« 人事院総裁の言い分 | トップページ | 小沢代表の秘書逮捕 »

2009年2月28日 (土)

季節は春闘、多忙な日々

新年度に向けた公務員賃金は夏に示される人事院勧告などを踏まえ、秋以降に決まっていきます。なお、この春闘期における民間組合の交渉結果が人事院の調査に反映され、その水準比較をもとに公務員賃金の改定率が勧告されることになります。そのため、民間組合と連帯する意味合いからも、私たち公務員組合も春闘期は昔から何かと多忙な季節となっています。

1週間を振り返ると水曜の夜には、春季生活闘争を成功させる連合三多摩の集いがありました。今年の記念講演の講師は、民主党最高顧問の藤井裕久元蔵相でした。自ら「後期高齢者」と述べられていましたが、年齢を感じさせない熱弁をふるっていただきました。1993年に藤井さんが自民党を飛び出す時、恩人だった後藤田元副首相に事前にその判断を伝えたところ「君、それはいいことだ」と励ましてくれたそうです。

権力者側であった後藤田さん自身が「権力は腐敗する」との信念を持ち、すでに2大政党制の必要性を説かれていたとのことです。そのため、藤井さんらの行動を励ます言葉が出て、さらに「10年はかかるぞ」と2大政党制への道のりの険しさも予見されていたそうです。後藤田さんの指摘のとおり「ここまで来るのに15年。一緒に出た仲間の多くが我慢できず、自民党に戻っている。その1人に首相候補の女性がいる」と感慨深く藤井さんは語られていました。

藤井さんの講演内容だけで今回の記事を綴ることもできますが、翌木曜には連合地区協役員と労働相談情報センターの所長さんらとの懇談会などもあり、いろいろな話題に触れていくつもりです。その懇談会で、東京都の行政組織である労働情報センターの皆さんが日常的に様々な労働問題に傾注されていることを改めて理解し、たいへん頼もしく感じました。

かつて労政係という名称の組織が私どもの市にもありました。しかし、現在では商工振興係の中に仕事が組み入れられ、その名称は消えていました。決して労働行政を軽視している訳ではないのですが、自治体間の役割分担として所管する領域が都側に多く、そのことが背景にあるものと見ています。そのような中で、センターの皆さんが特に昨年秋以降、急激に悪化した雇用問題の相談などへ真摯に対応されている様子を伺いました。

組合側からの報告では、自動車など製造業の厳しさが浮き彫りとなっています。それぞれ本部方針は4500円の賃上げ、年間一時金5か月の要求としていますが、実際の交渉の場で経営側の反応は「組合さん、何を考えているのですか」という冷ややかなものだそうです。派遣切りの問題にとどまらず、正規社員の希望退職も募らざるを得ない情況の中で、賃金改善への難しさに苦慮されている深刻な報告が続きました。

そもそも連合本部段階での春闘要求は、昨年の夏頃から議論が始まるため、その当時と現時点では大きく雇用や経済情勢が様変わりしています。そのため、経営側からは「KY(空気が読めない)な要求」と言われがちですが、賃上げによって内需拡大をめざすことが有効な景気対策の一つであるとの連合の主張も決して間違っていないはずです。

いみじくも2月26日の読売新聞朝刊には、そのような考え方を後押しする記事が掲載されていました。経済企画庁内国調査課長や日興リサーチセンター理事長などを歴任されている経済評論家の横溝雅夫さんが寄稿した「不況下の春闘 内需主導の経済志向を」と題した解説記事で、その内容は大きくうなづけるものでした。ネット上には見当たらないようであり、特に印象深い箇所を抜粋して紹介させていただきます。

輸出依存の経済構造では、海外の状況に国内景気が大きく左右されてしまう。中長期的には、労働者の生活向上が出来る賃金を受け取れるようにし、消費など内需が主導する構造に改めることが、強く求められていると考える。そのためには、効率化、国際競争、株主主権などを「錦の御旗」として、日本の政治経済を席巻していた市場原理主義を修正することが必要となる。

競争に勝てばよい、企業のもうけは最高の価値である、労働者や下請けはそのために犠牲になってもやむをえないー。こうした考え方が主流となり、それに労組ものみ込まれていたように思えてならないのである。こうした原理で経済が動いていては、内需主導型になどなれっこないであろう。なお、市場原理主義が先進国で跳梁した結果が、今回の世界不況なのではないか。

人々の最低の生活を守り、成長の成果を多くの人が享受し、人々の温かい相互関係を壊さずに、市場経済が展開するようにしなければならない。労働組合は労働者の生活維持にとどまらず、生活の向上を図るため、もっと存在感を高めてもらいたい。企業も、過度な株主主権的なあり方を慎む必要がある。

以上が横溝さんの主張の一端ですが、このブログの最近の記事「根強い人気の小泉元首相」の中でも同様な考え方を触れてきたところでした。このような発想が当たり前な話として、社会全体に広がっていくことを強く願っています。それでも現実的な問題として、今春闘で一気にそのような展望を切り開けるかどうかは、たいへん難しい情勢であることも否めない見通しです。

続く金曜の夜には、私どもの市における労使交渉が行なわれました。賃金制度の構造を見直す提案に対し、この間、精力的に労使協議を重ねています。職員全体の賃金水準が引き下がる厳しい内容ですが、他団体との比較の中で一定の線まで受け入れざるを得ない詰めの段階を迎えています。とりまく深刻な経済情勢なども受けとめ、下がる方向性を認めていくことになりますが、やはり労働組合として「これ以上譲れない線」は毅然と反論した交渉を進めています。

この協議は週を越えて続き、他に人員配置の問題など春闘期に解決すべき労使課題が山積しています。さらに7日土曜には、明治公園で連合の中央総決起集会が開かれます。他にも10日には自治労都本部の決起集会などが控え、当分、多忙な日々が続きます。このような辛い時期ですが、ストライキ批准投票の単組における結果は、うれしいニュースでした。

今年も前年を上回る批准率となり、それも3%ほど増えました。組合員の皆さんに対し、ここ数年、厳しい後退局面を強いている中、組合執行部への信頼度をはかる一つの目安となる数字が上がることを本当に心強く思っています。また、とりまく情勢を同じような目線で認識され、執行部の判断の多くを「了」としていただいている表われだと受けとめています。

|

« 人事院総裁の言い分 | トップページ | 小沢代表の秘書逮捕 »

コメント

経営側からは「KY(空気が読めない)な要求」といわれていますが、景気がよかった時に賃金に反映しなかったことや派遣切り
や違法な雇用をしていたことに思いが至らないのかなど春闘で追及していく必要があるように感じます。
今日(3/1)の読売新聞では「地域手当」について記事が出ていましたが、制度改正自体が恣意的な仕組みで(キャリア官僚はしっかり不利益は被らないようになっているなど)あり、この国の基準に地方自治体が従わないからといって交付税の減額をするのもおかしな話ですね。地方自治体の労使間の間で決めるべき問題であるにも関わらず一方的な記事であり、おかしな点は抗議しないといけないのではないかなと思います。
春闘時期は一年で一番辛い時期(それ以外にもいまは一年中課題が次々でてきますが)ですがそれでも声を上げていかなくては
いけない時期でもあると思います。

投稿: ためいきばかり | 2009年3月 1日 (日) 09時45分

ためいきばかりさん、コメントありがとうございます。

読売新聞1面の大きな見出し「職員手当270億円上乗せ」の記事は、大きな問題であるという「結論ありき」の論調でした。2面に自治労の反論も載っていましたが、「だが、そもそも…」という記事が続き、結局は自治労そのものをネガティプな印象を与える内容でした。

今回の記事本文でも触れましたが、ためいきばかりさんの言われるとおり様々な場面で「それでも声を上げていかなくては」と感じています。さらに官民問わず、厳しい情勢だからこそ、労働組合の役割を適切に発揮していくべきものと思っています。

投稿: OTSU | 2009年3月 1日 (日) 10時59分

地域手当の主旨・支給には反対しないのですが、在勤地でなくて居住地を基準に支給する方が、より主旨に叶う気がしないでは無いです。
とか、部外者の直感的ひらめきを申し述べてみますた。実際のところはどうなのか解らないのですが。

投稿: あっしまった! | 2009年3月 1日 (日) 17時06分

はじめまして。九州の方で単組の書記長をしています。
昨年の千葉全国大会以降ブログを知り、拝見しています。
千葉大会でのあの軽いチラシ騒ぎで検索して行き着いたんですけれど(苦笑)
同業にあるものとしてOTSUさんのご苦労が忍ばれます。
お互い頑張っていきましょう。

春闘ですが、私たちも先日要求書を提出しました。
私たちにとっては通年闘争の始まりと言う位置づけですが、臨時非常勤の方には翌年度の雇用も不透明で不安な年度末となります。少しでも彼らの不安を解消できるよう取り組んでいかなればと思っています。
期待に全てこたえられない力量不足が哀しい限りですが。

この社会情勢で、労働者の権利、労働組合の存在感と言うのが再認識される機運は高まっていると思います。そこに私たちがどう共鳴し、応えていけるかが正念場だという気持ちが強くなっています。
OTSUさんの悪戦苦闘(失礼)はとても参考になり、勉強になります。

投稿: 南方くす夫 | 2009年3月 1日 (日) 20時08分

あっしまった!さん、コメントありがとうございます。

地域手当について、ご指摘のように物価が安い地域に居住していても、物価が高い地域に通勤していた場合、支給額が高くなるような不合理さがあります。それ以上に私どもの三多摩地域では、同じような経済圏とみなせる隣り合った市で5%もの差があるのも国基準です。

このような理不尽さを放置したまま、とにかく「国基準に従え」と強要し、特別地方交付税減額の圧力を加える国の姿勢に疑問を呈しています。そして、一つの判断として、同じ三多摩地域で働く都職員と同じ率を採用することが適当であるものと考え、その線までの引き上げを求めているところです。

投稿: OTSU | 2009年3月 1日 (日) 20時55分

南方くす夫さん、はじめまして。コメントありがとうございました。

あのチラシが切っかけとは奇遇なことです。例のチラシに書かれていた問題は、昨年11月の定期大会を節目に沈静化に向かいました。執行委員だった彼女が副委員長選挙に立候補し、当選者2名の1割程度の得票にとどまり、新執行部から退いています。いろいろな方々にご心配をおかけしましたが、この場をお借りして報告させていただきます。

私どもの組合でも非常勤職員の皆さんの課題は多岐にわたり、難しいものが山積しています。多くの方に組合加入していただいていますので、通年の労使協議課題となっているものが多い現状です。

厳しい情勢ですが、ご指摘のとおり労働組合の存在感を再認識させられる正念場だと私も思っています。ぜひ、これからもお時間が許す時、ご訪問やコメント投稿をよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2009年3月 1日 (日) 21時19分

いつも拝読させていただいております。

>続く金曜の夜には、私どもの市における労使交渉が行なわれました。賃金制度の構造を見直す提案に対し、この間、精力的に労使協議を重ねています。職員全体の賃金水準が引き下がる厳しい内容ですが、他団体との比較の中で一定の線まで受け入れざるを得ない詰めの段階を迎えています。とりまく深刻な経済情勢なども受けとめ、下がる方向性を認めていくことになりますが、やはり労働組合として「これ以上譲れない線」は毅然と反論した交渉を進めています。

公務員の賃金交渉について、労組からはある程度の賃金水準を要求しているかと存じますが、その原資は市民の税から出ているはずです。労組の要求が受け入れられた場合、市民の税負担が増し、公務員以外の市民の生活が圧迫される事態はないのでしょうか?

投稿: はじめまして | 2009年3月 5日 (木) 11時05分

はじめましてさん、コメントありがとうございます。

今回、結果的に職員全体の賃金水準が下がる交渉であることをご理解ください。一昔の組合であれば、一大闘争としているほどの提案内容でした。しかし、はじめましてさんのような見方をされる人たちが多くなっていることを私どもも率直に受けとめ、真摯な労使協議を重ねながら合意点をさぐってきました。

また、ご存知のとおり公務員にも団結権は認められています。その組合が賃金をはじめとした労働条件の問題で、組合員の目線で交渉に臨むことは役割上、自然な姿であることもご理解ください。

なお、過去の記事で「公務員にも組合は必要!」(URLは下記のとおり)というものがあります。それまでの一連の記事に対しても、たくさんの人たちから率直なコメントを頂戴しました。それに対する私なりの見解を綴ったのがご紹介した記事となっています。ぜひ、お時間が許される時、ご覧いただければ幸です。

http://otsu.cocolog-nifty.com/tameiki/2007/07/post_a010.html

投稿: OTSU | 2009年3月 5日 (木) 21時09分

ご回答ありがとうございます。
公務員が労働組合を持つことは法律上認められているのは存じており、民間企業の労働組合と同じ役割を担っていることも認識しております。民間企業の場合、賃金は企業内の原資から賄われるため、利益分配率を上げることが内需拡大に繋がると思います。しかしながら、公務員の場合は賃金を上げたり、税収が減っている時期に賃金を維持すると税負担が増すことになるため、市民の家計を圧迫する事態を引き起こすことを危惧しています。

今回の賃金交渉は、市民の経済状況も考慮に入れておられるのでしょうか?

投稿: はじめまして | 2009年3月 5日 (木) 23時46分

>はじめましてさん
こんにちは。趣旨は概ねわかるような気がしますが、
>公務員の場合は賃金を上げたり、税収が減っている時期に
>賃金を維持すると税負担が増すことになるため市民の家計を圧迫する
これについては、住民税なり所得税なりが増税されれば家計も圧迫されるでしょうが、増税されていない時点では、「家計が圧迫される」が具体的に何をさすかわかりません。
また、公務員であっても、民間同様、賃金が維持又は上昇することで、消費マインドが維持もしくは刺激されて内需拡大につながると思います。
>今回の賃金交渉は、市民の経済状況も考慮に入れておられるのでしょうか?
公務員であれ民間であれ、賃金交渉する権利を剥奪することはできません。賃金交渉自体を否定するのであれば、それはおかしいと思います。
また、「職員全体の賃金水準が下がる」とのことなので、民間における賃金の上昇あるいは下降率と、公務員の上昇あるいは下降率とを定量的に比較したほうが建設的なように思います。

個人的には、公務員に対しては、全体の賃金よりも、「やる気も能力もない人材に対して賃金を減らす、あるいは解雇する」システムを構築して欲しいですね。
民間では、やる気も能力もない人は収入が減る、あるいは解雇されるということが当たり前ですが、公務員では賃金差もあまりつかないし、解雇されることもまずありませんしね。
国家試験に受かった時点では、能力が担保されていると思いますが、その後の実務レベルでは、能力が担保されているとはいえず、これが国民(及び仕事のできる公務員)からの最大の不満点になっていると思います。

投稿: ken3141 | 2009年3月 6日 (金) 01時05分

はじめましてさん、ken3141さん、おはようございます。

それぞれ貴重なご意見や率直なご指摘ありがとうございます。深く掘り下げていけば、様々な広がりがある問題提起だろうと受けとめています。

この場では「市民の経済状況も考慮」の問いかけについて、取り急ぎお答えさせていただきます。端的なお答えとして、そのような情勢も考慮した判断だったと言えます。

その結果、新年度予算の中で、見直し前と後の人件費比較は相当な額に及ぶはずです。公務員の組合は、このような経済情勢を重く見て、一つ一つ判断を下しています。ぜひ、少しでもご理解いただければ幸です。

投稿: OTSU | 2009年3月 6日 (金) 06時47分

おひさしぶりです。

公務員の賃金問題ですが、やはりきちんとした人事評価制度の導入が必要ですね。

男女の公平な登用や同一価値労働同一賃金の原則に基づく臨時・非常勤職員の処遇、雇い止め問題など自治労が求める問題の解決には、少なからず人事評価に基づく公平・公正な判断基準が必要とされます。

判断材料、基準がないから、みんな同じ処遇にしろというおかしな平等理論がいまだにあることは事実。世間はその点が納得できないのではないでしょうか。

評価結果に基づいたジョブトレーニングの実施要求など賃金以外の処遇の原資を勝ち取ることで結果として個々人の受益配当は均等になるし、生き甲斐、働き甲斐、意欲を持って働き続けることができるという考え方もあります。

人件費を労働対価(評価、成果に基づく報酬)だけでなく職員個々の人材育成に投じられた費用まで含むと考えれば、受け取る例月の賃金のみを均等にしろと要求することの矛盾が理解できるのではないでしょうか。

投稿: shima | 2009年3月 7日 (土) 09時08分

初めまして。
一つお伺いしたいのですが、ここ数年民間企業の年収は平均で約90万円ほどの減というデータが報告されていますが、公務員の年収が減少するという事は有り得るのでしょうか。民間企業の年収減の最大の理由は残業が減ったという事もあるでしょうが、ワークシェアリング等で本給の見直しが大きいようです。
つまり、公務員にもワークシェアリング等の導入は有り得ますか? 公務員の給与問題(公務員改革)は、民間人にはとても興味のある事で、ある地方では税収の7割から8割が職員の給与で占められていて問題視されていた地方自治体がありましたが、何故そのような事が起きるのでしょうか? 大都市のように税収が多ければ問題にはならないのでしょうが、税収に合った給与というのもどうかと思います。ただ、民間企業では年功序列型という体制も崩れようとしている昨今、公務員にも成果主義を取り入れるべき時代になったのではないでしょうか? 例えば課長試験には、地域に利益を与える方針を提案させるとかして、実際に利潤が出たら課長に採用するといった差別化が必要だと思います。つまり、1000万円以上の給与を貰うための差別化です。とは言っても、大都市と地方の格差は大きいですよね。
等々、いろいろ書きましたが、いつまでも右肩上がりなら何も問題はないのですがね・・・

投稿: GT-R | 2009年3月 7日 (土) 17時16分

shimaさん、GT-Rさん、コメントありがとうございました。

これほどの不況で、雇用の問題が深刻化する中、やはり公務員の待遇面などが取り沙汰されるのもやむを得ないものと思っています。そのような中、shimaさんが提起されるような課題を一つ一つ丁寧に解決する必要性を私も感じています。

GT-Rさんからのお尋ねですが、このところ年収ベースでは毎年下がっている現状です。民間の賃金相場を反映した人事院のマイナス勧告が続き、その他に賃金制度や手当などを見直すことによって、大半の地方公務員の年収そのものは減少傾向をたどっています。

成果主義なども導入していく大きな流れがあります。一方で、多くの民間企業が成果主義の弊害を認識していく中で、それらの検証が不足したままの「導入ありき」の風潮も否めません。このような問題点を当ブログで何回か取り上げてきました。参考までに一つだけご紹介します。

「脱成果主義の動き」(2008年4月6日投稿)
http://otsu.cocolog-nifty.com/tameiki/2008/04/post_1d10.html

投稿: OTSU | 2009年3月 7日 (土) 22時11分

近年の成果主義の導入については検討が必要だと思いますが、それ以前の「年功序列」時代にも、民間企業においては、
「やる気も能力もない人材」に対して、
 重要性の低い部署への配置転換、
 昇進や昇給が遅くなる、
 解雇、
 等は行われていました。

成果主義の導入以前に、民間企業における、「年功序列」「ぬるま湯」と揶揄されていた時代程度には、能力等による差別化を行って欲しいですね。
 やる気も能力にも欠ける、最も問題のある人たちをどうにかして欲しい、ということです。

投稿: ken3141 | 2009年3月 8日 (日) 11時40分

1、現状でも法制上可能であるが、執行の基準があまい。
2、現状ではそもそも法制上行うことが出来ない。
人事制度について論じるときには、上記1と2の切り分けは必要だろうと思います。

民間組織では、評価の客観的な物差しは一つしかない。要するに「どれだけ利益をあげたか。どれだけ稼いだか。」ですね。
公務組織では、評価の客観的な物差しは一つではない。複眼的な評価軸の上で成り立ってる。極端に言えば担当地域内の人数分だけ異なった評価軸がある。
そもそも地域に利潤を生まない政策分野について、何を評価の尺度にするのか?応益者と負担者が同時に存在する公務執行についての評価軸はどこか?
或いは、単一の評価軸を用いても、極端に言えば担当地域内の人数分だけ、評価が異なる。そう言う側面は確かにあると思う。
とすると、加点する評価は難しく、減点する評価は易い。故に、減点されない行動を執れば良いと考える人が居ても、更にはその究極形に近いような行動規範を旨とする人が居ても、不思議ではないけれど、一つを見て全てを語るのも違うと思うし。。。

税収に占める人件費の割合については、仮に一人あたりの職員給与が域内住民全員の平均収入と完全に等値であっても、それなりの率になるのは構造上やむを得ない部分があるように思う。
なぜなら、税収=課税対象の価値×税率だから。「域内の収入の平均値」と「中央値or域内人口中最多数を占める収入の程度」の差が大きい場合には余計にこの比率が上昇すると思う。

投稿: あっしまった! | 2009年3月 8日 (日) 14時50分

ken3141さん、 あっしまった!さん、コメントありがとうございました。

仮に「やる気も能力もない人材」がいた場合、確かに解雇という選択肢は限られていますが、重要性の低い部署への配置転換、昇進や昇給が遅くなることは公務員でも当たり前な話であることをご理解ください。

なお、本当に公務における評価の基準は難しいものと思っています。例えば、徴税業務が単なる収納率で個々人の成績を比べることには違和感を持ちます。広い理念として税負担の公平性の確保があり、個別の案件への対処として納税義務の啓発があるものと思っています。

つまり「滞納処分」至上主義ではなく、未納者に対して「過去の納税者、未来の納税者」という見方も欠かせないものと考えています。なお、数字を競い合いながら量と質を高めていく手法も決して否定している訳ではなく、要するにバランスが大事なのだろうと感じているところです。

いただいたコメントから少し外れたレスとなり失礼しました。ちょうど今、いろいろ思うことを綴らせていただきました。

投稿: OTSU | 2009年3月 8日 (日) 19時30分

>確かに解雇という選択肢は限られていますが、重要性の低い部署への配置転換、昇進や昇給が遅くなることは公務員でも当たり前な話であることをご理解ください。

それはある程度理解できますが、公務員の強力な身分保障規定の下では、解雇はほぼ不可能(例えば、非常に問題のある教師が解雇されずに学校をたらい回しになっています)だし、昇進や昇給での差別化も十分なものではないように思います。

例えば、以前指摘した、
http://allabout.co.jp/children/kindergarten/closeup/CU20081117A/index2.htm
のような、経営をよく確かめずに認可保育園が倒産した件では、担当者は相応の減給等の処分はされたのでしょうか。
失敗には相応の処分があり、また、その失敗を取り返す敗者復活の道がある、というサイクルがあることで、(例外もありますが)民間企業は活力を維持しています。公務員の場合は、強力な身分保障により、そのサイクルが阻害されているように思えます。

投稿: ken3141 | 2009年3月10日 (火) 09時26分

ken3141さん、コメントありがとうございます。

後段のようなご指摘について、責任の所在を明らかにしながら緊張感を持って職務にあたるという趣旨は充分理解できます。一方で、「やる気や能力もない」という点を強調し、解雇につなげていくことには正直なところ少々抵抗感があります。

言うまでもありませんが、民間の労働者も含め、解雇に対しては何重かの要件が欠かせません。ken3141さんも重々承知の上で、たいへん極端な「やる気や能力もない」人物を想定しているのだろうと思います。それでも官民問わず評価の仕方は主観に左右される場合も多く、とりわけ公務における評価のあり方の難しさなどを感じています。

誤解がないよう付け加えますが、決して仕事で楽したいための言い訳ではありません。個人的には仕事でも遊びでも人と競い合うことが嫌いな方ではなく、どちらかと言えば熱くなるタイプです。その上で、複数の個性が集まった組織の中で、お互いを尊重し合いながら短所や長所を補っていける職場が理想だと考えています。ken3141さんの問いかけに対し、適確なレスとなっていないかも知れませんがご容赦ください。

投稿: OTSU | 2009年3月10日 (火) 22時57分

>官民問わず評価の仕方は主観に左右される場合も多く、とりわけ公務における評価のあり方の難しさなどを感じています。
確かにその通りですね。民間でも総務や事務職の人材を的確に評価することは難しいですし。
有能な公務員の方がたくさんおられるのも重々承知していますし、昇進や昇給である程度評価での差別化を行っていることもわかりました。
しかし、数年前ですが、奈良市の42歳の男性職員が、5年9か月の間に8日しか勤務していないにもかかわらず、奈良市の規則で給料のほぼ全額を受け取っていた、また、他にも長期病欠している職員がまだいた、という事件等をみるにつけ、「明白に問題のある職員に対して、処分が甘い、というか処分していない」という印象が強いです。
まあ、これは部落解放同盟との関係が強い問題なのかもしれませんが。
いずれにせよ、丁寧にお答えいただき、ありがとうございます。

投稿: | 2009年3月11日 (水) 01時55分

ken3141さんで間違いないと思いますが、おはようございます。コメントありがとうございました。

確かに奈良市の職員の例は極端なものでした。情報公開が進んでいる結果、最終的にはその職員は懲戒免職となったと思います。いずれにしても今回頂戴したコメントのように公務員以外の皆さんから率直なご意見を伺える場として、ブログを開設している貴重さを感じています。ぜひ、これからも忌憚のないご意見やご指摘をよろしくお願いします。


投稿: OTSU | 2009年3月11日 (水) 07時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130697/44199528

この記事へのトラックバック一覧です: 季節は春闘、多忙な日々:

« 人事院総裁の言い分 | トップページ | 小沢代表の秘書逮捕 »