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2008年11月 8日 (土)

ブログでの議論で願うこと

アメリカ大統領選は、民主党のオバマ候補が共和党のマケイン候補を大差で破る結果となりました。史上初のアフリカ系アメリカ人として、オバマ候補は来年1月20日に第44代大統領に就任します。世界的な金融危機を引き起こし、泥沼化した「テロとの戦い」に突き進んだブッシュ路線との明確な「チェンジ」が強く支持されたものと見られています。この選択が日本はもちろん、世界全体がより良い方向へ「チェンジ」する歴史的転換点となることを切望しています。

さて、総務省情報通信政策研究所が実施した「ブログの実態に関する調査研究」によると2008年1月現在で、国内のブログ開設数は約1,690万、記事総数は約13億5,000万件に上るそうです。『ブログ論壇の誕生』(文春新書)という書籍を読みましたが、これまで「公論」の場はマスメディアや一握りの知識人のものであったことが書かれていました。

それがインターネットの普及によって、社会的地位に関係なく参加でき、さらにタブー視してきた社会問題に関しても積極的な議論が行なわれるようになっています。その巨大な議論の場を著者は「ブログ論壇」と称し、その可能性や問題点を綴られていました。問題点の一つとして、ブログを通した議論は匿名同士で行なわれる場合が多く、個人に対する誹謗中傷や「荒らし」の起きやすさがあげられていました。

ちなみにブログの運営方法は個々の管理人の判断によって様々なものがあります。政治家やタレントなど著名人は自分の名前を売るのが本業であり、間違いなく実名で運営しています。一般の人たちが運営する場合は、実名を伏せてハンドルネームで発信していることが大半です。当ブログも後者であり、管理人OTSUとしていますが、私どもの組合員の皆さんらに対しては実名での発信と変わらない位置付けとなっています。

勤めている自治体名も伏せていますが、記事の中に出てくる地名などから簡単に特定できてしまうはずです。必ずしも隠し通さなければならない訳ではありませんが、個人の責任によるブログ運営の一般的なセオリーにそったものですのでご理解ください。まったくの余談ですが、この伏せ方について「『めぞん一刻』に出てくる響子さんの亡き夫である惣一郎さんの(最後まで謎だった)顔のようですね」と言われたことがありました。

コメントやトラックバックを一切受け付けないブログも少なくありません。コメント投稿に際し、管理人の承認制としているブログもあります。この「公務員のためいき」は不特定多数の方々へ発信し、どなたでも即時にコメント投稿できる設定としています。私自身、公務員やその組合に対する批判や率直な意見を聞けることは、非常に貴重なことだととらえています。

そのような声があることを意識せず、やみくもに日常的な運動を進めることよりも、耳に痛い話も適確に把握した上で臨んでいく大切さを感じています。寄せられたコメントに対しては、極力一つ一つ誠意を持ってお答えするように努めています。そのことによって、公務員側の言い分が少しでも理解いただけた場合、ブログを開設して本当に良かったと思える時でした。

したがって、多くの方から気軽にコメントを頂戴できるよう投稿の際、メールアドレスは不要としています。しかし、プロフィール欄にも記していますが、名前だけは必ず記入くださるようお願いしています。ある程度コメント内容にも責任を持っていただくためですが、主として議論を交わしやすくする理由からでした。

時々、冷やかしや「釣り」のようなコメントも寄せられます。常連の方から「そこまで丁寧に答えなくても良いのでは」と助言されることもありましたが、仮に「釣り」だったとしても私なりの言葉でレスに努めてきました。繰り返しになりますが、様々なご意見を伺えるのがブログの利点だと思っていますので、明らかなスパムコメント以外は削除しない方針で続けています。

いつも悩ましいのは飲酒運転事故や社会保険庁の問題など、公務員の不祥事に憤られたコメントが寄せられた時です。最近では、国庫補助金に対する自治体の不正経理問題があります。駄目なものは駄目であり、中途半端な各論の釈明は誤解を招きかねません。当然、同じ公務員として戒めの機会としていかなければなりませんが、直接的な当事者ではない関係上、お答えすべき言葉も限られてきます。⇒参考記事(「公務員」議論のあり方

いずれにしても公務員の話題を中心に投稿しているブログですので、叩かれがちな社会保険庁の問題なども正面から取り上げてきました。都合の悪い題材から意図的に逃げるような考えは毛頭ありません。そのように決意している中、最近の記事「解散・総選挙は間近?!」に対し、「OSU」というハンドルネームを付けた方から数多くのコメントが寄せられました。

日常生活の中でも、相手を侮辱する言葉を発するのが普段通りの方でしたら失礼したことになりますが、「あえて真面目な答えを期待しない意図的な書き方だと判断していますが、このように書き殴りたい人がいることの現状も受けとめていくつもりです。ただ本当に議論を望むのでしたら、名前や記述の仕方など最低限のマナーを守ってください」と答えさせていただきました。

それに対し、私からの願いが半分かなって「OSU」と名乗っていただいたようです。しかし、残念ながら意味が不明瞭な「議論を望んではいないんじゃにかな?」をはじめ、誠実に答える気持ちを失せさせる内容のコメントが続きました。その中で、Thorさんからの「豚に真珠」、つまり「せっかくの誠実な対応も、無益どころかマイナスにしかならない訳です」というコメントが心強い励ましとなりました。

匿名によるコメントは、面と向かった時には伺えない「本音」を引き出せる利点があります。しかし、やはりインターネット上の議論も「公」の場だと思っています。批判意見の内容そのものの厳しさに対しては真摯に受けとめていくつもりですが、ぜひ、誹謗中傷や口汚い言葉使いだけは慎んでいただけるようご協力をよろしくお願いします。さらにお互いの立場や視点を尊重し、違いは違いとして認め合いながら、建設的なブログでの議論が交わせることを理想としています。

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コメント

厳しい状況のなかで「公務員の言い分」をきちんと伝えることはとても大切なことだと感じています。
以前、ある大手新聞になんの根拠もなく記者の主観で書かれている社説があり、組合本部が抗議の意見を送りましたが、回答はまったく的外れなものでした。おかしなものについてはきちんと反論することも必要かなと強く感じました。
テレビ・ラジオにはBPOのように是正・勧告を行う第三者機関があるのですが、新聞記事はBPOのようなものがなく(もともとテレ・ラジオは、許認可で設立されており、成り立ちが違うのでしかたがないのですが)一方的な意見が是正されることがないこともあります。
ネットの功罪はいろいろありますが、いわば黒子の存在である公務員の情報発信できる数少ない場であることは「功」の部分であると感じます。

投稿: ためいきばかり | 2008年11月11日 (火) 21時38分

ためいきばかりさん、コメントありがとうございます。
そのように肯定的にとらえていただき、たいへん心強く思います。これからも自分なりの問題意識をネット上に発信していくつもりです。
今後ともご注目いただければ幸です。よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年11月11日 (火) 22時27分

ブログというてもだいたい個人の日記帳みたいなんが中心やから、ここみたいなブログは貴重やと思てるで。
府知事のネタで見つけてからちょいちょい読ませてもろてるけど、勉強になってるしな。

関係者には当たり前のことでも、よそもんにとっては全くわからんことって案外多いもんや。
正直、近所の民家が「自治労」という看板(旗?)を掲げていて、「これは何や?」とずっと思てたんやけど、何なのかがようわかった。
実際オレの認識なんかそんなレベルやったからな(日教組に比べたらめっちゃ認知度低いんとちゃう?)。

それから、公務員は全体の奉仕者として頑張らなあかん訳やから、民間より厚遇する事で良い人材を集めるべきであるという主張もできた。
役人、教師、警官、消防士、自衛官・・・、みんな優秀でないと困る職業ばっかりやんか、なあ。
(つまりこれからも大阪府民でおってて大丈夫やろかという不安もあるんやけどな)

一方で、反戦平和運動みたいに、それまでなんとなく感じていたイメージそのまんまやった部分もあった。
オレが次の選挙で「民主党」と書こうかどうか迷ったとき、この部分が引っかかってくるな。

公務員が公務員の立場、しかも組合員の事を書くブログなんて、そうそうあるもんやないから、今後も続いてくれる事を願うてるで。

投稿: K | 2008年11月12日 (水) 01時34分

Kさん、おはようございます。今後も続けていく上で励みとなるコメントありがとうございました。
いつもKさんからの率直で分かりやすいコメントに感謝しています。こちらこそ引き続きよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年11月12日 (水) 06時47分

通りすがりです。

ちなみに、ハンドルは6年前から使っているものでして、釣りや冷やかしのつもりでは、ございません。
先のコメントをされた方も、管理人様も、どうぞ、不愉快に思われませんよう、お願い申し上げます。

さて、私、役所業界の笑い話をサイトやメールマガジンで書き綴っおりまして、やはり、その「なんとも返しようのない」メール等々と、日常的にお付き合いしております。

基本、冷静・ロジック・数値的根拠の3点セット(余裕があればネタとオチを加えた5点セット)でお相手させていただいておりますが、分かり合える方もおられれば、そうでない方もおられます。

ただ、何かのやりとりを行うことで、1歩は無理でも、0.5歩、0.1歩くらいは、わかりあえるのではないか、たとえ、今は物別れとなっても、何年か後に、相手さんの心の一隅で思い出してもらえれば、無駄ではないと信じ、たとえ内容が、たった一言の誹謗・中傷であろうとも、レスを心がけております。

公務員サイトの管理人さんが、「なんとも返しようのない」メール等々に疲れて、閉鎖されていく例は、少なくありませんが、どうぞ、どんな時にでも、心に余裕を持って、対応してさしあげてください。

(多分)縁もゆかりもない、通りすがりのカキコですが、心の隅に留めていただければ幸いです。

投稿: k.k. | 2008年12月14日 (日) 23時34分

k.k.さん、コメントありがとうございました。
ご指摘の点、心に留めているつもりです。k.k.さんのブログ、これからもおじゃまさせていただきますので、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年12月15日 (月) 00時25分

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