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2010年1月16日 (土)

沈み行く太陽、日航の倒産

ナショナル・フラッグ・キャリアを誇っていたJAL、日本航空が事実上の倒産という窮地に追い込まれました。グループの従業員4万7千人、売上2兆円、金融機関を除く事業会社としては史上最大規模の倒産となります。日航は8千6百億円もの債務超過に陥っていましたが、自主再建から少なくとも私的整理の道を探っていました。しかしながら昨年12月22日、政府内の結論が透明性を重視した法的整理に傾き、今月19日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請する運びとなりました。

航空機が突然飛ばなくなる事態を防ぐため、企業再生支援機構が更生法申請の前に債権者と話し合いを行なう「プレパッケージ(事前調整)型」を採用し、必要な商取引は保護される見通しです。金融機関に3千5百億円の債権放棄を要請する一方、現金決済の増加に備えて支援機構と日本政策投資銀行が8千億円の資金を調達するなど、再建に必要な資金額は1兆4千億円に迫ります。その上で、支援機構の管理下で策定された事業再生計画が1月13日に示されていました。

グループ全体で1万5700人の人員削減、子会社を110社から57社までに削減、ジャンボ機37機を2015年3月までにゼロとする内容などが骨子となっています。最終的には退職者から3分の2以上の同意を得た企業年金は、OBが3割減、現役が5割減となる給付水準に改めた上、存続されることが決まりました。マイレージは保護されますが、株主責任を明確化するため100%の減資が検討されています。

この再生計画の着実な実行に向け、京セラの稲盛和夫名誉会長が日航の新たな会長兼最高経営責任者(CEO)に就任することが決まっています。京都セラミックというベンチャー企業を世界的な企業グループに育て上げた経営手腕が高く評価され、もともと民主党と近しい財界関係者だったことも今回の人事につながっているようです。これまで日航の歴史の中で、このような政府肝入りの人事は珍しくありません。

もともと日航は半官半民の特殊法人であり、1987年11月に完全民営化されていました。その2年前、1985年8月12日、1機での航空機事故としては世界最大の惨事が起こりました。日航123便が御巣鷹山へ墜落し、520名の犠牲者を出しました。その悲惨な事故の後、鐘紡の伊藤淳二会長が中曽根首相から三顧の礼をもって日航の副会長(後に会長)に迎え入れられました。

鐘紡での労務対策の実績が買われ、完全民営化を控えた日航の経営体質の改善のため、伊藤会長に白羽の矢が立ったようです。当時、4つの組合があった日航における労使関係の改善を政府が重視した人事でした。伊藤会長は、加入している組合の違いによって歴然としていた昇格差別などの問題に着手しましたが、約束した2年の任期半ばで辞任する結果となりました。

この顛末は、山崎豊子さんが著した『沈まぬ太陽』のクライマックスとなるエピソードとして描かれています。偶然の巡り合わせのようですが、日航の再建問題が大きな注目を集め始めた昨秋、映画化された『沈まぬ太陽』が封切られました。登場人物や各組織などを事実に基づき、小説的に再構築したフィクションだと原作者は述べています。主人公は国民航空社員の恩地元、労働組合の元委員長だったため、過酷な報復人事を受けていました。

中近東のカラチ、テヘラン、アフリカのナイロビへ、内規を無視した10年間に及ぶ過酷な地での勤務を強いられました。小説は「アフリカ篇」上・下、「御巣鷹山篇」、「会長室篇」上・下、全5巻にわたる長編でした。映画にも興味ありましたが、年末に5巻揃えて購入し、先日、読み終えていました。自分にとって予想を遥かに超える面白さでした。加えて、日航の現状をリアルタイムに接する中、様々な思いを巡らす機会となっていました。

国民航空、略して国航のモデルは明らかに日航でした。驚くべきことに海外をたらい回しにされた人事も含め、主人公の経歴そのものをモデルとした人物が実在していました。2002年10月にお亡くなりになった小倉寛太郎さんでした。そして、時の首相から再建を託され、国航の会長に就任した国見正之のモデルが鐘紡の伊藤会長でした。事実と異なる描写も多くあるようですが、会社が露骨に介入した第二組合作りや組合間で分断差別してきた労務対策などは、各組合のホームページからその事実の片鱗がうかがえます。

日航から角川映画に対して「名誉毀損の恐れがある」と警告文が送られ、角川側は「あくまでもフィクション」であると答えています。しかし、日航側は自社の社内報の中で「日航や役員・社員を連想させ、日航と個人のイメージを傷つける」と批判を強め、法的な訴えも辞さない構えを見せているようです。確かに描写されている内容が、すべて事実だった場合、日航は「政官業」癒着の温床と見なさざるを得ません。

ただ長期のドル先物予約による巨額な損失、関連会社の杜撰なホテル買収などの乱脈経営ぶりは実際にあった出来事をもとに描かれていました。小説の最後には、日航の姿とだぶりがちな国航の未来、つまり現在に向けての明るい兆しを感じ取りたいものと思っていました。しかし、腐敗した社内の改革に力を注いだ二人が、ともに志半ばで、国見会長は元の会社へ、主人公の恩地は再びナイロビ行きを命じられるという結末でした。

タイトルの『沈まぬ太陽』は、サバンナの夕陽を表現されていたようですが、同時に私利私欲が蔓延していても沈むことのない国航を示唆したものであったはずです。小説の中で描かれていたことが、どこまで事実であるのか、事実だった場合、現在まで改められずに至っていたのかどうか分かりません。しかし、残念ながら同じように沈まぬ会社だと見られていた日航は倒産し、沈み行く太陽となってしまいました。

日航の経営が破綻した理由として、様々な要因があげられます。やはり「日航は潰れない」「最後は国が面倒を見るはず」というような企業体質が残っていたのかも知れません。確かに今回の法的整理に際しても、1兆円を超える税金が投入されます。しかしながら前政権が続いていた場合、巨額な税金を使いながら不透明さを残した再建策にとどめた可能性もありました。これまでのしがらみを断ち切り、日航がゼロからのスタートを切るためには法的整理の選択が適切であり、政権交代の「功」だった一つに評されるのではないでしょうか。

たいへん長々と綴ってきましたが、実は今回、主張したかった話は日航の労働組合の問題でした。日航が倒産したのは、現在8組合に分裂していることや、高い要求を掲げ、厚遇を守ろうとする組合の体質が大きな問題であるような声を時々耳にします。公務員組合も夕張市の例があったように財政面に対する情勢認識にも過敏になっている中、決して日航の組合が経営面の状況などを度外視した要求を繰り返してきたとは思えません。

書籍やネット上で知り得る範囲となりますが、8組合に分かれているなりの経過と現状があり、労働組合の存在が経営破綻の主因であるような見方は明らかに誤りです。この段階に至ったため、もっと賃下げやリストラを行なうべきだったという意見が出ることはやむを得ません。しかし、最も日航の経営を圧迫したのは、各地に新空港ができるたび、採算無視で航空機を飛ばさなければならなかった土壌が大きかったはずです。

それに伴い、国などに支払う空港使用料や着陸料の負担もかさんでいきました。1983年に輸送実績で世界第1位となった頃が日航の頂点であり、その後、御巣鷹山への墜落事故の影響や規制緩和に伴う競争の激化などが重なり、収益悪化の道をたどっていました。何機ものジャンボ機を常時休眠させるなど、結局のところ身の丈に合った経営体質に変えられなかったことが今回の事態を招いていました。

労働組合に一切責任がなかったと言うものではありません。責任の重さで考えれば、ご都合主義で日航を利用してきた「政」と「官」があり、それを許してきた経営陣が真っ先に責められるべきものと考えています。沈み行く太陽と称してしまいましたが、夕陽は、また朝陽として昇って行きます。ぜひ、再生を果たした日航が、かつてのナショナル・フラッグ・キャリアの誇りを一刻も早く取り戻せることを願っています。

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コメント

相当以前の話になりますが、当時の日本航空の経営は各種支出も多いが、日本という安定した市場で上位を占めていたことで十分な収入があり経営は安定していました。その経営が急激に傾きだしたのは、アメリカ同時多発テロの起きた2001年9月以降になります。
このときには日本航空以外の各社も相当苦しみ、ある新興航空会社は民事再生法の適用を受けています。そして、それを引き金に各社ともコスト削減を推し進めて今に至ります。

結局のところ日本航空は、この時にコスト削減の流れに乗り遅れたというか労組の抵抗で物理的に乗れなかっただけなんですよね。採算性の無い空港に無理やり路線をという話は確かにありましたが、日航だけ強要された訳でもありません。
今回の件で日航が破綻し、不採算路線から引き上げる口実を得られた全日空はかなり喜んでいると思います。実際のところ今年中に全日空は幾つかの地方空港から引き上げるそうです。

色々な見方はあるのは承知していますが、なんだかんだ言って社員が勤務間の移動にファーストクラスを使ってたりしていたのは事実で、その他にも色々贅沢をしたため一説によると一人当たり年200万以上の経費が余計に掛かっていたそうです。

今回の記事でも書かれていますが、日本航空の債務超過は約8600億円。経営が傾いてから破綻までの年数が8年4ヶ月。そしてグループ社員数が約5万人ですから、
200万×50000人×8.33年=8330億
となります。まぁこの数字は偶然でしょうけど、判りやすい式だと思いますね。
これについては、とりあえず目に付いた数字を持ってきただけですので、本当のところこれだけの余計な経費が掛かっていたかは判りません。でも社員一人当たり直接・間接を問わず200万の削減が出来ていたら最悪の事態は回避できたのは確かです。1000万以上の収入がある社員多数の日本航空なら可能だったはずの数字で、現実にこの1年はこの程度は最低でも落ちているはずです。
ただそれが遅すぎただけなんですね。

もちろん収入を多く得る事や待遇をあげる事は、儲かっているうちはある程度は許されるだろうと思います。しかし経営状況が悪化したときに、それを自分たちの問題と捉えられずコスト削減に抵抗した事が致命傷になったのだと思いますね。

今でも身近で時々聞きますよね「財政問題は理事者責任!」という叫び声を・・。

投稿: mobileSE | 2010年1月16日 (土) 23時16分

mobileSEさん、おはようございます。さっそくコメントありがとうございました。

高度経済成長の時代、さらに日航の収益が右肩上がりだった頃、労働組合は目に見える成果を獲得していったはずです。このような流れは日航に限らず、企業の収益が適確に労働者へ配分された時代だったものと思っています。

そのような流れが変わった際、身の丈に合った企業体質に切り替えられるかどうか労働組合側の認識や判断が大きく左右する場合もあります。ただ日航に関してもマスコミ情報から客室乗務員の待遇などは、かつての花形ぶりは影を潜めていたようです。

投稿: OTSU | 2010年1月17日 (日) 08時56分

otsu様
ご無沙汰しております。今回の問題は組織の代表としては興味深く読み進めておりました。
ちょうど地元のフィルムコミッションでとくに御巣鷹山に飛行機が落ちたシーンはうちの自治体で撮影し、そのころの大部分の撮影も地元で行ったので、単組としては、前売り券の販売などにも協力をしながら対応してきたところです。

非常に雑事たる発言ですが、今回の主人公の方はいわゆる「あっち系」の組合であったため、連合全体としては宣伝に協力というところまでこぎつけることはできませんでしたが、地元では善戦をしたと聞いております。

さて、このような感覚も問題ではないかと日ごろから思っているのですが、財政問題については、最近とくに考えながら組織運営をしているところです。

組合員個人からしてみれば、収入が減るのは嫌という話になりますが、実際本音で話を聞いてみると、財政状況考えれば「やむを得ない」場合もあるという感じであり、基本的に人件費の削減に当たっても納得ができればそれに対応するというのが基本的な認識になっているのではないかという感じです。

一般会計においてはそれと同規模に近い借金を抱えながら、自治体運営をしているところですが、これは合併によって予算規模も大きくなりましたが、借金の規模も大きくなったと思っています。さらに合併特例債なども結構きいているように思えます。

一方でもっと心配なのが企業会計になります。企業会計は一般会計の6分の1程度の予算ですが、借金は一般会計に迫る額をしており、この部分はかなり厳しい面があります。

そこに集中改革プランによる人員の削減もありますが、それ以前に水道局の定員適正化はもっと厳しいものがありました。

施設の老朽化などもありメンテナンスが大変になっているのですが、その技術を携えた職員がどんどん退職していく。しかし新規採用職員は採れない。などの問題もどんどん顕在化しているところです。

正規職員2,500名、非正規職員1,000名。人口37万人。適正な職員数、適正な給料、適正な住民サービス。いろいろと考えることが多い。
今自治基本条例(案)を市民を中心にいろいろと意見を出してもらっているところです。

投稿: ある市職労委員長 | 2010年1月18日 (月) 09時51分

管理人さんを初め、こちらの方は口を揃えて労働組合も変わったとか
それに伴い職場環境も変えてきたと仰るのですけど、本当に変えてきたの?
という思いが強いですね。

mobileSEさんも指摘してしていますが、その変化のスピードがあまりに遅い、
ハッキリいうと変化要望に対し抵抗しきれなくなったか譲歩したという見方になります。
つまり自分から変えたものは何もなく、外からの圧力により変えられてきた
というのが正解でないのかと。
そう見れば、労働組合は経営に協力する気はまったくない
抵抗勢力以外の何者でもないということですよ。

繰り返しますが、あなた達の変化のスピードがあまりにも遅い。
外部目線で見れば、例えば今冬の経済状況の悪化に対し、今日経営者から
退職金削減の提案があったとして、
この3月31日に間に合うように奔走したならば変えたと言えると思います。
それを1年引き伸ばそうとしたならば、抵抗勢力と見られるのが今の情勢ですね。

投稿: いつも疑問符 | 2010年1月18日 (月) 18時26分

ある市職労委員長さん、いつも疑問符さん、コメントありがとうございました。

赤字を広げた要因の一つと見られている日本エアシステムとの合併によって、日航内の労働組合は最大9組合まで増えていました。日航に限らず、それぞれの歴史があり、それぞれの立場などの正当性を主張し合う場合が多く、競合している組合間での統合は簡単ではないのだろうと思います。ある市職労委員長さんの映画への宣伝協力の話を伺い、改めてそのように感じました。ちなみに原作の恩地委員長の組合は「無党派」という設定でした。

いつも疑問符さんから「変化のスピードがあまりに遅い」「抵抗勢力以外の何者でもない」とのご指摘を受けました。速いか、遅いかについては、きっと組合員の皆さんの中でも受けとめ方は千差万別だろうと思っています。その意味で、いつも疑問符さんが思い描いているスピードとの落差は非常に大きいのだろうと想像できます。

いずれにしても労働組合側の立場として「時代情勢の変化に対応しなければならない」という言葉は、決して今まで積み上げてきたものをゼロにする意味合いとはなりません。社会情勢や財政面を横に置くことが許されるのであれば、組合員の利益を第一に考えるのが労働組合の役割だと言えます。

したがって、行財政改革の面でとらえれば、組合は「推進勢力」ではなく、どうしても「抵抗勢力」的な役回りとならざるを得ません。mobileSEさんが「財政問題は理事者責任!」という叫び声を今でも身近で時々聞かれると書かれていましたが、一昔前は私どもの組合も同様なとらえ方がありました。

団体交渉の場で、賃金を引き上げられない理由として「財政が厳しい」という当局の答弁はNGでした。一執行委員だった頃ですが、どちらかと言えば当時の組合側の言い分のほうに違和感を持っていました。現在、このブログを通し、いつも疑問符さんらのような率直な声を伺える機会が増え、ますます公務員組合の置かれた厳しさを客観視しているつもりです。

しかし、やはり労使交渉は、それぞれの異なる立場から出発し、どの地点で交じり合えるのかどうかだと考えています。めざすべき方向性が同じだったとしても、すべて経営側との同一歩調が前提となる労使関係では問題だろうと思っています。このような説明が誤解を招く場合もあるのかも知れませんが、このブログで一貫して訴えてきている論点を改めて強調させていただきました。

投稿: OTSU | 2010年1月18日 (月) 22時22分

現在の状況では、「賃上げ」は禁句なのでしょうね・・・(労働者全体の賃金が、「負のスパイラル」に陥っているのですが、
「会社がつぶれては元も子もない」といった認識が強いように感じます。)
さて、私の職場では労使関係について考えさせられることが日々おきています。「大臣指示」のもと「明日までに実施」の案件が
連日続いており、「政治主導」は「大臣の思いつき」を現場の業務量や運用を無視して実施するものなんだなと職場で話題になっています。(当然、労使の「丁寧な話し合いは」なし、労組も「政治判断」のためお手上げ(抵抗勢力ですらない)の状態です。)労組も「政治主導」のもと、どのように労使関係を築いていくか模索しているように感じます。
今回の日航問題は、「公」の役割を求められた負担が、破たんの原因になったことは否めません。今後、リストラされた社員の雇用をどうしていくか、労使ともに苦難の日々でしょうね・・・

投稿: ためいきばかり | 2010年1月19日 (火) 20時19分

管理人さん今年も楽しく読ませていただきます。

まあしかし、何でもかんでも労組憎し悪しの人たち、多いですね。
日航破綻の理由は、某政党の幹事長もお認めになっているでしょうに。
認めておきながら、最後は労組が悪いの捨て台詞。思考回路は同じなようで。
日本全国豊かになって、新幹線も、特急も、高速道路も整備されて、空港もあちこちできましたよ。おまけに全国じじばばばかりで、長距離の移動をする人が減っている。これでどうやって儲かるかって話ですわ。
労組が、空港、高速、新幹線作って、全国の人口の偏在率を高めたとでも言いたいんでしょうかね。
わたしは、もっと違う理由があると思います。

投稿: Q | 2010年1月19日 (火) 21時25分

ためいきばかりさん、Qさん、コメントありがとうございました。

ためいきばかりさんの職場のたいへんさをコメントの節々から、いつも感じ取らせていただいています。また、所属されている省庁について、イニシャルがNの大臣の役所であるような想像を勝手にしていることろです。

Qさんも何でもかんでも労組が悪いように言われる風潮を指摘されていますが、私もそのような点が気になり、今回の記事を綴らせていただきました。ぜひ、今年も当ブログをご注目いただければ幸いです。よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2010年1月19日 (火) 23時12分

久しぶりに書き込みます。
このようなものを見つけました。

http://www.ne.jp/asahi/nikkou/rouso/yoku/wing_184.pdf

もちろん労組には労組の優先順位があるのでしょうが、これが開口一番に言うべきことなのかと嘆息せずにはいられません。
今持つべきは「被害者意識」ではなく「当事者意識」ではないでしょうか。
この文面を見るに、あたかも法的整理をするほど切羽詰った状況ではないと言いたいようですが、だったら法的整理など受け入れず、国民の税金など使わずに頑張って組合の力で自力再建してくださいと言いたいです。

もちろん、立場が違えば責任の重さの評価も異なるでしょう。労組の側に立つ人は労組の責任を軽く考えるのはある意味当然だと思います。しかし、組合員たちとて「親方日の丸」のバックがあったからこそ高待遇を享受できていたことを忘れて欲しくないと思います。

今後の自分たちの給料はもはや、自分たちが額に汗して稼いだものではなく、国民のなけなしの税金から切り分けてもらうものなのだということを自覚してほしいです。

投稿: | 2010年1月20日 (水) 16時22分

失礼しました。上のコメントは「みみみ」によるものです。

投稿: みみみ | 2010年1月20日 (水) 16時23分

鹿嶋市の職員が飲酒運転で二度懲戒免職なったそうです。この職員は一度目の
免職時に公平委員会に不服を申し立て停職に修正されましたが、その停職期間
中に、よりによって再度飲酒運転をし事故を起こしたそうです。もう言葉もあ
りません。我々には反省という言葉はないのでしょうか。
この事例に限らず新年になっても公務員の不祥事は数え切れないほど報道され
ており、中には言語同断の事例が幾つも含まれています。今後、公務員を見る
目はさらに冷ややかなものになっていくでしょう。

この仕事に携わっていると、自分たちが常に厳しい目に晒されているのは痛い
ほど実感出来るはずで、それでも不祥事を起こし続ける感覚はどこから来るの
か理解に苦しみます。公務員は自分を律せよと常々思うのですが、甘やかされ
た経験しかない者には出来ないことなのかも知れません。
今の事態は公務員を監視する目が厳しいとかの言い訳は通らない状況ですので、
職員組合を批判的に見る勢力は今後も増えていく一方でしょう。

さて日航の話です。私の個人的な思いでは民主党政権でも自民党政権でも、こ
こまで追い詰められた日航の再建は公的整理以外に取る方法がなかったと思っ
ています。私的整理を選択すれば政権は致命傷を負う可能性が大です。
そして、もし自民党政権ならば、整理をもう少々先に延ばした上で、もっと労
働者に厳しい裁定(企業年金解散とか)がされていただろうとも思っています。
実際、これから企業年金解散圧力は徐々に報道等により強くなっていくと想像
しています。以前も書きましたが、民意とは自分の痛みにならない範囲で判り
やすい批判先を求めています。この部分が変わらない限り、いつまでも労組批
判路線は崩れないでしょうね。

この自分の痛みにならない範囲で判りやすい批判先を求める民意は、色々なと
ころで流行しており、阿久根市では右翼の市長批判街宣まで、とうとう市職労
の手配したものとされてしまいました。こうなると職員が居なくならない程度
に好きなだけ叩けばいいさと思うしかない状況かと思います。
私の持論でもありますが、叩かれるのには大なり小なり叩かれる側にも理由が
あり、扇動するものは上手にそれを利用しています。これを謙虚に受け止めて
我々職員側がもっと真剣に身を正さなければ我々に対する批判の手法は取り返
しのつかない事態にまで進展するでしょう。
組合の今後の活動方針には、理事者との交渉よりも自組織の職員に対する不祥
事防止策(例えば薬物監視や個人PC中の違法ファイル強制チェック等)に主
眼を置いて頂きたいものです。これ、実際に民間ではやっている会社が有るそ
うです。

もっとも私の場合、自身の給料が最低時給になっても構わないと思っています。
その場合は、今サービスしている超勤は申請しますが・・・・。先日計算した
ら、その方が月次給与に限れば手取りが増えるんですよね(笑)
働けど働けど問題は増えていくばかりという日々です。

投稿: むかし民間、今・・ | 2010年1月20日 (水) 23時25分

難しい話だとは思いますが、労働者は本能的に自分がよりよい待遇になることを望んでいます。
これはだれだってそうですよね。
戦前の小作人じゃあるまし、その本能を実現させるためにがんばることは、だれに責められるもんでもないでしょう。日航の場合、望む力が強すぎて会社が傾いたときにも協力できなかった。だからつぶれてしまった。これは自己責任ですよ。本人たちが選んだ道なんだから。
だけど、いろいろな理由で日航につぶれてしまっては困る人たちがいる。幸か不幸かその人たちは力を持っている。組合がいかにリストラに協力しても倒産していく会社もあるのに、実に不公平です。
だけど、会社を建て直すための融資が、銀行から借りるか国民から借りるかなんて、雇われる側からするとあんまり関係ないんじゃないかなあ。お金の模様が違うとか買えるモンが違うとなら分かるけど、同じ一万円なんですよね。
客が一人しかいないジャンボジェット飛ばすのは、満員のそれを飛ばすのと同じ汗をかくのでしょう。「今日は客が少ないからちょっとパイロットいい加減かもよ」なんてあり得ませんから。
役人でもそうでしょうが、汗を流す場所を決めるのは雇う側の仕事です。責められるべきは、結局雇う側だと思うんですけど、ちがうのかなあ。

投稿: Q | 2010年1月20日 (水) 23時48分

みみみさん、むかし民間、今・・ さん、Qさん、コメントありがとうございました。

日航の破綻の問題から様々なご意見が伺え、それはそれで非常に貴重なことだと受けとめています。それぞれの貴重な提起に対し、さらに掘り下げて行けば深い議論につながるものと思っています。それでも私自身の基本的なとらえ方は、記事本文で綴った内容、「労働組合に一切責任がなかったと言うものではありません。責任の重さで考えれば…」の箇所に行き着くのだろうと考えています。

投稿: OTSU | 2010年1月21日 (木) 00時02分

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