橋下知事が批判職員を処分
このブログで何回か大阪府の橋下知事について取り上げてきました。「橋下知事の人件費削減案」や「橋下知事絡みの二つのニュース」など、強引な手法を批判的に指摘せざるを得ないものでした。いずれにしても府知事に就任以来、それだけ注目される話題が多い証しですが、今も大阪府民から高い支持を得ている点は重く受けとめなければなりません。その橋下知事に関する話題として、最近、次のようなニュースを目にしました。
反論メールの職員を処分 橋下知事「物言い非常識」
大阪府の橋下徹知事が全職員にあてて税金に対する意識の低さを嘆くメールを出したところ、ある職員が反論する返信をした。知事は「物言いが非常識だ」と激怒して8日、この職員と直属の上司を府の内規に基づく「厳重注意」にした。府庁内からは「知事の態度は度量が狭い」との声も聞かれる。
発端は1日夜に知事が送信したメール。利水からの撤退によって府の損失が386億円に上った紀の川大堰(和歌山県)をめぐり、議会で原因を淡々と説明するだけだった府幹部について「何事もなかったかのよう。給料が保障される組織は恐ろしい」などと書いて全職員に送った。
2日昼、職員の一人が「責任は(投資を)決断した人にある。こんな感覚の人が知事である方が恐ろしい」と返信。「愚痴はご自身のブログ等で行ってください。メールを読む時間×全職員の時間を無駄にしていることを自覚してください」とたしなめた。
これに怒った知事は同夜、この職員に「上司に対する物言いを考えること。トップとして厳重に注意します。言い分があるなら知事室に来るように」と送信。職員も返信で「公務をどけてでもお邪魔します」と応酬した。
知事は一連のやりとりを府幹部らに転送。8日、報道陣に「社長に『メール読むのは時間の無駄です』と言えますか。一般常識を逸脱している」と語った。一方、職員の間からは「知事自身が『メールを送って』と言っていたのに、気に入らなければ処分なんて」とおびえる声も出ている。【asahi.com2009年10月8日】
世間の反応として「知事は大人げない」「(職員は)非常識」などと賛否両論あり、8日夕方までに府庁へ寄せられた電話やメールは計93件で、橋下知事の対応に批判的なものが53件だったそうです。「処分で意見が出にくくなるのではないか」「厳しすぎる」などの声が多かったようですが、今回の問題に関しては橋下知事の判断を頭から否定できないものと思っています。
まず首長が職員に対してメールを送ること自体、私自身は好ましい話だと考えています。自分の所属している組織のトップが日々、どのように考えているのかを職員が知ることの意義は決して小さくありません。それが「愚痴」のような話題だったとしても、それほど批判されるものではないはずです。ブログで行なえば良いという反論も、全職員に伝えられるのは庁内メールが確実な手段となります。
「時間の無駄」という指摘は、首長の問題意識を職員が知り得る機会を有意義ととらえるのかどうかで分かれる見方だろうと思います。そもそもメールを読む時間など、よほどの長文ではない限り、1分もかからず、一人ひとりの業務に大きな支障は出ないはずです。勤務時間中に読めないのであれば、昼休みなどにサラッと目を通す程度の手間だろうと考えています。
以上は、問題となったメールの内容に対する評価は横に置いた上で、橋下知事が職員にメールを送っていることの私自身の受けとめ方です。今回、橋下知事は利水撤退での府の負担約380億円に関し、「僕の感覚と役所の感覚は違う。民間なら組織挙げて真っ青。何があっても給料が保障される組織は恐ろしい」と書いていました。
知事に就任して1年半以上経っていますが、部下である職員らとの「壁」をことさら当て付けるような言葉だったように見受けられます。橋下知事の正直な気持ちを吐露しているのでしょうが、メールを受け取った職員は「思い込みでの批判ではないか」「だから、どうすれば良いのか」など、確かに今回の文面では不満や不信のみ芽生える恐れがありました。
処分の対象となった女性職員が「配信の意味が分からない。こんな感覚を持つ人が知事であることの方が恐ろしい」と感情的に反発したメールを送った背景は、このような印象を抱いたからだろうと見ています。しかし、その女性職員が書き込んだ内容の是非はともかく、言葉遣いは確かに不適切であり、特に上司へ返信するメールの書き方としては「非常識」だと批判されても弁解の余地がないものと思っています。
また、橋下知事が一方通行でメールを送るだけではなく、職員側からの送信を受け付けている姿勢も評価すべき点です。したがって、その女性職員が書き方さえ注意すれば、反論や異論も聞く耳を持っていたのではないでしょうか。言葉遣いにカチンと来て、すかさず「非常識さを改めること。言い分があるなら知事室に来るように」と返信した橋下知事も少し冷静さを欠いていたようですが、女性職員側に「非」があったことは否めません。
その結果、女性職員と直属の上司が「厳重注意」処分を受けた訳ですが、「見せしめ的な処分であり、さらに独裁化が進む」などという非難の声も上がっていました。「非」があった限り、一定の処分も仕方ないものと思っていますが、そのような中でも軽微な「厳重注意」だったことが橋下知事の「常識」さをうかがえます。
最近、どうしても阿久根市のことが頭に浮かんでしまうのですが、竹原市長の「常識」では懲戒免職という処分もあり得たのでしょうか(苦笑)。冗談ではなく、竹原市長の手法や考え方をよく知るようになってから、橋下知事の進め方などは段違いに「常識」的であるように受けとめています。このように書くと竹原市長を支持されている皆さんから強い反発を受けるのでしょうが、それほど阿久根市での問題は「常識」では考えられない出来事の数々でした。
なお、橋下知事からメールを受け取った時、その女性職員は「一方的に送り付けられ、未知の経験で恐怖(を感じた)」と語っていました。顛末として処分まで至った経過について、私自身の見方は以上のとおりでしたが、パワーハラスメント、略してパワハラだったのかどうかという側面から考えるエピソードとしても見ていました。
実は最近、パワハラについて関心を持ち、『そこが知りたい!パワハラ対策の極意』(西日本新聞社)というブックレットを読んでいました。今回の記事は、その内容をもとに綴るつもりでしたが、前置き的な話として取り上げた橋下知事絡みの書き込みが思った以上に膨らんでしまいました。あまり長すぎる記事もどうかと考え、途中で記事タイトルも変えていました。したがって、パワハラに関しては改めて次回以降の記事で取り上げる予定としています。
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コメント
ごく当たり前だと思います。
”こんな感覚を持つ人が知事であることの方が恐ろしい”
橋下さんにやめてほしいなら確か不信任案でしたっけ
議会に頼むのが筋です。
投稿: くばっち | 2009年10月11日 (日) 17時51分
この件に関しては、どっちもどっちという感じですね。
双方が大人気ない対応をしています。
職員が読み流せば済む程度のメールに気負って返信したのも大人気なければ、
知事がたかがメールでの反論に公的な処分を下したのも大人気ないです。
ただし、橋下知事が本気で職員の意見の掘り起こしを望んでいたのなら、この処分は明らかに誤りです。
処分は間違ってるとだけは言えます。今後は直言する職員は居なくなるでしょうから。
>OTSUさん
ちなみに、阿久根市の現状と比較して考えるのは、判断基準がおかしくなるから止めた方が良いと思います。
阿久根市のほうは法的にも論外なケースであり、今回のケースは法的には問題は無いですが、
こんなことで、一々、処分し、さらに報道陣に公開するのはトップとしての資質に欠けていると思います。
論外なものと低レベルなものとを比較して、低レベルなものをまともと評価しているのでは?
投稿: Thor | 2009年10月11日 (日) 18時21分
はじめまして。
自分も公務員で過去に自治労所属の単組支部の役員もしたことがあります。
組合に所属している立場上、橋本知事を批判して女性職員を擁護すべきだと思いますが
正直どっちもどっちだと思いました。
現実的に財政運営が厳しいからこそ、税金で仕事をしている自分達は気を引き締めなければならない。橋本知事のメールの本旨はそこだと思います。
トップの考えや伝えたいことを職員に直に伝えることは非常に良いと思いますし、他部局管轄の財政危機と賃金が他人事だと考えるのをやめる良い機会となりました。
でも「クビにならない公務員は~」のくだりは蛇足だったと思います。
橋本知事を「お前」呼ばわりなど上司に対する物言いではないという批判がありますが、部下をカチンと思わす物言いも上司として気をつけるべきと思いました。
表現を変えれば、職員もしっかりとメールを反芻できたのではないか・・・
そう思いました。
投稿: ラクダランナー | 2009年10月11日 (日) 19時07分
大人気ないと書いてる方も居られますが、私の個人的な感想を言わせてもらえ
れば、大人気ないではなくてどちらも子供そのものではないかと感じています。
記事の通りだとすれば、言うほうも返すほうもあまりに反応が稚拙と思えて仕
方ありません。大昔にこういう言い争いを見たな~と思うくらいです。
ただ知事が目指したい部分は明確に表現されているので判りやすさでは、知事
の方に歩があります。ですから批判は当然職員に集中するでしょう。
その他の部分ではOTSUさんの論におおよそ同意しています。
投稿: むかし民間、今・・ | 2009年10月11日 (日) 20時52分
くばっちさん、Thorさん、ラクダランナーさん、むかし民間、今・・さん、コメントありがとうございます。
皆さん、それぞれの受けとめ方があるようで興味深く感じています。その中でも女性職員の言葉遣いを支持される方は、やはり少ないようです。公務員が一括りに叩かれがちな中、誰に対しても丁寧な言葉遣いで接することは基本中の基本だろうと思っているところです。
投稿: OTSU | 2009年10月11日 (日) 22時01分
久しぶりにコメントさせていただきます。
私も皆さんと同じように女性職員の態度は論外だと思います。民間ではどうなのか知りませんが、役所ではどうも上司にタメ口や「お前」とまではいかないまでも「アンタ」呼ばわりするような人が多いします。
ただ、知事のメールの内容も組織のトップとしては???です。
何事も無かったかの様な答弁をしたのは府の幹部であり、民間ならば経営者側の人間です。
その職員の不始末について幹部のトップとして一般職員に対して不適切な対応があり皆さんにも迷惑をかけたと謝罪してもいいくらいではないでしょうか。
昔、証券会社が倒産した時に「社員は悪くないんです」と涙ながらに会見していた社長がいましたが、組織のトップとはそういったものなのではないでしょうか。
ここからは推測でしかありませんが、今回の女性職員は保健所の職員のようなので、もしかしたら保健師のような技術職の方かもしれません。だったら、自治体の大きな経営の部分に関わることは無いと思うので、なおさら「しっかりしてよ」と思っているところに、あんなメールが来たので「私らにどうしろっていうのよ」と気持ちになったのかも知れませんね。
そうならば、知事の最初メール内容には大人気無いや不適切といった意見も多くでているようなので、もう少し上手に意見していたなら、知事の職員≒悪といった手法に一石を投じることができたかも知れませんね。
あんな形で反論してしまったが為に論点を刷りかえられてしまったような気がします。
投稿: カボチャ | 2009年10月12日 (月) 00時14分
カボチャさん、おはようございます。コメントありがとうございました。
やはり「言い方」の問題が大きかったと思います。また、府庁のような大きな組織では、現場の職員からすると橋下知事は「雲の上」すぎて、上司という実感が薄くてネット上での掲示板のような対応を取ってしまったのかも知れません。
とは言え、記事本文で書いたとおり女性職員に「非」があったことは認めざるを得ないものと思っています。念のため、橋下知事の思慮や配慮不足を私も感じています。
投稿: OTSU | 2009年10月12日 (月) 06時50分
オレも「どっちもどっち」やな。
女性職員か。そういえば妙な組織の女性職員もいた(いる?)みたいやし、真面目な職員には迷惑な話やろ。
普通の大人の行動やないで。あえての挑発なんかも知れんけど。
知事はああいう人間や。別に驚きもせん。
ただこの大人げない二人、一人は一職員、もう一人は、「府知事」やからな。責任の大きさも自覚して欲しいモンや。
何にせよ府民としては情けない話や、はぁ・・・。
投稿: K | 2009年10月12日 (月) 07時04分
知事が正解だと思う。公務員たるもの全体の奉仕者。そこに求められるのはトップの意を汲み住民への奉仕。選挙で選ばれたトップに従えないなら辞めればいい。辞める度量なければ従うのみ。ましてやトップにどのような人が来ようが公務員は住民のために尽くすためにある組織の歯車。例えトップに対し間違いを指摘せざる場面あろうと、そこにはあくまでトップを立てた物言いであるべき。おしなべて給料高い文官だらけの職場で言い方言い回しも満足に出来ないなら、住民に対してわかりやすい説明など心がけることが出来ない稚拙な職員では?処分を受け、自己を反省し、トップの意向を汲みつつ住民を向いて前に進めばよい。阿久根みたくクビじゃないんだし。
投稿: りょーま | 2009年10月12日 (月) 09時04分
本件については、知事のメールにも問題はあると思います。
いくら「部下」とはいえ、言葉づかいがまるで乱暴なワンマン社長のそれでしかないですし。
内容については、あえて触れません。
ただ、全職員に対して配信し、そのうえ返信してこいというような物言いをしながら、言葉づかいがうんぬんで「懲戒」を持ち出すのは、少々・・・首長という立場は、いつから「独裁者」になったんでしょう。メール市長のやり口と一緒のように感じます。
まあ、少なくとも、恣意的に自分だけの判断を押し通して懲戒を「実行」しないだけ、橋下氏のほうが分別がある(というか世渡り上手)なのかなとは思いますけどね。
個人的には、直接の返信は要求せず、訓示のような形まで(できれば正式なライン経由で)でとどめるべきだと思いますよ。首長は確かに任命権者で、責任者ではあるけれど・・・職員全員に直接メールでいろいろいうのは、少しおかしいです。
株ドットコムのインサイダー取引問題で「メール文化」というのが問題になりましたよね?
各省庁でも、大臣から直接メールを送ったりするようになっているかもしれませんが・・・職員の立場から安易に返信なんかすると、同じ憂き目に遭いそうですよねぇ。
投稿: 流浪人 | 2009年10月12日 (月) 13時01分
訂正・・・
メール市長ではありませんでした。ブログ市長ですね。
失礼しました。
投稿: 流浪人 | 2009年10月12日 (月) 13時03分
だいたい同意です。この知事さんの物言いは過激ですよね。しかし、それが持ち味で政治家としてはそれくらいでないと成功しないのでしょうね。
しかし、この女性職員の返信メールに対して、知事が「一度知事室へ来てください」と返信したのに対して、この職員の方が、「公務をどけてでもお伺いしましょう」と返信したのには驚きましたね。
知事が、「来い」と言ったらそれは業務命令で公務なんです。もちろん直属の上司には断らなければいけないでしょうが。
この職員にとっては、知事はお客様、勝手に上の方でやってる人なんでしょうね。
この点は知事が怒ってもしょうがないでしょうね。
民間会社だと、会社が赤字になれば、下っ端の方でもやはり、意識が変わりますよ。
自分は380億円損失の原因でもなければ、責任者でもない、関係部署でもない、って態度はやっぱりひっかかります。
前向きに考えるなら、自分たちの部門でも、わずかでも倹約できないか、と考えて、その提案をするなんて、ちょっといい子すぎますかね。
投稿: けいじ | 2009年10月12日 (月) 17時16分
Kさん、りょーまさん、流浪人さん、けいじさん、コメントありがとうございました。
いろいろなご意見を伺え、たいへん感謝しています。また、この記事内容に対しては、大阪府民であるKさんからコメントをいただけるものと思い、楽しみにしていました。
投稿: OTSU | 2009年10月12日 (月) 21時18分
おもしろいけれど、それほどおおげさな話ではないような気がしました。
組織のボスと、部下が、熱くなってやりあうのはある意味、健全なのかなと。
それが、違法であったり、パワハラであれば、淡々と、それなりの法的手段に訴えればいいだけですから。
ネタ豊富なこの知事をマスコミが重宝するのも健全ですし、自治体職員の話題として盛り上がるのもまた自然ではあります。
投稿: 戒石 | 2009年10月13日 (火) 21時28分
幹部も組合員と同じ採用区分からの生え抜きですよね?
意識を変えるためには間違った判断の材料を積み上げた当事者の職員も(管理職か組合員かは知りませんが)特定し評価することが必要なのでしょうね。
また、この女性職員のメールの文面ですが、ほとんど誹謗中傷で組織の中では辞職覚悟の開き直りでなければ通常は書けないと思います。
また、他に知事をお前呼ばわりしたメールも百通ばかりあったとか。
大阪府庁という組織は、大阪市役所や京都市役所の例もありますが、かなり痛んでますね。
大阪府は、知事の就任後まもなく、本人は残業をしていないがサービス残業云々で知事に意見した女性職員が当時は連日報道されていましたが、ネット上では間もなく革命を標榜するある組合の構成員だったことが取り上げられていました。
お前呼ばわりのメールの件も含め、発信者の組合歴は調べた方が良いのではないでしょうか。
官公労にも変なところがあるのは、こちらで知ったところですが、謙虚な他の職員のためにも住民が役所の中を知らなさ過ぎるのは遅々として役所の変化が進まないことの一因だと思います。
投稿: L | 2009年10月13日 (火) 21時41分
戒石さん、Lさん、コメントありがとうございます。
私も今回の問題に限っては「厳重注意」という処分の程度を踏まえ、「それほどおおげさな話」ではないものと受けとめています。阿久根市の張り紙はがしの問題も、その処分内容とのミスマッチによって竹原市長の非常識さが際立ち、物凄い理不尽さや独善さを感じ取っているところでした。
また、公務員の一部の不法行為や問題行動によって、公務員全体を一括りにした批判が示されがちです。橋下知事への鬱積した気持ちが高まっている大阪府職員の皆さんも少なくないのかも知れませんが、ぜひ、言葉遣いなどの面で叩かれないように留意すべきものと思っています。
投稿: OTSU | 2009年10月13日 (火) 23時20分
>特に上司へ返信するメールの書き方としては「非常識」だと批判されても
>弁解の余地がないものと思っています。
具体的にはどの様なルールに反していたのでしょうか
仮に、ルールに基づかないで「厳重注意」と言う処分を行ったとしたら、
竹原市長と本質的には変わらないと思います
投稿: bn2islander | 2009年10月14日 (水) 04時57分
bn2islander さん、おはようございます。コメントありがとうございました。
まず「処分」ということが話題となっていますが、地方公務員法上の懲戒処分ではないことを着目しています。大阪府の内規による「厳重注意」であり、減給などの実損が伴わないものです。それも「今後、注意するように」という口頭での伝達で、今のところ人事上の不利益にもつながらないようです。
どのようなルールに反したのかというお尋ねですが、地方公務員法第33条に「信用失墜行為の禁止」があります。「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」という内容です。刑罰や服務義務違反に問われなくても、来庁者に対して粗暴な態度を取った行為なども状況によって該当します。
今回のケースが大阪府の内規上、どのような位置付けとなっているのか断定できませんが、私自身は以上のような見方の中から判断しているところです。その上で、記事本文やコメント欄で書いてきたとおりですが、女性職員の言葉遣いや知事に対する対応には問題があったものと思っています。
したがって、「厳重注意」はやむを得ないものと見ていました。なお、その行為に対して「クビにすべきだ」などという外部からの声もありますが、そのようなレベルの話になった場合は、猛然と労働組合が抗議や撤回を求めていく事態だったものと受けとめています。
投稿: OTSU | 2009年10月14日 (水) 08時14分
はじめまして。
私も今回の件については、どっちもどっちという感想です。ただ、一斉メールの翌日(?)の部長会議の概要(www.pref.osaka.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=1813)を読むとあまり報道されていないこともあるようです。
非常識なメールだけが報道されていますが、知事の一斉メールに対して、「申し訳ない」「こんなことは知らなかった」という職員からのメールが続々きていたそうです。また、発端となった件についても、知事がカッとなって担当者との意志疎通を欠くところがあった、カッとなってメールを送ったと知事自身が認めています。返答が上司に対する物言いではないという理由で処分だそうですが、その元になったメールは知事がカッとなって送ったものです。喧嘩両成敗とまでは言いませんが、知事自身の反省の弁も聞きたいものです。
投稿: KEN | 2009年10月14日 (水) 17時36分
>「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような
>行為をしてはならない」
本来、メールは私信ですよね。
具体的には誰の信用を傷つけたり、不名誉となったりしたのでしょうか。
また、職の信用を傷つけたというのであれば、この様な事を公にした橋下知事こそが、
厳重処分の対象となるべきではないでしょうか。
投稿: bn2islander | 2009年10月14日 (水) 21時04分
KENさん、bn2islanderさん、コメントありがとうございます。
KENさんからご紹介いただいたURLを閲覧しましたが、このような詳しい議事録も公開されているのですね。この話題について、また違った角度から垣間見ることができました。ありがとうございました。
bn2islanderさんから再度のお尋ねですが、そもそも私も橋下知事の思慮不足などを指摘しています。その上で、女性職員の上司に対する言葉遣いなどは、やはり不適切だったととらえています。今朝のレスの中で、信用失墜の例示が逆に紛らわしいようでしたら失礼致しました。
今回、「どっちもどっち」と評するコメントが多く寄せられていますが、組織内の力関係が逆だった場合、bn2islanderさんのご指摘のとおり橋下知事が「厳重注意」の対象になっているのかも知れません。なお、このエピソードからうまくつながるかどうか分かりませんが、次回記事は「パワハラ」について掘り下げてみる予定です。ぜひ、またご訪問いただければ幸です。
投稿: OTSU | 2009年10月14日 (水) 22時32分
部長会議の概要、読んでみたで。
言いたい事は分かる。まずまず前向きの議論のようでもある。けどこういうレベルの会話、もっと末端のプロジェクトとか、担当者とか、そんなレベルのやりとりやんか(金額は大きいけど)。恥ずかしすぎるからこんなもん世界中に公開しなさんな、ほんまにもう!(苦笑)
以下その恥ずかしい会議の引用
>(知事)僕自身が怒っているということは、みんなが怒っていると感じてください。これはもう理屈じゃないんで。
これが全国どこでも閲覧可能かと思うと・・・なあ。役所の仕事(杓子定規のイメージ)とこういう感性とはなかなか合わへんやろな。実際はその両方とも重要なんやけど。ここらへんの違和感を上手に説明できひん自分も情けないわ。
で、ちょっと飛躍があるかも知れんのやけど、知事の発言は「オレが丸いと言ったら、丸いんだ。理屈じゃない。」みたいで、これまた恥ずかしい。選挙で選ばれたら理屈を通り越して、自分の考えを府民みんなの考えに置き換えられるんやろか。もっとも今回のは庶民感覚を伝えるために解りやすく言うただけかも知れんのやけど、それにしても知事の人間性がようわかる一言やと思う。
知事、言うてもそろそろ不惑やろ。もうちょい何とかならんのかいな。
ついでに公式の場でバックに見える「水都大阪」のロゴは頼むからやめてくれ。いまの大阪はきったない川がちょいちょいあるくらいや。「大阪八百八橋」と呼ばれた頃の多くの川は、もうすっかりアスファルトで覆われて、「XX橋」の地名しか残ってへんのやさかい。
それと、就任してからけっこう経つから、そろそろ過激発言以外の仕事も検証してもええ頃ちゃうか。
思うことあれこれ書いたら、グダグダの文章になってもた。すまん(でも送るけど)。
投稿: K | 2009年10月14日 (水) 23時25分
部長会議の議事録を読みました。
言葉の真意は、いろいろ細かいところまで踏み込まないと分らないことが多いもので、このようなことも公開されるのは大歓迎します。
そもそも、職員に取材するマスコミや議事録作成等の人員のせいかもしれませんが、国政と違って自治体で何が話し合われているかって、地元でも人伝に聞くくらいしかありません。県庁レベルだと住民には伏魔殿ですね。どういう信条の人間がどのポジションで何をしているかは重要なのですが。
それと、これを読んで思うのは、橋下さんもマスコミの前と違って裏では職員に気兼ねしているということです。
いずれにせよ380億円も穴を開けたんだからその原因ははっきりさせてもらわなくてはなりません。どの公務員でも制度が無い状態で金を稼ぐことの難しさくらいは最低限知るべきですね。
大阪市について言えば、町の成り立ちは当然ですが、それ抜きでも大川沿いなんかは、最もそれらしい景観ですし、神戸が港町であるように大阪市は水都だと思います。
淀屋橋から本町にかけては、古い地名もそのままで、コテコテだけではない大阪の歴史を肌で感じます。
投稿: L | 2009年10月15日 (木) 13時19分
神戸は海と山、で、港がくっついてて、景観もええし、港町と呼ぶにふさわしいな。ええ街や。
うーん、アレか。住んでるとその街のええ所が見えにくいんかも知れんな。
京都や奈良よりは水があるんかも知れんけど・・・、それ言うたら大津はでかい湖がそばにあるで。
例えば運河がまだあるとか、その辺りの情緒が残ってたら水都らしいんやけど、まあ主観やから、堪忍してや。
投稿: K | 2009年10月15日 (木) 20時19分
Kさん、Lさん、コメントありがとうございます。
まったく面識のない遠い地域の人たちと様々な話題について、意見交換できるのはインターネットの醍醐味だと思っています。その中で、話題が広がっていくことも興味深いことです。
私からも横道にそれた感想を一言。大阪には数回しか行ったことがありませんので、知識やイメージとしてですが、「水都」という認識はありませんでした。良い勉強になりました。
投稿: OTSU | 2009年10月15日 (木) 22時44分
そもそも知事のメール内容が???でした。これは府職員全員に言うことなんでしょうか?
よく民間なら公なのに公務員は甘えてるという人がいますが
(そもそも公務員と民間を一緒に議論すること自体私は疑問ですが。
公共サービスに市場主義をあまり持ち込まないで欲しと思ってます)
少なくとも民間ならマスコミ使って社長が社員の悪口を言わないでしょう。
そんなことしたら社長自ら会社のイメージダウンをしたと株主から袋だたきにあうでしょうし、
その他大勢からも社員の悪口を公に公表するなんてなんて非常識な社長だといわれていると思います。
これで橋下知事を支持してる人は単に公務員=悪、それを叩く橋下知事はヒーローという幻想を見られている気がします。
確かに女性職員ももう少し言葉を選ぶべきだと思いますが、
この処分は女性職員と知事の両方に下すべきじゃないかと思います。
責任としてはやはり上の人間ほど重いでしょうし、その知事はくそ教育委員会とか言っているのに何のお咎めなしなのは疑問です。
それどころかこれもダメな教育委員会をなんとかしてくれると喝さいしてる人がいたのを見て首をかしげました。
メール内容も歴代知事や議員に言うならともかく、何の決定権もない府職員に言ってどうするんでしょう?
下の公務員なんて上が決めたことをこなすだけなのに。
これだけ赤字だからこまめに節約して下さいとか、何かいい意見があったらどんどん出すようにとかいうなら分かりますが、
これは何が目的なのでしょうか?
公務員の身分保障はその通りですが身分保障とこの赤字の結果は直接関係してないですし。
そもそも財政赤字の原因の大型開発を促進しておきながら
セーフーティネットは大幅カットした橋下知事こそこメール内容で責められるべきではないでしょうか。
今公務員叩きをすれば単純に喝さいされますが、これは小泉政権の時のあやうさを感じます。
盲目での支持は独裁政権を生みますし。
個人的には今無職で休職中なので散々雇用を壊した財界や自民公明政権は正直腹立たしいです。
政官財の癒着を官だけに責任を押し付けて政治家と財界はまんまと逃げる気でしょうか?
マスコミもそれらに癒着してますしね。
きちんと批判精神を欠くことなく、翼賛報道は二度として欲しくないです。
小泉政権の時あれだけマスコミは国民をミスリードしたのに橋下知事でもう一度同じ過ちを繰り返しているようです。
何から何まで小泉劇場そっくりです。(プレーンに小泉政権時の人が付いているんでそれも納得なんですが)
個人的には公務員叩きはただ潰せばいいんじゃなく
もっと仕組みや性質、公共サービスとはなんなのかをもう一度冷静になってみるべきだと思います。
今休職中なので個人的には非正規だらけで仕事も増えて人員削減されて大変なことになってる
ハローワーク職員を増やしてほしいです。いたずらな人員削減はサービスの質が落ちますし。
非正規も格上げしてほしいですね。ワーキングプアが増えてデフレスパイラルが加速しますし。
そしたら余計雇用が悪くなりますから、私もいつ再就職できるのやら・・・
少なくともこの手のただの公務員潰しもしくは財界のいいなりの知事や政治家が増えてますし、
ブログで評判の阿久根市長なんて公務員潰しの最たるものですね。
まず何よりお金持ち優遇、バラマキ政策じゃなく、セーフティネットの強化をして欲しいです。
そのためなら公務員むしろ増やしてほしいです。
特に国家公務員なんてもう倒れる寸前でしょうし。
(いや実際、倒れるひと出てますしね。特にキャリアはあの労働環境で倒れない方がおかしいですしね)
投稿: さやえんどう | 2009年11月30日 (月) 05時01分
さやえんどうさん、おはようございます。コメントありがとうございました。
ご指摘のとおりだと私も考え、同様な問題提起につながる記事を何回か重ねてきました。ただ阿久根市長との対比で考えると橋下知事は極めて常識的であり、かつ戦略的であることを受けとめています。
加えて、よく現場に足を運ぶ、その手法に賛否があるとは言え、職員とも積極的に意思疎通をはかろうとする姿勢、さらに謝る場面では素早く謝ることなど、率直に評価すべきものと考えるようになっています。
また、橋下知事との接し方については、真正面からの批判だけでは批判する側が少数派となり、ますます厳しい立場となりかねません。したがって、お互いが是は是と認め合い、非は非と改めて合うための真摯な対話が必要だろうと思い始めています。そのためには、まず橋下知事を支持する人たちへも共感を得られる言葉をどのように発信できるかが重要であるものと見ています。
投稿: OTSU | 2009年11月30日 (月) 08時21分
返答ありがとうございます。
阿久根知事と橋下知事はまた違った点で私は政策に疑問を持っています。
阿久根知事についてはこちらのブログと彼への疑問点がだいぶ一致している気がします。
橋下知事に対する危惧で最大のものは
マスコミ、財界、支持者の協力体制により
独裁者にならざるを得ないような状態に橋下知事がおかれているのではないかということです。
橋下知事は就任時から疑問だらけでした。
①大阪が夕張と同じ財政は破たん寸前、破産会社と言ったり
(確かに厳しい財政でしょうけど、実際は夕張とは抱えてる府債も、人口も、財政力指数も何もかもまるで違います
大阪は夕張と同じなわけありません。)
とにかく危機感をあおり、削らなきゃ生き延びられないと大ウソをバラマキ続けていること。
②労組との交渉で非正規職員も給料カットしようとし、更に学校関係の非正規職員350人を解雇しようとしてました。
橋下知事はこう言い放ってます。「どこかの企業に雇ってもらえばよい」
このブログの管理人さんなら非正規がどれだけ酷いものかは御存じでしょう。
なのにマスコミは非正規の職員が、年収が約110万円で、子どもたちの養育のためにダブルワークをしながら10年、20年、30年と働き続けていることは報道せずカットしてました。
③「収入の範囲内」での予算編成を公約としてますが、これは予算内のみ府民生活をを守る、予算オーバー分は責任放棄しますというのと同じです。
おまけに今日の財政赤字の原因である大型プロジェクトにはいっさいメスを入れず、基本的に継続する今までの知事同様の「改革」であることは報道されていませんでした。
こんなことまで言ってました。現在は「収入の範囲内」が重要であり、現在・将来に損失があっても教育・医療・教育は削る。今すぐ必要なわけではないが将来のために主要プロジェクトは進める。これは「政治判断だ」
これももちろん報道ではカットされてました。
これらの報道はすべて橋下改革の本質部分をカットし、あたかも危機的財政を救うヒーローのように仕立て上げられてました。
しかも今日の財政赤字は公務員の高級のせい、終身雇用で負担が大きい、
自分たちの贅沢のために府の財政を悪化させたんだと、多くの方が勘違いし、いわれなきバッシングを職員が受けてました。
そもそも大阪府庁は今まで給料カットをどんどんされてました。
もともと全国42位でした。それが今回の懲戒並みの給料カットで全国最下位に。
一方、民間企業もすべて含んだ大阪府の平均賃金水準は全国で3位、その分物価や土地が高いのに
こんなに雇用を悪くされたのに、気の毒にの一言もなく、
お前らのせいで財政赤字になったんだ、お前らなんて贅沢でわがままなんだ。
橋下知事は財政を立て直そうと必死なのにお前らは既得権にしがみつこうと邪魔ばかりして最低だ。全員首にしろなどと叩かれてます。
今日の財政の悪化は大型開発と三位一体の改革のせいです。
そこを温存し、職員や府民にその責任をなすりつけてセーフティネットを壊そうとしているんですが・・・
私学生にも日本は自己責任、いやなら日本から出ていくしかないといってました。
これは報道されたのでまだ良かったですが、しかしTVなどで私学助成は不要論をどんどん流してましたので、やっぱり翼賛体制のままでした。
橋下支持者から私学生達は自分の勉強不足が悪い甘えてるだけと非難されていてあまりにかわいそうでした。
そもそも日本は貧乏で家庭環境が悪かったり、塾などお金をかけられない貧困家庭のほうが私学に行っていたりします。
アルバイトなど必死になって勉強時間が取れない子も沢山います。
それに私学=馬鹿と中傷する人がいますが、馬鹿ならなおさら教育を受けさせるべきではないでしょうか?
底上げこそ重要だと思います。底をどんどん下げ、切り捨てるような政策はどうでしょうか?
将来日本を引っ張っていくような人材は一人でも増やした方がいいです。切り捨てたら、その子の可能性まで切り捨てることになります。高校生なんてこれからいくらでも伸びるではありませんか。
日本は大卒、高卒、中卒では就職先に大きな差がありますし、
大卒まで行かせてあげて、いい人材に育ってもらって働いて税金納めてもらったほうがいいと思います。
私学カットのせいで公立に志願者が殺到し、定時制も定員オーバーし、百何十人あぶれてそうですし(この子たちには特別処置が決まったそうですが)
学校関係の非正規職員350人クビにしようとするし、教育の予算だって大幅カットし、
公共教育である学校に民間塾を入れたり(教育現場にだけは市場主義を持ち込まないでほしいです。ますます貧乏人と金持ちの差が開きます。公共教育の場を金もうけの場に変えるなど言語道断だと思います。)
芝生化に何億もつぎ込んだり、子供までこんな状況においやられて・・・と嘆いておりました。
でも大阪で署名活動があり低所得者の家庭は私学も無料になったそうです。本当に良かった。
草の根運動も大きな力になりますね。希望がわいてくるニュースでした。
橋下知事のすべてを否定するわけではないです。マスコミは視聴率主義に走り、
そのマスコミを鵜呑みにし盲目になって支持する人もいる。
救世主とちやほやされ、自分に都合の悪い部分は表には出ない
自分の都合の悪い人は悪役に仕立て上げることが出来る。
こんあな状況下に置かれたらどんな健全な人間だって暴君になり下がるでしょう。
ある意味被害者かもしれません。
日本人は政治や税金、公務員の仕事とはどんなものなのか分かってない方が多く
自ら進んで勉強する人もあまりいませんし、
マスコミを見て勉強してるという方もいらっしゃいますし・・・(現在の日本のマスコミでは偏りすぎててどうだろうと思いますが・・・)
個人的には欧米のように子供の時からこのようなことの教育を受けるのが当たり前になり、政治活動にも住民自ら参加するぐらいになって欲しいです。まあそういう自分もまだまだ勉強不足なんですが。
小泉総理、橋下知事などに対して共通に言えることは日本の国民は政治についての教育が乏しく、かつ活動も積極的にはしない。盲目になって支持してしまう人が多い。
また日本のマスコミは欧米などと比べて異常なほど政治や役所ともたれあっている(記者クラブ)
税金の無駄遣いはゆるせませんといっている大手報道機関こそ、税金で接待を受けたり色々してもらって
多くの税金の無駄遣いを散々やってきたわけですし、さらに癒着関係の濃い天下りもマスコミはやってますしね。
こんなんじゃまともな公務員批判報道ができず偏るわけですよね。
これらの問題点がはっきり出た事例だと思います。
この問題こそ解決すべきではないかと思っています。
投稿: さやえんどう | 2009年11月30日 (月) 14時57分
さやえんどうさん、さらに詳しいコメントありがとうございました。
朝もお答えしたとおり橋下知事の強引さや危うさについて、私も同じような問題意識を抱えています。その上で、橋下知事に対してはオールorナッシングでとらえていくことについて、少し迷うようになっています。このような点も皆さんから様々なご意見をいただきながら、いつも自問自答しているところです。
投稿: OTSU | 2009年11月30日 (月) 21時25分
先日とある市民団体の方より、つぎのような宣言文を頂きました。市長に会うことは遠慮していただいたのですが、全職員に配布するようにと置いていかれたものです。どうもここのコメントの寄せ集めのようですし、公開もご自由にとの事でしたので参考までに貼り付けます。ここから妙な知識を得たようです。
片田舎の地方都市では、このように職員を見る方が最近多くなっていると感じます。市民との相互理解は遠いものになったようです。なお、固有名詞が特定できる部分は編集しました。
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●前提
まず職員の皆さんに肝に銘じて頂きたい大前提は、地方公務員の職は民間企業の様な雇用契約による職業ではなく、地方公務員法に基づく身分であるという事です。ですから地方公務員は市長により身分を与えられて入庁し、同じく市長により身分を解かれて退庁する事になっているのです。すなわち皆さんには、労働基準法で守られる雇用契約そのものが存在しません。
また職員が組織するの労働組合においても、地方自治体では地方公務員法が適用される非現業職員と地方公営企業等労働関係法が適用される現業職員が混在しているため、地方公務員の「労働組合」は地方公営企業等労働関係法の「職員団体」と労働組合法上の「労働組合」の2つの側面を有することになり、不当労働行為の審査では「混合組合」と扱われます。そして、その「混合組合」に対しては、労働組合法上の保護が及びません。判例においても地方公務員の「混合組合」は、そもそも労働組合法上の不当労働行為の救済申し立てを行う申立人適格が認めらておりません。つまり皆さんに対しては不当労働行為というもの自体が存在しておりません。
こうした事実に基づき、今後はこれらの事を皆さんに骨の随まで判らせる事が必要になることは明白な事実ですから、本会といたしましては皆さんが頑なに「労働組合」と称する組織について、即時解体を強く要求するものです。
●一次目的
本会が目指す地方公務員改革とは、職員一人一人に対し公務員は公僕ということを理解し、貧乏であっても地域や国のために働けるという名誉職であることを忘れず地域や国に尽くす人間に育て上げることにあります。
このような事をすると「公務員によい人材が集まらなくなる」などと妄言をいう方もおられますが、これは全く的外れな意見である事は明白です。もともと、よい人材は公務員なぞ目指しません。よい人材は我々のように自分の力で道を切り開くことを選択します。すなわち公務員にはもともとよい人材は居ないのですから、改革をしても公務員の質なぞ落ちません。
●一次要求
職員の皆さんには、自分が三流の人材であることの自覚を強く求めます。そもそも、あなた方は「公務員バッシング」などといっている時点で甘いのです。言うまでもなく地方公務員とは公僕なのです。その意味は市民の奴隷なのです。ですから市民のためにいかに身を粉にして働けるかが問われ、これが評価のすべてということを知らなければなりません。そして、市民のために働くから最低限の賃金や身分が保証されるのです。当然、副業禁止は当たり前です。副業などする暇があったら市民のために尽くさなければなりません。
職員の皆さんは市民の要望を無視した勝手な判断と運用から、市の赤字公債を限界まで増やした責任を厳しく問われなければなりません。すなわちこの赤字が解消するまでは、最低限「職員の処遇を無権利状態」にする事は当たり前の事なのです。この責任を市民に転嫁することは決して認められません。繰り返しになりますが、この責任追及の第一歩として本会は皆さんが頑なに「労働組合」と称する不法組織について、即時解体を強く要求します。
●市民の意志
本会の要求は市民の総意であることを最初に申し上げます。
市民の中でも、非公務員の方の一部に地方公務員の「労働組合」を応援されている方がみえますが、本会は地方公務員が民間の労働者と同じとは認めておりません。労働者とは、ともすれば雇用側の都合により不当な扱いを受ける不安定な立場にあるもののことであり、それを解消するために「労働組合」を作り、最低限の自分たちの利益確保にあたっています。対して地方公務員は、すでに常識を逸脱するほど十分に安定した立場にあって、さらにそれ以上を望む無法者たちというのが世間の認識です。
これ以上、第2の社会保険庁を目指して血税を使う組織を見逃す事は出来ません。これが市民の総意であり、反論は一切認められるものではありません。
そして「民間の立場」にあっても地方公務員の「労働組合」を応援される方には、ご自身が地方公務員のように安定した恵まれている立場にあり競争を経験していない事に気づくことをお勧めし、そしてそれも遠くない将来のうちに淘汰されることになるでしょうと助言申し上げます。
●望まれる待遇
私たちは、このように地方公務員を市というコミュニケーションの中で同じ仲間とは考えておりません。これは、地方公務員は公僕であり市民の奴隷なのですから当然の見方です。
現在、民間企業に勤めることはハイリスク、ローリターンであると指摘せざるをえない状況にあります。対して地方公務員は呆れることにローリスク、ハイリターンとなっております。これがおかしいのです。
地方公務員は失業しない、即ちローリスクだからローリターンなら市民にも納得が出来ます。しかしながら現実は呆れるほどにローリスク、ハイリターンなのです。
本会としましても何も地方公務員の給与や退職金を不当に安くしろとは要求しておりません。皆さんの待遇が民間の平均より不当に高いため、それを適切するようにといっているのです。ある調査によると、国家公務員も含めた公務員の給与を民間相場に合せると消費税5%を即時に0にできるそうです。
本会としましては地方公務員の平均年収を即時に民間と同額の300万以下にすることを要求しています。先日「年収300万」を「低所得者」と指摘する職員がありましたが、その「年収300万」を「低所得者」と馬鹿にする地方公務員の驕りと思い上がりに呆れました。
年収が300万も貰えれば普通の暮らしが出来ることを、まず職員の皆さんが率先して知らなければなりません。そもそも田舎でコネで入ったような市の職員に普通の暮らしも必要ありません。
●宣言
本会は地方公務員の待遇が市民に望まれる程度になるまでは、継続的に厳しく市職員を監視し過ちの指導をおこなってまいります。また、市職員には公務時間内はもちろん、公務時間外であっても、市民の厳しい批判の目を常に意識することを要求します。
そもそも奴隷である地方公務員にプライベートも一般的な楽しみも不要なのは言うまでもことです。市民の前で遊ぶ姿を晒すのはもはや論外です。
市職員の皆さんには、これらが世間の正当な要求であることが理解されるまで粘り強く監視と指導を継続すことを宣言するものです。
投稿: 秘書課の担当 | 2009年12月 9日 (水) 18時36分
市民がどう見ているかのコメントですので、このエントリーへの投稿が合うと思いました。それでこちらに書き込みました。ただ、この作者が市民いえるかどうかは悩んでしまいます。
投稿: 秘書課の担当 | 2009年12月 9日 (水) 18時45分
秘書課の担当さん、申し訳ありませんが、コメントの意味合いがよく理解できません。
確かに「宣言文」の内容のようなご意見も当ブログのコメント欄へ寄せられていますが、その趣旨に賛同させる人たちの方が少数派だと受けとめています。管理人の私に対し、具体的なレスが必要な場合は恐縮ですが、もう少し分かりやすくコメントくださるようお願いします。
投稿: OTSU | 2009年12月 9日 (水) 22時51分