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2007年7月16日 (月)

参院選公示後も政党のHP更新

先週木曜日に参議院議員選挙が公示され、この3連休は選挙期間の真っ只中となっていました。折りしも勢力の強い台風4号が日本列島を直撃し、海の日には震度6強の新潟県中越沖地震が発生しました。自然災害の恐ろしさを刻みつけられた地域の方々へ、容赦なく襲う天災の非情さを思い知らされています。被災された方々に対し、心からお見舞い申し上げます。

さて、あっしまった!さんから選挙期間中、ブログへのコメント投稿も含めた公職選挙法上の取扱いに関するご心配をいただきました。コメント欄で自分自身の考え方をお答えしましたが、改めて記事本文でもご紹介します。基本的に2年前の記事「選挙運動とインターネット」で記した考えに変わりなく、法的な規制緩和の動きも一進一退の議論にとどまっているようです。

選挙期間中、ネット上のブログのあり方について様々な考え方があるのも確かです。候補者やその関係者かどうか特定できない性格上、コメント欄も含めて閉鎖や凍結する方もいらっしゃるようです。その中で、私自身は最低限、特定の候補者への呼びかけとなる記事を選挙期間中に新規投稿しなければ大丈夫だと判断しています。

もう少し慎重を期し、基本的に立候補者の固有名詞は出さないように心がけてきました。また、政党名をJ党やM党などとイニシャルで記したブログも見ましたが、一般的な政治談義の中で具体的な政党名や党首の名前が出ても問題がないものと考えています。そこまでダメだと言われた場合、選挙期間中のテレビや新聞の報道も成り立たなくなる理屈です。

今まで選挙期間中でも当ブログでは政治的な話題を取り上げてきましたが、以上の考え方で問題ないはずです。さらに今回から公示日以降、政党のホームページも更新されています。これまで選挙期間に入ってからは一切更新を控えていたようですが、次の報道内容のとおり党幹部の街頭演説の様子などを掲げ始めています。

自民、民主両党が12日の参院選公示後も、党のホームページ(HP)を更新し続けていることが、波紋を広げている。従来、選挙期間中のHP更新は文書・図画の頒布や掲示を禁止した公職選挙法に抵触する恐れがあるため、各党とも自粛していた。他党からは追随する動きも出ている。

自民党は公示日の12日、HPに「ニュース」として、東京・秋葉原での安倍首相の第一声の記事や写真、党三役の街頭演説の様子などを掲載した。民主党も12日に小沢代表、13日に菅代表代行の街頭演説の様子を掲載し、党幹部の遊説日程も更新している。

05年衆院選では、民主党が岡田代表(当時)の第一声などを掲載したところ、総務省から「遊説内容を載せることは公職選挙法に抵触する恐れがある」と指摘され、その後は各党とも更新を控えた。公選法142条は、選挙運動期間中、法定のはがきやビラ、パンフレットを除き、「文書図画」の不特定・多数への配布・掲示を禁止している。

今回、自民党は「特定の候補者名は出さないが、政党としては情報発信の義務がある」(広報本部)、民主党も「党幹部の演説内容を掲載することは、選挙運動ではなく、政治活動の一部だと考えている」(広報)と説明している。

自民、民主両党の対応を受け、公明党は選挙期間中のHP更新は自粛するという当初方針を変え、13日午前から、公明新聞の記事を転載する形で太田代表らの遊説の様子を伝え始めた。共産党は13日付の党機関紙「しんぶん赤旗」の記事を引用する形で、志位委員長の第一声を掲載した。

一方、社民党の担当者は「今後、他党の更新が問題にならなければ、更新を検討したい」と話す。総務省は「問い合わせがあれば説明はするが、主体的に取り締まることはできない」と話している。(2007年7月14日  読売新聞)

最後に一言、念のため申し添えさせていただきます。明らかに公選法に抵触するコメントが寄せられた際は、削除しなければならない場合があることをご理解ください。極端な例として「○○候補に投票しよう」などとストレートな呼びかけは、選挙前(事前運動に抵触)も含めてNGとなりますのでご注意ください。

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コメント

特定の候補や、特定の政党に対するネガティブな書き込みも削除しないとまずいんじゃないでしょうか?
たぶん、OTSUさんの所の現状だと、そっちの方が多くなる気がします。

投稿: とおる | 2007年7月16日 (月) 19時18分

とおるさん、さっそくコメントありがとうございました。
そうですね。記事本文の最後の一言に関連し、ご指摘のようなネガティブな意味も含めて適切に判断させていただきます。

投稿: OTSU | 2007年7月16日 (月) 20時17分

 先日の投稿では間違って二重投稿してしまい、OTSUさんの手を煩わせてしまって申し訳ありませんでした。別に他意はなく、単に書きかけを送信してしまっただけなのでご了承ください。ゴメンナサイです。
 参議院選挙そのものについては終ったら感想を書けたらと思っています。
 ところで、告示後、各新聞では候補者へのアンケートみたいなものを載せたりしていますけれど、はっきり言ってありきたりと言うか、予定調和というか…。与党にしろ、野党にしろ、参議院選挙とはいえ、結局候補者は政党の後ろ盾を得て立候補しているのだから、どんな事を口にするかなんて、聞くまでも無いでしょう。今の選挙の争点の「年金問題」「憲法」とかなんて、いまさら聞いたってしょうがないよと言うのが率直な私の意見なので、全然目を通していません。新聞とかも、もっとひねった…と言う言い方が正しいかどうかはわかりませんけど…事を聞いてくれたらいいと思うんですけれど。
例えば
1.北朝鮮への経済制裁はすべきか?逆に経済支援はYESか?NOか?
2.公教育への疑問から、義務教育でも私学に子供を進ませようとする親御さんが多いと聞きますが、この現状をどう考えるのか?
3.最近、大都市圏の鉄道で「女性専用車」の導入の動きが目立つが賛成か?反対か?(一部に「憲法違反だ」と言う声も聞こえるが…)

投稿: 菊池 正人 | 2007年7月20日 (金) 22時50分

菊池正人さん、コメントありがとうございました。
確かに具体的な質問であればあるほど、候補者それぞれの考え方や資質がよく分かりそうですね。このような質問内容は国政選挙では少ないようですが、身近な自治体選挙では時折り見かけています。

投稿: OTSU | 2007年7月21日 (土) 08時01分

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