減り続けている現業職場
先週の日曜、私どもの組合の現業評議会が中心となり、給食展という催しをターミナル駅近くのホールで開きました。安全でおいしい給食をアピールする目的で始めた給食展は今年で3回目となります。今回、初めて市教育委員会からの後援も得て、学校を通じて児童生徒らにPRチラシを配ることもできていました。また、会場の立地条件の良さもあり、親子連れを中心に600人を超す来場者で賑わい、試食の予約受付もあっという間に締め切られるほどでした。
これまで給食の課題では「学校給食への安全責任」「学校給食のあり方、検討開始」「メタボリック症候群と学校給食の役割」などの記事を綴っていました。中学校給食は導入の時点から民間委託でしたが、小学校給食は自校方式とセンター方式の2通りに分かれながらも市が直接運営していました。今後、老朽化したセンターの建て替えに伴い、新しい共同調理場がPFI(「行政のアウトソーシング」参照)方式で建設されます。
その際、調理業務は直営にすべきと組合側から主張してきましたが、残念ながら昨年末の交渉でその願いは実現できない決着を受け入れていました。とは言え、自校方式の小学校や保育園の調理業務は今後も市が直営責任を果たしていきます。また、運営が民間かどうかにかかわらず、給食の意義や安全面の重要性に変わりはありません。このような現場の職員一人ひとりの思いを託し、市民の皆さんに広く呼びかけた給食展を一昨年から始めていました。
さて、前回記事「非正規公務員の課題 Part2」へのコメント欄は閑古鳥が鳴く一方、少し前の記事「混迷を深める阿久根市の夏」のコメント欄には連日多くのご意見が寄せられていました。主に投稿者同士の意見交換が続き、管理人である私も一閲覧者となって、その議論の行方を見守らせていただきました。どうしても個々人の視点や基本的な発想の出発点が異なるようであり、同じ事例を論じていても意見が真っ向から対立しがちな傾向をたどっていました。
しかしながら皆さん、できる限り冷静な議論に努めていただき、荒々しい場にはならず、たいへん感謝しています。私自身は実生活に極力負担をかけないよう週1回の記事本文の更新に集中しているため、コメント欄での議論に参加することは必要最低限にとどめていました。自分なりに思うところがあっても、なるべく中途半端な参戦は控えるようにしていました。したがって、その議論の流れを踏まえた内容、つまり阿久根市に関する話題を今回の記事で取り上げることも考えました。
それでも今回は冒頭に示した給食展について触れる予定でしたので、表題のような内容につなげることとしました。いずれにしても阿久根市の動きは、ずっと注目しているところですので、近いうちに必ず取り上げるつもりです。ちなみに今回の記事のテーマは各自治体が共通して抱える悩みと言えますので、公務員を巡る各論から総論に広がった論点にもなり得るものと思っています。
1989年に連合が発足した際、自治労の中から約20万人が新たに結成した自治労連へ流れました。それでも当時の自治労は100万人の組合員数を擁し、連合内で最大の産別組織として目されてきました。現在では109万人まで組織拡大を果たしているUIゼンセン同盟にその座を譲っています。一方の自治労は2000年を境に減少が始まり、90万人を割り込む現状となっています。
自治労も公共民間サービスに従事する皆さんなどの組織化に力を注いできましたが、職員数の抑制やアウトソーシングによる減少幅のほうが大きく上回る経過をたどっていました。清掃、学校用務、調理などの職場に働く職員が現業又は技能労務職と呼ばれます。この10年間で自治労の組織人員は10万人以上減少している訳ですが、そのうちの多くが現業職の組合員でした。
その背景として、地方財政の厳しさがあり、行革の柱が人件費削減に置かれがちな現状を指摘しなければなりません。削減の手法としては民間委託の推進など業務のアウトソーシングが主流となり、清掃や調理などの現業職場を対象としやすい実情がありました。本来、民間会社のマージンが発生するため、委託が経費節減に直結する仕組みは疑問視すべき問題だろうと考えています。
しかしながら悩ましい現実として、公務員と民間労働者の賃金水準の差が委託の推進イコール財政の健全化につながっていく構図となっていました。もともと端的に言えば、公務員賃金の水準は民間相場の反映です。それにもかかわらず「公務員の給与は高い」と見ている方々が圧倒的に増え、実際に高い側面があることも否めません。なぜ、そのような見られ方となるのか、いろいろ理由があげられます。⇒参照記事(公務員批判への「答え」は?)
- 労働基本権制約の代償機能として置かれている人事院は、同種同等の原則を踏まえ、企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の民間会社の実態を年に1回調査して官民較差の是正を勧告しています。この「50人以上」の調査に対する賛否があるようですが、現行のシステムは同種同等の原則を重視していました。
- 公務員の賃金は国や他の自治体職員との均衡をはかるように求められています。その調整機能として地域給制度の導入がありましたが、各地域の地場賃金の水準をストレートに反映しない仕組みであることは確かでした。
- 年功給が強い賃金表であり、高年齢層の年収は必然的に高い水準となっていました。加えて、全国的には新規職員の採用を手控えている現状があり、職員の平均年齢の上昇とともに平均年収は高くなる傾向がありました。
- 生計を支えなければならない非正規労働者が社会全体で急増しています。その方々から見れば、正規公務員の年収は「高すぎる」水準だろうと思います。一方で、前々回記事「非正規公務員の課題」の中で示したとおり非常勤職員の年収は極めて低い水準です。このような「格差」の問題を解決しない限り、正規公務員の賃金は常に羨望や批判の対象となっていくものと自覚しています。
- 同じ自治体に働く職員として、各業務に対する責任の重さに差異はないという考え方のもと、現業と非現業の賃金水準に大きな差を付けていないのが通例でした。しかしながら民間における類似業務の賃金水準と比べた場合、上記4点の理由と重なりながら、とりわけ現業公務員の年収は突出しているという見られ方が強まっていました。
以上の5点は、公務員賃金が置かれた現状を記したものです。今後、公務員制度改革の行方によっては、これまでの賃金決定システムが大きく変わっていく可能性もあります。最低限、労使交渉に基づき決めていくシステムの確立が欠かせませんが、労働組合の立場からは現行水準を大幅に引き下げる方向性を簡単に是認できるものではありません。当然、現業職の賃金水準に対しても同様です。
「かつては安月給の代名詞だった役所職員の給料」という言葉を組合役員OBから聞くことがあります。高度経済成長期より前の話ですが、いつのまにか前述したように公務員賃金は高水準と見られるようになっていました。社会全体の賃金水準が底上げされ、再び公務員賃金が平均と見られるようになることを理想視しています。しかし、残念ながらその逆に向かう平均化はあっても、非正規労働者も含め、全体的に引き上げていく道筋は容易ではないものと思っています。
その困難さにひるみ、既存の労働組合が社会全体の底上げをめざす姿勢を崩すようでは問題です。一方で、自治労としては減り続けている現業職場の課題にも立ち向かっていかなければなりません。やはり待遇に見合った職務のあり方と合わせ、そのことを住民の皆さんに認知してもらうための努力が重視されていくものと考えています。このことは現業、非現業問わず重要な課題ですが、特に現業職の場合は単純労務職という位置付けの転換が求められていました。
木曜夜には現業評議会の主催した学習会があり、H市職員組合の委員長から現業職場の今後に向けた提起を受けました。より住民に近い職員の立場を活かし、現場サービス拡充の重要性が説かれました。H市における一例として、高齢者の健康や安否確認を目的とした「ふれあい収集サービス」が紹介されました。つい先日も現業職員の訪問によって、倒れていた単身高齢者の早期発見につながり、一命を取り留めることができたそうです。
私たち公務員の賃金水準が高いのかどうか取り沙汰されがちですが、組合役員の立場からは現状を起点に物事を考えていく責任があります。一方で、財政破綻は絶対避けなければならないため、適確に情勢を把握していく必要性も認識しています。その上で、今回の記事で綴ってきたような問題意識を抱えていることについて、ぜひ、ご理解いただければ幸いです。最後に、自治労全体の「現業労働者の取り組み」方針となっている一文を掲げ、結びとさせていただきます。
- 現業(現場)活性化を推進し、職場において誇りを持って働くことができ、社会的に必要とされる仕事としての「職の確立」をめざします。
- 現業職場における臨時・非常勤等職員、委託労働者の組織化の取り組みを進め、賃金・労働条件改善を実現し、社会全体の底上げを実現します。
- 災害に強い社会、地域での資源循環を前提とした持続可能な社会の実現にむけ、現業職種間の連携を強化し、地域づくりに果たす現業の役割を拡大します。
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コメント
現業のおっちゃんと事務の管理職の給料があんまり変わらんのだから,現業が民間委託されるのはしょうがないでしょう。
公務員の給料は,全体としてみれば世間で言われるほど高くないと思うけど,
清掃とか給食とか現業の人たちの給料は,同じ業種の民間と比べたらありえないくらい高いですよね。
「誇り」がどうのこうのなんて言ってる場合ではなく,民間委託の継続か,現業の給与ベース引き下げしか手段はないと思いますよ。
投稿: ゴリラ | 2010年10月 3日 (日) 22時16分
ゴリラさん、おはようございます。コメントありがとうございました。
そのような見られ方が払拭できるよう実際に変わりつつあり、今回のような記事で問題提起しています。加えて「同じ業種の民間」の勤務形態には、パート等の非正規労働が多く含まれています。この問題は別な角度からの改善が求められていますが、比較の仕方そのものの不合理さが若干あることも指摘させていただきます。
投稿: OTSU | 2010年10月 4日 (月) 08時19分
国の機関に勤めるものです。毎週、拝見させていただいています。久々にコメントさせていただきますが、今回は現業職員のお話でしたが、本質的なことを言えば、公務コストの限りない削減の一つの現象に過ぎないと思います。今後、グローバル競争に対応できず、税収や個人所得が増えないと予測され、小子高齢化が急激にすすむ日本においては、ローコストで生活できるようにすすめていくしか選択の余地は無いのかなと個人的には考えています。実際に、名古屋市長のようにそれを徹底的にすすめようとしている首長も出現しています。その流れで言えば、警察や防衛、医療関係を除き、今後、公務労働者は少数精鋭になっていくのかなと思います。もちろん議員も含めてですが。高齢者等を活用したボランティア職員も遠い話しとは思えません。残念ながら、社会的に必要性が高い職種というものは、時代とともに変遷するものであり、公務員と言えども同じではないでしょうか。
投稿: syouganena | 2010年10月 6日 (水) 02時54分
syouganenaさん、おはようございます。コメントありがとうございました。
ご指摘のような問題意識はその通りだと思っています。時代とともに変遷する中で、現業職場に限らず公務員の働き方が問われているものと受けとめています。その意味合いから今回の記事に託した思いは次のとおりでした。
直接自治体職員が担うべき業務かどうか今後もその精査は進むはずです。その中で、とりわけ現業職場は従来の枠にとどまらず、よりいっそう公務員が直接担うべき職としての確立が欠かせません。それも住民の皆さんから認められる必要性があるため、一つの問題提起やアピールを目的として今回の記事を綴っていました。
合わせて、公務員賃金の水準が民間の平均という状況になれば、アウトソーシングの強い流れも緩やかになるのだろうと考えています。ただ記事本文でも書いたとおり、その逆に向かう平均化はあっても、全体的に引き上げていく道筋は容易ではないものと思っています。
投稿: OTSU | 2010年10月 6日 (水) 08時01分
お久しぶりです。久々に来たのですが、コメントとそれに対する回答に、ものすごく大きなギャップがありますね。
・ゴリラさん「現業の給与は業種平均として高すぎる」
→OTSUさん「パートと正社員だから単純比較できないよね」
・syouganenaさん「国民負担にも限界があるのでコスト削減は仕方がないし、その一環で現業を含めて必要最低限に絞られていくのは仕方がない」
→OTSUさん「その通りだけど現業は必要。公務員平均が高いんじゃなくて民間が低いからなんとかしてみんなの給与をあげなきゃ」
指摘に対する回答がこれだけ方向が違うというのは、論理のすり替えに見えてしまうのですが。まあ、OTSUさんも悩ましいところでしょう。
なぜ現業の分野の給与平均が下がったかというと、コストを徹底的に絞らないと生き残れないからで、だからフードサービスなどの業界は正社員を
どんどん減らしてパートが主戦力になっている。そうした淘汰が進む一方で現業分野ではほとんどが正規職員のままであったが故に、コスト差が
非常に大きくなってしまったのでしょうね。
民間でも似たような悩みはあって、発展途上国の労働賃金との差があまりにも大きくて、日本で工場を維持するメリットがどんどん薄れている訳で、
だからこそ賃金の引き下げ圧力がいつまで経ってもなくならない。賃金引き上げどころか、まず雇用の維持という状況な訳で。
そういう中で、しかも労働人口はどんどん減る、労働人口に頼る層はどんどん増えている、つまり負担可能額というのは加速度的に減っていく
状態な訳でしょう?だから公務にもコスト引き下げ圧力がかかっているのに、他で代替可能なものを残していく余裕はないんじゃないですか?
仮に現業として維持するにしても、公務が民間準拠なのであれば、パート/正社員の比率も準拠する必要があるのではないでしょうか。
おそらく非常勤職員で日給月給で働いている人であればそれほど公務/民間の差はないだろうし。正直、何年か分の退職金を上乗せして、
同分野の業界に補助出して押しつけてでも、スリム化する必要があるのではないでしょうか。
公務員がクビを切れない、というのは、社会保険庁の一件でハードルも下がりましたから、決して絵空事ではないですよ。
だから現業として残すなら、少なくとも賃金引き下げは避けられないだろうし、組合としては雇用を取るか賃金を取るか、
方向性を出した方がいいんじゃないでしょうかね。
投稿: とーる | 2010年10月 6日 (水) 20時32分
とーるさん、お久しぶりです。コメントありがとうございました。
「論理のすり替え」のつもりはありませんが、ゴリラさんとsyouganenaさんにお答えしたような問題意識で発信しなければならないものと思っています。確かに願望と現実の狭間で悩んでいく課題ですが、記事本文でも書いたとおり「組合役員の立場からは現状を起点に物事を考えていく責任」を重視しています。
このようなレスも非常に抽象的な言い方で、分かりにくいというお叱りを受けるのかも知れません。それでも公務における現業職場が旧態依然とした姿で良いとは現場職員も含めて考えていません。自治労方針のとおり社会的に必要とされる仕事としての「職の確立」をめざし、日々努力しているところです。
投稿: OTSU | 2010年10月 6日 (水) 22時28分
初めて発信します。どうも同じ公務員でも国家公務員と地方公務員とは視点が違うようですネ
syouganenaさんの『今後、グローバル競争に対応できず、税収や個人所得が増えないと予測され、小子高齢化が急激にすすむ
日本においてはローコストで生活できるようにすすめていくしか選択の余地は無いのかなと個人的には考えています。』
以前も国家公務員の方の投稿がありましたが、
論調として<国家の状況がこういう事態だから我々公務員も例外ではない、自己主張する前に現状を認識して同一目線にならなければ>ではなかったかと理解してます。
他方管理人さんをはじめとする地方公務員さんは言葉としては現在の状態を理解する?と言いつつも
<権利は勝ち取らなければ......>に見受けます。
言葉遊びをしているように見受ける。
管政権は経済のことが全く判っていない。<雇用を拡大すれば重要が生まれ、景気も拡大する>
経済がマイナス成長のときにどうして雇用ができるのか、企業が疲弊しているときに雇用を増やせば
マイナス成長のときに雇用を確保するとしたらどうなるか...
ますます疲弊する→従業員の待遇改善を図るどころか会社が立ち行かなくなる→首切り?、倒産→雇用喪失....
管理人さんをはじめとする地方公務員の主張は言葉遊びをしながら自己主張だけをしている...見受ける
給与が何で国家公務員に準じなければならないのか
準じるとしたらその地域の給与水準ではないのか
または税収の増減を基準にするのも選択肢ではないのか
グローバル化した現在価格競争をしても日本企業の生きる道はない、生き残り、成長するためには価格競争するのでなく
質の充実を図り差別化する。....マスコミの論調です。
言うは易く....しかし行動せねばますます疲弊しまう....行動せねばならないのです。
企業も個人も自己責任です。行動し、工夫したものは報われ、しなかったものは舞台から去っていく
これが民間です。
投稿: TATU | 2010年10月 6日 (水) 23時29分
とーるさんのコメントのとおり、今回のOUTUさんの回答に少しギャップを感じていました。昨日、主張したかったのは、現在及び今後の日本の状況を踏まえると公務員、民間サラリーマンにかかわらず、給与が増えなくても(もちろん増えた方が良いのですが)ローコストで生活していけるような社会の仕組みに変えて行く必要があるのではないかということです。民間賃金が加速度的に下落したり、企業の海外移転により雇用が無くなっていく厳しい状況のなかで、そういったことを公務員及び公務員組合がもう少し考えていく必要があると考えます。難しい問題ですが、公共投資から教育や職業訓練、医療や子育て支援等を中心とした予算配分へ大きく変更することにより現役世代の負担を減らすとか、女性や高齢者の労働力の活用をもっと図ることにより、世帯単位で所得を上げるような社会の仕組みを整備するとかといったような提案がもう少し公務員側からあっても良いのかのかなと思います。
投稿: syouganena | 2010年10月 6日 (水) 23時37分
TATUさん、syouganenaさん、おはようございます。コメントありがとうございました。
決して言葉を遊んでいる訳ではありませんが、基本的な考え方は繰り返し述べてきたとおりです。今回の記事に対して違和感を示されたご意見が続くことについて、この現業職場の置かれた問題の難しさを改めて感じ取っています。今後、現実の選択肢を一つ一つ判断していく中で、このような声が少なくないということも留意していくつもりです。
投稿: OTSU | 2010年10月 7日 (木) 07時17分
現業だけに限らず、みんな同じにこだわりすぎるのが公務員賃金の特徴です。
それが時代にもあわず、職場でも疑問に感じられるようになったのではないですか?
職階が違っても賃金差は少ない・・・
現業だろうと非現業だろうと、管理職より年収の高いヒラ職員が存在する(しかし仕事が出来る訳ではない・・・)
職場のリーダーになったところで、給与は増えず、責任だけ増える・・・
民間では直接の現場作業とその取り纏めの役職では賃金格差があるでしょう・・・
今の自治労方針はそこを知らないフリをして綺麗事を書き並べるだけ・・・
現実を見ないで、いくら立派な方針を書き上げても周りも内からも浮いてしまう・・・
OTSUさんの文章を読んでも、そんな思いだけを感じてしまいます。
投稿: 元役員 | 2010年10月 9日 (土) 18時32分
元役員さん、コメントありがとうございます。
今回の問題に関しては自治労も私自身も過去を「是」とせず、ご指摘のような現状認識も踏まえながら紹介した方針につながっているものと思っています。付け加えれば、完全通し号俸制などという言葉があった時代もあり、それこそ一昔前は元役員さんが言われたような実態が顕著だったはずです。
しかし、どこの自治体も賃金制度を見直し、現在ではそのような実態も薄まっているように受けとめています。当然、自治体間で現状の違いがあり、理想とする賃金制度の評価も個々人で異なるはずですので、現状に不満を持たれている方々も少なくないのだろうとも感じています。
投稿: OTSU | 2010年10月 9日 (土) 21時06分
>元役員さん
民間でも管理職の給料が劇的に高くなったりはしません。給与の逆転現象も存在します。
つまり、公務員特有の現象ではありません。
だからこそ、若者が管理職になりたがらなくなっている訳です。
(参考)
http://diamond.jp/articles/-/1603
日本社会では、まだ、給与に生活給の側面が強い為、こういう現象も起きるのであり、一概に悪いと言うことも出来ません。
若手の時に給与が低く抑えられてきたからこそ、中高年になって上がるようになっている訳ですから、
若手の時に低い給与に抑えられてきた人が、中高年になったら、今度は制度を変えてまた低い給与になるのでは、バランスも取れません。
元役員さんが問題意識をもたれるのは結構なことですが、イメージでなく、事実に基づいて検討すべき事柄なのではないでしょうか?
投稿: Thor | 2010年10月10日 (日) 08時56分
Thor様へ
ご指摘ありがとうございます。
ただダイヤモンドの記事だけで事実に基づいてと言われてもと思いますが・・・
民間では直接の現場作業とその取り纏めの役職では賃金格差があるでしょう・・・
→ここは表現も足りなくてすみません。
現場の作業員=正社員だけで無いと言う意味で書きました。
言葉足らずで申し訳ないです。
後、若手の時に低く抑えられてと指摘がありましだが、私はそれが良しとは書いていませんのでそこは誤解と思います。
私はみんな同じに一定の年齢まで上がっていくような制度に問題ありと私自身思っているのですがね。
事実に基づいて検討すべき事柄→残念ながら私の職場では事実ですので・・・
Thorさんの職場には無いのでしょうか?
そうであれば羨ましい限りです。
投稿: 元役員 | 2010年10月10日 (日) 18時22分