衆院解散、中道改革連合に願うこと
金曜日の夜、連合三多摩の新春の集いが開かれました。出席できなくなった現職の役員の代わりとして4年ぶりに参加し、懐かしい方々とお会いする機会を得られました。さらにジャンケン大会では勝ち残り、賞品をいただくことまでできています。
衆院が解散された日だったため、来賓挨拶の中で「今日の午後から前衆院議員となりました」という自己紹介もありました。他の組合や推薦議員の皆さんと懇談した際も、やはり衆院選挙に向けた話題が中心となっていました。
前日には立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」が発足しています。連合本部は「立憲民主党の判断を尊重する」とし、中道改革連合を「政権与党に代わる新たな選択肢」として位置付けています。中道改革連合の綱領や基本政策についても「方向性は概ね共感できる」と理解を示しています。
小選挙区選では中道改革連合と国民民主党が競合する見通しであるため、できる限り候補者調整をするよう両党に求めています。その上で、連合の選挙戦方針は「人物重視・候補者本位」とし、中道改革連合と国民民主党の候補者への推薦を検討すると明記しています。
前回記事「最近の選挙を巡る動きへの雑感」の最後に「自民党と日本維新の会による与党に正面から対峙できる選択肢が整ったことは望ましい動きだと思っています。新党が掲げる政策面に対する個人的な思いなどは、次回以降の記事を通して取り上げていくつもりです」と記していました。
今回の新規記事を通し、改めて中道改革連合の綱領や基本政策について私自身の思うことを書き進めていきます。前回の記事の中で、ことさら「中道」を強調していることに少し違和感があることも書き添えていました。12月に投稿した記事「新しいリベラルの声が届く政治の選択肢を」で訴えていた問題意識があったからです。
立憲民主党と公明党の立ち位置は、大規模な社会調査の中で多数派だった「新しいリベラル」の受け皿となり得るような近さを感じていました。しかしながら「中道」という言葉と「新しいリベラル」という概念が結び付きづらいため「中道」を強調しすぎることで支持層を狭めていくように危惧しています。
ただ政党名が醸し出すイメージの重要性は言うまでもありませんが、それ以上に今後、中道改革連合のめざす社会像や具体的な政策の中味が問われていくことになります。発表された綱領には「対立を煽り、分断を深める政治ではなく、対立点を見極め、合意形成を積み重ね、生活者ファーストの政策を着実に前へと進める中道政治の力が求められている」と記されています。
「対立を煽り、分断を深める政治ではなく」という言葉を真っ先に掲げているため、ぜひ、そのような立ち位置を重視する政党であり続けて欲しいものと願っています。基本政策の中では、いくつか「新しいリベラル」層から距離を置かれてしまいかねない報道内容が気になっていました。
読売新聞の一面で「安保法制は合憲」「原発再稼働を容認」という端的な見出しで、これまでの立憲民主党の路線を大きく転換したように伝えていました。しかし、中道改革連合の基本政策の中味を詳しく確認していくと、新聞の見出しの付け方に誤りはありませんが、前提とすべき重要な言葉が不足しているように思い返しています。
存立危機事態における「自国防衛のための自衛権行使」は合憲であり、原発に関しては「将来的に原発に依存しない社会を目指す」と書かれています。政党としての基本的な理念や立場性が大きく変わった訳ではないため、立憲民主党の衆院議員のほぼ全員が中道改革連合に移っていけたのだろうと理解しています。
民主党が政権を獲得した翌年「約束を踏まえた先に広がる可能性」という記事を投稿しています。政権が変わったとしても、それまでの約束や決まっていたことを強引に改めていく手法を懸念した記事の内容です。めざすべきゴールに向け、一歩一歩、地道に努力し、丁寧に合意形成をはかりながら現状を変えていく政治の必要性を訴えていました。
それこそ「対立を煽り、分断を深める政治ではなく」という立場を中道改革連合が実践していくためにも、現状を追認していく姿勢は欠かせない判断だったのだろうと受けとめています。中道改革連合に対しては、ぜひ、このような立場性や基本政策の底意をしっかりアピールしていって欲しいものと願っています。
ここまで、あくまでも個人的な思いを書き進めています。自治労本部の見解を目にしている訳ではなく、私どもの組合として議論している内容でもありません。もう少し続けますが、今回の高市総理による衆院の解散判断は、いろいろな意味合いで批判を受けています。
『「税金の無駄遣い解散」立憲・安住幹事長が批判 旧統一教会“トゥルーマザー報告書”国会で追及予定「漏れたかも」』『《600億円が使われる総選挙開戦へ》党幹部も寝耳に水、高市首相“チグハグ解散”背景にある3つの要因「旧統一教会問題」「不祥事」「対中関係」 “自民党軽視”と党内から反発』という記事に触れると、ますます残念な思いを強めざるを得ません。
実際は700億円を超えるという話も耳にしています。ちなみに『“吉村維新”まさかのW選挙に「意味不明」の声 背景に「高市首相に切り捨てられることへの焦り」か』という記事のとおり大阪では、もっと理不尽で壮大な「税金の無駄使い」が現実化しています。
解散は総理の専権事項で「嘘をついてもいい」という永田町での言い伝えがありますが、振り回される自治体側としては論外な話です。そもそも高市総理が就任当初から早期解散もあり得るように示唆していれば、もう少し批判は薄らいでいたのかも知れません。結局、国民を騙し続けてきたことになります。
それでも高市総理を支持されている方々が多数であることは揺るがないようです。1月15日の高市総理の記者会見に対する評価も、個々人によって大きく分かれているはずです。私自身の受けとめ方は、テレビ朝日の番組のコメンテーターである玉川徹さんの指摘のとおりです。最後に、その指摘内容を伝える記事の一部を紹介します。
高市氏は15日、官邸で会見し、23日召集の通常国会冒頭で衆院解散、衆院選を「27日公示、2月8日投開票」の日程で実施すると表明。自民党と日本維新の会の与党で過半数(233議席)に達しなかった場合、首相の座から降りると明言した。465議席の衆院は現在、自民199、維新34の233議席で与党が過半数ちょうど。首相は勝敗ラインを“現状維持”に設定したことになる。
玉川氏は「まさにここに、今解散をする必然性がないことが見えちゃってる。だって今と一緒なんだもん。今と一緒なら選挙やる必要ないじゃないですか。じゃあなんで選挙やるんですか、って話ですよ」と意見した。勝敗ラインについて「これ以上低いラインってあるんですか?ないですよね。これ以下だと与党じゃなくなりますから」と強調した上で、「本当に目指してるのは単独過半数のはずなんですよ、最低でも」と指摘した。


最近のコメント