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2006年2月 4日 (土)

変わろうとする息吹き、アンダー35委員会

昨日、毎日新聞の岸井成格さんの講演を聞く機会を得ました。昨年の総選挙前の森前首相と小泉首相との「ひからびたチーズ」対談の裏話から始まり、今後の政局を分析した興味深い講演内容でした。この話題は別の機会に譲り、今回、私の市役所に関するローカル・ネタを報告させていただきます。

やはり昨日、アンダー35委員会と銘打った庁内プロジェクトの報告会が開かれました。アンダー35委員会とは昨年2月、原則35歳以下の職員を募り、市役所の仕事を若手の視点から見つめ直す場として発足しました。メンバーは新入職員から中堅職員まで幅広く集まり、オーバーエイジ枠若干名含めて総勢34名で「より良い役所」をめざし、様々な検討を重ねてきていました。

出席しようかどうか迷っていた時、その委員会の事務局から「ぜひ、組合役員の方も出てほしい」と言われ、私も参加者の一人となりました。まず出席者の顔ぶれを見て、少し驚きました。助役をはじめ、部長の大半が参加していました。全体でも100名近く集まっていたようであり、この報告会に向けた委員会メンバーの意気込みが充分伝わってきました。

活動報告書は100頁に及び、具体的な提案内容も多岐にわたり、メンバーの方々の一年間の努力に頭が下がる思いでした。話し合ってきた内容を単なる提案にとどまらせず、自ら責任もって行動していくことを目的としたそうです。その手始めとして「あいさつ運動」や「電話マナーアップ運動」が具体的に委員会から提起されていました。

そのため、委員以外の職員から「今さらあいさつ運動でもないだろう」「今まで自分たちが出来ていなかったじゃないか」などと冷ややかな声も聞こえていました。委員会が発行してきた通信の名前は「はじめのい~っぽ!」でした。この報告会に出て、改めて「あいさつ運動」などは初めの一歩だったと受けとめることができました。

具体的な提案は「予算全額執行慣習の改善」など、今までも課題認識しながら充分解決できなかった事項を委員会として具体的な検討結果を示しています。その前提として、委員会メンバーは自分たちをとりまく現状について、次のように分析していました。

逼迫する財政状況や多様化する市民ニーズを指摘した後、お役所主義や前例踏襲主義の風潮が残っていると分析していました。そして、乗り越えなければならない組織文化として次の6点をあげていました。

  1. 官僚制の理論 : 今までこういうやり方でやってきたのだからいいだろう
  2. ボトムライン : この程度までやっておけば良い
  3. 手続き主義 : 過度のコンセンサス要求による非効率化
  4. 公務員文化 : 外からの情報に対して耳をふさいでしまう
  5. シニシズム : 同僚や上司の目があって、結局は今まで通りに流れてしまう
  6. 時間 : 時間がないことを理由にする

民間経験者や入所後数年の職員が多いアンダー35委員会の現状分析、長く役所に勤務する職員にとって耳が痛いか、「それほど、ひどくない」と受け流すのか、受けとめ方に差が出るかも知れません。

この間、このブログを通して熱い「公務員」論議を重ねてきた経緯からも、その声を私は真摯に受けとめるべきものと考えています。参加者の意見交換の際、私は組合としての立場を表明させていただきました。委員会の活動報告に敬意を表した上での発言のつもりでしたが、検討結果に対して水を差すように聞こえたかも知れません。

ここで改めて組合の立場を述べさせてもらいます。より良い仕事に向けて改革していくことに対し、決して組合は抵抗勢力ではありません。労働条件の調和をはかることが組合の立場であり、さらに1,500組合員の多様な視点でのチェックをかける役割があります。場合によって、一つの方向性に対してスローに感じさせる結果を生じさせるかも知れません。

「変わるべき時は変わり、守るべきものは守る」の言葉を紹介したため、このブログのPRまで行なってしまいました。少しフライング気味だったと反省したところですが、より良い市役所にしていきたい気持ちは共通しています。その上で労働条件に対する組合の立場や役割について、少しでも理解いただけるよう発言したつもりでした。いずれにしても、この報告会に参加し、若手職員の皆さんから「変わろうとする息吹き」を率直に感じることができました。

最後に、委員会のメンバーの皆さんに対し、非常に感心したことがあります。助役や多くの部長の出席を得たことにとどまらず、それぞれから一言ずつ感想を求めていました。すると大半の方が各報告の実現に向けて前向きな姿勢を示されていました。せっかく練り上げた提案を具体化するためには、その意味で今回のような報告会は効果的だったろうと思います。アンダー35委員会の皆さん、一年間、本当にお疲れ様でした。これからも、ぜひとも頑張ってください。

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コメント

役所を改革していこうという気運と、
公務員である以前に労働者である
個々の組合員の健康や生活を守る組合の
立場は
両立されるべきものだと思います。

合理的でないやり方、や
怠慢ともとれる業務方法は厳に戒めなければ
なりませんが、
その一方で、
個々の組合員の健康や生活が犠牲になる
改革(それを果たして改革と呼べるのか
は疑問ですが…)
はそれ以上に戒められるべきです。
ともすると、組織の改革は末端が泣きを
みるばかりという数多くの例があります。
そのようなことがないよう、
その意味において組合はこの運動
を影で支えるものであると私は信じて
おります。
(ただ、ぬるま湯的なものを既得権
として守っているとの批判を受けないよう
組合活動を冷徹に検証すべきでは
あると思います。)

委員会の活動は得るところ大きな
ものでしたが、
役所の構造的な甘さ、効率の悪さ、
不透明な部分にメスを入れられなかった
のは、いささか残念でもあります。
(もっともそれは、宮仕えゆえに誰しもが
抱える、組織への恐れがあり、言いたいことを
100%は決して言えない事からの結果でも
あり、やむを得ぬ部分はあるわけですが…)

今の同世代は組合運動の意義を知らない
人が多すぎると感じることが多いです。
この点、ブログの宣伝はよかったと
思います。

1人では決して動かすことのできない
大きな壁を動かせるように…
多くの声なき声を代弁してくれる組合
であるよう、祈るばかりです。

そのような組合あったればこそ、
この運動は更に深みあるものに
進展していくように私は思います。

投稿: 一組合員 | 2006年2月 5日 (日) 23時51分

一組合員さん、お久しぶりです。
このようなコメントは本当に大きな励みとなります。ぜひ、これから若い皆さんが組合の役割や機能に関心を持っていただき、組合を積極的に利用してもらえるよう願っています。
また、この記事でも書きましたが、ブログのPRは場違いで、やりすぎだったかなと思っていました。その意味でも、このコメントをいただき少し安心しました。ありがとうございました。

投稿: OTSU | 2006年2月 6日 (月) 06時59分

夫婦で公務員世帯や夫婦で民間世帯又は独身(父子・母子)世帯等での子供の進学状況を見ると、夫婦で公務員世帯がダントツで1番ですな、良い大学を経て世襲で禁止されていない公務員に成っています、特に教職の場合は大分県の教育委員会のような贈収賄が事件としては発覚していないだけで暗黙の了解と成っているのが通例ではないでしょうか。
夫婦で公務員世帯が何故、子供の進学率が良いのか、其れは妻(女性)の収入が民間より可成り高額なのと、労働条件や福利厚生面が飛びぬけて良い事があげられます、途中退職をせず{産前産後休暇日数が多く育児休暇(満額給料貰える)や休職も出来る、しかも、無給に成っても共済組合から給与相当額が保証されます}60歳定年まで働くことが容易で退職金も×64ヶ月夫婦で×2で平均約6000万円ですよ!。
夫婦で公務員の世帯は最強最厚優遇されている実態があります。
昔から、髪結いの妻を娶ると其の旦那は遊び人でも家族の生活に困らないと言われてきたが、現代では女性公務員と結婚すると旦那はもとより其の子供も金には困らないのですよ!。
公平では有りませんね!これが格差社会の現実です早急に格差社会を改善するべし。
子供には罪がありませんよ、子供に親を選ぶ術はないのですよ!。
累進課税を世帯毎にするべし!社会保険料等の負担を夫婦世帯で高額収入世帯により高額負担させる事又、虚偽の世帯分離を犯罪として取り締まるよう法律や条例の改正をする事が急務です。


投稿: 会計検査院特別調査官? | 2008年8月22日 (金) 18時43分

会計検査院特別調査官? さん、ご訪問ありがとうございます。
ご指摘のとおり格差社会の是正は喫緊の課題です。そして、その方向性は労働者の処遇が社会全体で底上げされていくことを理想だと思っています。

投稿: OTSU | 2008年8月22日 (金) 21時10分

昔のお題にもコメントがつくんやな。

オレが小さい頃、公務員って結構負け組やったんやけどな。銀行員とかが勝ち組やったな。時代は変わったのう。年齢もバレそうや。

オレはてっきり男女雇用機会均等法とかなんとかで、夫婦共に働けるんが一番やと思とったんやけど、それはおかしいんか?今の時代。
育児休暇も長い方がええやろしなぁ。定年まで働きたい思てるんならその方がええんちゃう?それ、公務員の労働条件が問題なんやろか?公務員のせいか?
振り上げる拳の方向が、オレとは違うみたいやな。
オレやったら、民間も公務員並みの条件にしろ!って、叫ぶけどな。政治家に。

ついでに、仕事場はGoogle社みたいにしろとも言いたい(これは冗談)。

投稿: K | 2008年8月24日 (日) 23時30分

Kさん、おはようございます。
歯切れの悪い私のレスに対し、いつも明解なコメントありがとうございます。
なお、このような昔の記事へのコメントは珍しいケースでした。

投稿: OTSU | 2008年8月25日 (月) 06時47分

「東大卒のキャリヤ組の高級官僚は、55歳で年収が約1900万円ですよね!
ふざけるな国民の皆様の血税で老後の不安も無くセレブ生活、公務員の給料
ボーナスを減らせ!」は正論ですね!。
だけど、「高卒で59歳非管理職の平でも970万円の女性公務員ですが、夫は
私と同じ職場で55歳管理職の課長で970万円ですよ、夫婦合わせて1940万
円だよ」高級官僚も夫婦公務員の年収には負けてるね!夫婦で公務員は高級官僚を
上まわっていますよ。
追伸、老後の老齢年金(共済年金)も夫婦合わせて約580万円と言う、汗水流して働いている労働者の収入(年間の、給料・ボーナス・諸手当)を軽く上まわる現実!
夫婦公務員は辞められない止まらない!
笑いが止まらないよ!。
内閣総理大臣、都道府県知事、市長、区長、町長、村長の皆様ご決断下され!。
個人の能力云々より、行政の公平性を確保するためにも一族郎党職員は整理解雇するべきです !。

投稿: 地上最強の夫婦で公務員は無敵の血税寄生虫! | 2008年11月10日 (月) 22時16分

地上最強の夫婦で公務員は無敵の血税寄生虫!さん、ご訪問ありがとうございます。

ご存知かどうか分かりませんが、2年ほど前、地上最強の夫婦で公務員は無敵の血税寄生虫!さんと同じ発想を持った市長がいました。大分県日田市で、共働き職員の給料を2年間で2割削減し、共済年金も改悪する条例を定めようと試みました。

それに対し、総務省は「条例の内容が地方公務員法に定める平等取扱いの原則や職務給の原則に反する内容であれば、問題となりうる。当該団体において、地方公務員法等の趣旨に基づき適切に判断するよう、県を通じ助言している」との立場を表明しました。

この助言と合わせ、弁護士からも「100%無理」との指摘を受け、日田市長は条例案の送付を見送ることになりました。やはり「法の下の平等」の問題や男女共同参画を推進する時代の流れの中、冷静に検討した場合、様々な面で無茶な案だったと判断されました。

世帯としての総収入をポイントとするのならば、公務員の共稼ぎだけを対象とするのは公正さを欠くことになります。それこそ配偶者控除など税制の問題につなげるべきものではないでしょうか。

最近、別なHNの方から同様な趣旨のコメントが寄せられていました。たいへん恐縮ですが、その時にお答えした内容を中心に改めて掲げさせていただきました。

投稿: OTSU | 2008年11月10日 (月) 23時48分

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