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2008年1月 1日 (火)

2008年、転換の年へ

あけましておめでとうございます。Nezumi_4 

今年もよろしくお願いします。 

年賀状バージョンの記事は今年で3回目となります。2005年8月に「公務員のためいき」を開設してから217タイトル目となりますが、いつも文字ばかりの地味なレイアウトのブログをお届けしています。せめてお正月ぐらいはイラストなどを入れ、少しだけカラフルになるように努めています。

昨年の元旦に投稿した記事の冒頭で、アクセスの累計は12万件超と書いていました。今年は現時点で30万件近くまでアクセス数が伸びています。更新が週1回にもかかわらず昨年1年間で、それ以前1年半の総数を大きく上回ったことになります。社会保険庁をめぐる論議が白熱していた時期、千件を超える日が増え、過去最高の1302件を記録した日もありました。

ココログのアクセス数はページビューであり、訪問された方が過去の記事を複数ご覧いただくとその分だけ件数は増えます。トップページのみで帰られる方が大半ですので、平均すると訪問者の数はアクセス数の半分ぐらいになります。なお、携帯電話から閲覧されている方も多いはずですが、その数はカウントされない機能となっているようです。

あくまでもアクセス数は目安であり、あまり意識しすぎるのも問題ですが、ブログを続けていく上での一つの励みになっていることも確かです。また、インターネット上に公開している限り、一人でも多くの方に訪れていただき、一つでも多くの記事をご覧いただきたいと願う気持ちは各サイトの管理人に共通するものだろうと思っています。

さらにプロフィール欄などで記していますが、公務員に対する厳しい声を謙虚に受けとめながらも主張すべきことは主張する目的を掲げてきました。個人の責任による運営ですが、自治労に所属している市職員労働組合委員長の立場を常に意識しながら投稿を重ねています。開設に至った経緯などは過去の記事「秋、あれから2か月」で綴っていました。

したがって、このブログが多くの方々の目に触れ、率直な議論を交わせることは実際の組合運動を補うための工夫の一つだと考えています。そのため、日常活動の中でも機会を見つけながら組合員の皆さんや知り合いの方々へ当ブログの宣伝を行なってきました。今回も元旦に届く組合機関紙の「年頭にあたり」の追伸として、さり気なく(?)触れさせていただきました。

このような思いを持ち続けている中、昨年末、ぎょうせい出版社の記者から取材を受けました。月刊ガバナンス1月号の連載「自治」サイト探訪で、このブログを取り上げていただきました。他のサイトでの紹介は数多くありましたが、雑誌に紹介されるのは初めての経験でした。それも自治体向けの有名な情報誌へ好意的に掲載いただき、たいへん光栄なことであり、献本の他に自費でも購入しながら周りにPRしています。

その記者の方が特に注目くださったのは、コメント欄での意見交換の中味でした。いつも多くの方から貴重なご意見をいただき、記事本文の拙さが補強され、このブログが厚みを増していくものと思っています。自分自身の考え方が簡単に変わるものではありませんが、多様な視点や立場からのコメントに接することができ、本当に意義深い機会となっています。

さて、今年の十二支はネズミです。真っ先に思い浮かんだのは「大山鳴動してネズミ一匹」でした。不気味な地鳴りがして、大きな山が激しく揺れ動いたので、どんな恐ろしい生き物が現れるのかと思っていたら、出てきたのはネズミ一匹。つまり大げさに騒いだわりに、たいしたことのない結果に終わる意味で使われます。

2008年を象徴する言葉としては不適切な気がしています。「大山鳴動」の始まりを昨年7月の参議院選挙と見立てた場合、今年中に行なわれるはずの総選挙が「ネズミ一匹」では不本意な話です。同様に「窮鼠猫をかむ」も自民党の巻き返しを連想させ、政権交代へ向けたポジティブな引用となり得ません。

十二支にこだわって考えていた時、子、丑、寅…、ネズミは12年間の先頭に数えられる年であることを思い出しました。バブルが崩壊した以降、閉塞感がただよっていた日本経済。小泉元首相の登場により、新自由主義的な構造改革が進められ、深刻な格差社会への突入。戦後レジームからの脱却を唱え、数の力で重要法案の強行採決を続けた安倍内閣の一年。昨年までの12年間、様々な問題をはらんだ年月だったと見ています。

2008年、新たな一回りの最初の年として、様々な課題が好転する転換の年となるよう願いを込めました。とりわけ組合役員の立場からは、「均等待遇」原則のもとに勤労者すべてが報われる社会へ、また、改めて公共サービスのあり方を見直しながら短絡的な「官から民へ」の流れが転換される年となるよう職場や地域で精一杯努力していきます。

新年早々、このような「雑談」的なブログにお付き合いいただき、たいへん恐縮です。先ほども述べたとおりブログの長所は相互交流がはかれる点だと考えています。ぜひ、これからも多くの皆さんのご訪問と合わせ、貴重なコメントをお寄せいただけることを心待ちしています。その際、意見交換をスムースに行なうため、名前欄にハンドルネームだけはご記入ください。また、多様な意見を認め合った真摯な議論へのご理解ご協力をよろしくお願いします。

        ☆新春特別付録☆ 「2007年ブログ記事回想記」 

2回続けると恒例となりますが、今回も2007年に投稿した記事をインデックス代わりに10点ほど並べてみました。改めて皆さんへ紹介したい内容を中心に選び、いわゆる「ベスト10」ではありません。したがって、10点の並びも投稿日順となっています。それぞれ紹介した記事本文へのリンクをはってありますので、のんびりご覧いただければ幸です。

  1. 2007年、しなやかに猪突猛進 ⇒ 今回と同じ年賀状バージョンで、イノシシ年の年頭の思いを綴りました。やはり特別付録として「2006年ブログ記事回想記」も掲げました。
  2. 八代尚宏教授の発言 ⇒ 「正規と非正規雇用の待遇を双方からすり寄せるべき」などとの八代教授の問題提起に対し、Part2までかけて自問自答した記事内容でした。
  3. 労働ダンピング ⇒ 「商品ではない人間のための新しい労働システムを」と訴える弁護士の中野麻美さんの著書と講演をもとにまとめた記事でした。
  4. ふるさと納税と三位一体改革 ⇒ 昨年4月に納税課へ異動し、必然的に税金への関心が高まっていました。そのため、税に関する旬な話題を取り上げました。
  5. 「民間」刑務所がオープン ⇒ 山口県美祢市に完成した全国初のPFI刑務所を取り上げました。その後、現在まで「民間刑務所」という検索ワードは、Googleなどの検索エンジンで当ブログを上位に押し上げています。
  6. 5千万件の年金記録漏れ ⇒ この記事から1か月ほど社会保険庁の問題をめぐり、コメント欄で白熱した議論が続きました。一つの記事に85件ものコメントが寄せられるなど、今回の記事本文で記したとおりアクセス件数も急増した時期でした。
  7. 自治労の思い、あいはらくみこさんへ ⇒ コメント欄が「炎上」気味となり、心配くださる方も増えていました。ブログを休もうと思えば、いつでも休むことができるものと判断し、原点に戻るための「転換」の機会とした新規記事でした。
  8. 逆風を謙虚に受けとめながら200回 ⇒ 200タイトルという節目を記念し、このブログの位置付けや託している思いを改めて訴えさせていただきました。
  9. もう少し政治の話 ⇒ 「大連立」騒動への所感を述べた直前の記事の補足的な内容を綴りました。なぜ、組合が民主党を応援しているのか、端的に書き込んでいます。
  10. 平和憲法と防衛利権問題 ⇒ 防衛省の守屋前次官逮捕を受け、平和憲法に照らした防衛のあり方を問題提起させていただきました。Part2も投稿しましたが、コメント欄で「無防備地区」宣言の問題などで熱い議論が交わされました。 

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コメント

明けましておめでとうございます。
寝ようと思ったら更新されていたので,せっかくですのでご挨拶させて頂きます。
最近,あまりコメントしておりませんが,いろいろと忙しく,ブログ活動全般がやや低調になっております。少しはOTSUさんを見習いたいと思っております。
今年はもう少しがんばろうと思いますので,コメントさせて頂くこともあろうかと思います。見てる人はOTSUさんと闘う方が面白いでしょうが(笑),多分,応援的なコメントが多くなると思います。
今年もよろしくお願いいたします。

投稿: WontBeLong | 2008年1月 1日 (火) 00時28分

WontBeLongさん、あけましておめでとうございます。
早々にコメントありがとうございました。
これまでWontBeLongさんのコメントに勇気付けられた時が数多くありました。公務員側の身勝手な主張だろうかと揺れ動きそうな際、民間にお勤めのWontBeLongさんから趣旨に賛同するコメントを度々頂戴しました。
絶対的な「正解」を見出すのは簡単ではないものと常に思っています。その「正解」に近付くためには多様な考え方の議論が大事であり、その意味でWontBeLongさんの提起は当ブログのコメント欄の中で欠かせない存在だと感謝していました。
「ド素人の政治・経済Q&Q」はずっと読ませていただいていますが、他の皆さんのブログに対してはコメント不精で、たいへん申し訳ないものと思っています。
それでは2008年が良い年になるよう祈念申し上げ、改めて今年もよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年1月 1日 (火) 10時03分

おめでとうございます!

なにかとチグハグなことが多かった昨年ですが、今年は筋の通った一年にしたいものです・・・(個人的なことが主ですが・・・)

OTSUさんをはじめ、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。

投稿: ニン麻呂 | 2008年1月 1日 (火) 11時28分

ニン麻呂さん、あけましておめでとうございます。
早々にコメントありがとうございました。
いつもニン麻呂さんの鋭く博識なコメントや「益田市の研究」を通し、いろいろ勉強になっています。ニン麻呂さんの様々な問題提起に対して、うなずく自分とbutと思う気持ちが時々交錯しがちでした。
ぜひ、これからも貴重なご意見やご指摘をいただけることを期待しています。ニン麻呂さんのブログに対してはロムばかりで、たいへん恐縮ですが今年もよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2008年1月 1日 (火) 13時14分

やや遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

OTSUさんの紳士的な態度には、敬意を覚えます。
でも時々は、失礼な書き込みに対して、そこまで慇懃に応対する必要はあるのかな?と、思うこともあります。

何れにしても、今年もこのブログを楽しみにしております。

投稿: とおる | 2008年1月 3日 (木) 11時54分

とおるさん、あけましておめでとうございます。
いつも幅広い視点からのご指摘や情報提供ありがとうございます。
直接相対していない文字を通しての意見交換ですので、感情的な議論につながらないよう確かに慎重になっています。それでも時にはムッとし、シニカルなレスで応対した時もあったと思いますが…(笑)。

投稿: OTSU | 2008年1月 3日 (木) 12時08分

あけまして、おめでとうございます。
本年もOTSUさんのご健闘期待いたしております。

日常の忙しさになかなか議論に参加できませんが、みなさんのやり取りは毎日拝見させていただいています。

地方公務員、自治労に対する厳しい状況は今年も続くでしょうが、公共サービスの提供に従事する者として今年も更なるサービスの向上に努めていきたいと思います。

OTSUさんをはじめ、みなさんのご健勝、ご多幸を祈念いたします。

投稿: shima | 2008年1月 4日 (金) 08時00分

shimaさん、あけましておめでとうございます。
ずっとご覧いただき、たいへん心強く感じています。ぜひ、これからも機会がありましたら気軽にコメントをお寄せください。
それでは今年もよろしくお願いします。

投稿: | 2008年1月 4日 (金) 08時25分

今朝、投稿した直前のコメントは管理人OTSUでした。
皆さんへ「名前だけはご記入ください」とお願いしていながら、たいへん失礼致しました。以後、注意します。

投稿: OTSU | 2008年1月 4日 (金) 12時28分

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