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2006年12月24日 (日)

社会保険庁の解体、自治労の正念場

毎朝、出勤前につけているテレビチャンネルは「朝ズバッ!」です。先月、毎週21時間42分の生放送出演がギネスブック世界記録に認定されたみのもんたさん司会の番組です。主婦層に絶大な人気を誇るみのさんが歯に衣着せぬ批評を行ない、たびたび公務員が批判の矢面に立たされています。

みのさんの一言一言の影響力はたいへん大きく、高い見識や政治的な中立性を強く意識して欲しいものと思っています。しかしながら政府税制調査会の本間正明会長が官舎問題で辞任した際、みのさんは「安倍さんに任命責任はない」としきりに安倍首相を擁護していました。

このような発言を聞かされると物怖じしない言葉の裏腹に案外、強い者には逆らわない日和見的な人物であるような気がします。このみのさんが年金の問題を語る時、必ず社会保険庁が諸悪の根源のような厳しい批判を加えています。「社会保険庁は解体しなくては駄目!」といつも声を荒げています。

今年の通常国会に提出されていた社会保険庁を「ねんきん事業機構」に改める法案の成立は見送られました。自民党の中川秀直幹事長らが「社会保険庁職員を国家公務員のまま存続させる案では解体的な出直しにならない」と主張したため、来年1月25日開会予定の通常国会に向け、職員の非公務員化を軸にした新たな法案の準備が進められています。

以前の記事「社会保険庁の不祥事」で記しましたが、年金保険料の不正免除など確かに社会保険庁の組織全体で責任を痛感すべき問題が少なくありません。当然、職員一人ひとりが反省し、その職員組合である自治労国費評議会としての厳しい総括も必要でした。一方、年金制度が行き詰まっている責任を社会保険庁という組織や働いている職員だけに負わせるべきものでしょうか。

先日公表された出生率は1.26で、2004年の年金改革で見込んだ1.39が大幅に下方修正された数字でした。日本の人口は2055年には8,993万人まで減少する予測も同時に示されました。年金財政健全化の大きな障壁となるのは、このように深刻な少子高齢社会が根本的な課題であることは間違いありません。

また、フリーターやニートの増加などが国民年金の財政を圧迫しているはずです。将来的な見通しを立てて公的年金の給付水準など枠組みを決めるのは国会であり、極端な格差社会を生じさせたのは紛れもなく政治の責任です。どう社会保険庁が努力しても責任を持てる領域でないことは明らかです。

社会保険庁が直接担ってきた年金保険料の運用の問題ですが、充分運用益を出せなくなったのはバブル経済の崩壊などで日本全体が背負った課題でした。保険料納付率の低迷も社会保険庁の直接的な責任ですが、税金と同様な強制徴収ができないなど法的な制約面も酌量すべきものだろうと思っていました。

ただ以上のような言い分は、バブル崩壊後も歯を食いしばって頑張ってきた民間の方々、よくコメントをいただけるエニグマさんらから「甘い!」とお叱りを受けるかも知れません。それでも私自身が社会保険庁の職員ではありませんので、もっと改善できる余地があったのかどうかの論評は避けなくてはなりません。

もう一つ、いろいろ取り沙汰された問題がありました。社会保険庁の事務費は元々税財源でしたが、国の厳しい財政状況を理由に財政構造改革法で1998年度から特例措置として事務費への保険料の充当を認めていました。そのため、職員の練習用ゴルフボール代にまで保険料が使われているとの強い批判を浴びることになりました。

2005年度から宿舎や公用車の費用は税負担に戻していますが、引き続き保険料徴収費など純粋な事務費は保険料を充てています。ちなみに厚生労働省は2008年度から恒久的に充当できる法案を来年の通常国会に提出するようです。

このように特例措置を決めてきたのは国会ですが、社会保険庁職員の福利厚生によって年金が無駄使いされているような批判も強まりました。批判の矛先は職員へ、その職員を組織化している自治労国費評議会へ向いていきました。中には国民から理解を得られにくい、行き過ぎた福利厚生や労働条件面の問題もあったかも知れません。

それでも当該の組合が要求し、労使交渉の結果、定めてきた待遇だったはずです。それらを頭から全否定されていく動きは、ある意味で正当な労使交渉の結果をないがしろにするものだと感じていました。一つ一つの事例を取り出すと突飛に思われる話も、すべて必要とした背景や理由があったものと考えています。

いろいろ述べてきましたが、社会保険庁の解体は本質的な年金問題のすり替えであり、批判の矛先が政治の怠慢さへ向かないよう社会保険庁は絶好の標的にされたように感じています。実際、国会の代表質問で中川幹事長は「問題の根底にあるのは、社会保険庁職員の大多数が参加する労働組合、自治労国費評議会の問題であることは周知の事実」とまで言い切っています。

小選挙区制となり、より過酷なサバイバル戦を勝ち抜くため、自民党は何でもありの必死さで民主党の弱体化を狙っているようです。社会保険庁の解体は自治労の中核部隊である国費評議会つぶしとなり、民主党の支援組織の一つである自治労の弱体化を目論む自民党側の一石二鳥の戦略だろうと思っています。

少し過剰な評価だとも感じていますが、先日、産経新聞のインタビューで森元首相は「日教組、自治労を壊滅できるかどうかということが次の参院選の争点だろうね」とまで話しています。このような厳しい局面は自治労の正念場であり、より緻密な対抗策を講じなければ本当に叩きつぶされてしまうかも知れません。

ホリエモン、亀田兄弟など、最近の世論は極端な移り気を見せる時があります。安倍首相と石原都知事の人気も急落モードに切り替わるのか、微妙な風が吹いてきたものと思っています。もともと自治労の世間評価は決して高くありませんが、住民の皆さんから信頼されるよう努力を尽くすことで一気に上昇モードへ転じる可能性もあり得るはずです。

話が拡散して恐縮でしたが、これからも単組として頑張れることは頑張ります。自治労本部でしか頑張れないことは、ぜひ、より効果的な頑張りを期待しています。いずれにしても連合の中での絆を大切にし、支持協力関係がある民主党とは中央レベルでの連携を強めて欲しいものと思っています。くれぐれも前原前代表の就任時のような突き放され方は論外であり、組合員から誤解されないような信頼関係が維持できることを強く願っています。

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コメント

手短に。以前公安警察が、日本共産党員の社会保険庁職員をでっちあげ逮捕しましたが、これは政治的な意味が深いといえるでしょう。社会保険庁は、労組の拠点でもあったということでしょうが、共産党員の逮捕というみせしめで社会保険庁解体に反対する労働者なんかを出さないという目的があったのではないかと思われます。公安警察というか、権力は必ずなんらかの目的があってキャンペーンしますので、この事例でなるほどそういうわけだと私は納得してしまいました。自治労づふしが叫ばれているのは、自治体労働者に戦争協力を強制していくためのスケープゴードに他ならないのです。むこうがやろうとしていることは、すべて憲法違反ですので、怖気づく必要はありません。ただ権力のかさをきて何でもやりたい放題なのがむこうなだけです。ですから、労組は団結と連帯とで跳ね返すことこそが重要ではないでしょうか?

投稿: 日本国憲法擁護連合 | 2006年12月25日 (月) 02時54分

日本国憲法擁護連合さん、はじめまして。コメントとTBありがとうございました。
朝、それぞれのコメントを読ませていただきました。3点の記事のコメントに対し、お答えすべきところですので改めて今夜以降返信させていただきます。

投稿: OTSU | 2006年12月25日 (月) 07時31分

日本国憲法擁護連合さん、熱意が伝わる追加コメント2点、ありがとうございます。

昼休みに少し時間が取れましたので、「ブレア英首相から身近な悩みまで…」「組合委員長のためいき」のコメント欄で私なりの考え方を示させていただきました。短い文章だったため、充分なお答えにならず、たいへん申し訳ありませんでした。

ご指摘に対して改めてお答えすべき趣旨や内容について、それぞれの記事のコメント欄を使うのも少し非効率な気がしています。たいへん勝手ながら最新記事のこの欄を利用し、補足的な私自身の考え方を示させていただきます。

私の言葉が不充分で不愉快な印象を与えているようでしたら、たいへん失礼致しました。運動スタイルの問題は日本国憲法擁護連合さんらを批判しているつもりはなく、現時点の自治労市職員労働組合の一委員長として自分なりに心がけている思いでした。

1500人の組合員の中には、組合が政治的な活動方針を持つことに異論を唱える方もいます。その声に対しては、職場課題だけでなく反戦平和や政治的な運動の必要性を自分なりの言葉で訴えてきています。

このような話や私の言い分を日本国憲法擁護連合さんにとって、非常にもどかしく感じられるかも知れません。誤解がないよう強調させていただきますが、大多数の意見に流され自分の信念を曲げるものではありません。

多様な意見や考え方を認め合いながら、より良い社会や職場とするためには何が大事なのか、一緒に考え、問題意識を共有化しながら進めていく運動が理想だと思っています。

時には強烈なリーダーシップが必要な場面も必要だろうと思います。それでも私自身が意識している点として、運動のトップダウンは極力避けていこうと考えています。

なぜ、組合は反対しているのか、その理由をていねいに発信し、まずは1500組合員全体で共感できる運動が築けることをめざしています。その共感できる運動こそ、広く国民全体にも共感を得られるヒントとなるのではないかと甘い願望も抱いています。

このように長く書いてきましたが、日本国憲法擁護連合さんのご指摘に充分答え切れていないかも知れません。決してはぐらかす意図はなく私の理解力や表現力の不足であり、ぜひ、趣旨についてご理解いただけるようよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2006年12月25日 (月) 22時13分

おはようございます。

水を注すつもりはつもりは毛頭ございませんが・・・。

私は、単組委員長として「何が何でも反対!」的な運動を進める気がありません。

どのような過程にしろ、決まってしまったものであればそれを如何に運用面で改善させていけるかという点に力を注いでいます。

本来は決定の過程でいかに自分たちの意見を反映させるかが重要なのですが、何のかもが自分たちの都合で決まるわけではありませんので・・・・。

例えば、国民保護計画にしても、決まってしまって後は、如何に地域住民と保護活動に重視する職員の安全を確保するかという点に力点を置きたい。

運動論はそれぞれでしょうが、私のような労組役員も少なからずいるのです。

投稿: shima | 2006年12月26日 (火) 08時25分

shimaさん、コメントありがとうございます。
そのような考え方も大事な対応の一つだと思っています。
「水を差す…」については、私と日本国憲法擁護連合さんとのやり取りのことでしょうか。どなたでも参加できるオープンなコメント欄ですので、ぜひ、これからもお気軽に感じたご意見などをお寄せください。

投稿: OTSU | 2006年12月26日 (火) 12時29分

アナタは国の施策に反対、反対ばかりで何一つ代替案が出せないようですね。
なお、今日の日本が抱える莫大な借金は、アンタラ公務員を厚遇で大量に飼っていた事が一因であることをお忘れなく。

投稿: やれやれ | 2006年12月28日 (木) 16時04分

やれやれさん、お久しぶりです。相変わらずですね。
このブログに対し、異論や反論が多く示されることは覚悟して続けています。したがって、どのような厳しいご批判に対しても真正面から受けとめていくつもりです。
また、たまたま単発な記事を目にした通りすがりの方が、その記事のみから感じた批判意見が寄せられても丁寧にお答えしてきています。「他の記事も読んでからご意見を」などと言うのは自分本位な理屈であり、163の記事と631のコメント数に及ぶ中で現実的なお願いとなり得ません。
そのため、過去に同じ内容のコメントがあった場合でも「一期一会」の気持ちで誠心誠意対応させていただいています。加えてインターネット上でも、日常生活で実際に人と相対する時と同様な礼儀が必要だと強く心がけています。
その意味で言わせていただければ、前回のコメントと同様、やれやれさんのコメントの中には悪意が前面に出て、さらに他人を不愉快にさせる不適切な言葉が必ず含まれています。
改めて要請します。批判している内容は内容として真摯に受けとめますが、ぜひ、日常生活と同じ言葉で表現してください。そのような言葉使いが日常と同様ならば仕方ありませんが…。

投稿: OTSU | 2006年12月29日 (金) 00時22分

こんにちは、厳しいエニグマです。
ブログ内でのご紹介ありがとうございます。OTSUさんがコメントに対して怒るなんて珍しいですね。

自治労に対してはよくわからないのでコメントは避けますが社会保険庁の解体はやむなしではないでしょうか?
年金制度の行き詰まりは確かに社会保険庁や職員の責任ではありません。それは私もそう断言します。
しかし、運用する側としてのプロ意識、もしくは責任感と言うべきでしょうか、うまく表現できませんが行き詰っているという事に対して危機感を組織として認識していたのかという事に対しては「NO」だと思います。再三、不祥事が露見しても懲りずに組織ぐるみで不祥事を行うというのは異例の事ではないでしょうか?はっきり言うならば「異常」です。
民間でも同様な組織が某自動車メーカーでありましたが、結論としてユーザーから信用を失ったのはご存知だと思います。
そのような組織は名前が変わっても体質は変わらないでしょう。

福利厚生の獲得の背景や理由もあるでしょうが、それは数十年経た今でも同様の背景なのでしょうか?
私のフィールドの話で恐縮ですが、商法や税法だって時代の移り変わりに伴いそぐわないものはどんどん変わっていっております。
自治体の財政が逼迫しているから消費税も1パーセントは地方消費税として充当されるようになったし、外形標準課税も導入されました。「民」は変化にはすばやく対応しなければなりません、法律なら尚更です。しかし「官」はそれを嫌います。変わる必要がないならば何も思いませんが、「民」が望むのに変わろうとしない姿勢が批判を強める原因ではないかと私は思います。
ネットのような情報技術の発展に伴い、一部の者しか知りえなかった情報や事実が今では世界中で知るところになりました。
東京大田区の職員の定時前の退社の事実などもその一つです。
地方・国家問わず、公務員はもっと見られている、監視されているということに神経質になったほうがいいかと思います。

最後になりますが、頑張っている公務員がいるのも承知しております。しかしながら社会保険庁は救いようがない人間が多数巣食っている組織だと認識しております。

投稿: エニグマ | 2006年12月29日 (金) 14時07分

エニグマさん、コメントありがとうございました。
やれやれさんに対しては、最近の記事「組合委員長のためいき」へのコメントで「表現の仕方にご注意ください」と一度お願いしてありました。その伏線があり、今回「大量に飼っていた事が一因」の言葉に感情的に反発してしまいました。たいへん失礼致しました。
エニグマさんのご指摘のとおり社会保険庁は国民からの信頼を大きく損ねてしまっています。しかし現在、職員一人ひとりは利用者の立場を大事にした「改革提言運動」を行ないながら必死で頑張っています。
また、一昔前ならば容認されていた福利厚生面なども大胆に見直しているものと聞いています。その上で、解体的な出直しも受けとめる覚悟を持って、現在の業務を担っている職員の経験や知識が評価されるようスキルアップに努めているようです。
みのもんたさんの例を冒頭に紹介しましたが、現在のマスコミ大手の報道姿勢に危うさを感じています。そこに政治的な思惑が絡み、社会保険庁は過剰なマイナス評価を下されていないかどうか、今回の記事で問題提起させていただきました。
いずれにしてもエニグマさんが以前から訴えられているように私たち公務員側も「変わるべき時は変わる」積極的な姿勢が必要だと思っています。

投稿: OTSU | 2006年12月29日 (金) 15時05分

はじめまして。私は四国の某市役所の職員です。レベルの高い議論を拝見させていただきました。

私の市もごみ・保育所の民間委託が検討されておりますが、最近気になるのは職員同士(組合員同士ですよ)の協力の無さです。

以前なら民間委託の話が出ようものなら、組合員総出で反対したものですが、今はあんな職場さっさと民間委託をしたら良い、という組合員もいます。

悪しき個人主義といいますか、我が身が可愛いといいますか、時代
の変化なのでしょうか?それとも、ゴミの収集くらいの仕事で600万円くらいの賃金は貰い過ぎだ。保育士の賃金も高すぎるという
一般行政職のねたみもあるのでしょうか?

自治労という旗の下に一致団結というのも、段段難しくなってきて
いるのかもしれません。その意味では自治労も新しく且つ難しい問題に直面しているのかもしれません。

とりとめの無いことを書いて申し訳ありません。ぜひ OTSUさんのご賢察を賜りたいと思いまして、投稿させて頂きました。
よろしくお願いいたします。

投稿: 瑞鶴 | 2006年12月29日 (金) 19時49分

瑞鶴さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
職種を超えて一致団結する難しさは結構昔からあったようです。最近は全国の自治体で職員数削減を主目的とした行革の動きが強まり、加えて「公務員厚遇」の話が絡み合って、その問題が特に目立つようになったものと思っています。
だからと言って、あまり後ろ向きになっているつもりはありません。情勢や課題認識を組合員相互に理解し合い、率直な議論を交わすことにより、一枚岩にまとまれるものと信じています。
組合員全員が100%同じ気持ちになるのは無理だとしても、行革提案に対する方針は一つにできるはずです。また、力強い方針を確立するためには、組合執行部の情報伝達力や情勢判断能力を日頃から磨いていく必要があります。
そのような思いを抱え、このブログで様々な問題意識を発信するとともに自分自身の鍛錬の場としています。
瑞鶴さんの問いかけに対して充分なお答えになったかどうか分かりませんが、私なりの思いを書かせていただきました。どうぞこれからも、よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2006年12月29日 (金) 20時39分

今読むと実に低レベルな会話がされていますね。
ネットの時代だからもう少し皆さん調査して書き込めばよいのに。

穿ちすぎ、ですな。

特に国費協議会と社会保険庁の問題、もう少しお調べになったら?

投稿: だい | 2007年5月29日 (火) 08時15分

だいさん、コメントありがとうございます。
ただどのような点をご指摘されているのか、よく分かりませんので、具体的なお答えはできそうにありません。よろしければ再コメントをお願いします。
なお、申し訳ありませんが、所用で今夜遅くなるため、ただちに返信できないかも知れません。合わせてご理解をよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2007年5月29日 (火) 12時21分

 久しぶりに拝見しました。このブログがペースダウンすることなく続いている事、まずはお喜び申し上げます。
 社保庁の件は詳細な理論面はよくわかりませんが、
少なくとも末端の職員が泣くような「改革」(それを改革と
は言えないでしょうが…)は避けられるべきでしょう…
 末端の犠牲のもと、強いものがいつまでもはびこるというのは
世の常なのかもしれませんが、バブル崩壊以後、近年加速度的に
ひどくなっているように思います。
 OTSUさんがおっしゃる通り、政治の怠慢を厳しく追及し
、あるべき改革がされていく事が大切なのですが、
 国政も地方選挙も、残念ながら選挙民のしっかりした
投票行動がいっこうにみられないため、わが国はいつまでたっても
よくならない。本当に残念な事です。

 あさズバの「みの氏」の発言は、多くの場合しり馬にのって
世間の批判を更に増幅して言っているだけという気がしますよね。
(この方にはもともと政治や行政についてコメントする資質
はないように思います。ちょっとしたニュースに関する不真面目
なコメント等枚挙にいとまがなく、社会に対しての問題意識
の真摯さが感じられないからです。)
 あまり気にしないのが一番なのですが、影響力が大きい
だけに、無視できないですよね。
 今、末端の労働者にしわ寄せが行き、権力者はますますわが世の
春を謳歌するという事例が本当に多いです。
 政治面で言えば、確かに国民的人気はあった小泉内閣に、
野党勢力は完膚なきまでに叩きのめされて、
「弱いもの貧しいものは泣き、強いもの富めるものは
ますます笑う」という残念なスパイラルに入ってしまっています。
(この構図に多くの国民は気付いていないのです。
 だから、ワーキングプアと言われる方々、そこまでは行かない
でも、労働条件をどんどん切り下げられている民間企業の
方々は
 「公務員という国民共通の敵をたたきましょう!」
という巧みな与党勢力の戦略に乗せられ、これが与党の
独走を招き、ために労働者のためを思う勢力は弱体化し、
ますます自分たちの首をしめていく…悲しい状況が繰り返されています。
 
 本来は公務員の待遇こそが人間らしい生活ができるスタンダード
なのに(国民のみなさん。先進国のグローバルスタンダードは
すくなくともそうなのですよ。)、ゆえに、恵まれない環境に
ある方は、「おれたちもそのくらいまで待遇を上げろ!」と
叫ぶのが本筋なのに、それをなさらない…
 めいめいの一票を心有る政治家に確実に投じるのであれば、
一人一人の小さな力もやがては大きなうねりとなって、世の中を
変えていけるのに…
 悲しいことだと思います。

 OTSUさん。このようなときこそ、自治労も与党勢力に負けないくらいの影響力をもつ!それが、私たち自治体労働者ができるせめてもの、庶民への配慮や思いやりや配慮が欠けた現在の世の中への抵抗ではないでしょうか?

 しかしながら、現状はお寒い限りです
 私は、現在中堅と言われるような世代に入りつつある職員
ですが、20代の職員と、組織のあり方を話しているとそれを
如実に感じます。
 一番、組織への問題意識を持たなければならない世代が、
すでに権力の構造に飼いならされてしまっている…
 ひどいものになれば、早くも保身や体面をとりつくろう
術ばかりを大切にしようとしている…
 そんな例がしばしばあります。
 組織論と国政の問題は違うようでいて、意外と共通項は
あると思います。
 制度疲労を起こした構造を改変するのが真の改革であり、
 末端に犠牲を強いるのは弱いものいじめでしかありません。

 このことは国政でも、一組織の問題でも一緒ではないでしょうか?
 
 私は、かねて、自治労という組織は(手短な話では
私どもの単組は)、もっと啓蒙に努めなければならないと思います。

 労働組合はなぜ必要なのか? 労働組合はどのように機能するべきなのか? そして、労働組合は具体的に何をしているのか?
 こういう基本的なところが全くわかっておらず、
「政治的な色彩がある」ということだけで毛嫌いしてしまっている
職員が相当数いることも確かなのです。
 私自身は、上記の点はもちろんよく心得ているつもりではあります。その上で、厳しい事を言わせていただければ、
 若干時流に乗り損ねている部分はある。というように思います。

 政治的、思想的な色合いのある活動はもちろん大変意義のある
ことですが、現代っ子はそれだけではついてこないのもまた事実です。
 純粋な文化活動、芸術活動、レクリエーション…
なんでもいいです。組合に親しんでもらう機会をふやすのは
どうでしょうか?
 そのうちには、本当の意義に若い人が気付いてくれる
そう思うのは甘い考えでしょうか?

 OTSUさんからすれば、わたしども世代とて「現代っ子」
の一員ですが、じっさい、同期の人たちや世代のすこし上の人
たちでも組合や自治労の意義をしっかりわかっている人は少ない
のです。
 このあたり、大変残念な事ですが、組合員の感心の低さは
事実だと思います。

 なんだかトピックとはかけ離れた話題を長々と書いて、
大変申し訳なく思いますが、
 組合に大きな期待を抱き、一組合員として、役所を改革していきたい、そして、自治労と言う組織にもカツを入れて(ちょっと不遜な言い方ですが) 世の中を良くして行く一助としていきたい
と考えての暴走です(苦笑)
 お許しいただければ…と思います。

 いろいろな書き込みがあり、大変かと思いますが、
末筆ながらますますのご活躍をお祈りしております。

 


 
 


 

投稿: 一組合員 | 2007年5月31日 (木) 22時56分

一組合員さん、コメントありがとうございます。
出納閉鎖、納税課としての打ち上げがあった夜でした。今、帰宅してパソコンを立ち上げ、コメントを読ませていただきました。
いろいろな思いを受けとめたところですが、すぐに具体的なお答えはできなない重要な問いかけだと思っています。今後の実際の組合活動、もしくはブログを通して何らかのお答えができればと考えています。よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2007年6月 1日 (金) 00時03分

OTSUさん、お返事ありがとうございます。
出納閉鎖という大きな区切りを迎えられ、ほっと一息
ですね。

確かに、いろいろな問いかけをした書き込みですので、
すぐにはお答えいただけないと思います。

一組合員のつぶやき(ためいき?)として、
心のどこかにおいていただければ幸いです。

その一方で、すぐにも取り組んでいただきたい事も
あります。(トピックとかけ離れた話題ですみません。)

私どもの組織では、もうすぐ私たちのリーダーを選ぶ
時期となります。

 この20年にわたる、リーダーの舵取りを組合としては
どう評価するのか?
そして、次期のリーダー選びに際しては組合はどのような
態度をとっていくのか?これを一日も早く広報誌を通じて明らかにすべきだと思います。

 職員の中にはいろいろな思いがあると思います。直接
リーダー選びに関われるものも居れば、そうでないものも
たくさん居ます。
 しかし、最善のリーダーが選出される事を願うのは
どの職員もかわりがありません。
 
 私のアイデアとしては、組合が広報誌で連載として
今のリーダーの舵取りをしっかり検証するのと平行し、
職員に、今の舵取りについて、どのように考えるのか?
アンケートをとるなど、実に有用な事だと思います。

 そして、その結果は、私たちの組織内だけでなく、広く世に
問うていくのです。

 このような思い切った活動こそ、「組合ここにあり」
「自治労ここにあり」(組織として、そのような単組の動き
をどう考えるのかはわかりませんが?)
 と世にアピールし、世の中を良くして行く活動とは
いえないでしょうか?
 前述の通り、組合員、投票民とも、物事の実態というのが
わかっていないことが実に多いのです。
 最善で、最高の効果のある、そして喫緊の啓蒙活動ではないかと私は思うのですが…

投稿: 一組合員 | 2007年6月 2日 (土) 05時24分

一組合員さん、コメントありがとうございます。
組合も当然、市長選の行方に重大な関心を寄せているところです。水面下での様々な情報の把握にも努めながら組合として今後、どのような動きや役割を果たせば良いのか模索しています。
いずれにしても組合は組合員一人ひとりのものですので、職員全体の思いをくみ取れる何らかのアクションを起こすことは非常に重要です。一組合員さんのご意見やご指摘を踏まえ、組合員の皆さんからの期待にしっかり応えられる組合活動に高めていこうと決意を新たにしています。
ぜひ、これからも貴重なコメントをお寄せください。よろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2007年6月 2日 (土) 07時37分

本ブログの実直な論議には、こういう運営もあるんだと、感心させられました。

ただ、かつてのオイルショックなどの時代を経験した身から言わせていただければ
昨今の公務員たたきは、「貧すれば鈍す」でしかないと思っています。
国民も政治も、先の見えない経済情勢の中、悪者探しでしかストレスを解消できま
せん。「公の場」で反論できない公務員が格好の標的、という構図は変えようが
ありません。(自治体の現職組合員がみのさんのショーには出れませんよね)

しかし政治家はもちろん、「組合員」さんのような現職執行部の方にも期待したい
のは、30年先の状況を考えたリーダーシップです。
少子化とグローバリゼーションが止まらない中、日本全体が徐々に「貧」に向かう
ことは間違いなさそうです。
このような状況の中では、これから30年先、政治の最優先は国全体の「貧」の落ち
込みの速度を遅らせることであり、労働側の役割は、働く者の間でいかに「貧と不
便」を分け合うかになるはずです。

しかし、政治も労働側も30年前の「豊かになること」の前提から抜け出せません。
特に、外部からの目にさらされることの少ない自治職員は、政治以上に獲得した
「富と権利」を賦与のものとしてとらえがちです。
これから来る「貧」の30年、住民とともに暮らす自治体職員こそ「どうやって共に
貧するか」について、真剣に考えなければならないと思います。

投稿: 元組合員 | 2007年6月10日 (日) 11時23分

元組合員さん、コメントありがとうございました。
30年先を考えたリーダーシップ、住民とともに暮らす自治体職員こそ「どうやって共に貧するか」など、たいへん含蓄のある言葉をお寄せいただいたと受けとめています。
それらの言葉の意味合いを今後しっかり吟味し、実際の仕事や組合活動へつなげていけたらと思っています。
これからもお気付きの点がありましたら、ぜひ、貴重なご意見をよろしくお願いします。

投稿: OTSU | 2007年6月10日 (日) 21時02分

このサイトを初めて読んだが数行読んだだけで、公務員、特に社会保険庁職員のマスターベーションであることが判ったので読むのを止めた。文句は仕事をしてから言うがいい。まともに仕事もできないものが、いや、する気のないものが、偉そうに文句を並べるのは不遜である。昨今、言い訳のためにサービススタンダードなるものを自ら決めて、いかにも仕事をしているかのように見せかけているようだが、実態は、少しも守られず、国民の信頼を失い続けている。自ら決めた決まりも守れず、それを欺瞞するために適当な数字の達成率を平気で発表する姿勢は、不遜の極みである。恥を知るならばこのようなサイトは即刻閉鎖すべきである。まあ、日本は、言論の自由が建前だから、どんな意見でも述べるのは自由であるので欲しいままにふるまうがいい。

投稿: 山本五十六 | 2009年10月12日 (月) 10時41分

山本五十六さん、訪問ありがとうございます。

せめて当該の記事全体をお読みいただきたいものでした。そもそも当ブログの管理人である私は社会保険庁の職員ではないのですが…。

投稿: OTSU | 2009年10月12日 (月) 21時07分

> OTSUさん

私のコメントでも何度か指摘しましたが、貴方の書き方には「判り易さ」が極
端に欠けている時があるように見受けられます。

このエントリーでも1行目から「今回の社会保険庁の件では国民の皆様に大変
ご迷惑をお掛けし申し訳ありません。私は社会保険庁の職員ではありませんが、
同じ自治労に所属する一公務員として、先ずはお詫びを申し上げます」くらい
から書き出す必要があったのでは無いでしょうか。

さて過去の経験で繰り返し痛感したことに「人の印象は、初めて会った3秒で
決まる」という物があります。そして一度決められた悪印象を覆すには、本当
に大変なフォローが必要になります。
これと同様な事がブログの記事にもあって、おそらく初めの3行でその記事の
印象は決まってしまうのではないかと思います。

日頃の業務でもそうですが、批判的な目で見る人には、大抵最後まで話は聞い
て貰えません。またブログの記事も最後まで読んでくれるのは稀な事象と思い
ます。ですから取っ掛かりに良い印象を持って貰うために全力を尽くす必要が
あると思います。

批判も賛同も判り易くなければ共感は得られない時代です。私が書くのも変な
話ですが一言書かせていただきました。

投稿: むかし民間、今・・ | 2009年10月12日 (月) 21時49分

むかし民間、今・・さん、貴重なご指摘ありがとうございます。

述べられている趣旨は、よく分かります。新聞などは見出しだけで内容を伝えるようにして、大事な話を先頭に持って行くようにしています。しかし、このブログでそのような構成を貫くことについて、難しい気がしています。初めの3行で、印象を良くし、何を伝えたいのか分かりやすい記事は確かに理想です。ただ当ブログの記事はエッセーの形式とし、最後までお読みいただき、何かを伝えることができればと考えてきました。

また、記事タイトルと関係ない話題から入ることも少なくありませんが、それも当ブログの一つのスタイルとしています。さらに意識的に断定調で書かないことも多く、分かりにくくしているのかも知れません。とにかく伝えたい主張は、できる限り分かりやすく綴ることが大事ですので、そのような工夫や努力は重ねていきます。

投稿: OTSU | 2009年10月12日 (月) 22時36分

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