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2005年12月27日 (火)

森永卓郎さんの「年収300万円時代を生き抜く経済学」

最近の記事”民間委託は「安上がり」の悩ましさ”へ次の内容のコメントを民間人さんからいただきました。

年収300万を低所得者と馬鹿にする公務員の驕りを感じました。300万貰えれば普通の暮らしができます。

そのような意図の記事では決してなかったつもりでしたが、民間人さんが不愉快に感じられたことに対して率直にお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

年収300万円のお話がご指摘されましたので、どこかのタイミングで投稿を考えていた記事を今回取り上げさせていただくことにしました。このような取り上げ方が民間人さんの憤りに対し、火に油を注がないことを願いながらキーボードに向かっています。

かなり前に森永卓郎さんの「年収300万円時代を生き抜く経済学」を読みました。かなり前と言っても文庫本化されてからですので、今年の夏頃だったと思います。この本が話題になったのは2年以上前でしたが、タイトルがネガティブな印象であり、積極的に読んでみる気になりませんでした。

書店で文庫本を見つけ、590円(税別)で買えるなら、どんなことが書いてあるのか読んでみよう程度の気持ちで手に入れました。タイトルが示すとおり年収300万円で豊かに暮らすノウハウ本である半面、小泉構造改革を痛烈に批判した内容だったのに少し驚きました。

テレビなどに出演して話している森永さんのスタンスを考えれば、さほど驚くこともなかったのかも知れません。それでも自分勝手に思い描いていた本のイメージとのギャップを正直感じました。それは良い意味でのギャップでした。

本の内容は先にリンクをはった「今月の本棚」が分かりやすく要約されていますので、ご覧いただければと思います。このブログでは、私が良い意味でギャップを感じた点、つまり大いに共感した点をご紹介します。いずれも森永さんが「文庫本まえがき」の中に集約されていた言葉から抜粋させていただきました。

これまでの一億総中流社会が崩れて、一部に大金持ちが現れる一方で、一般のサラリーマンの年収が300万円台に近づいていくと予測したところは、その通りになった。

年収300万円どころか、年収100万円台の人が、3人に1人以上になった。それが小泉構造内閣の結末だった。もちろん、構造改革の成果はそれだけでない。フリーターは500万人近くに増えた。ニートと呼ばれる若者もすでに85万人に達している。

私は、この本のなかで、年収300万円でも工夫次第で豊かな暮らしをできると説き、その方法も示している。しかし、正直言って、年収100万円ではとても暮らせないと思う。だから、これから伝えなければならないメッセージは「年収300万円になっても大丈夫」から「年収300万円は確保しよう」に変えなければならないだろう。

このように紹介したことが「年収300万円あれば良いじゃないか」と受けとめられ、また公務員の驕りだと指摘されないよう補足しなければなりません。森永さんは「小泉構造改革の行く末はアメリカのような極端な格差社会」だと批判しています。

この「公務員のためいき」の中で私も森永さんと同じような問題意識を持ち、この間、”「はめられた公務員」の警告”や”ニューヨークで25年ぶりのストライキ”などの記事を投稿してきました。したがって、小泉構造改革や格差社会への懸念点が大きな共感となり、「年収300万円を生き抜く経済学」を読み終えた印象が強く残っています。

私もそうですが、きっと森永さんも300万円の年収の方が多くなったことを是としていないはずです。問題視しているのは極端な格差社会が広がっていく構図です。その際、300万円以上の年収の者たちが言っても説得力がない、自分たちの身を守る便法だと言われないよう、明確なメッセージの発信や具体的な行動が必要だと痛感しています。

すみません、民間人さんの不快感に対して、うまく答え切れていないかも知れません。実は今夜、組合の執行委員会があり、帰宅が9時近くとなりました。ブログも昨夜投稿していましたので、今夜の投稿は見送るつもりでした。とはいえ、早急にお答えすべき大事なコメントをいただき、暖めていた題材をもとに駆け足で書き込みました。言い訳で恐縮ですが、そのため記事のまとまりが今一つであることを反省しています。

とにかく公務員の労働組合も、自分のところの組合員のために頑張らなければなりません。そのためにも、また、そのことを通して社会全体の働く人たちの労働条件を引き上げていく、もしくは引き下げさせない影響力を発揮していく必要があると考えています。

ひとりよがりの文章だったり、またしても民間の方々へ不愉快な思いをさせているか心配です。ぜひ、これからもご批判や率直なアドバイスをよろしくお願いします。

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コメント

森永さんはあのホントどーしょーもないテレビタックルでも、すごい良識ある発言をされていて、私も好きだし、彼の「理」を活用していくといいかなと思います。

投稿: hammer69_85 | 2005年12月28日 (水) 03時05分

hammer69_85さん、お久しぶりです。
今回もフォローとなるコメントありがとうございます。また、真夜中にご覧いただき恐縮です。
実は昨夜投稿した後、言葉足らずだったなと感じていました。そのため今朝、少しだけ追加で書き込んだ箇所があります。よろしかったら改めてご覧いただければ幸です。

投稿: OTSU | 2005年12月28日 (水) 12時33分

最近の公務員は勘違いしている人がおおいのです。偏差値のいい大学をでたら「えらい」と勘違いしている。違うのです。偏差値のいい大学を出てかつ頭もよく、公務員なんかやらなければたくさん稼げるはずの人が、みんなのために身を粉にして働くから尊敬されるのです。だから「偉い」のです。なのに国民に雇われていることを忘れ、横柄な態度をとり、さも自分が偉いかのような立ち振る舞いをするものの以下に多いことか・・・・

だから公務員改革が必要なのです。公務員は公僕ということを理解し、貧乏でもお国のために働きたいという名誉職であることを忘れず働くような世の中にしなければなりません。そんなことをすると公務員によい人材が集まらなくなる。などという人がいます。ご安心ください。
よい人材は公務員なぞ目指しません。われわれのように自分の力で道を切り開きます。だから公務員の質なぞ落ちません。

だから裏を反すとお金持ちなぞ「偉くない。」のです。

投稿: お金持ちになりたい人へ | 2005年12月28日 (水) 21時44分

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