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2009年5月 3日 (日)

憲法記念日に思うこと 2009

このブログで新型インフルエンザについて取り上げたのが昨年の4月28日でした。その記事で、WHO(世界保健機構)が「新型インフルエンザは、起こるか起こらないのかの問題ではなく、いつ起こるかの問題だ。明日起こっても不思議ではない」と警告していたことを紹介しました。あれから1年、予期していた鳥ではなく、豚を感染源としてパンデミック(世界的大流行)の一歩手前となる警戒レベル、フェーズ5の脅威に私たちは直面しています。

現在、日本政府は国際空港などでの検疫を強化し、ウイルスの上陸を阻止しようとする水際対策に力を注いでいます。今のところ横田基地に降り立った米国籍の赤ちゃんをはじめ、疑われた人たち全員、新型インフルエンザではないことが判明していました。しかし、感染国が徐々に拡大している中、ゴールデンウイークを利用した数十万人の海外旅行客すべてが感染しないで帰国できるとは考えられません。

今後、国内侵入を覚悟した患者発生の監視体制や早期治療、病院での感染防止が対策の柱となっていくものと見られています。このような事態に際し、私たち自治体職員はその役割と責任の重さを強く自覚し、適確な危機管理への対応に全力を尽くさなければなりません。いずれにしても発症の心配がある人は、いきなり医療機関に行かず、まず保健所などの相談窓口に電話を入れるように務めてください。

さて、憲法記念日をタイトルとしていますが、やはり新型インフルエンザの話は外せない局面でした。加えて最後に触れるつもりですが、この新型インフルエンザによる災禍も今回の記事で扱う問題意識に結びついていく事例だろうと考えています。ちなみに「憲法記念日に思うこと」という記事は3年前にも書き込みました。日本国憲法の平和主義に絞った記事でしたが、今回の記事はその時の内容を踏まえ、個人的な思いを書き足す意味合いからタイトルに「2009」を加えさせていただきました。

今年3月に行なわれた読売新聞の調査で、憲法を改めることに賛成する人の数は51・6%でした。このような調査は各社で結果がばらつく場合もありますが、まだまだ改憲に向けた世論は二分されている現状ではないでしょうか。さらに改憲派の中でも憲法第9条に対する判断は様々であり、自衛隊に関しては「解釈や運用で対応するのが限界なので改正する」という理由を多くの人たちがあげているようです。

そもそも戦争を推奨する人は皆無に近いはずです。戦争反対という総論では大多数の人たちが一致しながらも、改憲の有無など各論に対する考え方は枝分かれしがちです。そのような現状を受けとめ、私自身、「憲法をまもろう」という言葉よりも「憲法の平和主義を大切にすべき」との主張を多用しています。内実の問題としても、護憲か改憲かという攻防よりも、日本国憲法の平和主義をどう普遍化できるかが重要なポイントだと思っています。

北朝鮮のミサイル発射は許される行為ではありませんが、その後の日本側の反応にも危惧しています。敵基地への先制攻撃や核武装論まで、議論を広げる人たちが増えていることに危機感を抱かざるを得ません。ネット上からも幅広い意見や情報に触れられますが、時には自分の考え方とは相反する内容の雑誌も手にしています。最近では月刊誌『WiLL』6月号を購入しました。

特集記事の筆頭に田母神俊雄・前航空幕僚長の『北朝鮮には核で対抗せよ!』が掲げられていました。テレビに出演した時にも繰り返している前幕僚長の持論は「国際交渉は軍事力をバックに行なわれる」というものです。さらに専守防衛とは「絶対にこちらからは殴らないということであり、相手側は必ず勝てる準備をしてからしか殴ってこない、日本が勝てる訳がない」とし、「専守防衛という馬鹿な考え方は捨てるべきである」と主張しています。

前幕僚長は普通に戦争を遂行できる国家にしたいと思っているのでしょうが、現在の国際法に対する認識不足を指摘せざるを得ません。外交の延長線上として宣戦布告さえすれば合法だった戦争は、第2次世界大戦後、国連憲章によって禁止されています。例外として、自衛のためと国連安全保障理事会が認めた場合の戦争だけが合法とみなされています。

残念ながら国際社会において、第2次大戦の後も戦争はなくなっていません。「自衛のため」「内政の問題だ」「あの時の安保理決議に基づく」などと身勝手な解釈で、数々の戦争が引き起こされてきました。突発的な軍事衝突や地域的な紛争が後を絶っていないのも憂慮すべき現状です。しかしながら前幕僚長のような言い分が決して肯定できる理由とはならず、たいへん危うい発想であることに変わりありません。

いみじくもアメリカが強行したイラク戦争は、武力によって平和が築けないことを改めて浮き彫りにしました。また、「テロとのたたかい」が戦争では絶対解決できないことも明らかになっています。力の行使による征圧は必ず「憎しみの連鎖」を生み出すからです。したがって、戦争という選択肢を外した中で、テロをなくすための知恵や行動を示すことこそ国際社会の重要な責務であり、その方向性において日本は努力すべきものと考えています。

今年3月、ソマリアの海賊対策のため、海上警備行動の一環として自衛隊の護衛艦が派遣されました。さらに海賊新法が国会審議にかけられていますが、憲法の制約がある日本がすべて他国と同様な行動を取れない点について、堂々と示すべきだろうと思っています。ただ同時に安全面に対する「ただ乗り」と批判されないためには、「力対力」ではない側面で日本としての貢献策が求められていきます。

特にソマリアの問題も、襲ってくる海賊を退治するという対処療法ではなく、「いかに海賊を減らすか」という視点が重視されているはずです。もともと海賊の出自は貧しいソマリアの漁民でした。つまりソマリア国内の政治の安定や貧困対策が根本的な解決に近付いていくのではないでしょうか。内政の問題にかかわり、言うは易く行なうは難しであることも承知していますが、思考する方向性としては押さえなければならない点だと考えています。

これまで自衛隊の海外派遣の是非が対立点となった際、「一国平和主義で良いのか」という批判が反対派へ浴びせられがちでした。誰も「日本だけ平和ならば良い」とは考えていないはずです。平和憲法を持つ特殊な国、日本としてできること、できないことをわきまえる必要性の幅が争点だったに過ぎません。今後もそのような特殊性や平和主義の大切さを改憲論議の中で、いかに活かしていけるかどうかが最も重要な論点であるものと痛感しています。

最後に再び、新型インフルエンザの問題ですが、この問題も「日本だけ感染しなければ良い」という理屈は絶対通じません。パンデミックの被害を少なくするためには国際社会が緊密に連携し、ワクチン開発や援助などで協力し合っていくことが不可欠です。加えて地球温暖化の問題なども含め、一国の努力だけでは解決できない難問が山積しています。このような大自然の脅威に対しては「国益」を度外視した国際社会の結束が求められ、人間同士が対立し合っている場合ではないものと思っています。

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コメント

まいど。ここは毎回ブログ主はんと意見がずれるところやな。
けど、オレの親しい同僚もまさにこういう考えの持ち主やから、別に驚きもせんし、そういう国なんやなと思てる。

専守防衛か。
殴る、ていうんは、相手の国土を破壊する事、て言う事か?文脈から察するにそういう事やろな。
今の自衛隊の装備は、殴られても殴り返すことすら難しいんちゃうかな?相手の拳を受け止めんのがせいぜいやろ。
田母神はんは専門家やし、ここはちょっとソフトに言うたんかな?

ブログ主はんが言うとおり、現在も”「自衛のため」「内政の問題だ」「あの時の安保理決議に基づく」などと身勝手な解釈で、数々の戦争が引き起こされて”いる以上、国連憲章も完全に機能してへんのやろ。国連憲章に乗っ取って行動すべきであることは、確かにその通りなんやけど、一方で機能してへん現実を見て、それに応じた対策は練っとかんとあかんと思うで。

このへんこねくりまわしても、うまい言葉が出てこんねんけど、
ソ連以来続くロシアの状況、最近の中国の状況、朝鮮半島の状況なんかを考えると、オレは今より一歩進んだ防衛力は必要やと思う。
具体的には、先制攻撃(対地攻撃)能力を、自衛隊にもたせるこっちゃ。そのためには、憲法改正も必要やろな。技術的にもそんな難しいことではないやろ。核武装は、まあ考えてもええけど、現状からはかけ離れた戦略やし、オレが生きてる間は無理やと思てる。いろんな意味でな。

せめて、現在の自衛隊がどうしてこれだけの装備を必要としているんか、国はPRしたほうがええと思てる。
自衛隊は防衛白書の漫画版を作ってんねんけど、それを週刊少年ジャンプに載せてもらうくらいの努力が欲しいわな。

景気がどうの、福祉がどうの、税金がどうの言われてるけど、そんなもん、国家の安全があってこそやからな。
自衛隊の皆さんには、しっかり頑張ってもらいたいと思うGWや。

投稿: K | 2009年5月 3日 (日) 23時50分

寝ぼけて文章書いたらあかんな。
防衛白書作ってんのは自衛隊やのうて防衛省や。
他にも間違いあるかも知れん。堪忍やで。

投稿: K | 2009年5月 4日 (月) 11時17分

Kさん、コメントありがとうございました。

昨年末に投稿した「剣を売りて牛を買う」の際にもKさんのお考えを示していただきました。公務員に関する話題から離れ、このようなテーマになると一致点は少なくなるようですね。それはそれで当ブログを通し、幅広い視点からのご意見を伺える場となり、たいへん貴重なことだと思っています。

記事本文で書いたことの繰り返しのようになりますが、私自身、まず日本は平和憲法に誇りを持ち、その平和主義を国際社会の中で具現化する努力を率先すべきものと考えています。それに対し、よく北朝鮮をはじめとする脅威への対抗論が持ち出されますが、武力に依存した安全保障の限界を実証した例は枚挙にいとまがないのではないでしょうか。

最近では超大国に叩き潰されたイラク、過去には私たちの国も同様な末路をたどりました。とは言え、まったく非武装、丸腰になることまで一気に望むものではありません。現実の姿である専守防衛など日本の特殊性を保つことによって、平和憲法の理念を充分アピールしていけるものと信じています。

以上のような思いに対してKさんをはじめ、異なる意見をお持ちの人たちが多数いらっしゃることも受けとめています。また、平和運動を一緒に進めている人たちの中からも、私の考え方へ批判が寄せられるかも知れません。

いずれにしても今回のようなテーマに関しても、意見を交わす場がない限り、永遠にその「溝」は埋まらないものと思っています。そのため、公務員関連の話題が中心となるブログですが、これからも平和の問題などに転換する場合もありますが、ご理解いただけるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2009年5月 4日 (月) 20時45分

ちょいと追加な。
以下はブログ主はんの事を指して言うてる訳やないで。
左翼系平和主義者がいう「平和」の考えを、よう「脳みそお花畑」と喩えられてるやろ。うまい言い方やと思う。
個人が勝手に思うだけならええけど、市民運動したり、そういう政治家がおったりするさかい、一般市民にもとばっちりが来そうで怖い。

連中の考えは、オレは全く理解できひんねん。
まるで「皆さん、暴力はいけませんよ」と訴えたら、暴力事件がなくなるかの様なのどかさがある。それだけやのうて、
「ですから、暴力事件は呼びかけてなくすものであって、逮捕してはいけませんよ。正当防衛もいけません」ていうような恐ろしい論理をぶってくる。
これが、怖いねん。

そういう連中は、ソマリアの海賊問題でも、訳解らんこと言うてくる。論法は同じ。やっぱり怖いねん。
テポドンの時も、変わらんかった。もしや日本国民を抹殺しようとしてるんちゃうかと、思たくらいや。

もう一つ、気になるフレーズが、「平和憲法」や。これは(一般には)九条のことを指して言うてるんやと思う。
九条=平和、という考えを、もう数学の公式みたいにしてまうことで、改正派を戦争屋みたいに誘導してる風潮があってやな、これも怖い。
ブログ主はんのいうとおり、みんな「平和」を望み、「平和憲法」を持ちたいと思てるねんて。
現行憲法が、戦力を保持しないて言うんは、「平和」の足かせやと思てる人間もおる。
現行憲法=平和憲法・憲法改正=戦争賛成という連中の図式は、これまた非常に怖いもんや。

この考え方の危険性に関して、連中は(表面上は)何とも思てないようや。さすがお花畑。
なお、本物のお花畑は人間が苦労して維持してるもんで、(種類によるが)放っておくと雑草や病害虫にやられることも、知っといてほしいもんや。

今日は出張や。行ってくるわ。

投稿: K | 2009年5月 5日 (火) 06時05分

私自身は、現行自衛隊の維持程度か、その戦力内容のバランス改善程度が適当と考えていて、完全な武力放棄が理想とは考えていませんが、その私でも、Kさんの一連の投稿を読んでみて、周辺諸国の事情にどういう恐怖を感じていて、どういう戦力増強が必要と考えているのかが、よく分かりません。

第一に、現実的に考えれば、現在の世界体制下では、超大国が小国を潰すような例外的なものを除けば、本格的な侵略戦争の類を起こすことは困難でしょう。せいぜい、局地的で偶発的な武力紛争が一時的に起こる程度と予測されます。

国際的にそういう行為が許容されないというだけではなく、経済の相互依存度が高まっていて、本格的な戦争を仕掛けることのリスクが大き過ぎます。

戦争は国家的な大事ですから、どんな国でも、政治・経済的な損得勘定をした上で行うものです。どんな専制的で無茶な体制下でも損得勘定を全くしない政府は有りえません。

例えば、北朝鮮のような国であってもそうです。と言うよりも、あの国の対応を見ていると、ぎりぎりのバランスの上で、最大限の利益を引き出そうと言う合理的な損得勘定をしていることをはっきりと示しています。

第二に、ロシア、中国、北朝鮮辺りに、自衛隊と在日米軍を相手にして意味のある戦勝を得られる軍事力は存在しません。

ロシアや中国なら核兵器を使えば、日本を壊滅的な状況に追い込むことは可能かもしれませんが、政治・経済的なメリットが無い上、米国等からの報復攻撃を考えれば、明らかなマイナスですから、日本自身が普通の外交関係を維持している限り、そのような選択肢はありえないでしょう。

北朝鮮については、自衛隊だけ相手にしても勝てるような軍事力は有りませんし、韓国を放置して、日本に直接侵攻するということも有りえません。そもそも、北朝鮮については、燃料等の基礎的な戦略物資不足があり、継戦能力が欠如しています。侵攻に必要な艦艇類も保持していませんから、最初からそのような戦略的意図も無いでしょう。

北朝鮮のミサイルについては、通常弾頭では、大きな破壊力を有していませんし、ミサイルに搭載可能な核弾頭の小型化もできていません。

第三に、「先制攻撃(対地攻撃)能力を、自衛隊にもたせるこっちゃ」というのは、非常に無駄で無意味なことです。

おそらく、現行以上の空対地能力の増強を意図しているのでしょうが、使い道がありません。

まず、対ロシアや中国については、その対空防衛網を突破することが極めて困難ですし、先制攻撃を仕掛ければ、それこそ報復攻撃の正当な理由を与えます。

次に、北朝鮮については、その旧態的な軍事力からして、単独の対空防衛網の突破は比較的容易と考えられますが、韓国・ロシア・中国の何れかの領空侵犯をすることが避けられません。それらの国が大規模な航空部隊の領空侵犯を許容するとは考えられません。

また、それらの国との間に、日本の航空部隊の通過を許容してくれるような友好関係や同盟関係が構築できているのなら、位置関係から言って、北朝鮮との紛争の矢面に立つのは、それらの国になります。逆に言うと、それらの国との緊密な友好関係があるのであれば、それらの国と無関係に対北朝鮮の紛争は起こりえないでしょう。

第四に、通常兵器による空対地の攻撃は、その精度も破壊力も高いものでは有りません。

ですから、仮に、空対地攻撃による北朝鮮のミサイルの電撃的な破壊を意図しているのであれば、それは妄想に近いものです。

少なくとも、複数箇所に分散され、且つ、隠匿されたミサイル類を少数の航空部隊で破壊するのは不可能ですし、大規模な航空部隊の侵攻に問題があるのは、上述のとおりです。

投稿: Thor | 2009年5月 5日 (火) 07時49分

大事なことを忘れていました。

第五に、先制攻撃をしかければ、その国だけではなく、その国の友好国等とも関係が悪化します。

北朝鮮については、友好国ではないですが、同民族である韓国との間の友好関係を明らかに損なうでしょうね。

また、攻撃対象国関係以外についても、日本単独の武力攻撃や示威行為について、近隣アジア諸国が好感情を示すとは考えられません。先の大戦時の負の遺産を解消しきれていないと言うことは、国際関係上、現実的に受け止めるべきでしょう。

投稿: Thor | 2009年5月 5日 (火) 08時02分

以上の結論として、空対地の先制攻撃能力保有論等は、非現実的で無益なこととしか言えません。

追加的に言うと、先制攻撃能力を抑止能力として持つと言うのもナンセンスなお話です。

何故なら、それは相手国が日本の純粋な軍事能力のみを観察していて、周辺国や国際情勢等を勘案せず、且つ、最終的な戦略目標等を考慮せずに、無意味に攻撃の機会を伺っているという非現実的な仮定の下にしか成立しないからです。

日本が高度な先制攻撃能力を有していないからという理由で攻撃を仕掛けてくるような国は、現実には存在しません。戦争と言うのは、国際政治の最終手段であって、無駄に好戦的な国は無いのです。

最後に、少し意地悪な言い方をすると、非現実的仮定をベースにした戦力増強主義というのも、完全無抵抗の平和主義とベクトルの方向が違うだけで「脳内御花畑」の一種では無いかと思いますが、如何でしょうか?

戦力増強には応分のコストがかかるのですから、差し迫った現実的危機も無いのに、国家財政が逼迫している現状で何を言ってるんだろう?としか思えません。

投稿: Thor | 2009年5月 5日 (火) 08時22分

「平和憲法」という言葉の定義の問題かも知れないのですが、「平和憲法」は日本の専売特許ではない訳です。
合衆国をはじめ各国で「平和を謳い、平和を指向し、平和を願う憲法」は普通にあるですよ。
ただ「平和」を維持するための「手段」に対する考え方が各国各々なだけであって。
少なくとも、「平和を指向する憲法は世界で唯一日本だけがもつ」という考え方は、他国に対して失礼にあたる側面が無いわけでもないです、きっと。

あとは、「国連幻想」というか「国連に対するお花畑的幻想」もどうかと思うですよ。国連というのは、各国の主権の上に存在する組織体ではないのですから。
国連=連合国=複数国家の巨大な包括的同盟関係にすぎず、各国外交上の協議・協調の場所(舞台装置)に過ぎないのであって(寧ろ武器の代わりに言葉を以てする国家間戦争の側面あり。)、それ以上でもそれ以下でもないのにゃ。
国連と加盟各国の関係は決して上下主従の関係でなく、国家間の協同組合のようなものなのですが、そうした前提の上に立つと、某政党の現党首の国連観にはかなりの危うさを感じるです。

投稿: あっしまった! | 2009年5月 5日 (火) 09時16分

どーんとコメントもらって、うれしいで。例えそれが批判的なもんであってもな。

最初の投稿はやっぱり寝ぼけてたんか、きっちり書けてへんかったな。いや、しっかり起きててもちゃんと書ける自信は無いけどな。

Thorはんの指摘にあるとおり、オレのいう「先制攻撃能力」とは、「現行以上の空対地能力の増強を意図している」もんや。
あと、艦対地もつけといて欲しい。イメージとしては、トマホークや。
現行兵力では他国(の領土)まで届かんはずや。航空機も、他国まで届かん仕様になってると思う(軍事マニアがいたら、教えて欲しい)。

それでな、オレかて、いきなり今から先制攻撃しかけて、竹島と北方四島を取り戻そう、とか言うてる訳ちゃうねん。
上記疑問の第一、第二、第五の部分は、オレの説明不足によるもんや。失礼。
第四の部分は、「へぇー、そうなんや」みたいな感想。ただ、この手の兵器が万能でない事は、一応認識してるつもりや。
なんせ向こうのノドンはトレーラーの移動発射台から撃ってくるらしいからな。

残る第三の部分、トマホークの使い道、なんやけど、これは他の自衛隊装備と同じで、「持ってます」ってのが、大事なんよ。
もちろんソフト面での、「やるときはやったるで」ちゅう、外交姿勢もあわせて必要なんやけどな(ここは憲法が足かせ?)。
現在の撃たれるまで撃ちません、ちゅう発想は、ちょっと弱すぎるんやないかと心配な部分もあるし(ここ逆花畑?)。
他国の軍隊と同じ様な状況でさえあればええ訳で、特別どうってことないつもりなんやけどな。
対地攻撃能力が揃うと、航空機の運用とか、別の部分での間接的な足かせ(航空機の航続距離)もなくなると思てんねんけど。
F2の引退(予定?)が早かったんも、足かせ付けすぎて、新時代に対応できひんかったっちゅう印象もある。
きっちり適用し過ぎて、応用きかん状態みたいな、な。

追記の「逆花畑」理論には、ハッとさせられたで(別の機会に使わせてもらうかも知れん)。
確かに自分が逆花畑でないという、しっかりした根拠がいるわな。
自分自身はしっかりした考えやとおもてても、非現実的な妄想にならんように、今後の自分を戒めることとするわ。

まだ、十分に説明できてへんねんけど、今日中に書き込めるかわからんし、とりあえずこの状態で送信するわ。
話がよけいややこしなったらごめんやで。

投稿: K | 2009年5月 5日 (火) 19時20分

「空対地能力(対基地攻撃能力)」及び「空中給油能力」は、主力機から意図して外す(スペックを落とす。)のが、もともとの空自の考え方じゃなかったでしったけ?(曖昧)
もっとも後者の方は、最近の第一線機においては用意が為されているほか、空中給油機の導入も進んでいる筈だった気がします。(気がするだけです。
もう一つの「空対地」の能力は、依然として存在しない筈です。あくまでも「空対空」の防衛任務のみが想定されていますので。

F2の今後の方向性に関しては、F2が支援戦闘機として設計されたものの、主力戦闘機と支援戦闘機の区分を無くす方向で装備・部隊の改変が行われている事と、高額な単価や機体の持つ拡張性(ポテンシャル)の乏しさに由来するんじゃ無かったでしたっけ??設計上の基本となったのが、所謂「ハイ・ローミックスのロー」にあたるF16ですから。

まぁ、「剣は抜けるように飾っておくことに意義がある」という側面があるのも事実ですし。もっとも、「飾ったままの状態で居られる」事が理想なのは当然ですが。

曖昧な話で書いてますので、違うかも知れないのですが。(なんか脱線しまくってるかも・・・・。ペコリ。

投稿: あっしまった! | 2009年5月 5日 (火) 21時05分

ちょっと追加。
まず、戦力は持ちませんちゅう憲法(9条)があり、時代の流れで、その後自衛隊が発足したんで、オレにとっていろいろ奇妙な点があるんやないかと思てる。
航空機の意図的スペックダウンもそこからのもんやろ。
世界各国(の多く)は、自国や地域の安定のために戦力を保持しているのであって、その点では日本(自衛隊)の思想と変わらんやろ。
ただ9条の為に、海外での平和維持活動や、バランスの良い装備(オレの評価の中で)が、不十分になってる。
ここを、見直して欲しいねん。

あと、軍事力って、間接的に影響力持つやろ。何かにつけて。
北朝鮮に至っては、Thorはんの指摘通り、この間接的な影響力を存分に利用してるやんか。てゆうか直接的か。
韓国の装備の増強とか、中国の空母建設なんか、それが直接日本を攻撃せんでも、間接的に影響力を持ったりせえへんやろか。
例えば中国とのガス田開発とか、ロシアの日本漁船攻撃とか、韓国のEEZの線引きとか・・・(逆花畑かなぁ)。
周辺諸国の脅威に関する記述は、そういう意味もあってん。ただこの考えは軍拡競争を招く恐れはある。難しい所や。

Wikiで調べたらF-2、あれはあれで今も頑張って改修してるみたいやったわ。将来の戦略からは外れていきそうやけど。

投稿: K | 2009年5月 5日 (火) 21時33分

歯切れが悪うてすまん。
上記あ、しまったはんの「剣は抜けるように飾っておくことに意義がある」ってとこ、ここやね。オレが言いたいのん。
その剣の出来ばえに不満があったってこっちゃ。しかしうまいこと言うやんか。

とりあえずこの件は以上。コメント書きすぎた。反省。

投稿: K | 2009年5月 5日 (火) 21時38分

Kさん、Thorさん、あっしまった!さん、コメントありがとうございました。

それぞれ参考となるご意見に感謝しています。装備面での詳しいことは分かりませんので、また少し理念的な考え方を私なりの言葉で述べさせていただきます。

安全保障面での強化や外交交渉で優位に立つため、武力の増強路線を選択した場合、やはり田母神前幕僚長らが提起するような核武装の話に行き着くのだろうと危惧しています。そのことを当然視し、非核3原則の廃棄や核シェアリングの必要性を唱える人たちが多数いることを『WiLL』などを通して垣間見ています。

一方、核不拡散のNPT体制やオバマ米大統領のプラハでの「核廃絶」への決意など、国際社会の流れに逆行する思考であることも押さえる必要があります。さらにThorさんが説いているように仮想敵国が日本を本格的に攻める事態は、私も非現実的な発想だと思っています。

それにもかかわらず、国際社会から浮いてしまうリスクを抱えながら防衛力強化、挙句の果てに核武装論まで飛び出てくることに強い違和感を覚えています。このような考え方は「お花畑」だと揶揄されがちですが、現在の国際社会が「荒地」だったとしても「お花畑」にしていこうというポジティブな方向性も大事なことではないでしょうか。

国連に関しても様々な矛盾や役割の限界があることも理解しています。それでも国際社会の中で無茶な暴走を許さない程度の抑止効果は一定発揮しているものと見ています。さらに主要国の脱退もなく、60年以上続いていることも存在価値がゼロではない証だとも言えます。

今後も当然、国家という枠組みがなくなることはないはずであり、国際社会は国益や主権という考え方が基本となって関係作られていくものと思います。それでも記事本文で記したような地球規模の難局に立ち向かうためには、一国の短期的な利益に目をつぶることも欠かせなくなっていくのではないでしょうか。

投稿: OTSU | 2009年5月 5日 (火) 22時17分

私の意見は上で長々と書いたので、Kさんやあっしまった!さんにコメントするとしたら、
『その「飾りものの剣」は色んな意味でのコストが高くつきすぎるで。』
という感じなのですが。

ぶっちゃけ、中国・ロシアに対しては、たいした脅しになりませんし、北朝鮮の外交ゲームに付き合うためだけの飾りとしては、コストが大き過ぎます。

そもそも、剣だけあっても、所詮抜けない飾りと見透かされれば、結局足元を見透かされるだけです。
通常の外交が下手なのに、そういう所だけははったりが効くと考えるのは非現実的でしょう。何よりも、まずは通常の外交を立て直すべきでしょう。

また、在日米軍が対地攻撃能力を保持しているので、自衛隊が独自に中途半端な対地攻撃能力拡充をすることに如何なるメリットがあるのか分からないです。

さらに、使用予定の立たない中途半端な戦力増強による利益と、専守防衛という建前の放棄に伴う政治的損失とを計りにかければ、後者の方が明らかに重いです(利益はコスト増を差し引くとマイナスに陥っている可能性が高い)。

投稿: Thor | 2009年5月 6日 (水) 05時48分

ちょっと気になった点に追加コメントします。

>韓国の装備の増強とか、中国の空母建設なんか、それが直接日本を攻撃せんでも、間接的に影響力を持ったりせえへんやろか。
>例えば中国とのガス田開発とか、ロシアの日本漁船攻撃とか、韓国のEEZの線引きとか・・・(逆花畑かなぁ)。

Kさんの危機感については、何となく分かりましたが、何れも通常の外交ルートで対応すべきものと思います。
何故、その危機感から、空対地攻撃能力やトマホークの保持論に話が飛ぶのかが分かりません。

仮に、本気でそれらの国に軍事力を背景に圧力をかけるのであれば、通常戦力については、海上戦力拡充と空母の配備が必要になるでしょうし、究極的には核兵器の装備が必要になります。

そもそも、領海を巡るトラブル等で、いきなり相手国の内陸部を攻撃する(その用意があると威嚇する)のは、かなりの下策です。対外的に正当性を持ちません。このようなことは、北朝鮮の行動と国際世論の受け止め方を見れば、すぐに分かる筈です。

Kさんだって、北朝鮮のように行動することが、日本の国益に適うとは思われないでしょう?

投稿: Thor | 2009年5月 6日 (水) 06時05分

わかり難く書いたので、一点補足します。

上で言いたかったのは、仮に、領海問題への対処で軍事力を高めるのなら、海上戦力の拡充が正道でしょうということです。

投稿: Thor | 2009年5月 6日 (水) 06時09分

飾りの剣なんやけど、もちろんそれが抜けないなんてことではあかんわけよ(これは外交の課題)。
今ですら結構抜けなさそうで、拍子抜けするときもあんねんし。
9条が抜くのをためらわせる要因になってるんなら、ここはひとつ見直したらどうやと。
トマホークは、専守防衛ゆえ届かんかったリーチを伸ばしたい意味合いが強いんやわ(ハード面の話)。
そこから航空機の能力やら、艦船の能力の見直しがあってもええし。
もっとも、海上戦力は、個人的には十分にあるとおもてるけどな。
確かに正道ではなくて邪道かも知れんのやけど、前々から思てたことでもあんねん。
中国の空母建設や韓国の海上兵力強化も、後にじわりと効いてきそうやで。それと同じかな。
(空母作ってどこに行くんか知らんけど)
延長線上に「核」もある。けど、さすがにこれはなあ・・・というのが今の考え。

というわけで、対地攻撃能力の付与、憲法改正、外交姿勢の強化は、ワンセットみたいなもんやと思てる。
憲法改正については、反対意見も多いから、現実的でないといわれたら、まあそうなんやけど。

ところで、「専守防衛という建前の放棄に伴う政治的損失」とは、どんなもんなんやろ?
中国空母建設に大義名分を与えるとか、北朝鮮のミサイル(あるいは核)実験の理由になったり、とか?
専守防衛をうたってても、相手は別の理由できっちり進めていきよると思うで。
(一応質問形式にしてるけど、忙しかったら答えんでもええで。問いつめるつもりももちろん無いし。ホンマはこういう書き方は相手に失礼な気がして、不本意やねん)

またまとまりのないコメントになってもうた。
己の未熟さが歯がゆいわ。

投稿: K | 2009年5月 6日 (水) 18時04分

昨年12月、中国調査船が尖閣諸島沖を9時間にわたり領海侵犯を行いました。竹島は韓国側の不法占拠が続いています。(日本が
時効を迎えないように船で年1回島に接近するなどしているようですが・・・)日本がなにもしないから安心して領海侵犯等をしているように感じます。北朝鮮にしてもミサイルを飛ばしてもなにもできないと考えているのでしょう。
日本としては最低限反撃できる能力を持たなければならないと残念ながら感じています。核兵器にしても(田母神さんほど強くは主張しませんが)もし北朝鮮が核で日本を恫喝する場合、「保持する可能性」までは放棄するのは最悪のシナリオのように感じます。この10数年の動きをみると北朝鮮は核疑惑から一歩進んで、核実験、保有と安全を脅かす事態になってきているのではないでしに日本国内の意見がまとまらず適切な安全保障政策が取られない場合、Kさんの指摘されるように「専守防衛をうたってても、相手は別の理由できっちり進めて」いく状態になるのではないかと考えます。
OTSUさんが国連について指摘された点、「それでも国際社会の中で無茶な暴走を許さない程度の抑止効果は一定発揮している」状態をさらに発展させ、アメリカであろうが中国、ロシア、北朝鮮であろうとも国際法のルールに従う段階になってはじめて大幅な核軍縮等が可能になるのではないかと思っていますが・・・

投稿: ためいきばかり | 2009年5月 6日 (水) 22時05分

Thorさん、Kさん、ためいきばかりさん、コメントありがとうございました。

北朝鮮の脅威に対し、個々人で受けとめ方が大きく違うことを改めて実感する機会となっています。窮鼠猫をかむような暴発の可能性まで全否定できませんが、現在の国際情勢を見定めるならば日本にミサイルを打ち込んで利する国はないものと思っています。

ただ絶対忘れてはならない点として、北朝鮮は拉致を行なった国であることです。家族の皆さんらにとっては、力付くでも奪還して欲しい気持ちであるはずです。さらに強制収容所の問題など決して許されない行為を繰り返している独裁政権であることも言うまでもありません。

このような思いを踏まえながらも、現時点での私の考えは記事本文やコメント欄で記したとおりです。しかしながら今後も相反するご意見や多様な情報に触れながら、自問自答していく難しい課題だと認識しています。

投稿: OTSU | 2009年5月 6日 (水) 22時50分

>Kさん

対地攻撃能力の付与は専守防衛政策の破棄であり、改憲とセットですから、改憲が現実的でないなら、対地攻撃能力の付与も現実的ではないですね。

「専守防衛という建前の放棄に伴う政治的損失」は、幾つかありますが、
(1)周辺地域の軍拡競争を助長、或いは、軍拡に大義名分を与えかねないこと。
(2)太平洋戦争時の負の遺産を解消し切れていないという現実がある以上、関連諸国の悪感情を刺激しかねないこと。
(3)従来よりも危険な海外派兵任務等が避けられなくなること。
等でしょう。

日本固有の事情で(3)を回避してきたわけですが、改憲し専守防衛を破棄すれば普通の軍隊ですから、それができなくなります。特に、米国に対して是々非々で峻別した対応をとることの難しい日本は、特殊事情を無くせば、色々と巻き込まれ易くなります。

もちろん、人によっては、(3)については損失と考えるのはおかしいという意見もあるでしょうけれど、私個人は、日本と直接的な利害関係や歴史的経緯の薄い紛争地域に関ることで、自衛隊員の殉死等のリスクが高まることはマイナスと考えます。欧米諸国が現実の利害関係や旧植民地という経緯に由来して紛争に関るのとは訳が違います。

ちなみに、これは理由の一つとして、身内に元自衛官が居ることや防衛庁の旧友が事故により殉職した際の遺族や元婚約者等の悲しみを目の当たりにしたことに基づくものであり、私的な感情と言えば私的な感情が大きいです。

しかし、どんな人でも、自衛官の殉職率が高まることが全くマイナスではないと言うことはできないと思います。

>ためいきばかりさん

韓国や中国の行動については、あくまでも、通常の外交ルートで対応すべきことです。

そもそも、現行の戦力でも手出しはできますので、戦力の拡充に直接的な意味は有りません。

ためいきばかりさん的には、本当に日本がそれらの国に対して、何らかの軍事的行動をしかけた方がよいとお考えなのでしょうか?

投稿: Thor | 2009年5月 7日 (木) 05時38分

>改憲が現実的でないなら、対地攻撃能力の付与も現実的ではないですね。
確かにな、今はそうや。本文の「憲法を改めることに賛成する人の数は51・6%」ではまだ少ないと思てる。
ただし、将来に関しては、その限りやない。(開き直って使わせてもらうと)「逆花畑派」としては、今後に期待してる。
あと、質問の答え(1)〜(3)は、オレの想像の範囲内で安心した。
念のため言うとくけど、オレもまた、平和を希求する国民のひとりやねんで。
まあ、これからもこういう問題について、客観的な観点を持ちつつ、考えていくつもりや。

投稿: K | 2009年5月 7日 (木) 18時21分

>軍事的行動はあくまで急迫不正の場合に限ると考えていますが。領海侵犯等は海上警備行動等速やかに行動する必要があると感じています。外交ルートを使うことは当然ですが、国家として当然の行動をとることも必要ではないかと思いますが。
「改憲が現実的でないなら、対地攻撃能力の付与も現実的ではないですね」とのことですがもし急迫不正の事態になり国民世論が沸騰し超法規的な行動をとる危険性も含んでいますよ。(私より過激な方はたくさんいますし・・・)
やはり、現行法でも対地攻撃能力の付与も考える必要があります。(座して死を待つものではないとの国会答弁も50年以上たちますが過去にはあったわけで・・・)
いずれにしても最悪の事態を想定する必要はあると思いますが・・・

投稿: ためいきばかり | 2009年5月 7日 (木) 21時49分

すでに議論が煮詰まってて遅きに失した感がありますが、やっぱりこれ系のネタは好きなのでちょっとだけ書き込んでみようと思うKEIです。

>いみじくもアメリカが強行したイラク戦争は、武力によって平和が築けないことを改めて浮き彫りにしました。

この手の言論で一点だけ忘れてはいけないことがあります。「アメリカ本国の平和は保たれている」ということです。そして、アメリカ人はあくまで「アメリカの平和」を目指して行動しています。
あと、「イラク戦争=平和が築かれていない」が決定事項のように語られていますが、これもどうなんでしょうかね?イラク情勢についてはニュースもあまりないせいもあってよく分からないのですが。

>また、「テロとのたたかい」が戦争では絶対解決できないことも明らかになっています。力の行使による征圧は必ず「憎しみの連鎖」を生み出すからです。

これも本当に決定事項なんでしょうかね?「テロとのたたかい」としての戦争がテロを拡大させたのか、縮小させたのか、と言う観点で考察する必要があると思うのですけれど。
あと、「憎しみの連鎖」も必然なのかと言うことにも疑問があります。その力の行使を妥当と認めるか、あるいは圧倒的力量差により抵抗を諦めるかすれば連鎖は立ち消えるはずだからです。

>九条=平和、という考えを、もう数学の公式みたいにしてまうことで、改正派を戦争屋みたいに誘導してる風潮があってやな、これも怖い。

護憲派の9条改正に対するイメージってこんなんだったりしますしねぇ・・・↓
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1257131.html

>日本固有の事情で(3)を回避してきたわけですが、改憲し専守防衛を破棄すれば普通の軍隊ですから、それができなくなります。特に、米国に対して是々非々で峻別した対応をとることの難しい日本は、特殊事情を無くせば、色々と巻き込まれ易くなります。

おかしな話ですね。それこそ突っぱねれば良い話ではないですか。「日本と直接的な利害関係や歴史的経緯の薄い紛争地域に関ることで、自衛隊員の殉死等のリスクが高まることはマイナス」なのですから、国会で正式に反対の議決をすれば済む話です。
後は「あくまでも、通常の外交ルートで対応すべきこと」じゃないですか?

P.S.
かつて「軍事板常見問題」と言うサイトをチラッと紹介したことがあるのですが、憲法9条関連についてもQ&Aが掲載されているので紹介してみます。↓
http://mltr.ganriki.net/faq05d.html

投稿: KEI | 2009年5月 9日 (土) 03時58分

Thorさん、Kさん、ためいきばかりさん、KEIさん、いつもコメントありがとうございます。

それぞれのとらえ方の違いについて、たいへん興味深く受けとめています。いずれにしも理性的な貴重な意見交換だと思っています。

KEIさんから「アメリカ本国の平和は保たれている」とのご指摘ですが、9・11同時多発テロのような標的にされる可能性は決して消えていないはずです。アフガニスタンやイラクでの戦争を経て、さらにその危険性は高まっている見方も否めません。

このように私自身は見ていますが、KEIさんのような視点があることも理解しました。その上で、私のようなとらえ方で考えれば、イラク国内の現状と合わせて「武力によって平和が築けない」との思いにつながっています。

ご紹介いただいた高校生らの寸劇、もし9条が改正されたらケンカで銃を持ち出したり、「軍」が経済的弱者に入隊を勧めるという物語は突飛すぎて、ますます護憲派と改憲派の「溝」を深めてしまうのかも知れません。

9条改正後の日常を寸劇で警告という試みは面白いものですが、考え方の異なる人たちにも「なるほど」と思わせる内容の発信が欠かせないはずです。そのような点を意識しながら、これからも自分なりの言葉で平和の問題も提起させていただこうと考えています。

投稿: OTSU | 2009年5月 9日 (土) 09時09分

アメリカの平和が保たれているなんてこと書いてるヤツがいるが、何を根拠に言っているのかね?これこそお花畑で笑っちゃうよ。アメリカ人は自分たちの平和ではなく、利害のために動いているよ。平和という大義名分に自分たちでも気付かないうちにすり替えてね。アメリカに住んでみればよく実感できるよ、アメリカ人の心の闇の深さを。
関係ないけど日本は安保を過信すると亡国の憂き目に遭うよ。その証拠に最近、アメリカさんは日本に対してつれない態度が多くない?自衛隊も名実ともに軍隊になったほうが国益に適うと思うよ。なぜなら、張り子の虎は怖くないし。だから外交ルートの交渉も相手は真面目にテーブルについてくれないんだよ。

投稿: 旅人 | 2009年5月10日 (日) 03時12分

旅人さん、コメントありがとうございます。

直接的なレスとはならないと思いますが、今回記事の続きとして「もう少し平和の話」を新規投稿しました。ぜひ、またご訪問いただければ幸です。

投稿: OTSU | 2009年5月10日 (日) 15時58分

古い話題に書き込んで悪いな。

オレ的には憲法改正抜きに巡航ミサイルは持てんと思とったけど、自民党はそうではなかったらしい。そんな記事があったからここに貼付けとくわ。
ためいきばかりはんの意見に近いことを、自民党が考えてるみたいや。
それはそれでええと思うけど、1発2発ではあんまり効果あらへんから、どうするんやろな。
核実験は引き金で、元々そういう考えが、自民党にあったんちゃうやろか。

「自民部会小委が敵基地攻撃、集団的自衛権行使の提言案を大筋了承(産經ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090526/plc0905261837024-n1.htm
「日本で台頭する対北朝鮮先制攻撃論(朝鮮日報)」
http://www.chosunonline.com/news/20090529000047

投稿: K | 2009年5月30日 (土) 08時17分

Kさん、おはようございます。ニュースのご紹介ありがとうございました。

ちょうど今、日本テレビの「ウェーク」では敵基地攻撃論などが中国や韓国まで刺激し、決して適切な議論ではないとの意見が出演者の多くから示されていました。私自身がその立場であり、強く共感したところでした。いずれにしてもコメンテーターのそろえ方一つで、番組の発信するメッセージが大きく変わる好例だろうとも思っています。

投稿: OTSU | 2009年5月30日 (土) 09時12分

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