が良かったから、来年以降もここを使いませんか」という声が組合役員の一部から上がっていました。初めての会場でいろいろ心配していましたが、予想した以上に使い勝手が良く、円滑な進行の大会となりました。

それでも組合員全員に出席を呼びかけていく大会の性格上、出席者数の「うれしい悲鳴」によって会場の椅子が不足するような事態は避けなければなりません。そのため、やはり来年以降は1階席だけで千人規模のホールのある市民会館に会場を戻すことが望ましいものと考えています。確かに千人の観客席で300名ではガランとした雰囲気となってしまいますが、一人でも多くの方の出席を呼びかける限り、必要な対応や姿勢だろうと思っています。

組合員の誰もが出席でき、自由に発言できる定期大会の場はたいへん重要です。そして、一人でも多くの組合員の皆さんに会場まで足を運んでいただき、幅広い組合の活動方針を確立できることが何よりなことです。出席者数を増やすための様々な工夫や心がけていることを過去の記事の中で綴ってきました。迅速な議事運営に努めていることもその一つでした。出席された組合員の方々の目線で考えれば、定期大会が早い時間に終わることを望まれているはずです。

主要な議案は事前に配布していますが、当日、改めて丁寧に説明することも大事な議事のあり方なのかも知れません。それでも隅々まで丁寧に説明しようとすれば、一晩かけても終わらないほどの分量であることも確かです。したがって、事前に目を通していただいていることを前提とし、より簡潔な説明や提案に心がけるほうが適切だろうと考えていました。執行部側からの報告や提案はなるべく短くし、出席者からの質問や意見を受ける時間を充分保障するように努めていました。

他の組合に比べて来賓の方の数は少ないようですが、さらに恐縮ながら3分以内での挨拶をお願いしていました。そのため、率先垂範の意味合いからも冒頭の委員長挨拶は簡潔に終わらせるように心がけています。割り当てられた時間は5分ですが、話したい内容は数多くあります。人前で挨拶する機会が多いため、檀上で緊張するようなことはありません。原稿がなくても大丈夫ですが、いろいろ話を広げてしまい、割り当てられた時間をオーバーしてしまう心配がありました。

そのため、毎年、定期大会だけは必ず挨拶する内容の原稿を用意するようにしていました。今回、時間が1分ほどオーバーし、途中で言葉をスムースに繋げられない時もありました。自分自身も「今一つだった」と感じていましたが、大会終了後、新執行委員の方から「今年はキレがありませんでしたね」と声をかけられました。いつもは「キレがある」という好意的な感想でもあり、私からは次のような説明を加えていました。

ずっと原稿を追っていると下を向いたままになるため、時々、顔を上げて会場の皆さんを見渡しながら言葉を繋いでいます。今回、置いた原稿に視線を戻した際、続いて読み上げるべき箇所が見つけづらかった事情を説明しました。昨年までの会場の演台に比べ、高さや角度が違うため、そのような点が影響していたのかも知れません。すぐ見つけられず、アドリブで話す時があり、持ち時間の超過にも繋がっていました。

ちなみに当たり前なことですが、定期大会での挨拶は私どもの組合員の皆さんに向けて発信しています。大会に欠席された方々にも取り急ぎ伝えられる機会と考え、今年も用意した原稿のほぼ全文を下記のとおり掲げさせていただきます。不特定多数の方々が閲覧できるインターネット上であることを意識していますが、コソコソ隠すような内容は皆無だと考えています。そもそもブログの中で取り上げてきた話を多用しているため、常連の方々にとって目新しい内容が見当たらない挨拶かも知れません。

数十年前、組合加入率がほぼ100%、組合役員に欠員が生じることはなく、何か事があるたびに多くの組合員を動員できた時代がありました。そのような時代と比べれば、確かに組合は「弱くなった」と言われても仕方ありません。ただ労働組合の役割は労使交渉を通し、組合員の労働条件の維持向上に努めることです。さらに使用者側の行き過ぎた行為をチェックし、是正を求める役割を労働組合は担っています。経営者に対し、労働者一人の発言力は弱くても、労働組合に結集することで対等な力を持ち得ます。

当市をロケ地とし、労働基準監督署を舞台にした『ダンダリン』というテレビドラマをご存知でしょうか。その番組からも、労働に対して様々な法的な裏付けがあり、労働条件は経営者側の思惑だけで決められないことなどがよく分かります。仮に労使関係において、経営者側の力が突出していた場合、最近、取り沙汰されている「ブラック企業」を生み出す土壌に繋がりがちです。私どもの労使関係においては、幸いにも対等な力関係を維持できているものと思っています。

社会経済情勢が大きく変化する中、この間、労使課題で後退する局面が多いことも確かです。しかし、労使合意なく一方的に実施できない関係性のもと、組合員の痛みを可能な限り和らげるための決着も数多くはかってきています。このような組合の役割や、具体的な交渉の経緯や成果について『市職労報』などを通して詳しく伝えてきているつもりです。それでも紙媒体そのものの効果に限界があり、「組合のことがよく分からない」、もしくは「組合はまったく役に立たない」というような声にも繋がっています。

今後、よりいっそう組合員の皆さんの期待に応えられる結果を出していくことともに、紙媒体だけではない職場懇談会など相互交流の場を多く持っていければと考えています。昨年の大会でも触れた話ですが、組合員の皆さんに対して、まったく役に立てない組合であれば、私自身も「組合はいらない」と思います。しかしながら労働組合の最も大事な役割である交渉能力は決して衰えていません。今年度で打ち切る方針が定まったようですが、国家公務員に準じた平均7.8%の理不尽な給与削減の問題も、組合があり、自治労があるからこそ、何とか拒み続けることができています。

一方で、なくしてはいけないと思っている組合だったとしても、幅広い職場や世代から組合役員の担い手を繋いでいかなければ、未来はありません。特に今回、本当に長い間、組合役員を担っていただいた副委員長も退任されます。このように毎年、組合役員の担い手の問題で悩んでいますが、幸いにも来年以降、まだまだ働きかけによっては幅広い職場から多様な人材の担い手を見つけられる可能性があるという手応えも得ています。

続いて、やはりよく説明している話ですが、自分たちの職場だけ働きやすくても、社会全体が平和で豊かでなければ、暮らしやすい生活とは言えません。そのため、企業内の交渉だけでは到底解決できない社会的・政治的な問題に対し、多くの組合が集まって政府などに声を上げていくことも昔から重要な組合運動の領域となっています。このような背景のもとに連合や平和運動センターに結集し、組合は一定の政治的な活動にも取り組んでいます。その一つに選挙にかかわる取り組みもあります。

来年6月には最も身近で重要な市議会議員選挙が予定されています。事前に第5回職場委員会で組合推薦候補を提案し、今回の大会での確認をお諮りしています。ぜひとも、選挙の取り組みに対し、ご理解いただけますようよろしくお願いします。まだまだお話したいこと、取り上げるべき大事な課題が数多くあります。それでも皆さんからの発言の時間を充分保障するためにも、挨拶は短めにさせていただきます。最後に、これからも常に「組合員にとって、どうなのか」という判断基準を大事にし、組合運動の先頭に立ち、全力を尽くす決意です。これからも、どうぞよろしくお願いします。

最後に、大会に出席された皆さん、運営に協力くださった皆さん、ありがとうございました。また、この大会をもって退任された組合役員の皆さん、本当にお疲れ様でした。いろいろお世話になりました。特に挨拶の中でも触れましたが、前副委員長はたいへん長い間、組合運動を担われてきました。大会終了後の打ち上げで、五つの赤い風船の『遠い世界に』を聞かせていただきました。2番の歌詞「力を合わせて生きること」、この言葉に重みを感じながら今後も私なりに頑張っていきます。本当に長い間、ありがとうございました。

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コメント

>OTSU氏
お答えありがとうございます。私の想定とは少し違ったようですね。
私は使用者側が組合をチェックするのは無理だと感じています。
使用者側がそれをすると組合に対する攻撃だと追及されてしまうからです。
過去に、旧国鉄時代に国労の暴走が原因で首都圏暴動が発生し大変な
被害がありました。結局政府が介入する事態になったわけですが
今でも旧国労の方々は暴動に対する責任を微塵にも感じてないようです。

私としては健全なバランスを持った労使関係が望ましいと思うのですが
現実にはなかなか難しいようです。

話は変わりますが、私は現在、福知山花火大会での爆発事故の
ニュースを発生から注視しております。
ただ、主催である福知山商工会議所にどこまで責任があるのか
非常に興味深く思っております。今後、日本中で行われるいろんな
イベントにも影響があると思っています。

例えばです、本文にある定期大会で異常者が車で突っ込み多数の
死傷者が発生した場合、主催である労働組合が被害者団体から多額の
損害賠償を求められたらどうなるでしょうか?犯罪者が行ったことの
損害を賠償能力があるからと求められることが正義なのか。
以前から思うしだいです。

今後もニュースをチェックしたいと思います。

投稿: nagi | 2013年11月11日 (月) 18時11分

otsuさん助けてくれ!

私んとこの再任用が、働かん。
周りのことには無関心。何も覚えようとはしない。
体を動かす仕事は、逃げ回ってばかり。
電話はとらない。
簡単な仕事も臨時の職員に助けを求める。
一日、置物状態。組合の会や行事だけは元気に出かけていく。

若い人材の職場をうばわないでくれ。
これじゃ、周りの有能な職員が体を壊す。

再任用はほんとに勘弁してほしい。
退職金もらってハロワ行ってくれ。周りがイライラして
職場の士気が下がりっぱなし。

これは一部の特異な事例じゃないですよね。

投稿: ccc | 2013年11月13日 (水) 21時56分

大都市はわかりませんが地方では 公務員に成れる人は ツテ、コネ、その他、何か持っている人しか成れません。募集を懸けても最初からこの人を入れる、と決まっているのに公募します。サクラ公募です。また公務員一族と謂うのも存在します。リストラもなく、年に三度のボーナス、産休も一年、、誰も辞めません。殆ど定時に帰れる。不況になると給料が上がる。有休はキッチリ取れる。やめられません、公務員だけは..。

投稿: おかんギャルド | 2013年11月14日 (木) 21時08分

郵政民営化になり久しい..。旧地方郵便局員の実態..。郵便物宅配にしても地方の場合、数も少なく地理を覚えてしまえば 数時間で終えてしまい、余った時間で家に帰ったり資源ゴミ集積場が局員の時間潰しの場になっていたり、保険の勧誘も何時間もお茶を飲みながら、、地方では皆、顔見知り..。正社員のぼやきで、民営化されたら端末機を持たされ時間、時間管理されヤリ辛いとの事、、。また(局員の口から)社員一人の賃金で臨時職員三人雇える、、と..驚きである。

投稿: おかんギャルド | 2013年11月14日 (木) 21時25分

横から失礼します。
このブログに限らず、職場に配属された再任用職員についてどうこう言ってる職員を時々見かけますが、それって結局、自分たちの指導監督能力の無さを公言しているようなものでしょ。
もし、新人職員や異動で移ってきた職員が働かなかったら、働くように指導するはずです。
それが再任用職員に対して出来ないというのなら、そんなOBという「肩書」に怖気づいている自分たちをまず恥じるべきだと思います。
この制度が始まった当初ならともかく、再任用職員が増えた最近では、働かない職員を働かないまま置いておく余裕は、少なくともウチの市役所にはありません。
他人のブログで愚痴を漏らすぐらいなら、尻を叩いて働かせんかい! と思いますね。

投稿: 対人手当 | 2013年11月15日 (金) 23時51分

nagiさん、cccさん、おかんギャルドさん、対人手当さん、コメントありがとうございました。

ほぼ毎日コメント欄に対応していた頃は、皆さんからのご意見や問いかけの一つ一つに私なりの考えや感想を添えさせていただいていました。現在、このブログに集中するのは週末に限るようにしています。そのため、たいへん恐縮ながら個々のレスに至りませんが、ご理解ご容赦くださるようお願いします。

その上で一点だけレスさせていただきますが、再任用職員の働きぶりに関しては対人手当さんも指摘されているとおり周囲からの注意喚起が必要なのだろうと思っています。手順としては、まず配置した際の職務内容等を人事担当部署が明確に説明できているかどうか、そこから整理することが欠かせないのかも知れません。次に直属の上司にあたる管理職の責任で当該の再任用職員と話し合うべきだろうと思っています。

この段階までの注意喚起で「気付き」に繋がり、働きぶりが変化することを期待したいものです。万が一、それでも大きな変化がない場合、やはり管理職が反復して指導にあたることを基本にすべきだろうと考えています。なお、その再任用職員の方との人間関係等を考慮し、直接話せる同僚職員がいた場合は人事課や管理職の対応前に意見交換することも選択肢の一つだろうと思います。

投稿: OTSU | 2013年11月16日 (土) 21時35分

今回、初めてコメントします。

ここ何年かは、大会に出席していましたが、今回は出席しませんでした。執行部の皆さんをはじめ、大会開催にご尽力された皆様に申し訳なく思っています。
組合がいらないとか、面倒とか思ったのではなく、むしろ執行部の皆さんや組合には感謝しており、大会出席は、組合員の義務だと思っておりますが、今回、精神的に不安定な状態に落ちいってしまい、断念しました。
委任状は出しました。

これからも、組合をどうしたら良いか、執行部だけにお任せするのではなく、もちろん、私も考えていきたいと思います。

投稿: どんどんパパ | 2013年11月16日 (土) 21時47分

どんどんパパさん、コメントありがとうございます。

大会出席に関して、そのようにお考えいただき、たいへん有難く思います。組合をどうしたら良いか、一緒に考えてくださるという言葉もたいへん心強いことです。ぜひ、これからもよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2013年11月16日 (土) 22時27分

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