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2008年11月 1日 (土)

組合役員を続けている理由

私どもの組合の定期大会は11月14日です。大会を節目に組合役員が改選されるため、一昨日が役員選挙の告示日でした。毎年、この時期は現職の慰留や新たな立候補者探しに奔走しています。これまで「喜怒哀楽、組合役員の改選期」「組合委員長のためいき」「定期大会を終えて…」など、いろいろな悩ましさを綴った記事を投稿してきました。

来期に向け、引き続き私が執行委員長に立候補しますが、書記長の交代など四役人事で動きがあります。金曜の時点で、ほとんどの執行委員の留任を確認でき、新しい方の立候補も得られています。さらに立候補受付の締切時間ぎりぎりまで、何人かの方とお話させていただく予定です。

組合の活動領域は多岐にわたり、それぞれ難しい課題が多い現状です。また、ますます公務員やその組合をとりまく情勢が厳しくなる中、苦しい判断を下さざるを得ない場面も増えています。つまり苦労が多い反面、達成感を得られる時が少なくなっています。それにもかかわらず、プライベートな時間も一定割かれる組合役員への立候補を決意された皆さんに対し、いつも心から感謝しています。

以前、「組合役員になったイキサツ」という記事を書きました。その記事で触れた話ですが、入所当時の私は組合に距離を置こうと考えていました。労働組合の役割などについて、よく分からない中での印象が先行したものでした。それが職場の忘年会で先輩から口説かれ、酔った勢いで青年婦人部(略して青婦部)の幹事を引き受けてしまいました。

そのような無責任なイキサツで組合役員の端くれとなりましたが、まさか執行委員長まで務めることになろうとは夢にも思っていませんでした。とにかく青婦部の幹事を続けることで、いろいろな経験や勉強する機会が増えました。その中で、青婦部の運動の方向性などについて自分なりの疑問を投げかけたり、課題によっては強く共感し、それまでの見方を改めたりしてきました。

青婦部のレクリエーションなどを企画する責任者だった時、どうせ担うのならば、自分自身も楽しめるような発想で取り組みました。社交ダンスを中心としたダンスパーティー、略称ダンパの参加者は年々減っていました。事前にダンス講習会を開いても、新たに社交ダンスを覚えようとする人たちが少ないのが現状でした。そのため、ダンスの時間はなくし、小さなお子さんたちも楽しめる催しに切り替えていきました。

職員家族クリスマスパーティー、略称クリパとし、500人を超える参加者が集まるようになりました。同様に夏は新島に行くイベントが恒例化していましたが、やはり参加者が減っていました。私が担当した際、海から山へ行き先を変えました。サマーイベントと称し、軽井沢や白馬へバスで行って、テニスなどを楽しむ企画としました。このイベントは、かなり前になくなっていますが、クリパは冬の恒例行事として今も続いています。

もともと文章を書くことが好きだったため、青婦部の機関誌『いぶき』の編集にも携わりました。その誌面にフォトストーリーという読み物を創作しました。組合員が様々なキャストを演じ、各シーンを写真に撮って物語の挿絵的に構成したものをフォトストーリーと呼びました。反核のメッセージをこめた話なども、そのような写真がレイアウトされているため、大きな注目を集めることができました。

100頁ほどのボリュームがある雑誌タイプの『いぶき』は年に1回発行できるかどうかのペースでした。そのため、2か月に1回の発行を目標とした20頁程度の『いぶきミニ・ら』の創刊にも関わりました。現在は本誌ともども廃刊となっていますが、新人紹介号は青婦部員以外の方にも人気だったことを思い出します。

このように自由に活動できたことは、先輩たちの寛容さがあったおかげでした。その自分も年数を重ねることにより、ある決断を迫られるようになりました。当時の規約上、青婦部の部長と副部長は執行委員となるように定められていました。青婦部幹事に対しては自分なりの意義を見出し、背伸びしないで続けてきましたが、とても執行委員まで担うつもりはありませんでした。

したがって、ずっと断り続けていましたが、私より後に幹事となった方たちが2年連続で副部長を引き受けていました。私も「もう今年は断れないな、1年間は頑張ろう」と副部長、つまり執行委員となる覚悟を決めました。大ベテランの部長に頼り切った副部長でしたが、その部長が事情で幹事会などに出られなくなり、途中から実質的な部長の役目を負わざるを得なくなりました。

次の任期には部長を担うことになり、この時も「どうせ担うのならば」と決意し、自分なりの問題意識を持った青婦部の運営に努めていきました。つまらない昔話を長々と引っ張り、たいへん申し訳ありません。少し中略気味に話を進めますが、執行委員になったことで初めて団体交渉など労働組合の根幹となる場面に直接関わることになりました。

経営側の発想や判断だけで労働条件の問題が決められた場合、働く者にしわ寄せが行ったり、結果的に住民サービスの低下を招く恐れもあります。一職員の声は小さく、通常では市長や副市長らに届くことはなく、上司である課長にさえ遠慮がちとなるはずです。しかし、その声も組合という組織を通すことによって、労使対等な立場で話し合える対象となり得ます。

この交渉能力の大切さ、つまり組合の存在価値を執行委員になったことで体感することができました。実際、「組合があって本当に良かった」という言葉を数多く聞ける経験を重ねていきました。結論として、組合役員を続けている理由は「組合は大事、なくしてはいけない」と端的に言い切ることができます。だからこそ、これまで組合役員を辞めず、執行委員長まで務めることになりました。

そして、組合の責任や役割を充分に発揮していくためには、日常的な活動を担う執行部の充実が欠かせません。合わせて、外部の団体の運動や方針を最優先し、自分の所属する組合を利用する立場の役員が執行部を占めるようになっては大きな問題だと思っています。当たり前な話ですが、私どもの組合の運動を第一に考える組合員によって執行部を構成する重要さも強く求められています。以上のような趣旨について、ぜひ、組合員の皆さんのご理解をよろしくお願いします。

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コメント

いつも拝見しています。
コメントは1年ぶり3回目くらいになるかな…

今回の記事は大変共感するものがありました。私も、とある地方自治体の組合青婦部長をやった(やらされた?)ことがきっかけで執行部へ入り、貴重な経験を積みつつも組合の抱える様々な問題に直面しています。

今回の記事を読み、ひとつ思い出したことがありました。
私の師とも言うべき人ですが、元国労マンで、JRをリストラされたことから今は私の自治体で嘱託職員をしている人です。国労時は、バリバリの組合役員だった人です。
その人が言っていた言葉。
『「労働組合」ってものをひと言で言うと、「必要悪」ってことだ。みんなが幸せになるために、無くすわけにはいかねぇんだ。』
私が今、組合役員を続ける原動力となっている言葉です。

OTSUさんは、「必要悪」という言葉…、どう感じられますか?

投稿: HY | 2008年11月 2日 (日) 00時47分

HYさん、おはようございます。共感いただき、ありがとうございます。

「必要悪」という言葉へのお尋ねですが、労働組合をそのように見ることに私は違和感を持ちます。特に公務員の組合を「抵抗勢力」「悪の権化」のような見方をしている人たちに対し、さらに誤った印象を与えかねません。

私自身は単刀直入に「組合は必要」と確信し、当ブログなどを通して「どうして必要なのか」という主張を発信してきています。残念ながら組合員の中にも「組合は不要」と思われている方も少なくなく、そのような「先入観」の払拭にも努力しているつもりです。

投稿: OTSU | 2008年11月 2日 (日) 08時34分

お疲れさまです。
私どもの組合は先日定期大会を終え、一年間の総括とこれから一年間の運動方針を確認したところです。
私は、今回の大会で委員長職を退くこととなりました。
新規採用の年からくじ引きで執行委員となり、なんだかんだで17年半も役員として組合に関わってきました。
若い世代も成長し、十分に役員としての自覚と責任を果たせる状況になったため、そろそろ、後進に任せた方がいいかなと考えてのことですが、寂しさもあります。
毎朝の出勤時や終業後に自然と組合事務所に足が向く習慣にはわれながら苦笑してしまいます。
OTSUさんのこのブログは今後も拝見させていただきます。
今後もお体には十分ご留意の上、頑張ってください。

投稿: shima | 2008年11月 2日 (日) 16時46分

shimaさん、コメントありがとうございます。
長い間、本当にお疲れ様でした。これまでshimaさんのコメントで、励まされたことは数え切れません。委員長職を離れてからも、ぜひ、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年11月 2日 (日) 20時06分

私は組合が嫌いです。

ウチの会社(のようなもの)・・・法的には団体交渉権がないところ・・・の労組の例ですが
・ろくに考える余裕を与えられないまま組織率を盾に加入勧誘(懐柔)された
・組合費が高かった(新人基本給の約5%)
・闘争の内容がよく見えない、そして成果は非組合員にも平等
・分会レベルでは厭でも回ってくる役員
そのほか、独身寮や社宅の入居にも影響力を見せていた(現在は入社当時ほどの影響力は見えない)ことなども、抜けがたかった事情ですね。

このほかにも、父親の組合活動を苦々しく思っていた母親の存在や、それが兄弟の就職に影響を与えたかもしれない(実際は最終面接で当人がドジを踏んだだけかもしれない)ことなどもあって、もともと組合アレルギーがあったせいかもしれません。

あとは政治活動でしょうか。
ウチの会社を平然と「なくしていい」と言い放ち、一応の訂正はしたものの腹の底ではそうは思っていない様子の某党の支持を続けている(他組織との連携等もあるのでしょうが・・・)ことについては、忸怩たる思いです。
組合員にその党の候補者候補のビラのポスティングを依頼するなどは、かなり危ないのに・・・口頭では「個々の考えで強制ではない」と強調して(暗に注意喚起?)していましたけど・・・実施したりね(私が危惧しているのは立川自衛官官舎ビラ配布事件のようなもの)。配布先がまったく関係ないかもしれない民家では、不安は増しますね。

法的にできもしないストライキの批准投票を毎年やって高率をめざすというのも、正直なところ(気持ちはわからんでもないけど)どうかと思ったりもします。

まあ、そのほかにもウチの組合には言いたいことが山ほどあるんですが・・・

とりあえず、組合ぎらいの一例として。
個人的に群れるのが苦手というのも、避けている一因なのかもしれません。

投稿: 奇術師 | 2008年11月 3日 (月) 09時13分

奇術師さん、はじめまして。コメントありがとうございました。

ストレートなご意見を伺えるのがブログの利点だと思っています。このように組合をとらえている方々が少なくないのは、本文でも記したとおり私どもの組合も同様だろうと見ています。したがって、現状を適確に把握できないまま日常の活動を進めていくことよりも、その現状を認識した上で進めていく活動の方が好ましいはずです。

今回の奇術師さんのご指摘に対し、逐次お答えしたとしても組合への嫌悪感が劇的に変わるものではなく、やはりリアルな場面での切っかけが必要だろうと思います。とは言え、せっかく当ブログとのご縁があった方ですので、過去の記事や今後投稿を重ねる記事に触れていただき、また何かご意見やご質問がありましたらお気軽にコメントください。直接的なレスとならず恐縮ですが、ぜひ、これからもご訪問いただけるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年11月 3日 (月) 09時38分

来期も委員長なのですね
(^ー^)お疲れ様です♪
うちの組合も今年役選ですが3名ほど欠のまま選挙が終わりました
組合役員のなり手の無さは深刻ですね・・・・

私も12年執行部役員をやり、県本部の副委員長を最後に退任しました
今思い起こすと、良かったこと、つらかったこと色々りますが、自分の生きるこれからの道の中で、役に立つことは多かったです
後2年?(任期はわかりませんが)辛い中でしょうが頑張ってください
無責任に(笑)応援します

投稿: 元役員 | 2008年11月 4日 (火) 23時29分

元役員さん、おはようございます。励ましのコメントありがとうございました。
役員のなり手不足は、私どもの組合も同様です。さらに任期が1年であるため、毎年、この時期に一喜一憂しています。
元役員さんも長い間の役員生活、本当にお疲れ様でした。

投稿: OTSU | 2008年11月 5日 (水) 07時26分

社保庁ヤミ専労組員告発へ 舛添厚労相

労組が弁済したとか。
労組に最終的な責任があると認めているんですね。
被疑者が悪しき慣行の被害者だとしたら、裁かれるべきは労組そのものか、首謀者なのか。
是非ご意見を頂戴したいです。
これだけ社会的信用をなくすと普通は存在できないけど、そうならないのがこの国の不条理ですな。

投稿: ガラガラポン | 2008年11月 5日 (水) 22時21分

ガラガラポンさん、ご訪問ありがとうございます。
駄目なものは駄目だった、その一言に尽きます。だから組織の存在そのものも全否定する、それも一つの判断なのかも知れませんが、そうならない判断もあり得るものと思っています。

投稿: OTSU | 2008年11月 6日 (木) 00時08分

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