自治労の力とさらなる期待
前回記事「組合の魅力アップへ暗中模索」へ、いろいろ参考となるコメントありがとうございます。また、新たに相互リンクさせていただいたサノリさんのブログ記事本文で、この「公務員のためいき」をご紹介いただきました。ありがとうございました。
ココログのアクセス解析機能の一つとして「リンク元ランキング」があります。その日に3件以上のアクセスがあったリンク元のURLが分かる機能です。この機能を利用し、目新しいURLを見つけた場合、さっそく訪問させていただいています。その機能を使い最近、「自治労ふくおか」のBBS(掲示板)で、次のような書き込みを見つけました。
愛読の「公務員のためいき」のブログに日田市の問題で「自治労本部も大きな力を発揮していました。その経緯は単組へ届いたファックスで知ることができました」とあります。末端の一組合員には自治労本部がどのように頑張ったのか、わかりません。誰か教えていただけないでしょうか?
「愛読」とご紹介いただけたのはブログの管理人冥利に尽きます。前回記事は日田市の共働き職員の給料削減問題がメインではなかったため、確かに言葉が不足していました。そのため今回、自治労の果たした役割について少し補足させていただきます。
「日田市の話って?」と思われた方は、トラックバックいただいた「やっぱり言いたい中年のひとこと日記」で詳しく紹介されていますので、ぜひ、ご覧になってください。また、相互リンク「ド素人の政治・経済Q&A」でも取り上げられていましたが、管理人のWontBeLongさんは引っ込めた理由が弁護士に「100%無理」と言われたことだそうなので、「常識」以前の問題だったと厳しく市長を批判されていました。
さて、自治労本部の大きな力ですが、各単組へ呼びかけた日田市長への抗議電報・レタックス行動も功を奏したものと思います。実際、市長本人が目を通すことはないかも知れませんが、これだけ憤りの声があるという事実を突き付けた行動だったはずです。余談ですが、それでも役所の機能に支障を及ぼす恐れがあるファックスでの抗議行動を提起しないのは、やはり自治労の良識の部分なのかも知れません。
この日田市の問題が西日本新聞に大きく報道された日、ただちに自治労本部は総務省公務員部に「地方公務員法に違反している旨を明確にして助言すべき」と申し入れていました。それに対し、公務員部は「条例の内容が地方公務員法に定める平等取扱いの原則や職務給の原則に反する内容であれば、問題となりうる。当該団体において、地方公務員法等の趣旨に基づき適切に判断するよう、県を通じ助言している」と答えていました。
この総務省の回答を踏まえながら大分県本部とも連携し、自治労本部は全国的な抗議行動を呼びかけていました。このように日田市の問題を自治労本部が傍観していた訳ではありませんでした。ただ残念ながら、その経緯を綴ったファックスが都本部経由で単組に届き、ようやく自治労本部が果たした役割を垣間見ることができました。
今回、自治労本部の総務省への働きかけがなくても、結論は同じだったかも知れません。しかし、この申し入れ行動は以前の記事「組織の力、大事な力 Part2」でも触れましたが、意義ある本部機能の発揮だったと大きく評価できるはずです。やはり即座に総務省へ直接話をできる機能を備えている自治労本部は、掛け替えのない貴重な存在です。
この間、自治労本部への歯がゆさが示されたコメントをいただいていました。最近の記事「このブログを始めたイキサツ」で水を向けておきながら何ですが、私自身、自治労の本部機能そのものに信頼感を薄くしていた訳ではありませんでした。
日田市のような問題が生じた際、自治労本部の力は貴重です。強調したかったのは「その力を上手にアピールしてほしい」と願った上で、さらなる期待を込めた記事のつもりでした。今回の問題でも大手マスコミを通して、自治労の見解と総務省へ申し入れた内容を表明できれば、自治労の存在感や影響力は非常に増したものと思います。
話題となるニュースは、黙っていてもマスコミが取り上げてくれます。しかし、取り上げてもらいたい地味なニュースは、売り込んでいく努力や工夫が必要ではないでしょうか。決して「小泉劇場」のように過剰な演出やメディア対策を望んでいる訳ではありません。ぜひ、今までの労組常識にとらわれず、先駆的なマスコミ戦略を自治労本部が練ってほしいと個人的には考えているところです。
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