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2012年10月14日 (日)

荒地よりもお花畑

これまで何回かお伝えしてきましたが、少し前から時間的にも気持ちの上でも集中しづらい平日の夜はコメント欄への参加を控えるようにしています。言葉が不足しがちなコメント欄ではなく、記事本文を通して様々な問いかけに対してお答えするように努めていました。そのため、今回も前回記事「分かり合うことの難しさ」に寄せられたコメント内容を踏まえ、レスすべき点や私なりの思いを書き進めていくつもりです。

相手の言い分が「明らかな間違いだと論破できる」にも関わらず、それを「不問」にする行為は、ある意味「アンチ行動原理者」と似通った部分があります。「真実は何だ」を軽んじている・・という意味で。しかし一方では自治労(公務員)に対しては「冷静で客観的な批判」を望んでいる。まあ気持ちが揺れている・・ってところでしょうか。「カラスは白い」と言い張る者を糾弾しなかった事が、結局は災いの原因になる事を肝に銘じておくべきです。「南京事件」「従軍慰安婦問題」「領土問題」・・随分「カラスは白い」を許してきたものです。

上記は当ブログのコメント欄でお馴染み、あまのじゃくさんからお寄せいただいたコメントの一部抜粋です。このような問いかけが返されがちな現状に関しては、いみじくも「分かり合うことの難しさ」の中で自分なりの問題意識を書き込んだとおりでした。私自身としては不特定多数の方々にも分かっていただけることを願いながら、このブログでの言葉の使い方や表現の仕方に努力していました。しかし、どれほど自分自身が懸命に努力したつもりでも、分かり合えない関係性が生じることを当たり前だと思うようになっていました。

このような理由は最近の記事「このコメント欄の限界と可能性」の中で詳しく綴ったとおりでした。その上で、言語や歴史認識などが大きく違う方々と分かり合うことの難しさを痛感しながら、前回の記事では外交の場面、とりわけ中国と韓国との関係性から尖閣諸島竹島の問題を取り上げていました。その記事のコメント欄で、あまのじゃくさんから指摘された「明らかな間違いだと論破できる」という記事本文中の言葉は、次のような文章の繋がりの中で記していました。

お互いが自分の「答え」に自信を持っていればいるほど、歩み寄りは難しく、いがみ合っていきがちです。尖閣諸島と竹島の問題でも相手側の言い分や見方があります。その見方は明らかな間違いだと論破できるのかも知れません。しかし、それぞれの国における「答え」は絶対的な「正解」だと信じられ、日本の「答え」は敵視すべき虚言だととらえられている現状について、良くも悪くも直視しなければなりません。

言葉が不足していたのかも知れませんが、相手の言い分を仮に論破できたとしても、いがみ合った関係性が改善できない悩ましさを記述していたつもりです。したがって、「真実は何だ」という探究心を軽視する意図はなく、そもそも明らかな間違いを指摘する行為そのものを否定した言葉でもありませんでした。ただ真逆な「答え」を持ち、「空手三段」の強さに対する評価などが異なる関係性の中、お互いが一致する「正解」を見出すことは至難な話だろうと思っています。

お互いの「正しさ」を言い合っていても平行線をたどりがちであり、最優先する目的が悪化した関係性の修復とするのであれば、多面的なアプローチも欠かせなくなるはずです。そのような中で、相手の言い分にも耳を貸す場合や結論を「棚上げ」にしてきた経緯があったのだろうと見ています。一方で、あまのじゃくさんのように「カラスは白い」を許してきた結果、「結局は災いの原因」になっているという声があることも承知しています。

しかし、「南京事件」など例示された事例の中にも幅広い見方があることを押さえなければなりません。すべて自らの「答え」が絶対正しく、異なる認識を持つ相手は「けしからん」という姿勢で臨むばかりでは問題だろうと思っています。繰り返しになりますが、相手の間違いを不問とすることを「是」とする意図はありません。いがみ合った関係性を修復することを第一の目的と考えるのであれば、相手方の立場や考え方などを的確に把握した上で、話し合いに臨むことの重要性を提起した文章だったつもりです。

合わせて、あまのじゃくさんから自治労(公務員)に対しては「冷静で客観的な批判」を望んでいるという指摘も受けました。もともと当ブログのコメント欄では、思い込みによる批判や誹謗中傷は慎んでいただくようお願いしています。断定調の批判に対する「お願い」はPart2にわたり、結論付けた批判は、より慎重に論拠立てた説明責任が欠かせないことを訴えていました。この「お願い」は自治労や公務員に限らず、すべての個人や組織を名指したコメントに対するものでした。

その中で、名指しされた当事者の一員となる私自身が「自治労のように売国左翼運動やアホな要求をせず」というような誹謗中傷の類いとなるコメントに対し、レスする機会があった際に何も反論や注意喚起しないほうが問題だろうと思っています。また、外交の場面でも冷静さの重要性は言うまでもなく、事実に基づかない批判に対しては毅然と反論すべきものと考えています。あくまでも個々人や国によって信じている「答え」が異なる関係性の難しさを提起した記事だったため、「気持ちが揺れている」という意識も一切ないことを付け加えさせていただきます。

続いて、前回記事のコメント欄では右サイドバーの「用語解説リンク」にある平和フォーラムのサイト上のコラム「明るい、ナショナル!-中国反日デモに思う」が話題になっていました。全体を通して少し茶化すような書き方が目立っていましたが、その筆者が述べている認識は認識として一つの「答え」だろうと受けとめています。しかし、その内容に対し、やはりコメント欄常連のnagiさんからは「よくここまでお花畑の記事を書けるなあと関心しきりです。よほど中国様が大事なのだろう。朱に交われば赤くなるの例えどおり、反日思想の組織との関係があれば、自分も疑われるのは世の常でしょう」という感想が寄せられていました。

同じタイミングで、nagiさんから「言わば対等に平和に交渉する為に、日本は憲法を改正し、自衛隊を国軍と定めて戦えるようにしなければなりません。対等でなければ、交渉などせず相手は押す一方です」という意見の賛否についてのお尋ねがありました。すでにコメント欄でレスしていましたが、日本国憲法だけが特別ではなく、現在の国際社会では自衛のためか、国連が認めない限り武力行使はできません。現実との乖離等の指摘があろうかと思いますが、その原則は本当に大事なことだと考えています。したがって、その原則を外すような論調でのお尋ねに対しては「否」という立場であることを取り急ぎお答えしていました。

きっと今回のような記事内容も「お花畑」と揶揄され、中国や韓国側に肩入れした「反日」というレッテルを貼られてしまうのかも知れません。言うまでもありませんが、私自身も平和フォーラムのコラムの筆者も「反日」という立場ではありません。武力衝突は絶対避けなければならないという思いが共通しているはずであり、そのようなことから「反日」というレッテルを貼られてしまうのであれば不本意な話でした。いずれにしても当ブログを閲覧されている皆さんの中で、戦争を肯定する方は圧倒的に少数だろうと思っています。

ただ「場合によって、武力行使はやむを得ない」というニュアンスになった場合、必ずしも否定されない方々が増えていくのかも知れません。ハト派、タカ派という区分けも陳腐な言い回しに聞こえがちですが、まだまだ次のような報道に際し、一人ひとりの思いが枝分かれしていくようにも感じています。石原都知事の「戦争を辞さず」というような発想がタカ派であり、石原都知事に比べれば野田首相のような見方がハト派に属し、どちらの判断を支持するのかどうかという枝分かれがあり得るのではないでしょうか。

前原国家戦略相は12日、BS朝日の番組収録で、野田首相が沖縄県の尖閣諸島の国有化を決断した理由として、「首相は、東京都が所有すると(日中関係が)大変なことになると考えた」と説明した。その理由として、首相が8月に首相公邸で石原慎太郎都知事と会談した際の模様を明かした。前原氏が会談の同席者から聞いた話によると、石原氏は「『(中国との)戦争を辞さず』みたいな話もした。(首相は)『これは話にならない』とあきれた」という。中国では、尖閣の国有化で首相と石原氏が連携したとの批判が強いが、前原氏は「180度逆だ」と説明したかったようだ。【読売新聞2012年10月12日

今回の記事も長くなってしまいました。それでも言葉が不足し、いろいろ分かりづらい点も多く、そもそも分かり合うことの難しさを痛感するテーマなのだろうと思います。最後に、以前の記事「もう少し平和の話」の中で記した個人的な思いを改めて紹介させていただきます。国際社会は国益や主権という考え方が基本となり、どこかで必ず対立した関係が生じています。しかし、現在の国際社会が「荒地」だったとしても、「お花畑」にしていこうというポジティブな発想も絶対大事なことだと考えています。

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コメント

こんばんは^^


以前のOTSUさんのご意見

>地政学の話ですが、住んでいる家の隣人との付き合いがこじれた場合、かつ
>嫌だからと言って引っ越すことはできません。それならば仲が良いのが何よりなことです。

これには同意しますけど。

仮に相手がナイフをちらつかせてきたり、(毎年軍備増強)

一方的に進入してきたり、自分のものだと主張。(いわずもがな)

金をわたしても有難がらず子供に悪口を吹聴
(ODA、賠償金、反日教育、デモ扇動)

仲良くする気もなくなりませんか?

>さらに相手のことを毛嫌いしていれば、以心伝心、相手から好感を持たれにくくなることも必然です。

もうこのレベルには来ているでしょう。特に相手は反日教育しまくってますから。

相手はこっちのことを親の敵と思って殺してもいいと思ってかもしれません。

そんな状況の場合、仲良くしようとすりよっても騙されたりたかられるだけ

だと思います。

殺されないように身を守りつつ、冷却期間を置いたほうが良いのではないでしょうか。


私見ですが、もし本当にお花畑を増やしたいなら海外で活動することが真の近道かと思います。
周辺国の反日教育をやめさせるとか、軍縮を求めるとか、領土問題の話し合いによる解決を求めるとか。。。
国内のオスプレイ配備反対などより優先順位の高い課題はたくさんあるように思います。

なんて言いつくされたことですね
失礼しました。

投稿: たろう | 2012年10月16日 (火) 02時58分

役人は前線に立たないですから。
国の官僚は労働基準法の適用外で、そのような気概を持って仕事が出来るでしょうが、自治労にとって平和運動は待遇改善の一貫ですから、今のぬるま湯から厳しい状況へ転じる訳がありません。
OTSU氏もこれほど政治的な思いが強いのなら政治家になる動機としては十分だと思いますが、一公務員である方が得とお考えだとお見受けします。
言わばビール片手に政治談義しているわけです。

投稿: まもる | 2012年10月16日 (火) 08時21分

おはようございます。

ちょっと流れを観察してましたが、ほとんどコメがないので
参上しました。

>OTSU氏
私が考えるに「言語」という拙いコミュニケーション手段しか
ない人間には、もともと分かり合える可能性は極端に低いものと
しか思えません。
理解し合うのではなく、利害関係で妥協点を探すことが主要な
ことなんでしょう。

それとOTSU氏の書き回し所以か、少々矛盾した内容がありますね

>お互いの「正しさ」を言い合っていても平行線をたどりがちであり、最優先する目的が悪化した関係性の修復とするのであれば、多面的なアプローチも欠かせなくなるはずです。そのような中で、相手の言い分にも耳を貸す場合や結論を「棚上げ」にしてきた経緯があったのだろうと見ています。

>外交の場面でも冷静さの重要性は言うまでもなく、事実に基づかない批判に対しては毅然と反論すべきものと考えています。

日本は毅然と対抗するべきなんですが、ほとんど静観してるほうが
多いですよね、しかし相手はガンガン主張してきます。
相手の言い分に耳を貸すべきか、反論するべきか。

私はOTSU氏のことを「反日」といいませんし、そうとも思いません。
「お花畑」思考とも異なります。しかし平和フォーラムの中身は
「反日」であり「お花畑」です。

投稿: nagi | 2012年10月16日 (火) 10時15分

>いがみ合った関係性を修復することを第一の目的と考える

この点が、もはや違うんですよね。私たちの前提と。
私たちは、一定限度でなら、いがみ合ったっていいと思ってます。
そもそも、中韓との「友好」~それも極めて日本的な~を目的とすること自体が、過ちではないのかと思うわけです。
なぜなら、中韓は、「日本的な」友好など望んでいないからです。

例えば、ある争点で先鋭的に対立しつつも、別の一致点では強力なタッグを組む、というような関係性を認める度量を、国家は持たねばなりません。

その意味では、「友好」も「完全敵視」も、極端に過ぎるものであって、何と言いますか、国民にもそういう心の余裕やら度量が必要でしょうね。

>相手方の立場や考え方などを的確に把握した上で、話し合いに臨むことの重要性を提起した

では、その的確な把握で、中国や韓国は、話し合いを望んでいると言えますか?話し合いを受け入れると言えますか?
相手の立場を知れば知るほど、話し合いが不可能なことがはっきり分かるケースも、当然考えられると思いますが(一方的にこちらが損失を受ける話を持ち出すならともかく)。
相手の立場に関わらず、当然に話し合いが可能という前提になっている点・・・

私たちは、この辺りに、話し合い論者の限界を感じるわけですが、OTSUさんは、これについてどのようにお考えでしょうか。

投稿: かもめのじょな | 2012年10月18日 (木) 00時05分

いまだに臨時国会が開かれない。開いたら解散をせまられるから
との意味不明の論法を公然と言う 日教組出身の与党民主党幹事長
輿石東議員だ。法案の可否に関係なく国会の開催は与党の責任だ。

労働組合において政治運動にかかわってる方々はこの輿石東の
やり口を是認してるのですか? 民主党が野党の時代に無茶苦茶して
おきながら本当にどの口でいうのだろうか。

さすが「国民の生活が台無し」の民主党です。

まだ民主党を支持するのですか?

また、公然と差別記事を載せた週間朝日は朝日新聞社100%出資の
子会社であるのに、自らに責任は無いといいきる売国新聞はさすが
としかいえない。

投稿: | 2012年10月19日 (金) 14時20分

すみません。上記投稿は nagi です。
落雷でパソコンの調子が悪いです。

投稿: nagi | 2012年10月19日 (金) 14時21分

 年下の女性教頭にたしなめられ、頭にきたんだろうね。
 教頭の言い方にも問題があったのかも。
 警察沙汰にするっていうのも相当なことなので、かなり感情的な対立が背景にあるな、これは。

 しかし、職場外に生徒の個人情報を持ち出し、採点しようとでもしていたのだろうが、今のご時世で、答案を紛失したり、情報が漏えいしたりしたら、どうするんだろう。
 57歳の平教員は責任がとれるんかね。
 情報セキュリティ的な研修はないんですかね。この人、感覚が古いね。
  
 でもね、学校内での生徒間のイジメは、警察沙汰にあまりならないのに、先生間のトラブルは、警察沙汰になるんだね。 
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女性教頭に注意され体当たり…教諭が腹いせに

 答案の持ち出しをとがめられた腹いせに教頭に体当たりし、けがをさせたとして、兵庫県警有馬署は20日、同県立神戸北高教諭の藤原義典容疑者(57)(神戸市垂水区)を傷害容疑で逮捕した。
 藤原容疑者は「前に立ちはだかったので、押しのけただけ」と容疑を否認しているという。

 発表によると、藤原容疑者は18日午後5時30分頃、神戸市北区の同高職員通用口で、女性教頭(53)に体当たりし、背中などに約1週間のけがを負わせた疑い。
 藤原容疑者は英語を担当。校外への持ち出しが禁止されている中間試験の答案用紙を採点のために持ち帰ろうとし、教頭が注意したという。

 同高によると、藤原容疑者は1学期の期末試験でも答案の持ち帰りが目撃され、小林二城にじょう校長らが再三注意していた。(2012年10月20日17時58分 読売新聞)

投稿: 情報漏えいにご用心 | 2012年10月20日 (土) 20時15分

たろうさん、まもるさん、nagiさん、かもめのじょなさん、情報漏えいにご用心さん、コメントありがとうございました。

杓子定規に平日夜はコメント投稿しないと決めた訳ではありませんが、ここまで一言もレスできず、たいへん恐縮です。やはり記事本文に集中して対応すべきお尋ねが多く、新規記事の中で私自身の思いを綴らせていただくつもりです。ご理解ご容赦くださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2012年10月21日 (日) 08時00分

朝日の件といい橋下さんも落ち目やな。
【衝撃】大阪府が財政健全化団体へ【橋下改革は嘘だったようだ】10.4
http://www.youtube.com/watch?v=pBuGv2yfM-4&feature=youtube_gdata_player

投稿: 粉飾決算反対 | 2012年10月22日 (月) 21時07分

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