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2008年8月30日 (土)

あるチラシへの苦言

木曜と金曜、千葉市で自治労定期大会が開かれました。私自身は鹿児島大会以来、3年ぶりの参加でした。今回は中間年の大会であり、本格的な方針確立や役員改選は来年に送られています。その中で、都市交全水道との3産別統合に際した名称の問題などをめぐり、熱い議論が交わされました。

自治労大会の報告は別な機会に譲り、今回、あるチラシの内容に関して触れさせていただきます。自治労大会の初日、会場入口前で配られていた「組合4役は不当処分を撤回しろ!」と書かれていたものです。このブログは自治労の関係者が多数読まれているようですので、今回の題材となるチラシそのものを目にされた方も多いのではないでしょうか。

当然、問題となるチラシを手にしていない方々が圧倒的に多いはずですので、当ブログを訪れてくださった皆さん一人ひとりにご理解いただける内容を書き込むつもりです。要するに一般論の話として、淡々と自分なりの問題意識を述べさせていただきます。なお、私どもの組合員の皆さんに対しては、4日に開く職場委員会で詳しい経過や今後の対応を報告する運びとなっています。

さて、一般論の話と前置きしました。一般論とは、電子辞書で「ある特定の事柄を考慮しないで、物事を概括的に扱う議論」と記されています。つまり固有名詞を前提にした内輪の話とせず、私の訴えたい点が不特定多数の皆さんに分かっていただける内容を綴る意味合いで申し上げています。とは言え、どのような内容のチラシなのか、ある程度説明しなければ何を問題にしているのか、うまく伝わらない心配もあります。

したがって、まずチラシの内容を簡単に説明させていただきます。もうお気付きだと思いますが、見出しに書かれた「組合4役」の一人が私であり、「撤回しろ!」と叫んでいるのは私どもの組合の女性執行委員の一人です。B4判3頁にわたるチラシは、その執行委員が発行したニュース仕立てで、本文すべてが彼女の主張で埋め尽くされていました。

私が、自治労大会の会場や職場でビラを配ったことを「問題」などといい、それを理由にして自治労大会などへの参加を「凍結する」すなわち「禁止する」というのです。こんな弾圧は絶対許せません。ビラまきをしたことが問題など、あきれてしまいます。連合路線のもとで完全に破産(原文のまま引用)してきた組合4役を批判しただけで、なぜ活動制限になるのですか。

チラシの冒頭に書かれていた彼女の言い分です。この文章だけ読めば、私自身も「何て抑圧的な組合4役だろう」と感じてしまいます。個々人の思想や言論の自由は守られるのが当たり前であり、個人の立場と組織の一員の立場をわきまえる限り、自分の所属する組織を批判することも状況に応じ、やむを得ないものと思っています。

ちなみに私どもの組合は伝統的に幅広いスタンスの方々が役員を担っています。政治的な方針が明らかに異なる場合でも、組合員の労働条件の維持向上という根幹となる活動では足並みを揃えてきました。時には激しい議論も交わしますが、敵対視するほどの関係とはならず、おおらかな組織の部類に位置付けられてきました。

私自身、そのような伝統を好ましく感じ、至極当然のことだと受けとめています。本来の組合の役割を考えた場合、政治的な立場は横に置き、組合役員としての職責を果たせるかどうかが大きなポイントだろうと考えています。その上で、問題視しているチラシを作った彼女の確固たる信念の政治的な立場は元々承知していました。

3年前、彼女が執行委員に初めて立候補する際、個人的な政治活動と組合活動との峻別の必要性を率直に話し合いました。執行委員に選任された後、彼女は日常的な組合活動を責任持って担い、その面での信頼感は高まっていました。一方、彼女が支持する団体の集会や署名などの取り組みについて、たびたび執行委員会に提案してきましたが、その都度、議論した上で却下されていました。

話を核心部分に戻しますが、彼女は自治労本部や組合4役を批判した「ビラまき」を理由に処分されたと訴えています。この主張は事実をねじ曲げ、まったく身勝手な言い分でした。個人的な政治活動と組合活動との峻別の一つとして、組合出張中に他団体のビラまきは問題であることを彼女も理解していました。それにもかかわらず、昨年の岩手大会では、その約束を守ることができませんでした。

さらに最近、組合役員の立場を利用し、外部の団体が発行したチラシを職場へ配布するなど、個人的な政治活動と組合活動を峻別できない彼女の行動が立て続きました。このような経緯があったため、貴重な組合費を使い、単組の代表として派遣する自治労大会などへ彼女を出張させることは不適切であると執行委員会で確認していました。

自分自身の非は意図的に隠し、事実と異なる主張のチラシを自治労大会で配る、信じられない行為でした。一時は信頼関係を築いていたものと思っていましたので、掌を返した彼女の行動は本当に悲しく、たいへん残念な話です。日頃から厳しい批判も真摯に受けとめていくよう心がけています。しかし、事実に基づかない捏造した批判は議論につながりません。相手を憤らせ、対立する溝を深めるものに過ぎません。

一般論の話と述べながらも、長々と身内の恥や内輪もめの様子をインターネット上に発信してしまいました。最後に一言、彼女の行動を反面教師として思い起こしたことがあります。どのように素晴らしい主張を行なったとしても、そこに意図的な偽りや誹謗中傷が含まれていた場合、誰の心にも響かなくなることを改めて肝に銘じています。特に当ブログを続けていく上で、大事な教訓だろうと思っています。

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コメント

お疲れさまです。

私自身は、自治労中央本部大会と仕事上の全国研究協議会の日程が重なってしまい、大会に参加することができませんでしたので、当該ビラを拝見していませんが、私も一般論での意見で書き込ませていただきます。

まず、大会などの場所でビラなどの配布を行う際は、主催者の許可が必要です。それが、会場外(会場の敷地外)である場合でも、多くは主催団体が認めてていないもの、認められないものでいわゆる「適性を欠ける配布物」とされます。

組織に属し、また、組織の役職にあるものが組織のルールを破って行った行為は当然に処罰の対象となることは明らかですし、その行為に対する苦情処理や不服の申し立てはそれぞれの組織の機関会議など処理機関で申し立て、判断を仰ぐべきもでしょう。

組織自体の信用がないというなら、自らが組織の代表として立候補し、対立選挙に勝てば正当であり、負ければ周りの評価は否ということでしょ?もしくは、自らその組織を脱退するか!

公務員の労働組合は、クローズドショップではないので、脱退しても地公法上不利益を受けることはないですし、いずれかの選択肢があるわけです。

違法(不適正)な行為で、主義主張を訴えるより、その方がすっきりするはずなのにあえてビラ撒きにいたったのは、自らの主張に自信がないからではないでしょうか?

私どもの単組ではこの10年間で、執行委員長の対立選挙1回、立候補取り下げで結果対立選挙とならなかったのが1回あります。

組合員さんは、どの役員が組織に対してどんな行動をし、どんな責任をもって、どんなに苦労しているかちゃんと見てくれています。

厳しいというより、辛い(なんともいえない寂しさというか、相手に伝わっていなかった悲しさ)気持は、我が身のことのように感じます。

めげずに頑張りましょうよ!応援しています。

投稿: shima | 2008年8月30日 (土) 15時54分

shimaさん、コメントありがとうございます。

味方とすべき者を敵とみなしていく人たちが時折り見受けられます。非常に残念でしたが、彼女もその一人だったと言わざるを得ません。いろいろ書きたいことがありますが、やはり時と場所をわきまえていかなければなりません。

このような事態を招いた委員長としての責任は重く受けとめながらも、決してめげていません。とりわけ対行革課題などの難問が山積みであり、めげているヒマがないと言うのが正しいのかも知れません。いずれにしても励ましの言葉、ありがとうございました。

投稿: OTSU | 2008年8月30日 (土) 20時34分

組織の中にも異論は必ずありますが、それをごり押ししようとする勢力にはほとほと困りますよね。
会議等の中で議論を重ねて、民主的、組織的に結論づけても納得しない人。要は最初から結論ありきというか、人の意見を聞かない人は、組織の指導的立場になってはいけないですよ。
ましてや組織から与えられた権限を勝手に行使して、組織の許可なく勝手に自らの主義・主張をいかにも組織の判断のように流すなんてのは言語道断。
私の組織なら、機関会議で処分伺いの後、除名でしょうね。民間労組なら、当然のことですし、うちのかみさんの会社の労組では、本部定期大会で所属、氏名、処分理由まで報告されますもの。厳しいですよ!
いずれにしても、相容れない意見であっても聞こうとするOTSUさんの対応に対して、反則技で応じてきたものにはそれなりの接し方でいいのではないでしょうか?
最終判断は、組合員全体が行うわけですし、機関会議できちんと諮ればいいと考えます。
彼女の主義主張、詳しい経緯などは知りえませんが、本当に残念なことですよね。
勤め先である自治体の経営状況が厳しなか、労組の役割は重要であり、これまでのような要求追求型だけの運動では先はありません。
今の労組役員は、組合員さんたちに厳しい現実とそれに対処する厳しい既得権の見直しを説明し了承を得る敗戦処理のようなことまでしなければいけない。本当につらい立場です。
それでも取り組みは進めなければ、住民サービスを維持向上できない。
今のリーダーにはカリスマ性なんていらない、現実を見てそれを受け止め何をなすべきかをきちんと判断できるバランス感覚のある人、そしてそれを行動に移し、結果に対しても責任を持てる行動力と責任感のある人がなるべきです。
たいへんでしょうが本当に頑張ってください。

投稿: shima | 2008年8月31日 (日) 08時47分

shimaさん、おはようございます。

記事本文で書いたとおり核心部分のとらえ方に対し、彼女の事実誤認や思い込みによる批判が展開されています。この間、彼女が作成した数枚のチラシは、このような事実を歪曲した批判が随所に目立っていました。

そのような事実と異なる点については撤回を勧告してきましたが、彼女の行動はエスカレートするばかりでした。いずれにしても看過できない事態まで至っているものと思っています。しかし、組合が全力を注がなければならない課題山積の中、本当に彼女一個人の身勝手な行動は組織として大きなマイナスだと言わざるを得ません。

投稿: OTSU | 2008年9月 1日 (月) 07時48分

ご苦労さまです。
委員長として大変だろうと思います。本部大会で「自分の単組役員を批判する」なにを考えているのかわかりません。そういうことは単組で収拾することです。
ただ、個人的には、自治労はあまりにも特定の政党へ傾きすぎだと思います。「彼女が支持する団体の集会や署名などの取り組みについて、たびだび執行委員会に提案してきましたが、その都度、議論した上で却下されていました」とありますが、執行委員会で議論して決定したことに異議はとなえませんが、市民のため、組合員のために同じ方向の署名・集会などは、結集して行うべきだと思います。手柄をその団体等に奪われてもいいではないでしょうか?
ちなみの私たちの単組では、政党にこだわらず署名活動や集会の参加を執行委員会や機関会議で決定して行っています。自治労は、いろんな考え方の組合員の集まりです。柔軟がゆえに「自治労不祥事」にも耐えてきていると思います。とにかく先入観を捨ててしっかり議論すべきだと思います。
ただ、組織を無視して行う行動は許すことはできないと思います。柔軟がゆえの欠点なのかもしれません。

投稿: みんな仲間 | 2008年9月 1日 (月) 11時39分

みんな仲間さん、コメントありがとうございます。

私どもの組合も「自治労方針ありき」ではない柔軟な議論を常に交わしています。実際、単組独自の判断による集会や署名などにも取り組んでいます。したがって、彼女が提起するからという先入観があって否決している訳ではありません。

「資本や政府に対して、労働組合が非和解に闘うのは当たり前」「民営化反対のストライキで団結しよう!」という彼女の主張は、私どもの組合では完全に浮いたものとなっています。私自身、組合員のためを思い、このブログで訴えているような視点で活動を進めています。その違いの積み重ねが今回のような「自爆」行動につながったのでしょうが、常識的には決して考えられない唖然とするものでした。

投稿: OTSU | 2008年9月 1日 (月) 21時40分

こんばんは。幅広いスタンスの方々が役員を担うのがあるべき姿だと思います。そこで機関決定されたらそれに従うのは当然。
ただ実際、役員の方の仕事は雇用賃金もさることながら、機構改革への対応や職場スペースの確保ほか、比較的地味な事柄が多いですね。その中で路線問題が云々など、末端組合員にとっては(どうでもいいこととは申しませんが)前者の方がウエイトが大きいわけです。職場の諸問題を改善する姿勢があればこそ、様々な思想信条の人たちが共感してくれるわけで。まあ、最大公約数ということですよ。

投稿: かでる | 2008年9月 1日 (月) 23時23分

かでるさん、コメントありがとうございます。

本当にその通りです。労働条件の問題が組合役員の大きな任務であり、政治的な路線対立など歓迎すべきものではありません。彼女のように政治的な思惑があって、執行委員に立候補する者は稀な存在となっていました。

それでも本文で記したとおり職場課題に力を注ぎ、峻別してくれる限り、一定の信頼を寄せることができていました。何か方針転換があったのか、ここ最近の非常識な行動は重ね重ね残念な事態だと思っています。

投稿: OTSU | 2008年9月 2日 (火) 00時09分

問題になっている「ビラ」の全文。

組合4役は不当処分を撤回しろ!

「ビラまき」「本部批判」を理由に処分。絶対に許せません!

○月○日の執行委員会において、○○の署名による「○○執行委員の問題行動およびそれに起因する一部活動制限について」なる文書が出されました。私が、自治労大会の会場や職場でビラを配ったことを「問題」などといい、それを理由にして自治労大会などへの参加を「凍結する」すなわち「禁止する」というのです。
こんな弾圧は絶対に許せません。ビラまきをしたことが問題など、あきれてしまいます。連合路線のもとで完全に破産してきた組合4役を批判しただけで、なぜ活動制限になるのですか。「執行委員は組合4役の方針に絶対に従うべきであり、4役が決めた方針を批判したり、異議を唱えてはならない」なんて決まりはどこにもありません。現場の組合員や執行委員が批判の声をあげることさえ許さないなんて、傲慢もいいところです。
しかも「G8サミット粉砕の闘いを個別に呼びかけるのもダメだ」とまで言い、「そんな不当な指示には従えない」と、職場でサミット粉砕の集会・デモへの参加を訴えるビラを配ったら「処分」です。組合4役の姿勢は、「日の丸・君が代」強制を拒否して不起立を貫く教育労働者を処分・弾圧している東京都教育委員会とまったく同じじゃないですか。
こんな処分を認めたら、組合員は団結することができません。当局にも組合執行部にも何も言えない奴隷状態を強制されるだけです。だからなおさらのこと、私は今回の不当処分は絶対に許せません。処分の撤回を要求して、徹底的に闘います。


闘いを呼びかけられることが、そんなに怖いのですか?

私は、「処分」を提案してきた4役に問いたい。組合4役は一体何を恐れているのですか?
現業の「直営堅持」方針を下すことや、改憲に道を開く「平和基本法の制定」に走る自治労本部を批判されることがそんなに怖いのですか。「民営化反対のストライキで団結しよう!」「労働者の団結で資本主義を打倒しよう!」と呼びかけられることがそんなに怖いのですか。
本来なら組合4 役が先頭に立ってやるべきことを私はやっているだけです。それを処分とは、本当に情けない。組合員の気持ちをわかっていない。
民営化を推し進め、労働者をよりいっそう奴隷のようにこき使い、搾り取って生き延びようとしている資本や政府に対して、労働組合が非和解に闘うのは当たり前です。
私の労働組合に対する考えや行動が「問題」だというなら、あなたたちには一体いかなる展望があるというのですか。直営堅持を投げ捨て、人事評価を認め、200万人公務員首切りや道州制導入に対して何の闘いの方針も出せない自治労本部にどんな展望があるというのですか。
私たち労働者が団結して資本主義を倒すことなしに、この先、人間らしく生きていける展望があるというなら、ぜひとも提示してもらいたいものです。(裏面につづく)


6 ・29サミット粉砕の渋谷デモで世界の労働者とつながった!

世界を見てください。原油価格や食料価格が高騰する中で、どこの国でも労働者は団結して、民間であれ公務員であれ、「生きさせろ!」と怒りの声をあげ、生き生きとストライキを闘っています。100万人の街頭デモや暴動が連日のように闘われているじゃないですか。「スト破りを許さない」とピケを張る公務員労働者の表情は、誰もが笑顔と誇りに満ちています。
資本家の時代は終わり、労働者が社会の主人公として躍り出る時代が始まっているのです。国境を越え、産別をこえて拡がる労働者の怒りと団結に積極的に合流していくことこそ、私たちの勝利の展望です。
世界の労働者とつながろう。労働運動の力で革命をやろう——それが、6月29日のG8サミット粉砕の集会と渋谷デモでした。代々木公園に集まった2150 人の仲間と手を離さずスクラムを組んで、2500 人の機動隊による厳戒体制をぶっ飛ばして、全世界に伝わるものすごいデモをやりきりました。7月6日にも、北海道でサミット粉砕のデモをやりきったのです。
G8 サミットは完全にぶっ飛びました。福田やブッシュ、G8の首脳なんかに未来はない。労働者の団結にこそ、世界を変える力がある。この団結がもっともっと職場に地域に拡がったら、ストライキだって何だってできる。絶対にこんな社会は変えられる。私は、職場の仲間とともにサミット粉砕の闘いをやりきって、このことを本当に確信することができました。
こんなに解放的で楽しいサミット粉砕の闘いを組合方針にしない組合4 役は、本当に労働者の怒りを分かっていません。
6 ・29 サミット粉砕の集会・デモへの賛同・参加を否定した組合4役が提案してきた「サミット方針」・・・あれは一体何ですか。「七夕にちなんで、G8 サミットの首脳たちに私たちの願いを短冊にして届けましょう」「環境問題への取り組みとして、みんなでエコバッグをもちましょう」方針。これが「労働組合の方針」ですか。これを職場で取り組もうなんて、笑ってしまいます。そんなことで、問題が本当に解決しますか。
労働運動は、労働者の生存をかけた闘いです。幼稚園のお遊戯とは違います。4役のみなさん! 現場の組合員を愚弄するのもいい加減にしてください。


動労千葉のように団結して闘うことを否定する4役などいらないのでは

組合4役は「相容れない」などと言って頭から否定していますが、今こそ全組合員の団結で分割・民営化攻撃を打ち破った国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)のように闘うことを提案します。
動労千葉は、現在の新自由主義攻撃の先駆けとして中曽根政権がしかけてきた85 年-87 年の国鉄分割・民営化攻撃に対して、執行部を先頭にクビを覚悟して全組合員が固く団結して2 波のストライキを闘いぬき、団結を守りぬいて民営化攻撃に勝利してきました。「尼崎事故を繰り返すな!」と、反合理化・安全運転保安闘争を闘い、破断したレールの交換をJR資本に強制するという成果をかちとり、さらにはJR の青年労働者の動労千葉への結集を実現するなど、「闘っても結局は負ける」というこれまでの体制内労働運動の「常識」を完全にくつがえす闘いをやりぬいています。
この動労千葉の闘いは、民営化攻撃と闘う全世界の労働者の熱い注目と連帯を生みだし、アメリカのILWU (国際港湾倉庫労働組合)ローカル10や韓国・民主労総ソウル本部との国際連帯を11 月労働者総決起集会として発展させているのです。
その対極で、JR 総連(当時の動労本部)は、率先して分割・民営化に協力し、「自分たちが生き残るため」と称して当局と協調し、20万人の国鉄労働者の首切りを推し進め、200人の仲間を「自殺」に追いやったのです。他方で国労本部は、口先では「ストライキ」と言いながら、結局はストライキをやらずに組合員を裏切り続け、今日では清算事業団被解雇者1047 名の切り捨てにまで行きついているのです。私たちの組合をこんな労働組合には絶対にしたくないと、私は考えます。
ところが組合4 役は、動労千葉とともに闘うこと、動労千葉が呼びかける11 月労働者総決起集会に組合として賛同・参加することを「組合の運動方針と相容れない」などと言って拒否しつづけてきました。4役は、JR総連や国労本部の道を進むつもりなんでしょうか? 本当にとんでもありません。
動労千葉と団結し、アメリカや韓国はじめ全世界の労働者と団結して闘うことを拒否するような「運動方針」のどこに、私たちの展望や未来がありますか? そんな「運動方針」は、孤立と分断の道であり、民営化攻撃に屈服し、組合員を永遠に資本・権力の奴隷の鎖に縛り付けておくための「運動方針」でしかありません。
動労千葉は、組合員一人ひとりを本当に大切にし、信頼している組合です。その点では、「執行委員が闘いを呼びかけたら処分」などという今の組合4役の抑圧的なありようとは、確かに「相容れない」ものがあるでしょう。
でも私は、そんなありようは全部一掃して、○○市職労を動労千葉のように、現場の組合員の怒りや団結をとことん信頼して闘う労働組合に変えていきたい。現場の組合員とともに民営化絶対反対のストライキを闘える執行部をつくっていきたい。遠い将来の話ではありません。民営化攻撃との闘いが正念場を迎えている、今がまさにその時です。


現場組合員の怒りと団結で闘う労働組合に変えていこう!

今回の「処分」によって、問題ははっきりしました。もうこんな闘うものを処分する組合4役には任せておけません。市当局の民営化方針に対して絶対反対も表明せず、なんだかんだと折り合いをつけるような「労使交渉」だけでは、展望は開けません。図書館・児童館・保育園・学校給食にかけられている民営化攻撃、人事評価導入、賃金9 %カットの攻撃なんか、全組合員が団結してストライキをやったら、絶対にぶっ飛ばせます。全世界の労働者がそうやって、民営化攻撃に対して生き生きと闘っているじゃないですか。
私たちが守らなくてはならないのは、「行政コスト削減の取り組み」なんかじゃありません。「エコバッグを携帯すること」なんかじゃありません。今の組合4役は、「ストライキをやったら当局も組合もお互いが悲劇だ」なんて執行委員会で議論していますが、冗談じゃない!
労働者を毎日奴隷のようにこき使い、どんどん生きられない状態を強制している民間企業や自治体や政府は、つぶれたって構わないのです。つぶれた方がいいのです。今年だけでも、退職前に辞めていった組合員や病気で苦しんでいる人が多くいます。闘わないから起きているとは思いませんか。
私たちにとって何より大切なのは、現場の労働者の団結、団結、団結です。ぜひいっしょに、現場の組合員が生き生きと団結して闘える組合に変えていきましょう。
動労千葉などが呼びかける11 ・2全国労働者総決起集会を1万人の労働者大集会として実現しましょう。1万人の労働者が団結すれば何でもできます。ゼネストだって夢じゃない。1万人の労働者の団結で、戦争と民営化を進める福田政権を打倒しよう。

投稿: silver_mountain | 2008年9月 2日 (火) 08時55分

毎回、ブログを楽しみに拝見しています。
委員長さんも大変でしょうが、頑張ってください。


投稿: どーもです。 | 2008年9月 2日 (火) 20時53分

silver_mountain さん、問題としているチラシの全文紹介、ありがとうございました。
人それぞれの思いをそれぞれの言葉で主張することは自由であり、そのような点を認め合っていける社会や組織が健全なものだと思っています。いずれにしても、問題視している論点は記事本文で記したとおりであることを付け加えさせていただきます。

投稿: OTSU | 2008年9月 2日 (火) 22時51分

どーもです。さん、コメントありがとうございます。
このような一言が大きな励みや癒しとなっています。
これからもよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年9月 2日 (火) 22時56分

おはようございます。

ビラ全文を拝見しました。
個人の主義主張を否定するつもりはありませんが、完全に路線が異なる主張の方ですね。
これじゃ、自治労に所属する意味は無いでしょう。
脱退していただくしかないんじゃないかな?
まぁ、「脱退」というより「除名」でしょうけど・・・。

組織的討議の中で、厳格な対応をするしかありませんね。残念ですけど・・・。

頑張ってくださいね。

投稿: shima | 2008年9月 3日 (水) 08時23分

shimaさん、励ましのコメントありがとうございます。
昨日の執行委員会で、もう一歩踏み込んだ「警告」を彼女に発し、明日の職場委員会で一連の経緯や対応を報告することが決まっています。
ちなみに私どもの組合役員の中で、いつも筋の通ったコメントをくださるshimaさんへの評判が高まっています。

投稿: OTSU | 2008年9月 3日 (水) 21時44分

おはようございます。

私のつまらないコメントに対して、そのような評価をいただいて恐縮です。ありがとうございます。

機関手続きにそって対応されるようですし、ひとまず解決に向かわれているようですね。

投稿: shima | 2008年9月 4日 (木) 08時26分

shimaさん、いつも訪問いただき、ありがとうございます。

「ひとまず解決」とそうなりたいものですが、残念ながら彼女の非常識な行動は止まりません。今日開かれた職場委員会に向けても、事前に彼女と議論し、その取扱いなどを彼女とも確認していました。しかし、ことごとくそれらの約束は破られ、またしても偽りで塗り固められた個人的なビラを会議中に配る行為に出たりしました。

考えられないかも知れませんが、問題行動が顕著になった以降も、彼女は定例執行委員会に出席しています。あくまでも出張制限のみを課している関係上、その出席を拒むことはせず、彼女の発言も許しています。自治労大会の後、彼女に発した文書も「これ以上、問題行動を続ける場合、規約に基づき除名処分を下すこともあり得る」という警告書でした。

このように忍耐強く、一つ一つの手順を踏む組織を「非民主的」呼ばわりする感覚は本当に情けなく思います。その警告書を「ウソとでたらめ」と批判した彼女のビラの方こそ、事実誤認や歪曲、身勝手な解釈や思い込みで埋め尽くされていました。

shimaさんからのコメントに対するレスを通し、またしてもお恥ずかしい話を長々と書かせていただきました。このブログは私どもの組合員の皆さんが多数ご覧くださっています。さらに彼女自身も時々、目にしていたことを聞いていました。その点を踏まえ、このコメント欄を利用し、速報的な内輪の話題を発信させていただきましたが、ご容赦ください。

投稿: OTSU | 2008年9月 4日 (木) 22時54分

おはようございます。

ひとまずいい方向に向かっているかと思っていましたが、残念ですね。
それでも最後まで真摯に受け止めようとされている姿勢には、本当に尊敬します。

OTSUさんならびに役員のみなさん、頑張ってください。みなさんの誠実な対応は、組合員のみなさんにもきっと受け止めてもらえるはずです。

投稿: shima | 2008年9月 5日 (金) 08時28分

shimaさん、いつも励ましのコメントありがとうございます。

昨夜、私が最後に述べた趣旨を踏まえ、たいへん恐縮ながら今回もリアルタイムな出来事を当欄で報告させていただきます。本日、前回記事で紹介した山家悠紀夫さんの「小さな政府」を考える講演会がありました。多数の市民の方も含む230名ほどの参加者が集まる盛況の中、山家さんのお話も素晴らしく、おかげ様で大成功だったと言える催しとなりました。

しかし、予想していましたが、問題の彼女らの非常識な行動によって、せっかくの会に水を差した場面がありました。私どもの組合は、このブログを通して訴えているように行革課題に対峙する際、市民の皆さんとの共感の輪の広がりを重視しています。様々な業務における直営堅持の大事さを確信していますが、それが労働組合側の「ひとりよがり」なものだと見られた場合、労使交渉の場での発言に迫力を欠いてしまいます。

その広がりをめざした運動の一環として、チラシ配布や本日の講演会などに取り組んでいます。それに対し、彼女のグループは「民営化絶対反対!現場の怒りをストライキで示そう」と主張しています。私どもは他の団体のそのような主張を決して否定もしなければ、賛同する立場でもありません。

それに対し、彼女らは本日開いた講演会の会場入口で、その主張を見出しに掲げたビラを参加者へ配布する行動に出ていました。そのビラには、彼女へ発した警告書に対する筋違いな批判も盛り込まれていました。以上のような行動は、詳しい経過を知らない参加者の皆さんへ不信感や嫌悪感をもたらすものだったろうと懸念しています。

もう彼女の行動パターンは読めますので、驚くことはありませんでしたが、講演会の質疑の際、予想通り手を挙げてきました。発言の機会を与えましたが、案の定「私は不当な統制処分を受けている」と講演内容とは関係ない話を始めました。ある程度聞いた上、司会が「講演内容に対する質問に絞ってください」と制したため、何とか取って付けたような質問で彼女は座ることになりました。

本当に残念です。ある意味で、気の毒に思います。ここまで周囲が見えなくなっている彼女に同情の念も禁じ得ません。しかし、このような話をもらした時、ある組合役員から「運動の経験は豊富なんだから、全部自分の責任だよ」と言われ、まったくその通りであることを思い返しています。

そもそも「現場の怒りをストライキで示そう」などと執行委員会の中で、彼女から具体的な提案を受けたことはありません。「この集会に参加しよう!」「この署名を取り組もう!」という提案は日常茶飯事でしたが、他の役員の気持ちを揺さぶる議論を提起された記憶は一切ありませんでした。

いずれにしても行革課題に対して、どのような運動を進めるのかは、私どもの組合の判断です。外部の団体からとやかく言われるのは筋違いな話です。当たり前なことですが、全戸チラシや講演会などの取り組みについても、執行委員会や職場委員会で確認しながら進めています。

コメント欄で、長々と書いてきましたが、あまりにも彼女の行動が非常識であるため、このブログの機能を使わせていただいています。毎日、お見苦しい話を発信し、本当に申し訳ありません。また、shimaさんのコメントに対するレスを利用する形であり、その点も申し訳ありませんでした。たいへん失礼致しました。

(追記) このコメントは金曜夜に書き込んだものです。実際に投稿した時間は日付をまたいでしまいましたが、「本日」等の記載はそのまま掲げさせていただいています。

投稿: OTSU | 2008年9月 6日 (土) 00時28分

はじめまして。本当にご苦労されている様子が手に取るようにわかります。おつかれさまです。
彼女の主張は、革命的ナントカ主義者同盟(ナントカ派)の主張と同じではありませんか。
反社会的な団体の主張をそのまま持ってくるなんて。
彼らに「あんたナントカ派だろう?」と聞くと違うって言うんですよね。
彼らの機関誌やサイトの文言と彼女作成の書面を照合したり、さまざまな調査をした上で、反社会的団体構成員と組合役員は両立しないことを機関でよく話し合うことが大事なのではないでしょうか。
えらそうなことを言ってすみません。

同じ連合の仲間がご苦労されているのを黙って見てるのもどうかと思い書き込みました。

投稿: candle | 2008年9月 8日 (月) 10時34分

candleさん、はじめまして。コメントありがとうございました。

朝、Thorさんのコメントに対するレスで述べましたが、少し熱くなり気味だったことを反省しています。第三者から見れば、五十歩百歩の言い合いだと取られかねないことに注意していきます。

それでもcandleさんのような励ましは、たいへん勇気付けられることであり、ブログの良さの一つであることも確かです。とにかく相手と同じレベルに見られないよう今後は冷静に対応していくつもりです。ぜひ、これからもよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年9月 8日 (月) 21時26分

はじめまして。偶然、OTSUさんのブログを見つけ、勉強させていただきました。
実はというのか、私の組合でも同じようなことが起きていまして、非常に困っているところです。
①職場に執行部批判の個人ビラを撒く
②外部団体の集会で「腐りきった執行部を打倒する」と発言する
などなど。
確かに、組合員それぞれの思想信条を守ることは労働組合活動の最重要項目となり得ますし。だからこそ、柔軟な運動を展開することができるのですが、組織構成員間が認識しあっている「ルール」を一方的に破って、自らの思想信条に基づく運動を組合に持ち込む姿には驚かされます。

「ルール違反」と指摘しても「そんなルールは執行部が現場の職員の怒りを押さえつけるために勝手に作ったのだから、守る必要はない」と開き直りますし・・・

ただ、これまでその組合員とも組合運動の中でお一定の信頼関係があったので、当方ではすぐに処分ではなく、粘り強く説得を続けていきたいのですが、やはり正式に警告すべきなのかもしれないですね。

その筋に詳しい人に聞くと、どうもその外部団体の方針がここ2年程で旋回し、各地で同じような問題が起こっているそうですね。

投稿: simada | 2008年9月10日 (水) 11時49分

simadaさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

確かに最近、ご指摘のような動きを別な組合の例としても聞きました。そこでは実際に「除名」まで至ったそうです。

今回、私どもが発した警告書は今のところ「除名」が目的ではなく、あくまでも「常識的な行動」を求めたものです。しかし、残念ながら当方の思いは伝わらず、非常識な行動がエスカレートしています。

それほど「中央の指令」は強いのでしょうが、本当に残念なことです。仮の姿だったのかも知れませんが、これまで組合活動の本務においては信頼を寄せていました。結局、自分自身の甘さや本質を見抜く目がなかったことを厳しく反省しています。

投稿: OTSU | 2008年9月10日 (水) 20時54分

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