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2011年10月22日 (土)

ブログでの発言の重さ

ブログという存在を知り、自分でも始めたことによって、初めてインターネットの面白さにはまりました。それまでブロードバンドとは無縁でしたが、ほどなく自宅の回線をADSLに変更する切っかけとなっていました。その頃はパソコンに向かう時間を惜しまず、このブログの記事も毎日のように更新していました。合わせて、他のブログへのコメント投稿も積極的に行なっていた時期でした。

現在は週に1回の更新となり、他のサイトへの書き込みは一切行なっていません。日常生活に過度な負担をかけず、このブログを続けていく心得の一つでした。特にコメント投稿に関しては、自分のブログ内での対応に集中するため、遠征(?)は控えていました。それでも少し前の記事のとおりブックマークし、頻繁に閲覧しているブログは数多くありました。その際、一言コメントさせてもらおうか、時々、迷うような記事内容にも接していました。

最近、あるブログで「公務員のためいき」を取り上げていただき、「組合嫌いの方からの攻撃にOTSUさんが穏やかに反論するパターンが続いています。ただ、いつも穏やかなOTSUさんにしては珍しく強めの勢いを感じる反論もありました」という記述を目にしていました。さらにコメント欄では、その管理人さんから「市職の委員長という職を離れたら、もっとストレートな言い方が出来るようになるのかも」という見方も添えられていました。

いろいろな意味で、じっくり読み込まれていることが分かる批評内容でした。ご迷惑がかかるかも知れず、当該記事の紹介はとどめようとも考えましたが、やはり控えめにリンク先をはらせていただきました。実は土曜の夜、前回記事のコメント欄で「ギリシャの問題に触れようと考えていましたが、その前に添えたい一言二言が生じているようです」と書き込んでいました。その際、今回紹介したブログの言葉を思い出していました。

改めて当ブログの位置付けの説明となりますが、自治労に所属している組合の委員長の立場を明らかにしながら運営しています。とは言え、組合の公式ブログではなく、あくまでも内容に関しては一個人の責任で投稿しています。開設した大きな目的は、公務員やその組合側の言い分の発信と合わせ、私どもの組合員の皆さんに組合を身近に感じてもらうという二兎を追っていました。

そのため、組合員の皆さんをはじめ、顔なじみの自治労や連合の組合役員の皆さんらにとって、このブログは匿名での投稿となっていません。一方で、不特定多数の皆さんも訪れてくださり、幅広い立場や視点からのコメントをお寄せいただいていました。週に1回の更新ですが、おかげ様で毎日千件前後のアクセスがあります。このような位置付けの中、ブログの記事本文やコメント欄での発言を重ねてきました。

自分自身は推敲を重ねながら、精一杯分かりやすい文章の投稿に努めているつもりでした。しかし、「分かりにくい」「お役所答弁」などという言われ方が多いことも否めませんでした。あえて対立点を際立たせない書き方が多いため、断定的なレスが少なく、分かりづらい点があることも自覚していました。特に相手を挑発するような表現は、なるべく避けるように心がけていました。

例えば、前回記事で示していた「バカの壁」が生じがちな理由の2点目について、「基礎的な知識が欠けていた場合」「もっと勉強してもらわなければ」などという表現では非常に角が立ち、憤られる方が出てくることを懸念していました。ただ回りくどい表現は、確かに伝えたい内容を分かりづらくしている場面があろうかと思っています。それでも決して煙にまくような意図はありませんので、改めてご理解いただければ幸いです。

そして今回、もう一つ、分かりづらくしている大きな理由を説明させていただきます。前述したおり個人の責任によるブログである一方、組織の看板も背負いながら発信している側面がありました。私どもの組合も、自治労も、おおらかな組織ですので、個人的な発言の自由度は高いほうです。それでも組織として右へ行くのか、左へ行くのか、議論中の案件などについて先走って結論的な発言を行なうことは避けるべきだと考えています。

言うまでもありませんが、議論の俎上にない案件だった場合、これまで私見として結論的な「答え」も連発していました。あくまでも組合の課題の中で、デリケートな案件に関しては言葉を選びながら発言していました。その際は、確かに「分かりづらい」という見られ方が多かったはずです。しかしながら私どもの組合員の皆さんが当ブログを見た際、「あれっ?!」という不信感を与えるようなフライングは絶対避けなければならない点でした。

たいへん失礼ながら「言うだけ番長」と揶揄されがちな民主党の前原誠司政調会長は格好の反面教師だと見ています。とにかく難しい問題の結論を断定調で述べ、まとめる見通しや党内の根回しなどが不充分だったため、結局、言うだけだったという顛末を繰り返していました。その歯切れの良さが前原政調会長の人気の一つだとも言われていますが、私自身は強く反省し、改めるべき短所だと思っています。

今回の記事も地味な内容にもかかわらず、長々と書いてしまいました。前回記事に対しては「長すぎて引いた」というコメントも寄せられていました。そろそろ話をまとめさせていただきますが、純粋な匿名の発信ではない私自身の発言の重さを様々な点で意識しています。不特定多数の方々が閲覧できるネット上に発信する重さ、日常の中でお付き合いのある多くの皆さんに見られている重さ、このような点を踏まえ、誰に見られても責任を持てる言葉を常に探し続けています。

「分かりづらい」「歯切れが悪い」という見られ方に関しては申し訳なく思っていますが、自分自身、それほど窮屈に感じず、書きたいことを自由に書き込んでいるつもりです。もし窮屈に感じていたら、これほど長く続けていなかったかも知れません。いずれにしても、このような点もご理解いただき、お付き合い願えればと思っています。最後に、市職の委員長という職を離れた後、リニューアルした「公務員のためいき」をお見せできる日がいつ訪れるのか…? 引き続き立候補し、火曜日から信任投票が始まりますので、まだ先の話となる見通しでした。

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コメント

先週のコメントで私の言葉足らずを上手に説明していただいた
青二才氏に感謝します。
また、いつも丁寧かつ真摯にレスを下さるOTSU氏にも感謝
しております。
大多数が管理人のように仕事熱心で有能で懸命であることは
十分に承知している上での私の過去の発言とさせて下さい。

OTSU氏が言われるように公務員の先行した負のイメージを
解消するためと思い、なんどかレスしたつもりですが、
私の言葉不足の為、地方の公務員氏に論点が違うと指摘
されました。なかなか力量不足は改善されませんので
申し訳なく思います。

それと本文で触れていたプログはさらりと読みましたが
特にコメントは入れていませんし、入れる価値が無いと
判断しました。
立場が変われば意見が変わるのは当然であり、建設的な議論と
思いつつも世の中の交渉ごとでは相手を攻撃し妥協させる
あの手この手を駆使し、最後は多数決で押し切る。
これが世の中の実際ではないでしょうか。
話し合いで問題が片付くなら裁判所での民事紛争も
もっと減るでしょう。相手の立場にたって考えるなどは
所詮絵空事と思われます。

投稿: nagi | 2011年10月23日 (日) 16時11分

nagiさん、コメントありがとうございます。

こちらこそnagiさんから様々な提起をいただきながら、逐次お答え切れていないことを改めてお詫び申し上げます。今後、投稿していく記事本文の中で、いろいろな切り口から引き続き自分なりの問題意識を書き進めていくつもりです。

私自身は「相手の立場にたって考えるなどは所詮絵空事」と諦めず、多面的な見方の一つを発信できるブログとなり得るよう努めていきます。ぜひ、これからも気軽にコメントをお寄せくださるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2011年10月23日 (日) 21時04分

先日経産省を解雇(退職?)された古賀茂明氏の著書「官僚の責任」を読むと、身分保証されて閉鎖空間に生きる者の考えがどう歪むかが克明に書かれている。

この歪みをどうにか是正したいというOTSUさんの試みを理解出来ない者が多数いるようですね。
要は(公務員に限らず)身分保障と既得権益にしがみ付いて閉鎖空間に生きている者が日本を破綻に追いやっている・・ってところでしょうか。

そしてその事を「嗅ぎ分けている者」と「そうでない者」がいるという事でしょう。
ここの議論を「○○嫌い」などという瑣末な話に感じ取っているって事は「そうでない者」でしょうな。

投稿: あまのじゃく | 2011年10月24日 (月) 09時12分

誤解のないように申し上げますが、私は「公務員嫌い」では
ありません。反日活動家や売国野郎は大嫌いです。

>私自身は「相手の立場にたって考えるなどは所詮絵空事」と諦めず、多面的な見方の一つを発信できるブログとなり得るよう努めていきます。

絵空事と言ったのは言葉が過ぎたようで、謝罪致します。
訂正して、目的に沿わないと申し上げます。
本来、互いの最大の利益を確保する為に交渉をするわけ
ですから、相手の立場など思いやることは裏切り行為に
過ぎず、全力で有利な内容を勝ち取るべきと思われます。

アメリカのプロスポーツなどが良い例ですかね。
もっともファン離れが進み衰退する可能性もある
わけですが。

内容が横道にそれすぎているのはご容赦下さい。

投稿: nagi | 2011年10月24日 (月) 15時29分

あまのじゃくさん、nagiさん、コメントありがとうございます。

>互いの最大の利益を確保する為に交渉をするわけですから、相手の立場など思いやることは裏切り行為に過ぎず、全力で有利な内容を勝ち取るべきと思われます。

まさしく外交の場面は、そのような利害対立のせめぎ合いだろうと思います。それでも「ウインウイン」の結果が出せるかも知れず、そもそも「押す引く」があるからこそ交渉だと考えています。そのためにも相手の思惑や立場を適確につかみ、交渉に臨むことが重要だろうと思っています。私も横道にそれた一言を添えさせていただきました。

投稿: OTSU | 2011年10月24日 (月) 22時12分

また後日にコメントしようと考えておりますが、その前に気になったので一つ書かせて頂きます。
労使交渉でWinWinの関係なんてあり得るのでしょうか?いったいどのような関係を想定されているのか教えて頂きたいものです。
先日、国との労使交渉で妥結したとされる国家公務員の7.8%の給与削減については、結局削減が先行して労働基本権の付与は先延ばしにされることに落ち着くようですし、地方公務員へは起債の制限や、もっと直接的に交付税の相当額カットにより同条件あるいはそれ以上の削減が求められることは確実な情勢です。何故なら、それが成されなければ民主党は選挙で全戦全敗ですからね。
これが管理人さんの言われるWinWinの関係とは流石に思いませんが、それでも、ここまで職員Ⅰをも巻き込んで進む不透明な行先には、自治労幹部の欲しい物として待遇向上以外に何かあるのでは無いですかと疑ってしまいますね。
また、このまま旧態依然の組合が続くならば、住民からは公務員の反省が見えないですので、この後は世論からおそらく消費税増税相当額と同額の公務員給与削減、すなわち2~4割程度の人件費カットが当然のように求められると思います。
職員の方々には、その辺を自分なりに情報収集して、自分なりに考えて、自分の将来を想定して、信任投票に臨んでもらいたいと思うだけです。成果主義から得る結果は誰にでも等しく能力に平等なのですからね。

投稿: 名無し | 2011年10月25日 (火) 00時47分

言葉が足りなかったので追記です。
管理人さんの考え方の延長にある労使交渉のWinWinの関係を聞きたいですね。ということになります。私の考えの延長にある職員Ⅰと理事者間のWinWinの関係は成果主義の徹底的な導入ですので、これは成立すると考えています。

投稿: 名無し | 2011年10月25日 (火) 00時58分

名無しさん、おはようございます。

一般論として「相手の立場など思いやることは裏切り行為に過ぎず」に対し、私なりの交渉、とりわけ外交の場面についての思いを一言書き込んでいました。特に交渉の要諦は「押す引く」に重点を置いた記述のつもりでした。その一言が今回のような指摘に繋がること自体、とても不思議です。

したがって、「労使交渉のWinWinの関係」のお尋ねはピントがずれています。当然、後者の「押す引く」の中で、厳しい判断を迫られている現状です。取り急ぎ一言レスさせていただきましたが、いろいろ書き綴りたいこともありますので、改めて機会があれば名無しさんと私の視点の違いなどを補足したいものと考えています。

投稿: OTSU | 2011年10月25日 (火) 08時08分

先週の記事のコメントが火曜まであったことにさきほど気がつきました。
たびたび私の言葉不足を補足していただいた青二才氏に感謝します。

ここでのやりとりや掲示板のやり取りでも同様なんですが
文面オンリーでは上手に意思を伝えられずにもどかしいです。
相手を揶揄つもりなく、雰囲気を軽くする狙いでいれた記号が
相手には嫌味にとられてしまったりする。

業務上で人と相対する時の私の信条で、他人の無礼は自分の無礼と
思うようにしています。相手が失礼な態度や言葉を言うのは自分が
そのような言葉や態度でいるからだと考えて応対します。
そう思うと感情的にならず応対できるからです。
一方、掲示板などでは過度に攻撃的な文面になったりして
後に後悔したりします。
OTSU氏のように冷静で抑制されたコメントをできるように
心がけたいと思います。

投稿: nagi | 2011年10月26日 (水) 12時47分

nagiさん、コメントありがとうございました。

ネット上での意見交換の難しさはご指摘とおりです。ただnagiさんが気になさっているほど、nagiさんの文章を不愉快に感じる時はありません。逆に今回の記事本文でも書いたとおり私のように抑制しすぎると、伝えたいことが適確に伝わらなくなる傾向もあるようです(苦笑)。

いずれにしても、気になったことを自分なりの言葉で気軽に投稿いただければ、よろしいのではないでしょうか。その際、私自身の自戒と時間的な余裕のなさなどを釈明させていただきながら、必ずしも適宜レスされないケースもご容赦ください。つまり不特定多数の皆さんに向けて「伝えたいことを気ままに書く」という点を重視され、今後もご利用いただければ幸いです。

投稿: OTSU | 2011年10月27日 (木) 08時07分

先週の記事にコメントしましたが、自分には出来ないと判っていることでも、交渉相手には要求し、現状が変わらないようにしてきたのが組合だと思っています。その中心に居られる管理人さんが、発言の重さをどう意識されているのか疑問に思います。
今週も、色々なブログを見て歩きましたが流行の言葉があります。今週の組合を表現する言葉は「我欲に基づいた他罰思想を体現する」ではないかと思いました。他罰を用いて自らを変えるのは拒む姿を見せているのに、同じく今週の出来事では、都教組は日本を切り売るようなことを平気で言っているようでもありました。
この記事は凄く組合の現状を表していると感じています。自分の身は削らないのに、多数の身は容易に削るのが組合であると。すなわち特定の職員Ⅱを守るために多数の職員Ⅰを切り捨てるが如く。
この記事を読み、住民はどちらの言い分に賛同し、そしてどちらの存在に違和感を持つのでしょうね。場所は異なりますが、その答えは11月27日に示されると思います。奇しくも職員の2割をクビにすると公約にもされたようです。私のは2割を入れ替えろでしたけど。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111028-00000087-san-soci

投稿: 名無し | 2011年10月29日 (土) 18時51分

名無しさん、コメントありがとうございました。

前回記事のコメント欄でもレスさせていただいています。ところで、名無しさんは当ブログの記事内容などをしっかり読まれず、いろいろコメントされているように感じ始めています。このコメント欄は比較的自由に利用いただいていますが、紹介された日教組の話と今回の記事内容の関係性が理解できません。

投稿: OTSU | 2011年10月29日 (土) 22時26分

全部読んでますよ。でも答えをすり替えられるので、このようなコメントになっています。
私は、シンプルな例を用いて管理人さんに自ら変わることを勧め、かつ求めてみましたが、やはり外部から強力にぶち壊すのが、もっとも正解な手法なのかも知れません。
最近の大阪維新の会の騒ぎを、多少は懐疑的な目でも見ておりましたが、ここでのやり取りで、毒を制するにはより強力な毒しかないと確信しました。

投稿: 名無し | 2011年10月30日 (日) 10時06分

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