沖縄に揚がる自治労の旗
大雨警報が出されている土砂降りの中、沖縄県宜野湾市にある普天間基地が1万7千人の人間の鎖で囲まれました。先月16日のことでした。折りしも普天間基地の移設問題が大きな注目を集めていたため、全国ネットのニュースでも頻繁にその模様が映し出されていました。私どもの組合からも2人が参加していましたが、雨ガッパを着ていても膝から下がびしょ濡れになるほどの豪雨だったそうです。
その行動があった翌々日の火曜夜、自治労三多摩の組織集会と呼ばれる会議には私が出席していました。定員100人の会議室は、ほぼ満杯となる参加状況でした。普天間基地の包囲行動から帰京した参加者が多かったため、その日の苦労話や成功させた達成感などの報告を複数聞く機会となりました。それぞれの言葉からは「たいへんだったけど、参加して良かった」という雰囲気が共通して伝わってきていました。
前回記事「自治労と当ブログについて」の中で、このような取り組みを否定する立場ではないことを述べていました。したがって、豪雨の中での行動に対し、ねぎらいの思いを持ちながら皆さんの報告に耳を傾けていました。同時に当ブログのコメント欄に寄せられる様々な声も頭に浮かべながら、このような自治労ならではのムードに嫌悪感を持つ人たちも多いのだろうなあ、という考えを巡らしていました。
「沖縄現地の新聞では、自治労の旗が大写しになっていた」と誇らしげな紹介もありました。いみじくも前回記事のコメント欄で、とーるさんから自治労の旗が現地に揚がることの問題性の指摘を受けていました。つまり組合の旗がテレビなどで映し出されることで、その企業や組合へのマイナスイメージが発信されるという懸念の声でした。この点については、コソコソと身を隠しながら参加している訳ではありませんので、まったく問題ないものと考えています。
とーるさんからは、違法であるかどうかの問題ではなく、そのような行動は世間から強い反発を受け、自治労そのものへの批判につながるという趣旨の問いかけが繰り返されていました。ある意味で、親身になって心配されている善意からのご意見だと受けとめています。しかし、包囲行動そのものへの評価、その出発点が180度違うため、どうしても論点がかみ合わない平行線をたどりがちです。結局、前回記事で述べたことの焼き直しのような言葉が並ぶのかも知れませんが、私なりの問題意識を改めて箇条書きにしてみます。
- 普天間基地包囲行動などは一定の意義がある。反対の声が強いという意思を直接的に表し、報道を通して全国にもアピールできる、政策決定への影響を与えるための手段としては評価すべき行動である。
- あくまでも平和行進などの反対行動は手段であり、目的ではない。それらの行動を多数の参加者を得て成功させた、それだけで終わっていては本末転倒である。めざすべき結果をどのようにしたら出せるかを最重視しなければならない。
- このような行動を冷ややかに見ている人たちが少なくないことを忘れてはならない。その傾向は組合員の中でも同様であることを留意する必要がある。そのため、丁寧な情報発信を重ねていくことが欠かせない。
このブログを長く続けているため、上記「3.」についての問題意識は自治労の中でも人一倍敏感になっているはずです。しかしながら決して自治労の総論的な方針を全否定する発想がないため、とーるさんらの問題意識と大きくすれ違ってしまうようです。補足した思いとして、行動自体が世論から反発を受ける実態が強いようであれば、やめるという選択肢の前に共感を広げるための努力を尽くすべきものと考えています。
「人間の鎖で本気で平和が訪れると本気で思っているならば、紛争地帯に行って行動すべし。平和な日本でやる必要はない」という指摘も受けました。言葉のアヤだと受けとめていますが、普天間は国内の問題です。あえて紛争地帯に行くべき理由が見当たりません。一方で、確かに平和な社会だからこそ、このような行動の自由があり、死傷者を出すような強権的な弾圧がないことも理解しているつもりです。
また、前述したとおり人間の鎖が成功したから、すべて問題が解決するとは考えていません。一方で、このような行動が「日本国の利益を阻害しがち」かどうかの評価は一つではないはずです。さらに包囲行動などへの批判の声があり、そのような反感が自治労そのものへの批判につながる場合があることも否定しません。しかし、そのことが「公務員たたき」を誘発しているという見方も含め、一因かも知れませんが、すべてではないことも明らかです。
とーるさんからは、例え一因だったとしても、そのような不信感につながる可能性のある行動は慎むべきという訴えをいただいているものと思っています。この点は、自治労のHPの「自治労って?」に掲げてある3番目の「社会正義を実現すること」に対する違和感と同様な問題提起だと受けとめています。なお、とーるさんは自治労のHPに「地域貢献」がないと指摘されていましたが、2番目の「やりがいのある仕事が出来るように話し合ったり、考える場を提供すること」の中に含まれているものと私は理解しています。
とにかく根本的な論点として、なぜ、労働組合である自治労が「社会正義」を掲げるのか、組合員を沖縄へ派遣するのか、人によって見方が大きく分かれることも間違いありません。いずれにしても優先順位の問題は絶対重視しなければなりませんが、私の考え方は「本題に入る前の長話」に記してきたとおりでした。まったく仮定の話として、白紙の状態から新しく具体的な活動方針を決めるのであれば、力量面なども考慮しながら現状とは異なる内容を選ぶ可能性までは否定できません。
つまり自治労はその歴史も長く、他の団体との関係性なども含めて非常に大きな存在であり、簡単に急旋回できないことも確かでした。このように書いてしまうと、現状に大きな問題点があるように誤解されそうですが、あくまでも白紙から積み上げていく場合の順位付けの話であることをご理解ください。また、自治労の進むべき方向性は、その組織内の構成員が議論して決めるべきものであることも言うまでもありません。
一方で、その方向性などの問題点をネット上にさらし、多様なご意見をいただくことの意義深さも強く認識しているところです。と言いつつ、いつものことながら「分かりました、すぐ改めます」という展開が少なく、たいへん恐縮しています。加えて、単に「聞く耳を持っている」というアリバイ作りだと批判する声が出ることも覚悟しています。今回の記事内容も、とーるさんらの疑念を少しは払拭できたのか、歩み寄れる可能性を残したのか、もっと溝を広げてしまったのかどうか何とも言えません。
これまで「言葉にすることの大切さ」などで述べてきましたが、やはり今後も多面的な批判や反論が加えられがちなテーマも避けずに取り上げていくつもりです。賛否が分かれるテーマこそ、丁寧な情報発信と一方通行とならない意見交換の場が必要であるものと考えているからでした。最後に一言、お願いがあります。決して自虐的な嗜好がある訳ではなく、厳しい言葉に免疫力が高まっている訳でもありませんので、わざわざ相手を不快にさせるようなコメント投稿には慎んでいただけるようご協力ください。
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コメント
「選択」という雑誌らしいのですが、記事の一つを紹介します。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100602-00000301-sentaku-pol
※但し申し訳ありませんがこの雑誌の実物は確認できていません。
確かに基地を移設させたいという願いは理解できるのですが、反面「沖縄県の
米軍雇用者は九千人近く。米軍は沖縄県庁に次ぐ県内第二位の雇用主」という
現実は決して無視することが出来ませんから「米軍基地の移設・撤退、あるい
は大幅な縮小を図ったとき、軍雇用者の再就職の事情はどのようになっていま
すでしょうか」という声が子供の力を借りないと出せないという状況が正常と
は思えません。当然、そこには賛否が別れた議論が必要なはずなのですが、実
際は基地否定派に反する声は出させないという強力な力が働いているようです。
必要な声を出せない(出させない)とする今の状況が本当の事ならば、それを
私は決して普通とは思えません
さて、このような力は沖縄に限らず地方自治体という限られた空間の中でも現
在進行形で起きている事象であり、組合執行部の出す方針に反する声は非常に
出しにくくなっています。
現実には、組合執行部を冷ややかに見ている職員の数は決して少なくありませ
ん。また、多くの職員は積極的に賛同も否定もせず距離をおいて付き合ってい
るというのが現状であると感じています。
この状況の中で、もし組合執行部の方針に反することを口にしてしまえば、そ
の人は地方自治体という空間の中では非常に働きにくい事態に巻き込まれる事
になりますので誰も積極的には声を出せないのです。
そして組合執行部は「声が聞こえない→批判が無い→すなわち全員賛同」と解
釈して動いていますので、まさに「裸の王様」だと私の目に映っています。
※先週も書きましたが、私自身も組合執行部の意に反することを口にした為、
有形無形の圧力を受けることになり、その中で働き続けるには相当の気持ち
の強さが必要になっています。
今回OTSUさんが書いた記事も一つの見方ですが、私の見ている景色もまた
もう一つの見方になると思いますので、ご参考まで。
投稿: むかし民間、今・・ | 2010年6月 6日 (日) 21時46分
むかし民間、今・・さん、さっそくコメントありがとうございました。
紹介いただいたサイトを見てきました。確かに基地に雇用されている人たちの暮らしも無視できない重要な問題です。辺野古がある名護市も反対派と容認派による激しい対立があったことを忘れていません。重要な問題であり、真摯な議論が絶対欠かせませんが、そのことによっていがみ合っていく構図だけは避けたいものと強く願っています。ちなみにリアルでもネットの中でも同じように考えています。
誤解を受けていましたが、むかし民間、今・・さんがどこに勤めているのか、まったく分かっていません。その上で、いつも聞かされる組合執行部の様子については驚かされています。と言いながら、私自身も「裸の王様」となっていないかどうか、感度の良いアンテナを立て続けながら謙虚さを保っていこうと戒める機会としています。
投稿: OTSU | 2010年6月 6日 (日) 22時14分
言っていることが伝わった上でなお進むという結論、それを否定するつもりはありません。
組合の目的達成を組合自体が足を引っ張ることがあったとしても、
「自治労」という船がどこに進むかは船長を筆頭とした船員が決めるものですから。
例え行き先が陸地でも、あるいは嵐だとしても。
そしてやはり宗教論争はやるだけ無駄、ということがはっきり理解できて
私もようやくあきらめることができました。
最後に
「行動自体が世論から反発を受ける実態が強いようであれば」
あまりにも「平和活動」の中に身を置きすぎて見えていないのではないですか、
「やめるという選択肢の前に共感を広げるための努力を尽くすべきもの」
アレルギー反応・嫌悪感というものをあまく見過ぎてはいませんか。
「普天間は国内の問題」と理解している限りこの問題は永遠に解決できませんよ。
国内の問題で済むのであれば総理大臣が辞任するようなことはありえないのです。
このことについてのコメントは不要です。
投稿: とーる | 2010年6月 6日 (日) 23時28分
今週は記事本文に対して触れることはしませんが、文末の3行についてコメントします。
貴方の記事の内容や議論の進め方自体が、相当数の人を不快にさせるものです・・それを踏まえた上での発言なのですかというのは今回は置いておくとして、せめて「闘争」だとか「改悪」といった組合用語(これに不快感を持つ人は確実に居ります)をNGワードとして、以後慎むようにしませんか。
わざわざ相手を不快にさせるような言葉の使用は慎んでいただけるようご協力ください。
投稿: mobileSE | 2010年6月 7日 (月) 07時27分
「とーる」氏
お願いできる立場ではありませんが、貴方の価値観はこの場では非常に重要ですので発言を続けてくれませんか。
「むかし民間、今・・」氏も指摘しておりますが「声が聞こえない→批判が無い→すなわち全員賛同」とされてしまうそうですので・・。諦めずに声を出し続ける必要があると思っています。
投稿: mobileSE | 2010年6月 7日 (月) 07時32分
とーるさん、mobileSEさん、おはようございます。
とーるさんから「コメント不要」との言葉がありましたが、記事本文中の拙い表現について補足させていただきます。「普天間は国内の問題」という言葉ですが、アメリカは交渉相手としての当事者、海兵隊の抑止力への評価は東アジア全体の問題であるという点を失念していた訳ではありません。今回の人間の鎖は普天間基地を対象に行ない、専ら日本政府や国民に向けたアピールであるという意味合いでの「国内」でした。
さらに「平和な日本でやる必要はない」というご指摘は、日米安保などがあって日本は一定の平和な社会でありながら、それを無視して反対する行動への違和感が含まれている点についても理解しているつもりでした。本当に紛争状態が続いている平和ではない国でこそ、必要な行動ではないかという趣旨での訴えだったものと思っています。
記事本文は熟考しながら綴っているつもりですが、私自身が「言葉のアヤ」による誤解を招く返し方をしている点について反省しています。この機会をお借りし、補足させていただきましたが、たいへん失礼致しました。
一度、私からもmobileSEさんを非常に不快にさせるレスをさせていただいたことがありました。すると想像以上に感情的な反応が示されたことを覚えています。そのようなやり取りは好ましくありませんので、あえて私のほうは極力感情をコントロールするように努めています。
したがって、淡々と1点だけお答えします。わざわざ相手を不快にさせるような言葉の使用は慎んでいるつもりです。今回の記事の中で「闘争」や「改悪」という言葉は使っていませんが、そのような言葉を使うから「不快」だと思われてしまうような人に対しては、どのような言葉や表現を尽くしたとしても歩み寄れる可能性は絶望的なように感じています。
投稿: OTSU | 2010年6月 7日 (月) 08時01分
もうすぐ「公務員の人件費」「公務員数」「公務員の役割」について、国民的な議論が起こり、公務員としては「嵐」の時代がやってくるでしょう。恐らくそれは避けられないと思います。
それは正に日本の「公」のあり方についての議論です。社会正義についての議論です。
しかし自治労なんて私的な組織だから放っておけばいいのです。
どなたかが言ってましたね「いいじゃないですか、自己満足でやっている所があるんだから」・・と。
私は不思議に思って(沖縄の活動について)質問したけれど、「気持ちがいいからだ」で答えになっていますよ。
それ以上言及する気など全くない。
「私」とは「自由」という意味です。何からにも縛られない・・という事です。つまり「人からどう見られているか」などに縛られる必要は全くありません。(縛られたいのなら縛られても構いません・・・全て自由なのです)
だから一言で終わる・・「小さな親切、大きなお世話だ」。
第一、noisy minorityが組織の方針を決める事なんて、どこにでもある。多くの人が黙っているのは、それが大した問題では無い証拠だ。
そして同時に、それは組合員の問題だ。
若し「自治労」という私的な活動が、公務員本来の仕事に影響を与えるようなら、制度的に遮断する事が出来るでしょうし、遮断すべきでしょう。
若し、仕事中に組合活動などをする者は懲戒処分が相当であり、繰り返す者は懲戒免職が相当だ。
自治労の方針を優先させて、公務員の仕事を捻じ曲げる者も懲戒の対象でしょう。
公務員と労働組合を明確に区別せずに、(圧力をかけて?)自治労を変える事で、公務員の姿勢を正そうとする事自体が「公私混同」と言える。
大事なのは「私的な組合活動」が「公務員の仕事」に影響を及ぼす事を絶対に認めない事だ。
そう言えば、どこかにいましたね、張り紙剥がして被害者気取りの阿呆が。
組合活動は福利厚生だから、庁舎を使って当たり前だ・・と言ってるクズが。
投稿: あまのじゃく | 2010年6月 7日 (月) 10時35分
若しも、公務員としてはキッチリ仕事をして、仕事が終わったら「社会主義革命論者」に変貌して活動をする人をどう評価するのか?
私は「NO PROBLEM」だ。
それどころか、これ程の強い政治信条を持っていながら、明確に公私を分けている男は称賛に値するとさえ思っている。
投稿: あまのじゃく | 2010年6月 7日 (月) 12時11分
あまのじゃくさん、コメントありがとうございます。
前回記事のコメント欄で、次のようなお尋ねがありました。私からの明確な答えがないままで、たいへん失礼致しました。改めて自治労が沖縄で「何をやりたいのか」を私なりの言葉で補足させていただきます。
1:沖縄から基地をなくす事が、何故「平和」と関係するのか?
2:沖縄の人の苦悩を解決したいのなら、何故徳之島やその他の地区の住人に「基地の一部を引き受けよう!」と活動しないのか?
まず自治労の運動方針の中から関連する箇所をご紹介します。「軍事的安全保障ではなく、国連中心の協調的安全保障体制確立のため、海外の市民、国際関係機関などと連携して平和運動に取り組みます」「日米安保条約については、軍事的安全保障から脱却し、平和友好条約への転換をめざすと同時に、日米地位協定の抜本的改正や在日米軍基地の整理・縮小を求める運動を中央・地方でより一層進めます」と記されています。
上記の方針のとおり軍縮の方向性が平和につながる、武力で平和は築けないという理念があります。したがって、沖縄の米軍基地の縮小・撤去をめざしているため、「2」の運動につながらないことになります。このような発想に対し、物凄く反発される方々も多いのだろうと思っています。しかし、あえて包み隠す必要のない自治労の運動方針の一端であり、この紹介を通し、あまのじゃくさんの問いかけに答えさせていただきました。
投稿: OTSU | 2010年6月 7日 (月) 21時24分
> 感度の良いアンテナを立て続けながら謙虚さを保っていこうと戒める
OTSUさんはこの様に言われるのですが、それでは貴方個人の元へ今年採用
の新職員が何人相談に訪れておりますでしょうか。私の元へは先々週に除名に
なって以降も今日で4人目の相談者が来てくれています。
質問や相談の内容は「ビラ配り※1」「電話掛け※2」「署名※3」「動員※
4」など多岐に渡りますが、基本的にはこれらの活動に係りたくないが組合か
ら睨まれたくもないので、どうしたら良いだろうといったものです。
今までもこの様な相談は多く受けており、今年は流石に少なくなっていますが、
それでもこうやって相談できる相手と判断される事は嬉しい事です。
こちらの役所では、組合執行部には相談できないし相談したくないという声が
強く、聞いた話では相談したとしても如何に自分の価値観が間違っているかを
延々と諭され、そして組合の方針がどれほど理想なのかを判りましたと言うま
で聞かされるそうです。つまり、組合には行っても相談にならないし、怖いと
ころだったと良く聞かされています。
さて繰り返し質問しますが、貴市には当市より多くの新職員が採用されている
はずなのですが、今年になって貴方個人のところへ何人の新職員が相談で訪れ
ておりますでしょうか。そして、それは本当に感度の良いアンテナを立ててい
る状態と言えるものなのでしょうか。
私個人にはアンテナは既に麓からは見えない状態になっているように見えます。
上から眺めればアンテナも良く見えるのでしょうけど。
※1 民主党支持者拡大用のビラで選挙前には必ず配布されるもの。主に新人
の職員は強制的に○○町○丁目○番地~○番地に全戸配布せよという指
令付きでビラの束が渡される。基本的に拒否権はない。
※2 就業時間終了後に組合が手配した事務所に缶詰になり、リストに基づき
民主党の支持拡大の依頼電話を掛ける作業。一人当たり○○○件とノル
マがあり、それが終わるまで帰宅は出来ない。基本的に女性職員が指名
され拒否権はない。
(相当以前は就業時間もこの行為がされていたと聞いている)
※3 民主党候補者後援会(集う会とか応援する会)の入会申込書に自分と家
族の名前を強制的に書かされる。これが上2つへの協力を依頼される根
拠とされる。絶対的に拒否権はない。
※4 告示前までは、それはそれは多岐の雑務に都合の良い人材として投入さ
れる事になる。おそらくこれで組合は候補者へ恩を売るようだ。これも
基本的に拒否権はない。
※番外 選挙に係らず署名を求められるのは多岐に渡り、基地問題・薬害問題
・冤罪問題・死刑廃止・原発廃止・職員資格試験廃止・学力テスト廃
止etcetcと署名が回らない週はないくらいで、これに名前を書
かないと組合には睨まれる事になります。動員も同様です。
相談されると大抵は離れた所から私の仕事の様子(周りからの圧力等)
を見てもらい、それに耐えられるなら好きにしろ(味方はしてあげる)
と、耐えられないなら自分の考えは腹に仕舞って長いものに巻かれろ
と答えています。
投稿: むかし民間、今・・ | 2010年6月 7日 (月) 22時52分
新コメントが投稿されていたので、もう一つお聞きしたいのですが、
> 軍縮の方向性が平和につながる、武力で平和は築けないという理念がありま
> す。したがって、沖縄の米軍基地の縮小・撤去をめざしているため、「2」
> の運動につながらないことになります。
武力で平和は築けないと考えている事は理解していますが、軍事力を縮小・撤
去したならば、近隣諸国とは話し合いで相互理解と協力が行えると考えている。
つまり判り合える又はルールを定めてお互いにそれを遵守する事が出来ると考
えておられると理解して宜しいのでしょうか。
投稿: むかし民間、今・・ | 2010年6月 7日 (月) 22時55分
最後にしようと思っていましたが、もう一言だけ。
OTSUさんが言わんとすることは細かい点は抜きにして理解しています。
そして私が伝えようとしたことがほぼきちんと伝わっていることも理解しています。
その上でなおこれほど見解が違っていることは、やはり「嘆きの壁」の前に立つ
「イスラム教徒」と「ユダヤ教徒」あるいは「キリスト教徒」ほどの違いがあるのでしょう。
お互いの環境が異なることがあるにせよこれ以上私から言うことは何もないということです。
これもまた判っていることとは思いますが、「そのような言葉を使うから「不快」だと思われて
しまうような人」も非常に多いということです。アレルギー反応・嫌悪感というものをあまく
見過ぎてはいませんか、というのは結局はそういうことです。
あまのじゃくさんの言葉を借りるならば、これから「公務員としては「嵐」の時代がやってくる」でしょう。
路頭に迷う仲間すら助けることも出来ない時も来るかもしれません。その時OTSUさん達を理解し、
助けてくれる人がいるでしょうか。そのために何か行動はしているのでしょうか。
「ブランド」という言葉があります。
それは「プレミアな、高品質なものを販売している有名メーカー」という認識もありますが、
本来は「焼き印」から始まった言葉です。
「自治労」についている「焼き印」は果たして世間にはどのように写っているでしょうか。
それが良いものなのか悪いものなのかは、これまでの自治労の活動で決まっているでしょう。
良いものであれば困ったときに手をさしのべてくれる人が出てくるでしょうし、
悪いものであればその十字架を外すためには非常に膨大な努力をしつづけないといけない。
誤解を解くのではなく、良い行動をしつづけて初めて評価がイーブンに戻るに過ぎません。
どう行動するのか、それは内部の人間で考えれば良い。その行動評価は外部でなされるものですが。
極端な話、阿久根市の組合が1ヶ月に1回1~2時間でも定期的に「出張相談受付サービス」などを
やっていたりすれば、あんな市長の出番は全くなかったのではないでしょうか(地域貢献というのは
「地方自治研究活動」などではないので、あえて無視したのです)。
mobileSEさん
私はmobileSEさんのように偽悪的にはちょっと振る舞えないし、OTSUさんには私の言っていることは
ほぼ間違いなく伝わっているので、もうあまりここで意見表明をしても仕方がないのではないかと思っています。
おそらくこれからOTSUさんがブログを更新される際には、私ならどういうコメントをするかな、ということは
頭の片隅には置いてもらえるだろうという気はしますし、OTSUさんの環境ではおそらくそれでもなおこういう
結論をとられるだろうなということも判るので。それにしばらく私とOTSUさんの二人でのやりとりみたいな
感じになってしまったので、恐らくここに来られているみなさんも私のコメントに食傷気味ではないのかなと
思っております。
投稿: とーる | 2010年6月 7日 (月) 23時04分
むかし民間、今・・さん、いつもご訪問ありがとうございます。
まず大前提が大きく異なっているようです。例示されているような内容について、新人はもちろん、組合員の皆さんに強いることはありません。そのため、このような負担感を訴えてくるケースは皆無です。それでも時々、組合を脱退したいという申し出もあります。その際は、いろいろお話させていただきますが、最終的には本人の意思を尊重する結論を受けとめています。
2番目のコメントに対するお答えは、すべての国が必ずしもルールは守らないという危機管理も欠かせないものと考えています。その上で、国連中心の協調的安全保障体制の中には、ルール違反に対して相応の対応も確立すべき点だと理解しています。
投稿: OTSU | 2010年6月 7日 (月) 23時17分
とーるさん、いつもご訪問いただき、ありがとうございます。
自治労に対して、マイナーチェンジすべき点は多々あるものと感じていますが、まったく違った車種にすべきとまでは考えていません。この点が「アレルギー反応・嫌悪感というものをあまく見過ぎてはいませんか」というご指摘につながっていくのでしょうが、自治労の運動を信頼されている自治労外の人たちとの付き合いも数多くある中、前述したような考え方が基本的な立場となっています。
これからも違いは違いと認め合った中で、とーるさんとは様々な課題について意見交換できたら、たいへん貴重なことだと思っています。ぜひ、お時間が許し、気持ちが向いた際は気軽にコメントをお寄せいただければ幸いですので、どうぞよろしくお願いします。
投稿: OTSU | 2010年6月 7日 (月) 23時32分
むかし民間、今・・・さん
自治体によってかなり違いがあるようで、私のところは署名はゆるやか(書かなくても支障なし)ですし、ビラ配布はないです。
ただ、電話は役員に強制&手伝い要請は厳しいです。(とは言っても、役員でなければ拒否できないわけではありません)
※すごいとこはすごいと「噂」では聞いていますし、私のところでも入職時には脅迫じみた勧誘がありましたが(これは当時の役員が異端だったもよう。現在はなし)
それでも抜けたい人間は結構います。私もその一人です。理由は「労働組合」が労働者のための組織ではなくなっていると感じるからですね。
たいていの役員はもちまわりなのでしかたなくやっているため全体的にゆるやか&前例踏襲なのですが、一部の熱心な人がねぇ。そういう人ほど権利は主張しても義務を果たさないため、組合に対する軽い拒否反応が若手にはそれなりにあります。ほぼ100%のうちも、10年もしたら組織率が半分くらいになるんじゃないでしょうかね。今後五年で変わらなければ私は抜けるつもりですし。
むかし民間、今・・・さんの自治体は私からしたら特殊な部類ですが、全国的に見ればかならずしもそうではないことも知っています。
ただ、若手の心はかなり離れているようですから、一度流れが生じれば大半の若手がいなくなるでしょうね。あなたの職場の組合がはやめにそうなると誰にとっても良いのにと心から思います。それまではお体にお気をつけてくださいね。
投稿: 横 | 2010年6月 8日 (火) 00時18分
OTSUさん
> 新人はもちろん、組合員の皆さんに強いることはありません。
これはOTSUさんの所の職員組合ではビラ配りや電話掛け等の行動を全くし
ていないので、当然動員もしていないと理解して宜しいのでしょうか。私が先
日訪れた時に若い職員の方は、多少はそういう事(動員)もあり断り難いです
ねと仰っておりましたが・・・。
> ルール違反に対して相応の対応も確立すべき
これは具体的にどういう対応を考えているのでしょうか。
投稿: むかし民間、今・・ | 2010年6月 8日 (火) 07時20分
自治労の沖縄における活動に対する興味本位の質問にお答えいただき、痛み入ります。
しかし、今回の回答で随分疑問が氷解しました。なるほど・・・・。
私は最終的には、そうなると思いますよ。若干、考え方の過程は違いますが・・・。
1:異国と戦い、占領して統治するコストは大変高い。
2:そのコストを支払うインセンティブが全ての面で低下している。
3:今の世界は、実態と比較して「過剰軍備」に苦しんでいる。
つまり20世紀と比べて、環境が変わってきているのです。
ⅰ:最大の関心事であった「資源」の重要性が低下している。
ⅱ:東西冷戦・・つまりイデオロギー対立が消失した。
国家間関係なんて、隣人関係とさして違いは無い。かっては土地の高騰で「境界線の戦い」(資源獲得の戦い)や、ロミオとジュリエット的な宿命的な戦い(イデオロギー対立)を背負っていた。
油断をすると襲われる・・という恐怖が人々を支配していたのです。
その為に人は過剰な装備をして、高い塀を立て、ALSOKとも契約して我が家を守っていたのです。
かかる環境においては、人類を数十回滅亡させるだけの核装備は「強く、たくましく、頼りになる」と見えたでしょう。
しかし血みどろの戦いから、単なる隣人の不仲・・の関係になると事情が変わります。
そんなに装備して「バカじゃないの」という感じでしょうか。
日本が不沈空母になる必要性も、中国が代償を払って台湾に侵攻する可能性も私は「皆無」と見ています。
そんな中で新たな安全保障戦略が必要なのは明らかです。
「省軍備、多角的多面的安全保障」は1つの方向性である事は間違いないでしょう。
但し、安全保障と軍備とは密接で不可分の関係にあり、殊更過小評価したり、無視したりする事は寧ろ危険です。
投稿: あまのじゃく | 2010年6月 8日 (火) 10時34分
(2009年度)県内失業率7.5% 有効求人倍率0・28倍に(琉球新報2010年5月1日)
失業率の高さと求人がないことが沖縄の抱える問題に変わりはないと思います。基地に頼らない経済は現実無理な面もあります。
しかし、ルールを無視した訓練(夜間訓練など)に対して民主党政権が「負担軽減」としてしっかり意見出来ることも沖縄県民の期待に応えることにつながるのではないかと考えています。
投稿: ためいきばかり | 2010年6月 8日 (火) 19時08分
むかし民間、今・・さん、あまのじゃくさん、ためいきばかりさん、いつもコメントありがとうございます。
むかし民間、今・・さんから再度のお尋ねがありました。電話がけなどの行動について、組合員の皆さんへ強要することは一切ありません。基地反対の集会参加などについては広く呼びかける時もありますが、無理強いした参加を求めることはありません。「必ず出席してください。出られない場合は代理の方をお願いします」と強めに要請しているのは、定期的に開く職場委員会ぐらいです。
ルール違反の件は、自治労方針の中では具体的に触れていませんが、経済制裁等を思い描いています。ただ理想は「対話」だけで解決できることですが、状況に応じては国際協調による「圧力」も全否定できないものと考えています。
余計な一言かも知れませんが、せっかく当市役所を訪れてくださったのであれば、直接声をかけていただければ、もっと踏み込んだ意見交換ができたものと思っています。私としては残念なことでした。
投稿: OTSU | 2010年6月 8日 (火) 21時08分
組合の動員についてですが、
私の団体と、むかし民間、今・・さんの団体では、
やっぱり大きく違いそうです。
ビラ配り…ありません。要請されても断ります。
電話かけ…ありません。要請されても断ります。
署名…するものとしないものとがあります。個人で判断しています。
後援会入会…ありません。要請されても断ります。
たしかに、青年部の執行役員だったときに、
政党への加入を勧められました。
おぢさんばかり、3~4人いたと思います。
ただ、私は、お断りしています。
それ以来、勧誘はありません。
役所って、どこも似たモンだ、と思いがちですが、
そんなことは全くないことを、
過去の近隣との合併で感じ、今でも感じることがあります。
ですので、むかし民間、今・・さんのような団体があったとしても、
それはそれとして、あまり驚くことでもないかなぁ、と、
思ってみたりもします。
投稿: イール | 2010年6月 8日 (火) 22時48分
今日もやってきました。「大臣指示」。職場の実態を無視した指示の連続でしたが、今日の指示は特にひどかったですよ・・・
(コスト意識も全くないものでした)
労組との誠実な交渉も当然ありませんが、普天間基地問題でも現地を完全に無視したんだから期待するだけ無駄なのかなと考えたりもします。(現場の士気は下がっています。「こんな(思いつき)の指示をだすのは仕事を知らない証だね」、「(具体的な)政策がないからこんなことしか思いつかない」などの話もでています。)
組合として「意見」する段階に来ているのではないかとも思いますが、いずれにしても先行きは暗いですね。
さて、労組の選挙活動等が出てきましたが、国家公務員は政治的な活動が大幅に制限されているため、私の知っている範囲では組合に(選挙能応援等の)要請が来ても、「法的制限」があるのでお断りしています。しかし、無謀な「大臣指示」が来るたび、一定の政治的なパイプは必要なのかなと思うこともたびたびあります。
むかし民間、今・・さんの職場実態に驚くばかりですが、体調を崩さず、自分のできる範囲で「意見」していくことを期待しています。
投稿: ためいきばかり | 2010年6月 9日 (水) 19時52分
イールさん、ためいきばかりさん、いつもコメントありがとうございます。
ためいきばかりさんの職場のお話を伺うたび、そのたいへんさや徒労感が伝わってきています。どうしても「ミスター〇〇」と呼ばれた大臣の顔が浮かんでしまうのですが、見当外れでしたら失礼致しました。
投稿: OTSU | 2010年6月 9日 (水) 21時42分
大臣についてはOTSUさんの御想像におまかせしますが・・・(苦笑)
阿久根市役所もこんな感じ(もっとすごいのでしょうが)なんでしょうね。市長の専決決裁で議会を通さないなど暴走が続いていますが、市政はますます混乱しているのではないかと思います。
私の職場に関して言えば、大臣に「苦言」(利用者の意見、職場実態を集約、指示がコスト面から適切なのかのフィードバック等)を呈するなど行動を起こすことが必要なのではないかなと考えています。
(職員個人でもメール等で意見できるようですが、「無視」されそうですね。「報復」された方が「無視」よりましなのかなとは
個人的には思いますが・・・)
「トップダウン」も必要ですが「ボトムアップ」も必要ですよと大臣には言いたいですね。
投稿: ためいきばかり | 2010年6月 9日 (水) 22時55分
ためいきばかりさん、おはようございます。
答えを一つとし、それが絶対正しいと思い込み、部下の声に一切耳を傾けないリーダーが誤った方向に突っ走るような事態は憂慮すべきことです。職員だけではなく、国民はもちろん、大臣本人のためにも効果的な助言をすべき現状であるように見受けられます。このような時こそ、連合の出番なのかも知れません。
投稿: OTSU | 2010年6月10日 (木) 07時08分
むかし民間、今・・さんの組合実態に驚くばかりです
オープンショップの役場の職員組合でよく脱退者が続出しませんね
私のところの組合はOTSUさんのところに近い感じですね
私が役員の時も、参加率の低さに泣かされたところです
特に特定の課題(政治関係かな)は悪かったですし、給与関係だと参加者が多く、やはり身近な課題に一番関心があるんだな、と感じたところです
平和系はそれなりでしょうか
これは地域性もあるのでしょうね
米軍基地のお膝元ですから
みなさんは自治労=平和団体とようにとられている感じですか、あの平和団体という人たちはもっと過激です
正直、私はついていけませんでした
基地従業員の問題にしても「市役所が考えれば良い」と言われて唖然としたのを覚えています
(私の市の役所より基地雇用者の方が遙かに多いのに・・・)
ああいう考えでは運動は広がらないなと思ったものです
基地のもたらす経済効果、特に雇用面について明確な指針が無いと、あの運動は一部のマニアにとどまってしまうと思いますね
というよりああいう純化した人たちは自分たちだけで続けていくことに意義を見いだしている感じですし
なんか昔の思い出を書いてしまいました
投稿: 元役員 | 2010年6月12日 (土) 08時40分
初めての投稿をお許し下さい。ここ半年ばかり、楽しみに
読ませていただいております。しかし、みなさんのような
論客ではありえず、ロムばかりでした。
OTSU氏の一文に興味が引かれたので発言させて
いただきます。長い引用は御容赦を。
>わざわざ相手を不快にさせるような言葉の使用は慎んでいるつもりです。今回の記事の中で「闘争」や「改悪」という言葉は使っていませんが、そのような言葉を使うから「不快」だと思われてしまうような人に対しては、どのような言葉や表現を尽くしたとしても歩み寄れる可能性は絶望的なように感じています。
なぜ歩み寄りの可能性を感じられないのか。
それは事象を観測する上での観測点の違いでしかありません。
水の沸点を実験するのに、地表と富士山山頂で実験しても
異なる結果がでるのと同じと言えば良いでしょうか。
政治的力学で極右の人物からは、左にしか対象はなく
逆も同様です。それぞれの位置から観測しても違った
回答しか得れないのは当然の帰結です。
ゆえに、組合側に観測点を置くOTSU氏と反組合側
に観測点を置く人とは、同じ事象であっても違った解釈
になるのは当然であり絶望するほどのことではあり
ません。ただ、完全に意見の合致の為には同一観測点に
たたなければ不可能と思われます。
長々と駄文失礼しました。
投稿: ナギ | 2010年6月12日 (土) 11時06分
元役員さん、ナギさん、コメントありがとうございました。
ナギさんの見方、よく理解できます。そのように割り切っていく中で、歩み寄れるような努力を今後も続けていくつもりです。と言いながら、今夜新規投稿する記事は、また物議をかもす内容となるのかも知れません。それでも率直な思いを託していますので、ぜひ、ご覧になっていただければ幸いです。
投稿: OTSU | 2010年6月12日 (土) 22時08分