民主党と小泉自民党
小泉首相の異常なこだわりを持った郵政民営化法案が参議院で否決されたことにより、衆議院が解散し、9月11日が総選挙の投開票日となりました。もともと郵政民営化に対する国民の関心は低く、2年以上任期を残した衆議院の解散は約770億円もの税金の莫大な浪費、数々の法案の廃案、国政の停滞などを招く自分勝手な愚かな行為だったと思います。しかし、不思議なことに各種世論調査では小泉内閣の支持率が軒並み上昇しています。首相得意の単刀直入なパフォーマンスで、民営化反対派を「悪者」に仕立てあげることができたことが功を奏しているようです。
小泉首相に押され放しの民主党は年内の自衛隊のイラク撤退などを盛り込んだマニフェストを発表し、小泉自民党の違いをアピールしています。その中には国家公務員の総人件費20%削減も謳われています。当然、民主党は公務員だけの代表ではありませんから公務員にとって手厳しい話も出てきます。
それでも自分の思ったとおりにならなかったから権力の象徴である解散権を行使し、同じ自民党の仲間だった者も切り捨てていく小泉首相の独裁的な手法の方が大きな問題です。要するに小泉自民党が勝利することは、多様な意見や権力への反対意見が今まで以上に言いづらくなる社会につながる心配があります。この一点だけを取っても、民主党に頑張ってもらいたいとエールを送っているところです。
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