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2007年5月20日 (日)

発進!公共サービス最適化計画

「格差社会、賛成の反対なのだ!」

最近、テレビやラジオで天才バカボンのパパがCMに登場しています。公務労協が呼びかけている公共サービス憲章制定に向けた請願署名の宣伝です。私自身、車のラジオでは聴いていましたが、テレビCMは見たことがありませんでした。今回の記事投稿にあたって、リンクした公務労協のサイトで初めて目にしました。

テレビCMそのものは30秒程度のシンプルなものですが、公務労協のHPを検索することによって詳しく趣旨や内容が分かるようになっています。良質な公共サービスキャンペーン「発進!公共サービス最適化計画」と位置付け、人々のニーズに合い、誰もが利用できる公共サービス改革を呼びかけています。

これ以上、格差と貧困の拡大を放置できません。わたしたちは、連合の「STOP! THE 格差社会」のキャンペーンに結集して、良質な公共サービスキャンペーンをすすめ、「ともに生きる社会のための公共サービス憲章」(略称:公共サービス憲章)の制定を求める国会請願署名運動に取り組んでいます。不公正な格差を是正し、だれもが生きがいをもって充実した人生を送るための社会の基盤となる良質な公共サービスを実現しましょう。

上記が公務労協の基本的な立場の説明です。署名用紙などもネット上で見れますが、リンク先をご覧いただく方は少ないはずですので、請願に対する基本理念と「憲章」に盛り込むべき内容案もご紹介します。

★私たちの提案する公共サービス改革の基本理念

  1. 公共サービスは、すべての人々の基本的人権を保障し、安心・安全の生活を支え、地域に活力をもたらす、社会のいしずえである。
  2. 公共サービスは、必要に応じ公平に利用できるもの、社会や経済の変化と市民のニーズに応える良質なものでなければならない。
  3. 公共サービスの提供は多くの市民に支えられるものであるが、その最終責任は中央政府及び自治体政府にある。
  4. 公共サービス改革においては、「市民のための公共サービス」を基本的理念として、公益性が最優先され、あらゆるレベルで社会対話と市民参画が保障・促進されなければならない。

★「憲章」に盛り込むべき基本的内容

 ともに生きる社会のための公共サービスについて、次の社会的合意を形成する。

  1. 中央政府及び自治体政府は予算上の措置を始めそれぞれの役割を明確にする。
  2. 市民参加による政策決定・評価制度を整備することにより公共サービスの透明性、開放性を高め説明責任を確保する。
  3. 「市民のための公共サービス」が原則であることを明記した公共サービス従事者(事業者・従業員)の規範を定める。
  4. 働くことを通じた社会参加を保障するための制度改革、積極的労働政策を推進し、働きがいのある人間的な労働を実現する。
  5. 誰もが生きがいを持ち、安心して暮らすことのできる医療・福祉・介護・年金等の社会保障制度を確立する。
  6. 人々の成長と可能性を引き出し開花させる未来投資としての教育の保障と公平な機会を確保する。
  7. 暮らしに不可欠な社会基盤をすべての市民が利用できるよう、水・交通・通信などのライフラインや食の安全を確保し、持続可能な社会のための森林等自然環境の保全、大気・土壌等の環境基準を厳守するために必要な条件を整備する。
  8. 国会は速やかに法制定を行い、政府は施行後3年以内に実行計画等必要な措置を決めなければならない。

自治労は公務労協の中で中心的な役割を担っています。したがって、この請願署名は自治労都本部からの要請に応え、すでに私たちの職場でも取り組んできました。慌ただしい年度末に配布してしまった時期の問題や、組合員の皆さんへの呼びかけも不足し、第1次の集約数は不充分な結果にとどまっています。

したがって、改めて組合員の皆さんへ宣伝し、ご家族やお知り合いなど一人でも多くの方からご協力を得られるよう署名用紙を再配布することにしました。その一環で今回、このブログでも公共サービス憲章について取り上げさせていただきました。もし趣旨に賛同いただけた場合、どなたでもできる署名活動ですので用紙をダウンロードし、公務労協の事務局までご送付いただければ大歓迎です。

さて、年頭の記事「2007年、しなやかに猪突猛進」で記しましたが、自治労や日教組など公務員組合は政治的な思惑を絡めた自民党から狙い撃ちされています。そのため、公務員組合が結集している公務労協が守りだけではなく、攻勢に転じることは意義深いことだと思っています。

堅苦しいイメージの労働組合がマンガのキャラクターを活用し、テレビやラジオのCMで広く国民に向けたメッセージを発信することも大きく評価できます。また、格差社会をキーワードとしながら公共サービスの重要性を訴えている点もタイムリーなことだろうと受けとめています。

基本理念や「憲章」内容案も一つ一つ最もな話であり、それらの点が疎かになりつつある現状の中で、ぜひ、明確化すべき目標だと感じています。ただ全体的に少し抽象的な表現にとどまり、具体的にどうすべきかが分かりづらい気がしています。

しかし、そもそも「憲章」というものは根本的な原則を定めるだけであり、その後の法制定や実施計画が具体的な中味に関わっていきます。したがって、現時点での運動としては妥当な内容であり、基本的に誰もが反対できない理念の掲げられた署名ではないでしょうか。

その上で、公務労協の公共サービスキャンペーンの主なポイントを次のとおり考えています。まず市場経済主義を強めた小泉改革の結果、公共サービスも同様な発想のもと短絡的な「官から民へ」と流されがちです。それに対して、一度立ち止まって冷静に公共サービスのあり方について、見つめ直そうと提起しているのが最大のポイントであると受けてとめています。

次に良質な公共サービスが担保されることによって、格差の拡大によって痛んだ社会のセーフティネットにつながることを提起しています。続いて労働組合の立場から「働きがいのある人間的な労働の実現」が社会全体の規範となるよう願ったキャンペーンとなっています。

そして、決して公務員の身分や労働条件を守るための運動ではなく、国民全体が共有できる理想が掲げられているものと思っています。さらに公共サービスの担い手が公務員に限らず、多様である現状を前提とした上で、最終責任そのものは国や自治体にあることを改めて求めています。

この公務労協のキャンペーンは全国各地で駅頭宣伝活動などにも取り組んできましたが、今のところ世論に対して大きなインパクトは与えていないようです。例えが適当かどうか分かりませんが、売り上げが低迷していたサッカーくじtotoはBIG6億円のマスコミや口コミ効果によって爆発的な売上高となったようです。このキャンペーンも何らかの切っかけで、一気に認知されることを密かに期待しているところです。

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